米雇用統計
2017年4月7日の結果と解説

米雇用統計予想と結果

米雇用統計発表時の相場

米労働省が4月7日に発表した2月雇用統計の主な結果は、非農業部門雇用者数9.8万人増、失業率4.5%、平均時給26.14ドル(前月比0.2%増、前年比2.7%増)という内容であった。

3月非農業部門雇用者数は市場予想(18.0万人増)を大幅に下回る9.8万人増にとどまった。小売業の減少(-3万人)が響いた。前月分と前々月分が合計で3.8万人下方修正されており、今回の結果だけ見れば失望的な内容と言わざるを得ない。ただ、3カ月平均は17.8万人増と堅調を維持している。雇用の増加基調に陰りが見え始めたと判断されるほどの弱い内容ではないだろう。

3月失業率は市場予想(4.7%)を下回る4.5%に改善。2カ月連続の改善であり、2007年5月以来、ほぼ10年ぶりの低水準を記録した。生産年齢人口(15歳〜64歳)に占める労働力人口(労働の意志と能力を有する者)の割合を示す労働参加率が前月と変わらずの63.0%であった事を勘案すれば、良好な結果と言えるだろう。なお、不完全雇用率(やむを得ずパート職に就いている者などを含めた広義の失業率)も8.9%と、前の月から0.3%改善して2007年12月以来の水準に低下した。

3月平均時給は26.14ドルとなり、20カ月連続で増加。伸び率は前月比(+0.2%)、前年比(+2.7%)ともに予想通りであった。インフレ圧力を高めるほどの伸びではないが、緩やかな賃金上昇基調の継続が改めて確認できる結果と言えるだろう。

米3月雇用統計は、事業所調査である非農業部門雇用者数が減速した一方、家計調査である失業率は大きく改善するという、整合的とは言えない結果であった。一般的に事業所調査のほうが信頼度が高いと考えられる事もあって、市場の初期反応はドル安および米長期金利低下というネガティブなものであったが、一拍置いてドルも長期金利も持ち直した。失業率の低下や賃金の伸びを考慮すれば、非農業部門雇用者数の鈍化は許容範囲内というのが市場の最終的な評価であろう。なお、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は以前、「長期的には、雇用の伸びは月7.5万〜12.5万人で整合性が取れる」と発言している。

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2017年4月7日の
米雇用統計発表前の解説動画

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動画解説

米2月雇用統計は、非農業部門雇用者数が23.5万人増加し、失業率は4.7%であった。
総じて米雇用情勢の好調を示す内容であったが、賃金の伸びがやや物足りなかったとして米長期金利が低下し、発表直後からドル売りに傾いた。
米雇用統計の結果を待つことなく、市場ではFOMCでの利上げが織り込まれ、ドル円は上昇の芽が出ている。
「金利上昇、ドル高」というシナリオは実現するのか。米経済に死角は無いのか。日本銀行の政策委員会審議委員を務め、現在は慶應義塾大学教授として活躍する白井さゆり氏を向かえ、今後の為替市場のポイントを聞く。聞き手は外為どっとコム総研神田調査部長。

米国 経済指標(失業率・非農業部門雇用者数)過去の推移

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