米雇用統計
2017年2月3日の結果と解説

米雇用統計予想と結果

米雇用統計発表時の相場

米労働省が2月3日に発表した1月雇用統計の主な結果は、非農業部門雇用者数22.7万人増、失業率4.8%、平均時給26.00ドル(前月比0.1%増、前年比2.5%増)という内容であった。

1月非農業部門雇用者数は、市場予想(18.0万人増)を大きく上回る22.7万人増となり、前回の15.6万人増から増加幅が拡大した。3カ月平均でも18.3万人増に持ち直しており、昨年9月以降続いていた増加幅の縮小はストップした。米雇用市場は完全雇用に近いため、もはや大幅な雇用の増加は期待できないとの見方を裏切る好結果であった。

1月失業率は市場予想(4.7%)を上回る4.8%となり、前回から0.1ポイント上昇した。2カ月連続の悪化ではあるが、労働参加率が62.9%に上昇して労働市場の裾野が拡大している点に鑑みれば、一概にマイナス要素とは言えないだろう。また、やむを得ずパート職に就いている労働者なども含めた広義の失業率(不完全雇用率、U6失業率)は、前月から0.2ポイント上昇して9.4%となった。

1月平均時給は市場予想(前月比0.3%増、前年比2.7%増)を下回る伸びにとどまり26.00ドルとなった(前月比0.1%増、前年比2.5%増)。また、前年比で7年半ぶりの高い伸び率を示していた前回分が25.97ドルに下方修正(前月比0.2%増、前年比2.8%増)されるなど、全体的に物足りなさが残る内容であった。

市場はこの米1月雇用統計に対して債券高(金利低下)・ドル安・株高という反応を示した。平均時給増加率の減速が決め手となり、早期利上げの可能性が後退したとの見方から長期金利が低下するとともにドルが押し下げられた一方、雇用の拡大(が続く中での利上げ先送り観測)を好感して株価が上昇するという動きであった。なお、トランプ米大統領は、米1月雇用統計発表後に「雇用の数値に非常に満足している。国民には活気がある」とのコメントを発表した。10年で2500万人の雇用創出を公約としてスタートしたトランプ政権に取って、非農業部門雇用者数の大幅な増加は嬉しい誤算であろう。平均時給の物足りない結果についても、減税や規制緩和といったインフレ政策を推し進める上ではむしろ好都合と言えるのかもしれない。

2017年2月3日の
米雇用統計セミナー録画を配信

2/3 JPモルガンチェース銀行の棚瀬氏がスタジオ生出演!

2017年2月3日の
米雇用統計発表前の解説動画

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動画解説

前回1月発表の米雇用統計は、非農業部門雇用者数15.6万人増、失業率4.7%、平均時給26.00ドル(前月比0.4%増、前年比2.9%増)という内容であった。平均時給の改善などが評価され、発表後の市場はドル高に反応。その後、ドル/円は117円台を記録した。
1月20日にトランプ新大統領が就任し、実際の手腕が問われ始める中、米経済はどのようになっていくのか。コモディティ投資の専門家で市場見通しに定評のあるエモリキャピタルマネジメントの江守氏を招き、米国雇用の見通しについて聞く。聞き手は外為どっとコム総研神田調査部長。

米国 経済指標(失業率・非農業部門雇用者数)過去の推移

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