CFD銘柄の種類/特長/取引のコツ

CFD銘柄の種類/特長/取引のコツ

CFDの最大の特長は、世界各国の市場で取引されている金融商品へ「手軽」に投資できる点です。少額から、時間を選ばず、コストも抑えて、国内外の代表的な銘柄に投資ができる、フレキシブルな金融商品になります。ここでは外為どっとコムで取引できるCFD銘柄について、各銘柄の特長と取引のコツを紹介してます。

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株価指数CFDにおける項目は「外為どっとコムの商品名(実際の金融商品名)」となっております。

商品CFD

それぞれの通貨単位は米ドル建てです。商品CFDの価格変動要因を理解するには、米ドルの動きに注目することも重要です。

金スポット

「金スポット」は、FXのようにほぼ24時間相対取引が行われている「金のスポット取引」を原資産とする銘柄です。金はツタンカーメンの黄金マスク、卑弥呼が魏から賜った金印、江戸時代の大判小判、各国の宝飾品などに使われ、昔から世界中でその普遍的な価値が認められています。熱や電気を通しやすく腐食しにくいため、現代では電化製品やコンピュータ部品にも使われています。産出国は中国、ロシア、オーストラリア、カナダ、アメリカ、南アフリカ、カザフスタン、メキシコです。

金の産出量の多い国

金は世界各国の中央銀行が外貨準備として保有しており、インフレや地政学リスクに強いです。一般的にインフレだと金価格は上昇しやすく、逆にデフレだと下落しやすい傾向があります。また世界的なパンデミックや紛争などで世界経済が不安定な際には現物保有のニーズが高まり、金などの現物資産が買われやすいという傾向があります。例えば、2023年9月時点では、コロナショックやロシアウクライナ問題などの影響により、世界各国でインフレが進んでいます。インフレを抑えようと、世界各国ではハイペースな金融引き締め(利上げ)を行っており、安定した状態とは程遠いです。そのような中で、現在、金は歴代最高値を更新しております。

金CFDの需給関係について詳しくはこちら

銀スポット

「銀スポット」も金と同様に「銀のスポット取引」を原資産とする銘柄です。スポットは現物、現場などを意味し、売買契約と同時に現物の受け渡しを行う市場を指します。
銀も昔から通貨・宝飾品として用いられてきました。しかし時代が進むと共に貴金属としてよりも、建築物や医療、工業など幅広い産業分野で使用されるようになりました。他の貴金属に比べて手ごろな価格であり、また導電性の高さから、脱炭素のトレンドに上がっています。

「銀」の価格は、米国や日本など消費国の景気や生産動向などの需給要因を理解することがポイントになります。特に銀の使用用途が多い電子工業用部品・写真フィルム・宝飾用需要の動向に注目です。また金銀比価も見てみましょう。金銀比価は1オンスの金を購入するにあたり何オンスの銀を必要とするかを表す比率となります。銀の価格は金の価格に連動する傾向にありますが、同じ速さで値動きするわけではありません。この速度のズレが、比率を変化させます。例えば金銀比価が高まっている際は、銀を買うチャンスと見て取れるかもしれません。

金銀比価(TradingView)

WTI原油

「WTI原油」は、ニューヨーク商業取引所で取引されている「WTI原油先物」を原資産とした銘柄です。原油の含有硫黄分が少なく軽質で、ガソリンや軽油が多く採れる原油です。欧州産の北海ブレント、中東産のドバイと並ぶ、原油価格の代表的な指標のひとつとなります。原油は、ガソリンや灯油だけでなく、プラスチック、合成ゴム、合成繊維などの多くの製品の原料として使われています。生産量の多い国は、アメリカ、サウジアラビア、ロシア、カナダ、イラク、中国です。

原油生産量の多い国

WTI原油取引も需供関係を捉えることが大切です。供給目線では、世界各地の製油所の稼働状況、中東エリアの地政学による供給不安や、OPECプラスの減産増産による供給コントロールに注目です。また需要目線では、活動的な夏/暖房器具を求める冬といった季節要因、石油消費国である中国や日本などのアジア諸国の景気、米国経済との相関などに注目です。また近年では地球の持続可能性をテーマにクリーンエネルギーが採用され始めています。こうした代替エネルギーが原油価格に影響を与える可能性は高いため、需要指標としてモニタリングする価値はあるかもしれません。

