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今年も米国とトルコが通貨最下位争い 両国の共通点多し

1/22(月)「今年も米国とトルコが通貨最下位争い 両国の共通点多し」

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総括「NAFTA再交渉、日銀、ECB 米英 GDP 日 貿易統計 欧 ZEW、PMI 独 IFO」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「明るいS&P」
ID為替「日本からの米ドル買い」
リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
横浜湘南便り「横浜の輸出」

ドル円=108-113、ユーロ円=133-138 、ユーロドル=1.19-1.24  

日経インデックス1月19日東京引け1月12日からの変化(2008年=100)円99.1弱し、ドル120.4弱し、ユーロ102.5強し、ドルインデックス NYBOT90.67弱し、原油63.37弱し、金1333弱し、DOW26071強し、日経平均ドルベ-ス東京引け214.79強し IMM円投機筋1月16日 円--119350(前週比+6186)、ユーロ+139490(前週比-5201)

1.(今週の予定)

22(月)日 通常国会召集 加 卸売売上高
23(火)日銀金融政策決定会合 経済・物価情勢の展望(展望リポート) 英 財政収支 独 ZEW景気期待指数 ユーロ圏 ZEW景気期待指数 米 リッチモンド連銀製造業指数 
24(水)日 貿易統計 仏 企業景況感 南ア 消費者物価指数 仏 製造業PMI サービス業PMI 独 製造業PMI サービス業PMI ユーロ圏 製造業PMI サービス業PMI 英 雇用統計 ILO失業率 米     住宅価格指数 中古住宅販売件数
25(木)NZ 消費者物価指数 スウェーデン 失業率 ノルウェー 政策金利 独 Ifo景況感指数 南ア 生産者物価指数 ECB理事会 米 卸売在庫 新規失業保険申請件数 加 小売売上 米 新築住宅販売件数
26(金)日 消費者物価 日銀議事要旨 オーストラリア休場 仏 消費者信頼感指数 英 GDP 加 消費者物価  米 耐久財受注 個人消費 GDP GDPデフレーター コアPCEデフレーター

(来週の予定)

29(月)米 個人所得・消費支出 コアPCEデフレーター
30(火)NZ 貿易収支 日 失業率 有効求人倍率 豪 NAB企業信頼感 スイス 貿易収支 仏 GDP 英 消費者信用残高 ユーロ圏 経済信頼感 ユーロ圏 GDP 独 消費者物価 米 ケース・シラー住宅   価格指数 メキシコ GDP 米 消費者信頼感指数
31(水)日 鉱工業生産 英 GfK消費者信頼感 豪 消費者物価 仏 消費者物価 独 雇用統計 ユーロ圏 失業率 消費者物価 南ア 貿易収支 米 ADP全国雇用者 加 GDP 米 シカゴPMI  米 中古住宅販売保留件数 FOMC
1(木)豪 住宅建設許可件数 中 財新製造業PMI 英 製造業PMI 米 新規失業保険申請 ISM製造業景況指数  建設支出
2(金)NZ 住宅建設許可 豪 生産者物価 英 建設業PMI ユーロ圏 生産者物価 米 非農業部門雇用者 失業率 平均時給 米 ミシガン大学消費者信頼感指数(確報) 耐久財受注(確報)  製造業受注 

2.総括「気になる麻生発言」

*円「通貨7位、株価7位、気になる麻生発言」通常国会召集 日銀金融政策決定会合 経済・物価情勢の展望(展望リポート)貿易統計 消費者物価

 今週は12月貿易統計が私にとって一番の今後のドル円を占う材料だが、一般的には米政府機関閉鎖や日銀金融政策決定会合の黒田総裁の会見となろう。日銀の債券買い入れ金額の減少、麻生財務相の「年初からの株高について、上昇が速いペースであることは間違いない」としたことで円高が進んだ。これに加えて黒田総裁も出口戦略を示唆すれば、大幅円高となることは見えているので経験豊富な総裁は、現行の長短金利操作付き量的・質的緩和を必要な時点まで継続すると強調するだろう。ただ日銀、政府の景気見通しはいずれも上方修正されている。緩和継続は不自然な印象を与えるだろう。
 日銀が公表した地域経済報告(さくらリポート)では、全9地域のうち3地域が前回の昨年10月調査から景気判断を引き上げた。日銀の各支店からは、好調な海外経済を背景とした輸出・生産の増加に加え、株高や雇用・所得環境の改善で個人消費も上向いているなどの報告があがっている。
 政府は1月月例経済報告で、「景気は緩やかに回復している」と総括判断を7カ月ぶりに上方修正した。個人消費の持ち直しや雇用情勢の改善が寄与した。この表現は消費税率8%への引き上げ前の2014年3月以来。
 マイナス金利導入後は円高が進んでいる。相場を決めるのは貿易収支だが、日銀が出口戦略を少しでも示唆すれば、貿易黒字の下で円高がムード的にも加速するだろう。米国税制改革に伴う米ドルの米国への還流は後述するようにドル買いには繋がらないようだ。

*米ドル「通貨11位、株価(NYダウ)5位、リパトリがドル買いではなかった」

 依然、トルコリラと通貨最弱を争っている。両国とも経常、財政赤字の国だから当然である。両国とも利上げ観測があるが、それと通貨の強弱には関係がない(トルコの項も参照願度)。さて政府債務上限の交渉が与野党での合意が見られず、政府機関の閉鎖となりそうだ。大変なことのようだが、そういう債務上限のない日本より健全な政府運営なのだろう。
 さて昨年から大きな話題となっている米国の海外企業のリパトリだが、当初は海外利益の推定総額の2.6兆ドルが米国へ還流し大きなドル買い要因となるとされていたが、次にみなし税となる法案で利益総額の還流ではなく、課税部分の還流となるので、一気にドル買い規模が縮小した。さらにアップルは既に利益を米国の債券に投資しており、その債券を売って税金を支払うという。アップル債券売りで他の投資家も米債売りドル売りをするなら、当初の大規模ドル買い観測が一転して一部ではドル売りになってしまう。為替の話は面白いものだ。ドル安を好むトランプ大統領がドル高を招くリパトリをさせることに疑問を持っていたが、それなら話はまとまる。
 今週は4Q・GDPの発表がある、3Qより減速するようだが、予想の2.9%なら御の字だろう。トランプ米大統領は政府閉鎖もあるが23~26日にスイスで開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の場で、メイ英首相と会談する。また26日に講演するようだ。その他ロシアゲート問題や中間選挙苦戦予想、相変わらず低い大統領支持率などがある。

 トランプ大統領は就任後1年の成長、雇用の拡大、株価の上昇を自画自賛するだろう。またNAFTA再交渉も始まる。NAFTA再交渉で不利となるメキシコペソが米ドルよりはるかに強く年初来最強通貨となっている。

*ユーロ「通貨5位 株価(独DAX)8位。独は双子の黒字。出口政策へ前進、独は連立政権へ前進」

 ECB理事会では、域内経済とユーロの見通しを見極めるには時間が必要と判断しているため、資産買い入れを続けるとのガイダンスを取り下げる可能性は低いと関係筋が明らかにした。ガイダンス見直しは先送りされ、最新の経済見通しが明らかになる3月となる可能性が高い。また若干だがユーロ高懸念も出てきている。ノボトニー・オーストリア中銀総裁は最近のユーロドル相場の上昇は有益ではないとし、ビルロワドガロー仏中銀総裁は、ユーロ高がインフレに及ぼす影響を注視する必要があるとの認識を示した。先週、5年後から5年間の期待インフレ率を反映するユーロ圏のブレーク・イーブン・インフレ率が1.752%と、昨年2月20日以来約11カ月ぶりの高水準をつけた。経済成長や原油価格上昇を巡って楽観的な見方が広がり、物価圧力が強まるとの見方が強まった。
 景気全般は拡大しているのだろう。独の貿易、財政の黒字あり、スペインとギリシャの格付け引き上げもあった。
独政治では社会民主党(SPD)幹部が「大連立協議に関する党内の投票は、日曜日に実施する予定」としている。再び難航しても景気には大きな影響はないだろう。

