野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

貿易黒字とマイナス金利で円高誘導。ギリシャ投資がおいしい理由

7/24(月)「貿易黒字とマイナス金利で円高誘導。ギリシャ投資がおいしい理由」
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総括「FOMC 米・英 GDP 欧 製造業PMI、日銀議事要旨 独 IFO  豪・独 CPI、トルコ政策金利」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「米国命の二国」
ID為替「ギリシャ投資がおいしい理由」
リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
横浜湘南便り「夕暮れ」

ドル円=109-114、ユーロ円=127-132 、ユーロドル=1.14-1.19

日経インデックス7月21日東京引け7月14日からの変化(2008年=100)円101.2強し、ドル122.3弱し、ユーロ100.5強し、ドルインデックス NYBOT93.97弱し、原油45.77弱し、金1254.9強し、DOW21580弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け179.87強し IMM円投機筋7月18日 円-126919(前週比-14794)、ユーロ+91321(前週比+7533)

1.(今週の予定)

24(月)仏 製造業PMI サービス業PMI  独 製造業PMI サービス業PMI ユーロ圏 製造業PMI サービス業PMI 加 卸売売上 米 中古住宅販売件数
25(火)日銀金融政策決定会合議事要旨(6月15・16日開催分) 仏 企業景況感 独 IFO景況感指数 米 住宅価格指数 S&P/ケース・シラー住宅価格指数 消費者信頼感指数 リッチモンド連銀製造業指数
26(水)NZ 貿易収支 豪 消費者物価 仏 消費者信頼感指数 英 GDP 米 新築住宅販売件数 FOMC政策金利
27(木)豪 輸入物価指数 スウェーデン 失業率 南ア 生産者物価 トルコ 政策金利 米 新規失業保険申請  卸売在庫 耐久財受注
28(金)日 東京都区部消費者物価指数 失業率 有効求人倍率 全国消費者物価指数 英 GfK消費者信頼感 豪 生産者物価 仏 GDP 消費者物価指数 スウェーデン GDP ノルウェー 失業率 ユーロ圏 消費者信頼感・確報値 経済信頼感 独 消費者物価 米 雇用コスト指数 GDP 加 GDP 米 個人消費 コアPCEデフレーター ミシガン大消費者信頼感指数・確報値

(来週の予定)

31(月)日 鉱工業生産 NZ 住宅建設許可 ANZ企業景況感 中 製造業PMI 非製造業PMI 独 雇用統計 英 消費者信用残高 ユーロ圏 消費者物価指数 失業率 南ア 貿易収支
  メキシコ GDP 米 シカゴ購買部協会景気指数 中古住宅販売保留件数指数
1(火)中 財新製造業PMI  豪 政策金利 スイス SVME購買部協会景気指数  英 製造業PMI ユーロ圏 GDP 米 個人消費支出 個人所得  ISM製造業景況指数  建設支出
2(水) NZ 失業率  豪 住宅建設許可件数  日 消費者態度指数 スイス 小売売上 英 建設業PMI ユーロ圏 卸売物価指数 米 MBA住宅ローン申請 ADP雇用統計
3(木)豪 貿易収支  中 財新サービス業PMI  トルコ 消費者物価指数 ECB月報 英 サービス業PMI  ユーロ圏 小売売上 英 政策金利 英中銀議事要旨 米 チャレンジャー人員削減数  新規失業保険申請 ISM非製造業PMI 製造業新規受注
4(金) 日 毎月勤労統計調査 豪 小売売上 独 製造業新規受注  加 貿易収支  失業率  新規雇用者数  米 貿易収支 非農業部門雇用者数 米 失業率  平均時給  加 Ivey購買部協会指数