原油取引における重要指標として、米国石油協会(API)、米国エネルギー情報局(EIA)の週間発表が参考になるかもしれません。原油の在庫量や、採掘の稼働状況(供給量)のレポートになります。米国全体だけでなく、WTI原油の受け渡し拠点となっているオクラホマ州クッシング地区の原油在庫は特に注目されています。APIは毎週火曜、EIAは毎週水曜発表です。

原油CFDの需給関係について詳しくはこちら

天然ガス

「天然ガス」は、シカゴマーカンタイル取引所で取引されている「天然ガス先物」を原資産とした銘柄です。天然ガスは暖房や冷房、発電などに利用できる重要なエネルギー源です。製造業における動力源であり、肥料や医薬品などの工業製品では原料にもなっています。また石油と比較して環境にやさしく、長期的な安定供給が可能という点で注目されています。

天然ガスの需供の捉え方もいくつかございます。天候や寒波熱波などの気象条件は、天然ガスの生産量(供給量)に影響を与え、価格は上昇傾向になります。天然ガスの貯蔵庫は、需要が高い時に不足するのを防ぐ、または過剰生産分を吸収するなどの役割があります。通常は貯蔵量が少なくなると価格は上昇傾向になります。また経済が好調な時は産業部門がより多くのエネルギーを消費するため、価格は上昇傾向にあります。

株価指数CFD

日本N225(日経平均株価)

「日本N225」は、日本代表企業225社の株価から算出される「日経平均株価」を原資産とした銘柄です。日経平均株価自体は、年1回の定期見直しで銘柄が入れ替わります。市場流動性の高い銘柄が採用され、低い銘柄が除外されます。そのため値動きは、米国など主要先進国の株価指数先物の中では大きい傾向にあります。

また、構成銘柄の平均値で算出される日経平均株価は、値がさ株の影響を受けやすいという性質があります。例えば、ファーストリテイリング、ソフトバンクグループ、東京エレクトロン、エムスリー、ファナックのような、採用株価が高い銘柄が影響力を持ちます。ほとんどの銘柄が株価を上げている中で、値がさ株のいくつかが大きく下落した場合、日経平均株価も下落してしまう可能性があります。これらの値がさ株の変動が日経平均株価の値動きに影響を与える点は、取引にあたって覚えておくべきでしょう。

  • 値がさ株:1単元あたりの株価水準が高い銘柄
  • 2024年2月時点

米国D30(ダウ平均株価)

「米国D30」は、NY証券取引所とNASDAQ市場に上場中の、アメリカ代表企業30社の株価から算出される「ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価」を原資産とした銘柄です。経済大国アメリカの代表30社から構成されているため、世界中の投資家から注目されています。名称に「工業株」と入っていますが、日本に馴染みのある企業も多く、アップル、コカ・コーラ、マクドナルド、アメリカン・エキスプレス、ウォルト・ディズニーなどで構成されています。情報が入手しやすく、取引を始めやすい銘柄とも言えるでしょう。

「ダウ平均株価」の銘柄は成長性や知名度の高さを基準にが厳選され続けており、下落しても回復して長期にわたって成長し続けているため、長期投資が推奨されています。また「米国D30」を活用した投資法では「ダウの犬」が有名です。「ダウ平均株価」の構成銘柄の中で配当利回りが高い上位10銘柄に均等に投資したまま1年後に売却し、改めてその時点の上位10銘柄に投資するサイクル手法です。1991年、米国のマイケル・B・オヒギンス氏が著書で紹介し、注目を浴びました。

米国NQ100(ナスダック総合指数)

「米国NQ100」は、NASDAQ市場に上場中の、時価総額の大きい上位100社から算出される「NASDAQ 100指数」を原資産とした銘柄です。10月末または11月末時点の時価総額を基準に毎年12月に定期的な銘柄の入れ替えを行います。NASDAQそのものがハイテク株やベンチャー株を主体としている市場であるため、NASDAQ 100の構成銘柄には全体的にグロース株(成長株)が多く、マイクロソフトやアップル、グーグルの親会社であるアルファベットなどが含まれています。