*英ポンド「通貨3位、株価は13位スタート、今週はGDP、先週の小売やCPIは若干弱かった」

 今週は4Q・GDPの発表がある。前年比ではやや減速する見込み。12月の小売売上高指数は前月比1.5%低下した。予想の0.6%低下より大幅なマイナスとなった。月間ベースの落ち込みとしては、国民投票でEU離脱が決定した2016年6月以来の大きさとなった。「ブラックフライデー」の販促に合わせてクリスマスに伴う支出の多くが11月に前倒しされたとの見方を示した。
 12月CPIは前年同月比3.0%上昇し、約6年ぶり高水準となった前月の3.1%から伸びが鈍化した。CPI上昇率の低下は6月以来。食品価格や航空運賃の上昇が鈍化した。英国では、EU離脱を決めた2016年6月の国民投票以降、ポンド安を背景に輸入コストが上昇し、インフレが加速した。こうしたポンド安の影響が薄れるに伴い、CPIの上昇は鈍化するとみられている。
 テンレイロ英中銀金融政策委員は、昨年11月の利上げ以降、追加利上げを検討するまでに「十分な時間」があるとの見解を示した。テンレイロ委員は「単位労働コストの伸びが依然抑制され、インフレがピーク近辺で推移している公算が大きいことを踏まえると、追加利上げを検討する前に、11月の政策変更の効果波及を見極めていく十分な時間があるとの見解に至った」と語った。市場では英中銀の次回利上げは18年終盤との見方が大勢。ただ、一部では早ければ5月の利上げを予想する向きもある。

*人民元「通貨6位、株価6位スタート、GDPまずまず、中銀は利上げ否定も長期金利は上昇」

 先週は通貨、株価ともに前週より上昇した。2017年のGDPは前年比6.9%増となった。伸び率は政府目標の6.5%前後を上回り、26年ぶりの低水準だった2016年の6.7%から加速した。
成長率が前年から加速したのは7年ぶり。輸出の回復が寄与した。17年4Q・GDPは前年同期比6.8%増となり、予想の6.7%増を上回った。工業セクターの回復、底堅い不動産市場、輸出の堅調な伸びに支えられた。中国国内では2017年に投資の伸びが鈍化したが、消費は引き続き堅調だ。2018年は良好な対外要因が引き続き輸出を支えると見られる。ただ米国の対中貿易赤字が17年に一段と膨らんだことを踏まえると、中国の輸出に対して米国が規制を強めるなど、下振れリスクも残っている。
 17年の固定資産投資は7.2%増で、予想の7.1%増を上回ったが、1999年以降で最も低い伸びとなった。
2018年については、借り入れコストの上昇、政府の信用リスク抑制、大気汚染対策の影響で、経済成長が鈍化するとの見方が多い。
 また市場金利は緩やかに上昇しているが、人民銀行の盛松成参事は、人民銀は近いうちに主要政策金利を引き上げる必要はないとの見解を明らかにした。定例オペ(公開市場操作)を行う際のリバースレポ金利について、63日物を5ベーシスポイント引き上げて2.95%とした。同氏は「実際、人民銀はFRBよりも前に利上げを行った」とし、「預金金利や貸出金利の引き上げはまだ行っていないにもかかわらず、中国の市場金利は上昇している」と指摘。「このような状況下では近い将来、主要金利を引き上げる必要はない」と述べた。同氏はまた複雑であることを理由に、新たな不動産税が近く全国レベルで導入される公算は小さいとの見方を示した。今年の人民元相場については、大きな変動がなく比較的安定して推移すると予想した。
また足元の元高の背景について人民銀による市場介入ではなく、市場原理に基づくものとし、長期的には1ドル=6.6元付近になると述べた。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」

*豪ドル「通貨は4位、株価15位スタート、雇用、消費者信頼感、新車販売が改善」

 年初から通貨は強く、株価は弱い。先週は指標が好調で、雇用、消費者信頼感、新車販売が改善した。2017年の就業者数は40万3000人増加し、伸びは米国の雇用創出の2倍以上に当たる3.3%を記録した。
労働参加率は女性の就業が増えたこともあって65.7%と、2011年1月以来の高水準となった。ただ労働力の供給が需要以上に拡大していることは、賃金・インフレ率に対する上昇圧力の弱まりを意味するため、RBAに早期利上げを促すきっかけとはなりそうにない。金利先物が織り込んでいる利上げ確率も変わらず。8月までの利上げ確率は依然半々とみられている。RBAは諸外国の利上げが機械的に豪の利上げにならないとしている
 ただ良い材料ばかりではない。中国の12月貿易収支は黒字が拡大したが輸入は伸び悩んだ。豪にとっては悪材料だ。豪自体の貿易収支も11月は黒字予想が赤字に陥った。
 RBAは為替については、豪ドルの一段高はインフレと経済の回復予想を遅らせる可能性もあるとしつつ、豪ドルはこの2年半のレンジの中にあるとし、7月の豪ドルの下落を望んでいた時と比べれば豪ドルの水準に満足している。

*NZドル「通貨2位、株価最下位、首相出産休暇、ミルク上昇、今週はCPI」

 ジャシンダ・アーダン首相は、テレビキャスターのパートナーとの間に第1子を妊娠していることを明らかにした。6月に出産予定という。現職の首相では、1990年にパキスタンのベナジル・ブット氏が出産したケースがある。 アーダン氏は「親としての新しい役割を楽しみにしているが、首相としての仕事と責任にも等しく焦点を当てる」とコメントした。出産後6週間は休職し、その間はピーターズ副首相兼外相を首相代行に充てる方針。アーダン氏は昨年9月の総選挙を受け、10月に首相就任。就任決定の6日前に妊娠を知ったという。
 選挙で第一党になった国民党ではなく、第二党の労働党連立政権となっただけに当初は急な政策変更で不安があったが、TPPへ通常通り参加と再表明したり、中銀総裁を市場から信頼の厚いオア氏としたことで
最近はやや安心感が出ていた。首相休暇なれば、さらに政策の大きな変更はなく安定感を生むかもしれない。
 今週は4Q・CPIの発表がある。予想は1.9%の上昇だが、最近の原油高や住宅価格の上昇でインフレターゲットの1-3%の中位の2%を越えればNZドル買いが一時的に強まるだろう。乳製品大手のフォンテラ社のオークションは年初2回連続上昇している。

*南アランド「通貨8位、株価9位、貿易、小売が好調、ズマ大統領退任説くすぶる。2月は格付け見直し」

 先週は通貨、株価ともに盛り返す。材料は二つあり、一つは11月小売売上が3.5%の予想に対して8.2%と大きく改善したこと、もう一つは、一部利下げの予想があった中で中銀は政策金利を据え置き、また中銀総裁が「インフレが目標レンジの中間点をやや下回った後、再び上向き来年の最終四半期は5.5%に達する」との見通しを示したことなどによるものだ。中銀は成長率見通しをやや引き上げ、今年が1.4%、来年は1.6%とした。ただ総裁は景気見通しについて「厳しい」「ぜい弱」と指摘した。11月の貿易収支は予想の46.5億ランドの黒字より大きい130.2億ランドとなった。前年同時期に112.2億ランドの貿易赤字を記録していたが、2017年は11月までに647.5億ランドの黒字に転じ、輸出は前月比11.5%増、輸入は3.3%増となった。
 ズマ大統領の早期退任説がくすぶっているが、依然として党内では退任反対派も多い。ラマポーザ副大統領が第 14 代 ANC総裁に選出されたが党6役選出では3人がズマ派となっている。
2月にはムーディーズが格付けの見直しを行う。前提が格下げへの見直しとしている。

*トルコリラ「通貨最下位、株価は14位スタート、せめて政治を安定して欲しい」

 昨年は通貨が弱くても株価が強かったが、今年は通貨は昨年同様最弱で米ドルと競っている。昨年最強の株価は弱い。米国同様の経常赤字、貿易赤字での通貨安は仕方がないが、あまりにもトラブルが多すぎる。相手は米国である。米国がクルド人を含む部隊を支援するが、トルコはクルド人の勢力拡大を懸念し爆準備も進めている。クーデターの首謀者とみなされ米国滞在のギュレン師の引き渡し問題、米国のイラン制裁にトルコが違反していることでの裁判が行われている、相互ビザ発給停止問題(現在解決)、相互に相手を渡航危険国とみなしていることなどである。個性の強いエルドアン大統領とトランプ大統領が激突している。
 国内では政府は2016年7月のクーデター未遂事件後に発令した非常事態宣言を今月中旬から再延長した。延長は6度目。
トルコ中銀は18日、全ての政策金利の据え置きを発表した。インフレ抑制のため現在の政策姿勢を維持することが必要だと説明した。中銀は声明で、消費者物価インフレの高止まりが見通しを曇らせており「タイトな」金融政策の維持が必要だと説明した。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=「7連続陰線の後はバケ線、まだ頭重い。」 

