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【見通し】NY為替見通し=FOMC前で動きにくい、財務相が選対委員長就任で進次郎政権は円買いに

NY時間のドル円は、本日から始まる米連邦公開市場委員(FOMC)を控えて限られた値動きになりそうだ。FOMCではトランプ米大統領による大幅利下げ圧力はあるものの、25ベーシスポイントの引き下げ予想がコンセンサス。ただ、利下げ幅が予想通りだった場合でも、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見や、今回は四半期に一度のドットプロットも発表されることで、明日は神経質に動くことになるだろう。

 本日のアジア時間では、円買いが進んだ要因として「小泉農林水産相は、現政権の考えを引き継いで利上げを支持する可能性」との声がある。ただ、他候補が総裁になった場合でも、米国からの圧力もあり利上げは既定路線でサプライズではない。それよりも市場が注目しているのは、加藤財務相が小泉陣営の選対本部長を務めることに決定したこと。加藤氏と組んだことで、小泉政権になれば、経済対策は財務省の方針を組んだ財政健全派になることは濃厚で、財政悪化懸念の後退で円買い要因になる。
 一方で、対抗とされている高市氏は財政拡大派・利上げ否定派とされているが、1年前とは本邦のインフレ動向等も違うことで、これまで通りの見解を示すのかは不透明のままだ。今後の高市氏の発言や、自民党の総裁選の行方が相場を動かす要因になりそうだ。

 なお、経済指標では8月米小売売上高、8月米輸入物価指数、8月米鉱工業生産ほか複数が発表される予定。どの指標も予想と結果に大きな乖離があった場合には、市場が動意づくだろう。また、20年債の入札が予定されていることで、入札結果次第で米債市場が動意づいた場合は、為替市場も反応することになる。

 ・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、日足一目均衡表・基準線147.68円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、先月14日安値146.21円。


(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