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【見通し】週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドル、インフレ・雇用指標に注目

◆豪ドル、政策金利据え置きもRBA総裁はタカ派姿勢継続
◆豪ドル、5月インフレ・雇用指標に注目
◆ZAR円、原油安を好感し約11年ぶりの水準まで上昇

予想レンジ
豪ドル円 111.50-114.00円
南ア・ランド円 9.60-10.00円

6月22日週の展望
 豪ドルは、今週の豪準備銀行(RBA)理事会で示されたタカ派的なスタンスの妥当性を巡り、立て続けに発表される重要指標で検証する局面となりそうだ。

 15-16日に開催されたRBA理事会では、市場予想通り政策金利を4.35%に据え置くことを全会一致で決定した。今週に入り、米イラン間で和平案の覚書に合意したことで原油先物価格は下落しているが、理事会後のブロックRBA総裁の講演では、足元の物価動向について依然として警戒姿勢を崩しておらず、今回の据え置きは利上げサイクルの終了ではなく、一時停止となった可能性が高い。エネルギー価格の上昇圧力が依然として残っていることに加え、燃料価格の高騰が他の商品やサービス価格にも波及する兆候が見られるとして、「インフレ率はしばらくの間、高止まりする可能性が高い」との認識を示した。RBAが追加利上げの選択肢を維持していることは、引き続き豪ドルの支援材料となるだろう。金利上昇による景気減速リスクにも言及しているが、ブロック総裁は「インフレ率が低く安定していなければ、良好な経済環境は実現できない」と述べており、短期的な景気減速リスクよりも物価安定の回復を優先する姿勢を鮮明にしている。

 来週の焦点は、24日の5月消費者物価指数(CPI)と、25日の5月雇用統計だろう。月次CPIでインフレの再加速やトリム平均の伸びが確認された場合、あるいは雇用者数の強い伸びとともに失業率の低下が示された場合は、年内の追加利上げ基調が現実味を帯びる。一方で、1ー3月期 GDPが示すように実体経済への引き締め重圧も意識されており、指標の下振れがもたらすタカ派後退リスクへの警戒も怠れない。なお、24日のCPI公表後には、ハウザーRBA副総裁が講演予定。インフレ見通しや今後の金融政策に関する発言があれば、豪ドル相場の材料となりそうだ。

 南アフリカ・ランド(ZAR)は、今週に入り対円では約11年振りの高値を記録した。米国とイラン間の和平に向けた進展で、最も恩恵を受けた通貨の一つになった。原油安による交易条件の改善期待に加え、貴金属価格の上昇などがZAR買いを促した。和平については、「トランプ大統領が支持率回復を狙い、難題を棚上げしたまま演出を優先した」との指摘もあり、再び混迷を深めるリスクもあるが、短期的には戦争終結への楽観論がZARの支えになるだろう。なお、南アからは23日に4-6月期のBER消費者信頼感、25日に5月卸売物価指数(PPI)が発表される。

6月15日週の回顧
 豪ドルは対ドルでは週初に買われたものの、その後は米利上げ観測の台頭から戻り売りに押されている。対円では113円を挟んだもみ合いとなった。ZARは米国とイランが和平に向けた覚書に署名したことを好感し、対円で2015年7月以来となる9.94円まで上昇した。ただ、FOMC後はドルランドが上昇してランド売り圧力が強まった一方、ドル円は介入警戒感から上げ幅が限られたことで9.70円台まで下押しする場面もあった。(了)

(執筆:6月19日、9:00)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