日足、7連続陰線で下げ止まり、1月17日はバケ線。バケ線には立ち向かえの如く、下落。1月17日-19日の上昇ラインがサポート。1月18日-19日、1月8日-9日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
   ボリバン下限なら110円割れか。
週足、17年11月27日週-18年1月1日週の上昇ラインを下抜く。雲の上から雲中に下落。17年11月6日週-12月18日週の下降ラインが上値抵抗。サポートはボリバン下限で109円半ば。
月足、17年9月-10月、17年11月-12月の上昇ラインを下抜く。16年11月-17年9月の上昇ラインがサポート。17年1月-11月の下降ラインが上値抵抗。
年足、12年-13年の上昇ラインを下抜く。15年‐16年の下降ラインに沿う。13年‐16年の上昇ラインがサポートだが近づいてきた。16年-17年の上昇ライン下抜いて始まる。

*ユーロドル=「1月11日-18日の上昇ラインを下抜くか」

日足、ボリバン上限でもみ合いも1月19日は上ヒゲ残す。1月11日-18日の上昇ラインを下抜くか。1月17日-19日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
週足、5週連続陽線。ボリバン上限を上抜いたところでは上ヒゲ。11月27日週-12月4日週の下降ラインを上抜く。12月18日週-1月8日週の上昇ラインがサポート。
月足、17年9月-10月の下降ラインを下抜いて上昇。11月-12月の上昇ラインがサポート。11年5月-14年5月の下降ラインが上値抵抗。
年足、14年から3年連続陰線であったが、14年‐15年の下降ラインを上抜き17年は陽線。00年‐01年の上昇ラインがサポート。11年-14年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「1月11日-19日の上昇ラインを下抜くか」

日足、ボリバン上限でもみ合っていたが、1月11日-18日の上昇ラインを下抜き下落。1月18日-19日の下降ラインが上値抵抗。1月11日-19日の上昇ラインを下抜くか。5日線上向き。
ボリバン中位が135円。
週足、ボリバン上限。12月18日週-1月1日週の上昇ラインを下抜き下落も1月8日週は長い下ヒゲを残し下げ幅縮小。12月18日週-1月8日週の上昇ラインがサポート。
月足、17年4月に長い下ヒゲを残し16年12月-17年1月の下降ラインを上抜ける。08年7月-14年12月の下降ラインが上値抵抗。17年4月-9月の上昇ラインは下抜く。17年11月-12月の上昇ラインがサポート。
年足、2年連続陰線の後、17年は漸く陽転。16年‐17年の上昇ラインがサポート。15年‐16年の下降ラインを上抜く。08年-15年の下降ラインが上値抵抗だが近い。

5.当局・円無常・需給「明るいS&P」

 S&Pは、ギリシャの外貨建てと自国通貨建ての長期債務格付けを「シングルBマイナス」から「シングルB」に1段階引き上げた。労働市場の回復や政策の確実性が高まるなか、経済成長と財政見通しが改善したためという。見通しは「ポジティブ」とした。

 S&Pは、東芝の長期会社格付けと長期優先債券の格付けを、それぞれ「CCC+」に2段階引き上げたと発表した。格上げ方向の「クレジット・ウォッチ」は継続する。

6.ID為替「日本からの米ドル買い」

 川崎重工業がニューヨーク市内の地下鉄車両を受注する見通しになった。最大1612両まで購入できる契約を結び、川崎重工の受注額は最大約36億ドルとなる。2020年から納入する予定だ。
 
 第一生命ホールディングスは、米生命保険子会社プロテクティブ(アラバマ州)が米生保リバティライフ(マサチューセッツ州)の個人保険と年金の既存契約を買収すると発表した。買収額と既存契約引き受けに伴う準備金の積立額を合わせた総投資額は約1400億円。
 7月に買収を完了する予定。

7.リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超 円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「船出を待つ自動車、横浜港」

「ナカネの基本  国際収支の象徴がナカネの取引」

「ナカネの基本  国際収支の象徴がナカネの取引」

*ナカネは当日物(東京、NYなど主要市場が休場の時は原則取引なし)
*月、金、ゴトビ、月末にドル買いがやや大きくなるのが一般的
*18日は官公庁の特殊送金があることもある(毎回ではない)
*下旬は輸出が増えやすい
*時々、M&A絡みなど大きな玉が出ることがある

*ドル円以外の公表相場は11頃に公表されるので クロス相場が11時に動くことがある

*3月末は決算で売り買い大玉が炸裂し乱高下する


*金額 ナカネ決定次点の9時55分では通常ならネットで2-3億ドル程度のドル不足=これが貿易黒字でも午前中はドルが下がらない要因
    多い時はネットで5億ドル以上のこともある

*ナカネは東京市場引けまで有効。午前はドル不足、後場はドル余剰になりやすい(理由は後述)

*ナカネは固定相場=9時55分に決定した相場を基に全通貨の顧客向け公表相場が決定される(全日有効、売買幅大きく、手数料も聴取されることもある)、ただドル円がナカネから1円以上動けば それ以降の10万ドル以上の取引は市場連動(時価)、 2円以上動けば、最初のナカネ相場の廃棄とともに新しい公表相場が決定される

*ナカネは各銀行が自由に決定できる ナカネ制度(すべての銀行が同じナカネ)は廃止されたが、おそらく多くの銀行が東京三菱UFJ銀行に横並びとなっている(日本人は意外と自由が嫌いで横並びを好む。
  また先物相場など面倒なところがあるので大手行に横並びすれば事務的にも効率的)

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*東京市場での需給のクセ

東京市場がオープンする頃には、「今日の仲値はどうだ」という声が聞こえる。不足300本とか、いや1000本以上だ、あるいは、稀に余剰の100本という数字も出てくる(1本というのは100万ドル)。  顧客の仲値相場を使った輸出や金利配当の受け取り、送金の受け取りなどのドル売りを余剰という。また、海外への送金、輸入の支払いなどのドル買いを不足と呼ぶ。その余剰と不足を合計したものが銀行のネット不足あるいはネット余剰の何本ということとなる。市場に出る仲値の不足(あるいは余剰)の数字は、大手銀行数行のネット不足(あるいは余剰)を合計したものだ。もちろん外銀や地銀にも不足はある。

  平均すれば日々の不足は200-300本だろう。500本を越えればドルの不足が多く感じられドルが上がることが多い。300本程度なら、ほぼ市場への影響はない。100本以下の不足、さらにドル余剰に転じればドルが下がることが多い。 日本は貿易黒字国なのに何故ドルの不足(ドル買い)が多いのかと、疑問を持たれる方もいるだろう。あくまでも、話題になる不足とは、午前9時55分時点での数字である。この1日の早い時間帯に為替取引を持ち込める参加者は前日から既に決まっている取引が多い。前日から決まっている取引とは、日本から海外への送金が多い。送金日まで決められているものも多い。一方輸出などのドル売りは、お金が入金されて漸くドルを売ることが出来るので、前日からドルを売ることを確定しにくい。海外からのドルの入金確認次第となるので、朝の仲値決定時間である9時55分に集中することなく1日中万遍なく出る。

 仲値を使ったドル買いは午前9時55分に集中し、輸出などのドル売りは1日を通じて出る。午前中はドルが底堅くなりがちなのは、そのような実需取引が背後にある。また商慣行で支払日に当てられるキリがいいゴトビ(5、10日)や休み明けの月曜、週末の金曜、月末にもドルの買いが増えやすい。ただ月末は決算上、輸出のドル売りも増えるので注意したい。ただそれも午前中よりは午後に出るものが多い。
(昔のように仲値の過不足を当局がヒアリングしているわけでもなく、また守秘義務もあり、数字をつかむことは現在不可能だが、午前中の取引の特徴としてご理解頂ければと思っている。)

  前日のNYのドル売りセンチメントを引き継いでドルを売っても下がらず悶々とする時があるが、この種の実需のドル買いが阻んでいることも多い。けっしてドルの売り手に戦いを挑んでいるわけでもない。戦う意思すらない実需の取引が投機筋にとって手ごわい。


