ドル円は本日に日銀の金融政策イベントを通過し、目線は本日から明日にかけて開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けられる。日銀の金融政策決定会合はほぼ無風で通過し、入院の植田日銀総裁に代って会見した内田副総裁の発言もサプライズがなく、ドル円のドル高・円安のトレンドは変わらず、160円前半で底堅い動き。
日銀は政策金利を約31年ぶりとなる1%に引き上げることを決定したが、市場はほぼ織り込み済みで、ドル円の反応は限られた。また、内田副総裁は会見で、基調物価は2%目標を超えて上振れていくリスクがあるとし、経済・物価・金融情勢に応じて引き続き利上げ、緩和度合を調整していくと表明した。また、「利上げペース、今の段階では今後の経済物価情勢次第」「為替自体が政策ターゲットではないが重要な要因」とも述べた。日銀が今後、引き締めを加速させるとの期待感は高まっていない。
本日のNYタイムでは5月米住宅着工件数・建設許可件数や5月輸出入物価指数の発表が予定されている。結果がドルの大きな値動きにつながる可能性は低く、米株や米長期金利の動向を眺めながら、ドル円は底堅さを維持しつつ円買い介入警戒感が上値を圧迫する展開の中、明日のFOMC待ちムードが広がりそうだ。金利の据え置きが織り込まれ、今回はウォーシュ新議長のもとで開催される初めてのFOMCであり、声明や記者会見、経済見通しなどを通じてどんなメッセージを発信するかが注目されている。
米・イラン合意を背景とした「有事のドル買い」の巻き戻しは一巡した。双方が戦闘終結に向けた覚書を交わすことで合意に達したことで不透明感は緩和されたが、残された課題も多く、まだ中東リスクが完全に払しょくされたと思う人はいない。そして、戦争を続けたいネタニヤフ首相が仕切るイスラエルの今後の行動も重要なポイントになりそうだ。
・想定レンジ上限
ドル円、4月30日高値160.72円や心理的節目の161円が上値めど。
・想定レンジ下限
ドル円、本日これまでの安値160.05円や15日安値159.74円が下値めど。
(金)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
