1日のニューヨーク外国為替市場のドル円は、トランプ米大統領による「イラン撤退表明」を受けたドル売りの流れが継続するか、あるいは新四半期入りの実需の買いが下値を支えるかを見極める展開となる。
アジア時間からロンドン時間にかけては、トランプ米大統領が「2-3週間以内の米軍撤退」を示唆し、イラン側からも終戦に向けた前向きな発言が伝わったことで、これまで相場を支配してきた「有事のドル買い」の巻き戻しが進みやすかった。日本時間明日10時に予定されている米国民向け演説の内容を精査したいとの思惑から、過度なリスクオフは後退し、リスクオンのドル売り・株買いが優勢となりやすい地合いだ。
ただし、ドルの下値も相応に堅いとみる。本日は本邦の新年度(4月期初)にあたり、東京市場では158円台半ばから実需の断続的な買いが観測された。ニューヨーク市場においても、四半期初の円売り・ドル買いフローが下支えとなる可能性がある。
一方、米10年債利回りは一時4.25%台まで低下しており、イラン議会が依然として「ホルムズ海峡の開放拒絶」を表明するなど、完全な正常化には程遠い。地政学リスクの「残り火」を警戒する動きがドルの買い戻しを誘発する場面もありそうだ。
経済指標面では、3月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数の発表が予定されている。日銀短観では大企業製造業の先行き慎重姿勢が示されたが、米景況指標が底堅さを示せば、日米金利差を意識したドル買い戻しの口実とされるだろう。
トランプ氏の発言が二転三転することで市場は懐疑的になっていると考えられ、明日の演説を前にポジション調整主体の荒い値動きには警戒が必要だ。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、3月30日安値159.33円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、日足一目均衡表・基準線157.91円。
(関口)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