一般的に、金利が上がると株価が下がるといわれています。高い金利の時に債券で運用すれば、低いリスクで大きな利息収入が得られるため、値下がりするかもしれないリスクを負ってまで株式で運用する必要はない、と投資家は考えます。債券の魅力が相対的に増し資金が株から債券へと移る→よって株は下落する方向に動く、といったロジックになります。この理論は、特に景気変動に影響を受けやすいグロース株主体で構成されているNASDAQ100に当てはまりますので、取引の際は国債の長期金利にも注目です。

米国SP500(S&P 500)

「米国SP500」は、NY証券取引所やNASDAQ市場に上場中の、流動性や市場規模を考慮した500社から算出される「S&P500種株価指数」を原資産とした銘柄です。S&P500は米国株式市場の時価総額の約80%をカバーしており、米国の市場動向を把握する上でかかせない指標です。また銘柄ごとのパフォーマンスにも大きな差が出にくい点は、初心者にとって選びやすい銘柄とも言えます。日本になじみのある企業も多く、GAFAMに加えてテスラ、ビザなどが含まれます。

英F100(英FTSE100)

「英F100」は、ロンドン証券取引所に上場中の、時価総額上位100社から算出される「FTSE100種総合株価指数」を原資産とした銘柄です。1983年12月31日の株価を基準値1,000とした時価総額加重にて算出します。FTSEの読み方はフィツィー。代表企業は石油大手のシェルとBP、製薬のアストラネガ、消費財のユニリーバ、金融機関のHSBCです。ロンドン証券取引所に上場する企業の時価総額の内、約80%を占めており、イギリスの経済状況は、ほぼFTSE100を通して実体がつかめるというのが特徴です。

  • 時価総額加重:指数に採用している各銘柄の時価総額を合計して、基準日の時価総額からの増減を指数化したものです。

ユーロE50(ユーロ・ストックス50指数)

「ユーロE50」は、ユーロ圏先進11カ国の、流動性の高い時価総額上位50社から算出される「ユーロ・ストックス50指数」を原資産とした銘柄です。1991年12月31日を基準値1,000とした時価総額加重にて算出します。国別の構成比率では、フランス、ドイツ、スペイン、イタリアで80%以上を占めております。日本で馴染みのあるドイツの自動車会社BMWやフランスの保険会社AXA、またヨーロッパ最大企業として、金融機関のアリアンツやドイツ銀行、アパレルのインディテックスなどで構成されています。欧州の株価動向を知るうえで重要な指標となります。

ドイツD40(DAX指数)

「ドイツD40」は、フランクフルト証券取引所の上場中の、ドイツ企業の流動性の高い時価総額上位40銘柄から算出される「DAX指数(ドイツ株価指数)」の先物版、「DAX指数先物」を原資産とした銘柄です。1987年12月31日の株価を基準値1,000とした時価総額加重にて算出します。日本で馴染みのあるアディダス、プーマ、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、ポルシェなども構成銘柄の一部です。世界第4位のGDPであるドイツ。その代表的な株価指数であるため、ユーロ圏だけでなく世界でも注目されています。

  • 2024年2月時点

香港HS50(香港ハンセン指数)

「香港HS50」は、香港証券取引所の上場中の、香港企業(レッドチップ)と中国企業の香港発行銘柄(H株)から算出される「香港ハンセン指数」を原資産とした銘柄です。1964年7月31日の株価を基準値100とした時価総額加重にて算出します。アジア市場の指標の中で、最も重要な指標のひとつです。

CFDはメリットいろいろ

世の中に存在する金融商品の分だけ、投資機会がございます。様々な相場が、ニュースや経済事象により変動します。CFDなら、たった一つの口座で、あらゆる資産に幅広く投資することができます。株価指数のようによく目にするものから、原油/金/外国株式のようにグローバルなものまで、様々な資産に投資することができます。自分に合った投資を見つけることは重要ですが、世界中の投資チャンスにアクセスしやすく、手軽でフレキシブルな金融商品であるCFDは、ひとつの有力な選択肢といえるでしょう。

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