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【見通し】ロンドン為替見通し=金融当局者の講演多数、インフレ見通しに注目

本日のロンドン為替市場でユーロドルは、まずは欧州経済のリード役ドイツのインフレ指標を確認し、その後は複数予定されている金融当局者の講演を見定めることになる。

 欧州序盤に発表される10月独消費者物価指数(CPI)は改定値であるが、昨日の低調な9月独鉱工業生産に相場が反応したこともあり、結果次第では動意に繋がるかもしれない。市場予想は速報値と同じ前月比横ばいと前年比3.8%。前年比で見込み通りとなれば、2021年7月の水準に並ぶことになる。インフレ低下基調が確認されれば、独経済の減速懸念が高まりつつあるなかで、欧州の金融引き締め終了がかなり意識されそうだ。

 当局者の講演は、ラトビアやベルギー、アイルランド・ドイツ、スペインやクロアチアなど各国の中銀総裁とレーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミストが予定されている。その中でもやはり、ECBチーフエコノミストが欧州景気や物価動向をどのように捉えているかと、足もとのCPIに対するナーゲル独連銀総裁の見解が注目されるだろう。

 またロンドン午前には、ベイリー英中銀(BOE)総裁も講演予定。先日は中銀チーフエコノミストであるピルMPC(金融政策委員会)委員が、他国に比べて高くなった英インフレ率について「持続的ではない」との考えを示した。来週発表される10月CPIに関し、5%割れまで大幅に減速するとの見通しを示した。本日もベイリー総裁のインフレ見通しが注目ポイントとなりそうだ。

想定レンジ上限
・ユーロドル、6日高値1.0756ドル
・ポンドドル、7日高値1.2349ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、日足一目均衡表・基準線1.0604ドル
・ポンドドル、21日移動平均線1.2202ドル


(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