(仲値でドルが上がる理由)

 為替を少し経験すると朝10時前後にドルが強含むことに気づく。(実際90%以上仲値決定時刻はドルの需要超となる。いわゆる外貨の不足状態―逆は余剰と言う)顧客向けの公表相場の決定する時間である。この時間のドル円相場の出合いを基にその日の対顧客相場が決定する。輸出入、外国送金、両替等々の何十種類の為替相場が決められる。日本の銀行の最も忙しい時間帯である。 銀行の窓口に行けば公表相場表というものが置いてある。 為替相場、先物相場、金利、米国ポステッドBAレートなどが考慮されて決定される。見るだけで為替相場の勉強となるのは間違いない。これを理解、説明できれば 為替の仕組みの勉強はひとまず終わりである。

 さて日本は経常黒字国なのに何故ドルがその仲値の時点で上昇するのだろう?
ドル(外貨)の買いは外国への支払い、売りは外国からの受け取りである。銀行用語では仕向け、被仕向けと言う。支払いは自らが行うもので期日も決まっている。だから前日から銀行に通知することが多い。受け取りは海外から送られてくるもので、必ず予定した日、時間に資金が送られてくるとは限らない。いつの時点で受け取るかは不確定である。
 朝の早い10時時点では自分が送金する金額はわかっても、受け取る金額は未確定なのである。 よって 公表相場を決める時点での為替相場はドル(外貨買い)が多くなる。
 銀行ではそれを不足(外貨の不足)と呼ぶ。 最近は報告していないようだが、以前は当局が、毎朝 本日の不足はとか、来週の需給予測(仲値の不足状況)を聞き取っていたのである。 当局はすべての為替相場の動向を把握しようとし、この数字などを基に需給を調査し介入金額も決定できるのである。また銀行のもっとも忙しい10時までは介入を控えることもあったようだ。 ただでさえ煩雑な銀行のポジション把握が大規模介入も入ればさらに混乱しよう。 介入は午前10時以降が多い。それ以前に介入ならかなりの決意だ。
話はそれたが確定していることの多いドルの買い玉は朝10時の時点で取引される。しかし その後入金が確認されると円に換えられる輸出代金の受け取りは10時以降に散発する。1日を通せば経常黒字国の名が示すようにドル(外貨売り)が増えることとなる。 買いは10時に一気に出て、売りは1日を通してゆっくり出る。

 従って、朝 8時から10時までの平均の値動きは日々5-10銭の上昇となる。 スプレッドや手数料を勘案すればそんなことがわかっても儲からないということだが、売るとさらに儲からないわけである。 もちろん いわゆる、5,10の倍数の日にはまた月末、期末、年末、年度末の仲値はドル需要が増える。企業にとって支払いはできるだけ遅らせることが資金効率をよくするのでそうなるのだろう。もちろん一日を通じればドルが下がることのほうが多いかもしれない。
 参考までに10時の不足で相場に影響がない本数は3億ドル程度、5億ドルを超えれば やや影響がでる。10億ドルを超えればかなり大きいと言えよう。 もちろんその後の輸出玉が相殺していくのだが、すべては東京市場では仲値のドル不足は相殺しきれない。(相場を真に動かすのはこのような買い切り、売り切り あるいは それに近い長期的なポジションであり、短期的に大きくはる投機筋ではない。)

昨年も今年も順当なドル安

1/15(月)「昨年も今年も順当なドル安」
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総括「気になる麻生発言」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「ヘッジファンド閉鎖」
ID為替「ムニューシン財務長官がビットコインを語る」
リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
横浜湘南便り「491HOUSE」

ドル円=109-114、ユーロ円=133-138 、ユーロドル=1.19-1.24  

日経インデックス1月12日東京引け1月5日からの変化(2008年=100)円99.7強し、ドル122.0弱し、ユーロ102.0弱し、ドルインデックス NYBOT90.94弱し、原油64.3強し、金1334強し、DOW25803強し、日経平均ドルベ-ス東京引け212.56強し IMM円投機筋1月9日 円-125536(前週比-3770)、ユーロ+144691(前週比+16823)

1.(今週の予定)

15(月)NY休場(キング牧師誕生日) 日 日銀支店長会議  日銀地域経済報告 トルコ 失業率 ユーロ圏 貿易収支 
16(火)日 第3次産業活動指数 企業物価指数 英 消費者物価 小売物価 生産者物価 米 NY連銀製造業景況指数 
17(水)日 機械受注 豪 住宅ローン貸出 ユーロ圏 建設支出 消費者物価確報値 南ア 小売売上 米 小売売上 加 政策金利 米 NAHB住宅市場指数 ベージュブック 対米証券投資
18(木)日豪首脳会談 日 鉱工業業生産・確報値 中 GDP 鉱工業生産 小売売上 南ア 政策金利 英 RICS住宅価格 豪 雇用統計 トルコ 政策金利 米 建設許可 住宅着工 フィラデルフィア連銀    製造業指数  新規失業保険申請件数
19(金)米暫定予算期限切れ NZ 企業景況感(PMI)独 生産者物価指数 英 小売売上 加 製造業出荷 国際証券取引高 米 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値

(来週の予定)

22(月)加 卸売売上高
23(火)日銀金融政策決定会合 英 財政収支 独 ZEW景気期待指数 ユーロ圏 ZEW景気期待指数 米 リッチモンド連銀製造業指数 
24(水)日 貿易統計 仏 企業景況感 南ア 消費者物価指数 仏 製造業PMI サービス業PMI 独 製造業PMI サービス業PMI ユーロ圏 製造業PMI サービス業PMI 英 雇用統計   ILO失業率 米     住宅価格指数 中古住宅販売件数
25(木)NZ 生産者物価指数 スウェーデン 失業率 ノルウェー 政策金利 独 Ifo景況感指数 南ア 生産者物価指数 ECB 理事会 米 卸売在庫 新規失業保険申請件数  加 小売売上 米 新築住宅販売件数
26(金)日 消費者物価 日銀議事要旨 オーストラリア休場 仏 消費者信頼感指数 英 GDP 加 消費者物価  米 耐久財受注 個人消費 GDP GDPデフレーター コアPCEデフレーター

2.総括「気になる麻生発言」

*円「通貨4位、株価5位、気になる麻生発言」

 先週この発言が気になった。 麻生財務相は9日の閣議後会見で、年初からの株高について「上昇が速いペースであることは間違いない」との認識を示した。株高のスピードに懸念を示した。東証1部の時価総額はGPIFや日銀の株買いによって上昇、時価総額は2010年末の305兆円から2017年末は倍以上の674兆円となっている。上昇はめでたいことだし、消費増加、景気回復にも貢献するが、株を持っていなければ、物価の上昇で可処分所得が減るだけで生活は苦しくなる。そういう声も政治家に届いてきたのではないかと思う。日銀の暮らし向き調査でも「ゆとりが出てきた」から「ゆとりがなくなってきた」と答えた割合を引いた値は-33.7ポイントとなり前回より1.8ポイント悪化している。
 その後で日銀の国債買い入れ額の報道が出たので、円金利上昇、円高が進んだ。株価も先週は小幅だが下落した。今週は日銀支店長会議があり黒田総裁の発言もある。日銀は経済成長の見通しを上方修正するだろうが、物価の上昇の鈍さから金融緩和継続の姿勢を示すだろう。ただ株買い、債券買いの落とし穴が格差拡大となると今後の手の打ち方が難しくなってくる。また日銀が何もしなければ出口戦略かと思われがちで円高が進んでしまうだろう。
 長い目で見れば金融政策より貿易収支で相場が動くので気にしなくていいが、出口戦略で円高が進むとなれば、実需のドルの売り手も売り急いで円高が進むこととなる。
それ以外では日本へのリパトリの円買いも出る頃である。先週は全日円高で5日連続陰線。定番の真夏の円高までこのまま進んでいく気もしてきた。

