9日の日経平均は大幅続伸。終値は426円高の39773円。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1155/値下がり441。56年ぶりに国内に製造拠点を新設すると日経新聞で報じられた信越化学が大幅上昇。レーザーテックや東京エレクトロンなど半導体製造装置株にも強い買いが入った。主力どころでは東電HD、三菱商事、三菱重工などの動きも良かった。株主優待の新設を発表したデュアルタップがストップ高比例配分。11.7%高となったさくらネットが全市場の売買代金ランキングでトップ10入りし、野村マイクロも商いを伴って14.1%高と、今年人気化した銘柄の売買が盛り上がった。
一方、ユーロ円建てCBの発行が嫌気されたロームが6%を超える下落。主力どころではキーエンスやソフトバンクGが弱かった。株高基調が強まる中、塩野義製薬や住友ファーマなど薬品株は流れに乗れずに下落した銘柄が多かった。前期が減益着地となったウエルシアHDが大幅安。1Qが大幅な減益となったジャパニアスが急落した。
日経平均は大幅高。米国動向からはフラット程度の動きになるかと思われたが、心理的節目の39500円を大きく上回り、39700円台まで水準を切り上げた。終値(39773円)では、5日線(39467円、9日時点、以下同じ)を大きく上回り、25日線(39753円)も上回った。3月27日からきのうまでは続伸、続落がなく、上昇と下落を繰り返していた。それだけに、3桁の上昇が2日続いたことは、地合いの好転を期待させる。
米国では、あす10日に3月消費者物価指数(CPI)の発表やFOMC議事録の公表が控えている。本日の米国株も前日同様に様子見ムードが強まりそう。ただ、日本株はきょうの日経平均が大きく上昇したことから、あすは材料難であったとしても指数の振れ幅が大きくなる可能性がある。きょうの大幅高が投資家心理の改善につながってもう一段買われるようなら、下振れへの警戒が大きく後退する。一方、きょうの反動で大きく下げてしまうようだと、手掛けづらさが強烈に意識される。今の日本株が上に行きたがっているのか、そうでないのかを見定める1日になる。良い流れが発生しつつあるだけに、3連騰で上方向への勢いを強めることができるかに注目したい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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