12日の日経平均は大幅続伸。終値は1802円高の66020円。中東の地政学リスクが後退して米国株が大幅高となったことを好感して、寄り付きから900円を超える上昇。半導体株を中心にAI関連が強く買われて、一気に上げ幅を2800円超に広げた。67000円の節目を上回ったところで買いが一巡し、高値は早い時間につけた。ただ、上げ幅を縮めても66000円近辺では改めての買いが入った。前場は振れ幅が大きくなったが、後場は値動きが落ち着いた。終盤にかけては週末を前にやや値を消したものの、66000円を上回って取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で12兆7700億円。業種別では非鉄金属、機械、鉄鋼などが上昇した一方、サービス、鉱業、陸運などが下落した。上方修正や増配を発表したマルマエがストップ高。半面、電子部品大手の太陽誘電や村田製作所は、高く始まったものの場中の動きが弱く、マイナス圏に沈んで大幅安となった。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり964/値下がり555。レーザーテック、アドバンテスト、東京エレクトロンなど半導体株が強く、ディスコは2桁の上昇率。足元弱かった電線株に見直し買いが入り、証券会社が投資判断を引き上げた住友電工が急伸した。電線株に触発されたかのように同じセクターに属する非鉄金属株が人気化し、住友鉱山や三井金属が急騰。7.6%高となったキオクシアHDが、時価総額で首位に躍り出た。
一方、米国でオラクルが大幅安となったことから、日本オラクル、NEC、富士通などソフトウェア関連が大幅安。フリーやSansanなどSaaS関連も弱かった。原油安を受けてINPEXが下落。ディフェンシブ系の銘柄が敬遠されており、JR東日本やJR東海など鉄道株がさえなかった。決算を材料にビジョナルやラクーンHDが急落した。
日経平均は大幅上昇。きのう一時4桁安となったところからプラス転換し、きょうはギャップアップスタートから上げ幅を広げた。AI関連の売買が活況であったが、業種別の騰落を見ると、鉄鋼や化学なども動きが良かった。これらのセクターは出遅れ感がある上に、PBR(株価純資産倍率)が1倍を割り込んでいる銘柄も多い。AI関連一極集中の流れに大きな変化はないものの、こういった業種がフォーカスされてくるようなら、全体の底上げが進みやすくなる。割安に放置されている銘柄群の逆襲があるかという点にも注目しておきたい。
【来週の見通し】
堅調か。日銀金融政策決定会合(6/15~16)とFOMC(6/16~17)が注目イベント。ただ、各種報道から日銀の利上げは確実視されており、議長が交代して初となるFOMCでは金融政策の据え置きが濃厚。何が出てくるか分からないといった状況ではなく、その手前で調整売りもある程度こなしている。引き続き中東情勢や金利、為替にらみになるとみるが、下値での買い意欲は強いと推測される。中央銀行イベントを消化しながら徐々に先行き不透明感が払しょくされ、買いが入りやすくなる地合いを予想する。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