*米ドル「通貨11位、株価(NYダウ)4位、昨年も今年も順当なドル安」

 昨年同様に今年も順当にドルは弱い。通貨は実需の需給によって動くもので約6000億ドルの米国貿易黒字による買戻しのないドルの売り切り玉に対抗できるものは殆どない。2005年の米国へのリパトリ、ドル買い介入、またリーマンショックやギリシャ危機のような一時的な投機的な動きがないとドル全体(リスク回避の円買いはあっても)は反転しない。ドルが上がるには一時的にせよ大きくドル買い要因が出る必要がある。米株の上昇、米金利の上昇では需給は変わらない。それらは主に国内的なものだ。様々なスキャンダル(トランプ失言、ロシアゲート、エルサレム問題、暴露本など)や今週期限が来る債務上限問題もドルの実需のアウトライト需給には関係がないが、ムード的にはドル売り材料なのでドル売りの実需筋が慌てるかもしれないといったところだが、売るべき実需の金額は変わらない。
 金利や株はニュースに素直な動きをするが、為替はあくまでも実需に素直な動きとなる。まだこの実需の動きを覆すほどの投機的な(一時的な)材料はない。

*ユーロ「通貨4位 株価(独DAX)8位。独は双子の黒字。出口政策へ前進、独は連立政権へ前進」

 ユーロは先週後半上昇した。ECB議事要旨は「金融政策姿勢や、政策方針(フォワードガイダンス)のさまざまな次元に関わる文言について、来る年(2018年)の初めに再検討を加える可能性がある」と指摘。議事要旨を受け市場では、経済成長が続けばECBが今年、債券買い入れプログラムを縮小する新たな兆候と受け止められた。
 さらにメルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と第2党の社会民主党(SPD)は、正式な連立政権交渉入りに向けた政策文書で合意した。両党は連立政権下で増税をしないこと、新たな債務なしに財政均衡化を目指すことでも合意した。
 ドイツ政府は2017年の経済成長率見通しを2.2%とし、昨年10月に示した2%から引き上げた。また2017年末時点の財政黒字は予想を上回る37億ユーロだった。ユーロのリーダーでドイツは貿易・財政双子の黒字となりユーロ圏を引っ張ている。

*英ポンド「通貨3位、株価は10位スタート、EU離脱交渉懸念はあるも成長しっかり」

 英シンクタンク国立経済社会研究所(NIESR)は、2017年4Qの成長率について前期比0.6%増で、3Qの0.4%増から拡大するとの見通しを発表した。1年ぶりの高い成長率。鉱工業生産に関する指標も予想を上回っており、NIESRは17年の英成長率を1.8%と予想。消費者物価指数も目標を上回っており、緩やかに金融引き締めを行うと指摘されている。
 一方ブロードベント英中銀副総裁は2018年中に利上げするかどうかは分からないと述べた。その上で向こう3年間の見通しでは、2-3回の追加利上げを実施する可能性があるとの見方を示した。
英中銀は昨年11月、10年ぶりとなる利上げを決定。当時は2020年末までに2回の追加利上げを行うとしていた。市場では2018年は一部では5月、多くは年末ごろの利上げが見込まれている。
 英国のメイ首相は政権の再起動を目指し新年早々に内閣改造を発表したが、上級閣僚が首相の提案する人事を拒否するなど混乱を露呈。一段と難しい段階に入ったEU離脱交渉を成功裏にまとめようと狙うメイ首相だが、先行きに不安を感じさせる展開となった。 英首相府は8日に実施された内閣改造を政権幹部の「一新」と表現した。だが、別の役職を提案されたハント保健相とグリーニング教育相は首相に抵抗。ハント氏は留任を勝ち取り、グリーニング氏は2時間以上にわたる議論の末に横滑りを拒否し辞任した。
 今週はCPIと小売売上の発表がある。

*人民元「通貨8位、株価7位スタート、米債保有縮小報道を否定、今週はGDP」

 12月貿易統計は、ドル建てでは輸出入ともに、前年比で予想外に伸びが加速した11月から勢いが鈍った。金融リスクや産業公害への政府の取り締まりが続く中、中国経済が失速している兆候が示された。12月の輸出は前年比10.9%増と、予想の9.1%増を上回った。11月は12.3%増だった。輸入はは前年比4.5%増となり、2016年12月の3.1%増以来の低い伸び。予想の13.0%増を大幅に下回った。11月は17.7%増だった。今週は17年4QのGDP発表があり、予想は前年比で6.7%増である。
 金利は中銀が資金供給を確保する観測で一旦低下したが、欧米の金融出口戦略で中国の長期金利も再び4%のせとなった。
中国国家外為管理局は、中国当局が米国債購入の縮小または停止を検討しているとの報道について、誤った情報を基にした可能性があるとの見解を示した。ただドル安は止まってはいない。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」

*豪ドル「通貨は6位、株価13位スタート、日豪首脳会談と雇用統計、輸出不安あり」

18日に日豪首脳会談がある。ターンブル首相は「豪にとって日本は世界第2位の輸出市場であり、アジアにおける最大の対豪直接投資国である。LNGや水素エネルギーといった分野で経済協力を拡大する所存である」と発言した。さて昨年に続き、資源価格が上昇し通貨も底堅く推移しているが、通貨が強いだけに株価は冴えない。11月小売売上高は前月比1.2%増と、予想を上回り、2013年初頭以来の大きさとなった。前年比では2.9%増となった。11月住宅建設許可も11.7%増と強かった。従来から強い雇用統計に続いてきた。ただ良い材料ばかりではない。中国の12月貿易収支は黒字が拡大したが輸入は伸び悩んだ。豪にとっては悪材料だ。豪自体の貿易収支も11月は黒字予想が赤字に陥った。
 RBAは為替については、豪ドルの一段高はインフレと経済の回復予想を遅らせる可能性もあるとしつつ、豪ドルはこの2年半のレンジの中にあるとし、7月の豪ドルの下落を望んでいた時と比べれば豪ドルの水準に満足している。

*NZドル「通貨2位、株価最下位、政経の安定感が増し底堅い」

 通貨は強く、株価が弱い年初となっている。NZドルは対円では8週連続陽線とならなかったが、対ドルでは5週連続陽線となった。NZは工業資源国ではないが、資源価格上昇につれ高となり、年初の乳製品オークションも上昇したこともNZドルを支えた。第一党ではないが連立で政権を得た労働党の政策には不安があったが、次第に旧政権よりの政策に変わっていったことは市場からの信頼を取り戻した。また中銀の新総裁に官民で豊富な経験を持つオア氏の起用も好感された。ロバートソン財務相が、「NZドルは持続可能な水準で推移しており、一般的な相場トレンドは心地よい状態にある。国内の輸出業者に公平な機会を与えるような、持続可能な為替レートを望む」と述べたことでさらなる下落を望んでいないことがわかったこともNZドルを押し上げている。

*南アランド「通貨最下位、株価12位スタート、ズマ大統領早期退陣説は打ち消し、今週は政策金利」

 ANC党大会でズマ大統領の早期退陣説が打ち消されたことで南アランドは7週間ぶりに下落した。元々19年までが大統領の任期となているので市場は性急過ぎたのだろう。今週は政策金利決定がある。大方は据え置き予想だが、一部で利下げ予想もある。低成長とインフレもひと頃ほどの高まりはないからだ。2月にはムーディーズが格付けの見直しを行う。前提が格下げへの見直しとしているのでしばらくは強気になれない。2017年の貿易収支は12月の結果を残すところとなったが、6年ぶりに黒字となった2016年に続き、2017年も黒字となるのは確実である。中国を始めとする世界各国の景気回復で資源価格が上昇、南アの輸出が伸びて貿易黒字となりランドを支えている。2017年は政治的混乱、財政悪化や格下げがあったが、通貨ではユーロに次いで2番目の強さとなったのは貿易黒字によるものだ。

*トルコリラ「通貨7位、株価は15位スタート、外交不安、 国内非常事態は継続」

 昨年最強の株価がマイナス圏となっている。通貨リラは昨年最弱であったが今年は中位。ただ昨年末から3Q・GDPの二けた成長でリラ上昇していたが、また外交の混乱で少し下げてしまった。トルコ外務省が、米国務省が海外安全情報でトルコを渡航の再検討を促す「レベル3」に分類したことを受けて、同様にトルコ国民に米国への渡航を考え直すよう勧告を発したことがある。外務省は、マンハッタンで昨年12月に起きた爆弾テロ事件などを念頭に「米国でテロ計画や暴力行為が増加している」と指摘。極右過激派や人種差別主義者による犯行だとして、トルコ国民に米国渡航に際して予防策を取るよう呼び掛けた。ビザ相互発給停止事件に続きまたもや外交のいがみ合いである。
 また政府は2016年7月のクーデター未遂事件後に発令した非常事態宣言を今月中旬から再延長すると述べた。延長は6度目。期間は3カ月間となる見通しだ。トルコでは非常事態宣言に基づいた反政権勢力への大規模弾圧が続く。社会の分断を広げ、人権を侵害していると懸念する欧米との関係悪化の一因ともなっている。その中でエルドアン大統領が2019年11月実施予定の大統領選挙と国会総選挙の前倒しに踏み切るとの観測が浮上している。約100万人の非正規雇用者を公務員として採用したり、与党・公正発展党(AKP)が劣勢の地域で首長を停職にしたりして、支持基盤固めに躍起となっているためだ。その理由は17年10月に新党「優良党」を結党し、党首に就いたアクシェネル元内相に大統領選出馬の観測があり、準備が整わぬうちに選挙を実施しようという思惑からのようだ。今後はこの動きもフォローしていきたい。17年10月の世論調査でエルドアン氏に投票すると答えた人の割合は47.8%、アクシェネル氏は38%だった。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=「5連続陰線、ボリバン下限でも上ヒゲ長い」 

日足、3連騰で雲の上に頭を出すも1月3日-4日の上昇ラインを下抜け5日連続陰線でボリバン下限下抜く。下位でも上ヒゲが長い。サポートは16年9月27日-17年9月8日の上昇ラインで110円前半。5日線下向き。
週足、17年11月27日週-18年1月1日週の上昇ラインを下抜く。雲の上から雲中に下落。17年11月6日週-12月18日週の下降ラインが上値抵抗。サポートはボリバン下限で109円半ば。
月足、17年9月-10月、17年11月-12月の上昇ラインを下抜く。16年11月-17年9月の上昇ラインがサポート。17年1月-11月の下降ラインが上値抵抗。
年足、12年-13年の上昇ラインを下抜く。15年‐16年の下降ラインに沿う。13年‐16年の上昇ラインがサポート。16年-17年の上昇ライン下抜いて始まる。

*ユーロドル=「ボリバン上限越え」

日足、ボリバン上限でもみ合、1月4日-5日の上昇ラインを下抜くも、1月5日-8日の下降ラインを上抜き返しボリバン上限越え。5日線上向き。
週足、11月27日週-12月4日週の下降ラインを上抜く。12月18日週-25日週の上昇ラインがサポート。先週はボリバン上限で長い上ヒゲを出すも下ヒゲで応酬、ボリバン上限越え。
月足、17年9月-10月の下降ラインを下抜いて上昇。11月-12月の上昇ラインがサポート。11年5月-14年5月の下降ラインが上値抵抗。
年足、14年から3年連続陰線であったが、14年‐15年の下降ラインを上抜き17年は陽線。00年‐01年の上昇ラインがサポート。11年-14年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「1月8日-9日の下降ラインを上抜く」

日足、1月5日の上ヒゲで下げていたが1月8日-9日の下降ラインを上抜く。1月11日-12日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。ボリバン上限は136円半ば。
週足、ボリバン上限。12月18日週-1月1日週の上昇ラインを下抜き下落も先週は長い下ヒゲを残し下げ幅縮小。12月18日週-1月8日週の上昇ラインがサポート。
月足、17年4月に長い下ヒゲを残し16年12月-17年1月の下降ラインを上抜ける。08年7月-14年12月の下降ラインが上値抵抗。17年4月-9月の上昇ラインは下抜く。17年11月-12月の上昇ラインがサポート。
年足、2年連続陰線の後、17年は漸く陽転。16年‐17年の上昇ラインがサポート。15年‐16年の下降ラインを上抜く。08年-15年の下降ラインが上値抵抗だが近い。

5.当局・円無常・需給「ヘッジファンド閉鎖」

 元シティグループのプライムブローカー3人が設立したイバルディ・キャピタルがヘッジファンドを閉鎖する。主要投資家が資金引き揚げを決めたという。
 イバルティはスウェーデンの年金基金から出資を受け2009年に事業を開始。2014年9月のピーク時には約35億ドルを運用していた。閉鎖の決定は運用成績とは無関係だと関係者は付け加えた。旗艦ファンドの昨年の成績はプラス13%だったという。(儲ける自信があれば個人でやればいいだけだと思う)

6.ID為替「ムニューシン財務長官がビットコインを語る」

ムニューシン米財務長官はビットコインなどの仮想通貨がスイスの銀行口座のデジタル版にならないようG20と取り組んでいきたいと表明し、「悪い行為に悪用されないよう」にしたいと述べた。
米国の法律の下では「ビットコインのウォレット(財布)サービスを提供する会社は、銀行が顧客情報を把握するのと同様、ユーザーについて把握する義務を負う」と説明。「われわれはこうした活動を追跡することができるが、それができない国もある。従って、G20と非常に緊密に取り組む事柄の一つとして、これがスイスの銀行口座にならないようにしたい」と述べた。
 また、米当局が過去に、硬貨や紙幣の代わりにデジタル通貨としてのドルを発行することの是非を検討したとも指摘。ただし「現時点でそれが必要だとは考えていない」と続けた。
 
7.リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「491HOUSE」

山下町

「改定版。米リパトリ減税の為替相場への影響」 2018年1月11日

「改定版。米リパトリ減税の為替相場への影響」 2018年1月11日

(前回版=17年12月18日=にも米リパトリ減税は当初想定していたものより為替相場への影響は小さいとしていましたが、さらに納税の為替取引が行われるとしたらその時期を推測したものを加えました)


 税率は現金および現金同等物へ15.5%、工場や機器・設備など、より流動性の低い投資資産へ8%とされた。2005年は5.25%。

強制課税、共に「みなしレパトリ」税。企業の意向に関係なく利益を既に米国に還流させたと見なされ、自動的に納税を求められる。支払期間は数年とされる強制課税となる。

米企業が海外に留保している利益は現在、2兆6000億ドルに上ると推定されている。納税だけなら大雑把にこの15%で3900億ドル、米国へ還流せず国内で手持ちのドルで支払えば為替は起きない。

もちろん利益全体の2兆6000億ドルも一緒にドルに換えて送金ならかなりドル相場へのインパクトはあるがその可能性はないだろう。貿易赤字は年間5000億ドル程度なのでそれを相殺するほどのドル買いは起きない。

 では、ドル買いの金額が当初の予想より大きく減少した取引はいつでるのだろうか。基本的には課税される利益を米国に還流する必要がないのでいつドルに換えても良いし、本国にあるドル資金を使えばドル買いの為替取引をすることもない。
 また大手企業は以下のように納税の準備を行っている。既に納税のドル買いが起きているケースもあるのだろう。私は米国の会計年度の10月からかとも思っていたが既に始まっている。ただキリのいい四半期末に取引が多くなる可能性は高い

(例)

*ゴールドマン・サックス・グループ =米税制改革法の影響により、2017年4Qの利益が約50億ドル減少するとの見通しを示した。このうち約3分の2は本国への資金還流関連の税による減少

*BP=米国の新たな税制に対応するため2017年4Q決算で15億ドルの一時費用を計上すると発表した

*アメックス=税制改革法の成立に関連して2017年4Qに24億ドルの特別損失を計上すると発表した


+++++++++++

 このリパトリ減税は、米政府にとってはドル相場を上げることを狙ったものでもなく、またその資金を企業の雇用改善に使うことを求めたものでもないようだ。国内の法人減税の原資となればいいと考えているのではないか。35%から15.5%に下げると捉えるのではなく、実質これまでゼロであったものを15.5%にして国内法人税減税(35%から21%)の原資にするものではないだろうか。

 為替相場へ影響させようとする意図は米政府にはないだろう。

先ずはリスクオンのムードで動いた新春

1/8(月)「先ずはリスクオンのムードで動いた新春」

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総括「米・中・メキシコ CPI、日 貿易統計・国際収支 欧・豪・米 小売売上 中 貿易収支」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「いつもこの時期にあるボーナス争い」
ID為替「スイス、円、ユーロが安い」
リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
横浜湘南便り「太田子海岸、西伊豆」

ドル円=111-116、ユーロ円=134-139 、ユーロドル=1.18-1.23  

日経インデックス1月5日東京引け12月15日からの変化(2008年=100)円98.4弱し、ドル122.2弱し、ユーロ102.5強し、ドルインデックス NYBOT92.02弱し、原油61.44強し、金1322強し、DOW25295強し、日経平均ドルベ-ス東京引け209.75強し IMM円投機筋1月2日 円-121766(前週比-5680)、ユーロ+127868(前週比+35720)

1.(今週の予定)

8(月) 東京休場(成人の日) 独 製造業受注 スイス 消費者物価指数 ユーロ圏 小売売上 消費者信頼感・確報値  経済信頼感 米 消費者信用残高
9(火)豪 住宅建設許可 スイス 失業率 独 鉱工業生産 独 貿易収支 経常収支 ユーロ 圏失業率 加 住宅着工件数 メキシコ 消費者物価指数
10(水)中 消費者物価指数 生産者物価指数 ノルウェー 消費者物価指数 英 鉱工業生産 製造業生産 貿易収支 国立経済研究所(NIESR)GDP 加 建設許可 米 輸入物価指数 卸売売上
11(木)豪 小売売上 ユーロ圏 鉱工業生産 米 生産者物価指数 失業保険申請件数 加 新築住宅価格指数 
12(金)NZ住宅建設許可 日 国際収支 景気ウォッチャー調査  中 貿易収支 スウェーデン 消費者物価指数 米 消費者物価指数 小売売上高 米 企業在庫

(来週の予定)

15(月)NY休場(キング牧師誕生日)トルコ 失業率 ユーロ圏 貿易収支 
16(火)日 第3次産業活動指数 英 消費者物価 小売物価 生産者物価 米 NY連銀製造業景況指数 
17(水)日 機械受注 豪 住宅ローン貸出 ユーロ圏 建設支出 消費者物価確報値 南ア 小売売上 米 鉱工業生産 設備稼働率 加 政策金利 米 NAHB住宅市場指数 ベージュブック 対米証券投資
18(木)日 鉱工業業生産・確報値 南ア 政策金利 英 RICS住宅価格 豪 雇用統計 トルコ 政策金利 米 建設許可 住宅着工 フィラデルフィア連銀製造業指数 新規失業保険申請件数
19(金)NZ 企業景況感(PMI) 独 生産者物価指数 英 小売売上 加 製造業出荷 国際証券取引高 米 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値

2.総括「米・中・メキシコ CPI、日 貿易統計・国際収支 欧・豪・米 小売売上 中 貿易収支」

*円「通貨最下位、株価2位スタート、先ずはリスクオンのムードで動いた新春」 

 1月9日に南北会談が開催されることや、資源価格の急騰もあり新興国や資源国通貨が上昇し、円安株高という景気回復型のスタートとなった。通貨番付の上位は資源・新興、下位は日欧米となった。今週は日本の12月上中旬分の貿易統計も注目したいが黒田日銀総裁のスイス出張も気になるところ。海外で本音を漏らす人が多い。為替には円高としてしか反応しなかったマイナス金利政策も国内で導入を否定していたのにスイスで導入を示唆したことが黒田総裁には過去にあったからだ。私なども昔、海外の要人を日本の役所に連れて行った時も意外と役人は英会話となると、思わぬ事を話してくれるものだった。
 リスクオンの流れが続けば円安の芽も出てくるが、長続きはしないだろう。2月あたりからは日本へのリパトリえん円買いも出てくる。もう少し先には、日立製作所が英国で進める原発新設プロジェクトの輸出玉も出てくるだろう。融資だけでも総額1.5兆円規模なので実態はもう少し大きいのだろう。

*米ドル「通貨10位、株価(NYダウ)8位スタート、弱いドル需給は変わらず、中間選挙は、外交は困難」

 昨年同様、米国はドル安、株高が進んでいる。年初の経済指標は必ずしも強いものばかりではなかったが、中国財新製造業PMIの改善、資源価格の上昇、朝鮮半島南北会談実現などの波に乗って株価は上昇した。米ドルはリパトリ減税ではみなし課税となり当初予想されていたほどのドル買いが起きないこと、また依然貿易赤字が巨額となっていることもありドルは弱含んでいる。昨年同様にFRBが利上げしてもドルの需給は変わらないだろう。
 法人税減税では税率の引き下げにより繰延税金資産と繰延税金負債に影響が生じるため減益を強いられる企業が当初は多いようだ。
トランプ大統領の暴露本発行はいずれ中間選挙運動へネガティブな要因となるが、まだそれは現れていない。ただ大統領支持率は低い。
 エルサレムをイスラエルの首都と認定したことは今後の外交にも悪影響を与え、トランプ大統領の入国拒否をする国も出てくるだろう。
今週はCPI、小売売上に注目したい

*ユーロ「通貨9位 株価(独DAX)6位スタート。20年目のユーロは。独連立政権は」

 ユーロ発足後20年目に入った。何とか成功しているのではないだろうか。独の貿易黒字を、南欧諸国の貿易赤字や政局不安で若干でも相殺しユーロの上昇を抑えていることは独経済にとって有益だった。一方、南欧諸国はファンダメンタルズ以上の通貨を保有するデメリットはあるがインフレは抑制された。ユーロ以前には度々あったマルクとの通貨調整の煩わしさからも免れている。ギリシャ債務危機からも抜け出す過程にあり、一時30%以上あったギリシャ国債も現在は3%台で通常の市場への復帰となった。
 さてクーレECB専務理事やノボトニー・オーストリア中銀総裁が揃って9月に期限を迎える債券買い入れプログラムについて終了する可能性」があるとの見方を示した。ただ12月のユーロ圏CPIは前年比11.4%の上昇となり、上昇率は予想通りに前月の1.5%から鈍化したこともあり、出口戦略も急ぐ必要はないとの見方も出てくるだろう。
 ユーロ圏全体の景気指標は緩やかに回復している。独ではメルケル首相の4期目の政権発足に向けた連立交渉が難航し、政治空白が100日を超える事態となっている。メルケル首相は現在、安定政権の樹立に向けて、中道左派の社会民主党と連立を目指して交渉を進めているが、交渉が順調に進んでも新政権の発足は春までかかるとの見方が出ている。社会民主党は連立政権に入るかどうかを最終的にすべての党員を対象にした党員投票で判断する方針で、ここで否決されれば少数与党による政権か、再選挙になる可能性も残されている。再選挙なら一時的にユーロが売られる可能性がある。

*英ポンド「通貨7位、株価は15位スタート、EU離脱交渉懸念は和らぐ」

 昨年はEU離脱への不安がありながらもポンドは強く、英株価も史上最高値を更新した。フォックス国際貿易相は訪問先の中国で、英国政府は今後も外国からの投資を歓迎するとの意向を示した。英国はEU離脱に際していくつかの国と自由貿易協定の締結を望んでおり、中国もその1つである。また英国はTPPに参加することに関心を示している。英国の参加を妨げる地理的な制約はないとの見方だ。もちろん、近接するEUとの貿易関係を個別に強化することも大事である。EUから抜け出すことでEU以外の国との交渉がフリーハンドで行えることは英国の強みになるかもしれない。
 英中銀は11月、約10年ぶりに利上げを実施。金利据え置きを決めた12月の金融政策委員会後の声明で英中銀は、EU離脱条件を巡り大筋合意が得られことで、離脱プロセスが無秩序となるリスクが低下し、これにより経済に対する信頼感が押し上げられる可能性があると指摘。「離脱条件の大筋合意により無秩序な離脱の可能性は低下し、家計と企業の信頼感を支援する公算が大きい」とした。
 今後の金利の道筋については、金利の上昇は緩やかなものにしかならないとする前月に示した見解を維持。「金融政策委員会は経済が11月のインフレ報告で予想された軌道にとどまれば、向こう数年間にわたり政策金利の一段の緩やかな引き上げが正当化される」とした。 3Q・GDPは前年比1.7%と予想を上回った。最新の小売売上、鉱工業生産は強く、インフレも3%越えである。年間を通じてじり高推移を指標が支えている。

*人民元「通貨6位、株価7位スタート、質の高い成長を目指す」

昨年末懸念された資金ひっ迫感が年初に改善した。中国人民銀行が春節期間中(2月15-21日)の流動性を確保するための措置を発表したことに加え、上海銀行間取引金利(SHIBOR)が全期間で下落し、流動性のひっ迫懸念が後退したことが好感された。17年12月の官民の製造業・非製造業の購買担当者景気指数(PMI)は市場の予想通り、あるいは予想を上回る内容となった。
 人民銀行の周小川・総裁は、中国は2018年、穏健な金融政策と妥当な融資の伸びを維持するとの方針を明らかにした。総裁は2017年について、マクロ経済の管理を強化し、金融改革を深化させ、システミックな金融リスクを阻止したほか、実体経済への資金の流れを促進したと振り返った。また人民元相場の安定と妥当なレンジを維持する方針を中国外貨取引センターが声明で公表した。
 中央経済工作会議では、2018年に供給サイドの構造改革を深化し、金融システムのリスクを抑制、安定した経済成長を維持する方針を示した。経済成長の質の改善を目指すほか、穏健で中立的な金融政策と、先を見越した財政政策を維持する。声明では「中国の経済発展は新たな時代に入った。国内経済は高速成長段階から質の高い発展の段階に移行したことが基本的な特色」とし、質の高い成長促進が健全な経済発展を維持する要件との見方を示した。今週はCPIや貿易収支の発表がある。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」

*豪ドル「通貨は5位、株価13位スタート、内外要因で安定」

 豪ドルは対円、対ドルで4週連続上昇している。年初来、中国の流動性供給が好感され、また製造業PMIもまずまずであったことなど外部要因も豪ドルを引き上げた。資源価格の上昇も豪ドルを支えている。
3Q・GDPは前期比0.6%増、前年比2.8%増(予想は0.7%増、3%増)で予想を下回った。家計支出は前期比0.1%増と、2008年12月以来の低い伸び。家計の貯蓄率は3.2%と、2Qの3%(改定値)を上回った。
 豪経済は鉱業主導型からサービス業主導型への転換期にあり、成長と賃金が圧迫されている。RBAは短期的な政策変更はないことを示唆しており、借り入れコストの上昇に見舞われることはないとの一定の安心感を企業や家計に与えている。11月雇用統計は改善した。
 RBAは為替については、豪ドルの一段高はインフレと経済の回復予想を遅らせる可能性もあるとしつつ、豪ドルはこの2年半のレンジの中にあるとし、昨年7月の豪ドルの下落を望んでいた時と比べれば豪ドルの水準に満足している。モリソン財務相は「米の税制改革をうけて豪も法人税の引き下げが必要。法人税を下げないと豪は後退する」と発言した。

*NZドル「通貨4位、株価14位スタート、乳製品価格上昇、新総裁決定、GDP改善で反発継続」

 NZドルは対円で7週連続、対ドルでは4週連続陽線となった。
 NZ為替相場については、ロバートソン財務相が、「NZドルは持続可能な水準で推移しており、一般的な相場トレンドは心地よい状態にある。国内の輸出業者に公平な機会を与えるような、持続可能な為替レートを望む」と述べたことでさらなる下落を望んでいないことがわかった。中銀の次期総裁に市場から信頼の厚い元副総裁のオア氏が選ばれたこと、3Q・GDPが前期比0.6%増(予想0.5%増)、前年比2.7%増(予想2.3%増と改善したことなどで続騰した。今年初の乳製品オークション価格が上昇したこともNZドルを支えた。労働党新政権も当初ほど市場主義から離脱する懸念が薄れてきたことが好感されている。

*南アランド「通貨8位 株価最下位スタート、新政権期待と貿易黒字」

 新政権期待と資源価格上昇による貿易黒字拡大で堅調推移している。3Q・GDPも予想を上回った。ただ財政赤字拡大による南ア国債のジャンク級への格下げが消えたわけでもなく、今後は経済政策に焦点が移っていくだろう。ズマ大統領の早期辞任説(正式には2019年まで)も南アランドを支えている。昨年に続き資源価格は年初から上昇し貿易の黒字化に貢献すれば政局不安でも底支え要因となろう。
 CPI、PPIは落ち着いているので利上げは遠のいている。むしろ利下げの可能性が出てきているのではないだろうか。中国の景気回復も大いに南ア経済、貿易収支に影響するだろう。取り合えず年初の中国財新製造業PMIは改善している。

*トルコリラ「通貨2位、株価は11位スタート、年初の世界的リスクオンムードに乗り切れるか」

 年初は資源・新興国ブームに乗って昨年世界最弱の通貨も上昇している。昨年最強の株価も上昇しているが、通貨高なので11位にとどまっている。通貨は3Q・GDPの二けた成長と12月CPIが11.92%と上昇したことで利上げ観測も浮上し堅調推移となった。ただ需給面では弱い。11月の貿易赤字が63億2000万ドルと前年比52.4%拡大したことで軟調となった。輸出が11.2%増、輸入は21.3%増となった。米国とトルコがビザ発給業務を正常化したことを受けたことは好感されたが、人権問題で欧州から批判され、エルドアン大統領はEU加盟を目指さないとも言い切っている。米国とはギュレン師引き渡し問題、対イラン制裁違反問題、エルサレムをイスラエルの首都と認定したことなどが障害となる。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=「大勢ドル安の中、円安進む」 

日足、3連騰で雲の上に頭を出す。12月21-27日の下降ラインを上抜け。12月12日-21日の下降ラインとボリバン上限が上値抵抗。1月3日-4日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。ボリバン中位よりやや上。
週足、17年11月27日週-18年1月1日週の上昇ラインがサポート。雲の上に出る。17年11月6日週-12月18日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、9月-10月の上昇ラインを下抜く。17年11月-12月、16年11月-17年9月の上昇ラインがサポート。17年1月-11月の下降ラインが上値抵抗。
年足、12年-13年の上昇ラインを下抜く。15年‐16年の下降ラインがに沿う。13年‐16年の上昇ラインがサポート。16年-17年の上昇ライン下抜いて始まる。

*ユーロドル=「ボリバン上限で一服」

日足、ボリバン上限でもみ合う。1月4日-5日の上昇ラインを下抜くか。12月18日-27日の上昇ラインがサポート。ボリバン上位。5日線上向き。
週足、11月27日週-12月4日週の下降ラインを上抜く。12月18日週-25日週の上昇ラインがサポート。先週はボリバン上限で長い上ヒゲを出す。
月足、17年9月-10月の下降ラインを下抜いて上昇。11月-12月の上昇ラインがサポート。11年5月-14年5月の下降ラインが上値抵抗。
年足、14年から3年連続陰線であったが、14年‐15年の下降ラインを上抜き17年は陽線。00年‐01年の上昇ラインがサポート。11年-14年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「ボリバン上限で上ヒゲ」

日足、1月2日-3日の下降ラインを上抜く。先週末はボリバン上限超えるも上ヒゲをす。1月3日-4日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、ボリバン上限。12月18日週-1月1日週の上昇ラインがサポート。
月足、17年4月に長い下ヒゲを残し16年12月-17年1月の下降ラインを上抜ける。08年7月-14年12月の下降ラインが上値抵抗。17年4月-9月の上昇ラインは下抜く。17年11月-12月の上昇ラインがサポート。
年足、2年連続陰線の後、17年は漸く陽転。16年‐17年の上昇ラインがサポート。15年‐16年の下降ラインを上抜く。08年-15年の下降ラインが上値抵抗だが近い。

5.当局・円無常・需給「いつもこの時期にあるボーナス争い」

 ドイツ銀行で法人・投資銀行(CIB)部門の共同責任者を務めるシェンク氏とリッチー氏は昨年12月の会合で、同部門のバンカーに対する2017年のボーナスとして少なくとも総額12億ユーロ(約1640億円)が必要だと主張した。ドイツ誌ウィルトシャフツウォッヘ(WIWO)が関係者数人の話として報じた。シェンク、リッチー両氏は報酬の大幅な引き上げがなければ重要な行員は退社してしまうだろうとボーナスの大幅増額を訴えた。だが、他の上級役員や監査役会メンバーは10-12月(第4四半期)の利益が低調だったことを理由に拒否した。両者は最終的に一致点を見いだしたという。

6.ID為替「スイス、円、ユーロが安い」

 年初の特徴は、戦後最強通貨である、スイス、円、ユーロが安くスタートしたことである。資源・新興通貨が強調スタート。いわゆるリスクオン。

 
7.リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表  野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「太田子海岸、西伊豆」

 夕日の町 西伊豆



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