2.総括「FOMC 米・英 GDP 欧 製造業PMI、日銀議事要旨 独 IFO  豪・独 CPI、トルコ政策金利」

*円「通貨9位、株価12位、貿易黒字とマイナス金利で円高誘導」

 引き続き、日本の貿易黒字に相応しいドル円の円高が続いている。1-6月で約1兆円の貿易黒字で昨年より黒字幅は縮小した。16年1-6月は約1.7兆円の黒字。クロス円はユーロ圏の膨大な貿易黒字や、普段は貿易赤字になりがちな豪、NZ、南アなども貿易黒字となっていることもあり円はそれらの国に対しては円安推移している。またドル円日足では7月11日のボリバン上限からボリバン下限まで到達したこともあり、少しは警戒感ももちたい。ただ今後は円買いが出やすい夏場に近づくので大きなドル円のリバウンドはないだろう。気をつけるとしたら1Qより強い数字が予想されている米国2Q・GDPだ。
 日銀は株や債券は買い支えているが、ドル円はG20の約束で介入が出来ないこともあり、円高となっている。またマイナス金利による可処分所得の減少は消費の減退を生み、ひいては輸入の減少となり円高となる。私もバブル時代のように金利が8%あればもっとお金をつかって円安に貢献できたと思う。低金利にすれば企業のコスト削減になるというが 日本は貸出より預金が多い国である。少数の貸出より多数の預金者を大事にしたほうが国のメリットとなる。家計消費支出は15か月連続減少となっているが、7月28日に発表される6月分は新車販売の増加もあり16か月ぶりにプラスとなるようだ。
 金利差でドルを買うという相場見通しがあるが、それはまったく実現していない。今も昔もいつもそうである。私は長期の債券投資が好きだが、やはりそれは利回りが高いから買うのであって、年初来 利回りが低下している米国債を買う気にはならない。やはり5%とか10%の利回りがあって それで万が一の為替差損も相殺できる見通しがあるものを買う。利上げ観測でドルを買う人は、需給に関係がなく、買ったらすぐ売ってしまうだけなのでドル円を上昇させることはできない。

*米ドル「通貨11位、株価(NYダウ)7位、政策以外のトラブル多い、貿易赤字ではドルは上がらず」 

 トランプ大統領は貿易赤字の削減に向けた政策を次々と打ち出すも海外との交渉がまとまらない。税制改革やインフラ投資など国内政策では調整が難航している。さらにロシアの大統領選挙関与問題、スパイサー報道官の辞任、オバマケア代替法案のメド立たずなどと具体的な成果を出せずにいる。支持率が低下どころか弾劾の支持率が上昇している。3%成長目標に対してはIMFが2%に下方修正した。貿易赤字もあり今年のドルの安さに違和感はまったくない。
 今週はFOMCが開催される。6月に行った利上げの影響を見極めようと、政策金利を据え置く公算が大きい。年内に着手を決めた資産圧縮の時期を明示するかどうかが焦点だ。イエレン議長は議会証言で「米景気は今後2年は緩やかに拡大する」と述べ、緩やかな利上げの継続は適切との認識を示した。一方で、弱さが見られる物価動向を注視するとも語り、年内あと1回を想定する追加利上げを急がない姿勢を示した。
 市場が関心を寄せるのは、金融危機後の金融緩和で膨らんだ資産の圧縮を始めるタイミング。イエレン議長は「比較的早期」と述べており、市場では9月に始まるとの観測が出ている。FOMC会合後に発表される声明を注目したい。
 円の項でも書いたが、長期投資の観点からは私は利上げ観測があってもドルを買い続けない。長期投資では利回りがある程度高くなり、それが5年、10年と保有することで為替差損をどの程度相殺できるかを試算する。現在の2%台の長期金利の水準では米国債券を買う気にはなれない。欧米なら4%、ギリシャなど新興国では5%から10%の利回りがないと長期投資のメリットがない。利上げでドルを買うのは短期的であり、相場を変動させるの需給には影響しない。今週はFOMCの他に強い数字が予想されている2Q・GDPの発表がある。

*ユーロ「通貨2位 株価(独DAX)11位。資産買い入れの将来について決定するのは10月か」

 ユーロが強いことで株価は前週の6位から11位へ後退した。ECB理事会でのドラギ総裁の発言では、為替と金利は異なった反応をした。ドラギ総裁は、来年以降の資産買い入れ方針を「秋に検討する」ことを示唆し、あらゆる情報を精査する必要があるため、いつ決定するか具体的な日程を事前に定めないことが理事会の総意であると明かした。債券市場では、今回の理事会で決定時期が示唆されず利回りが低下したが、為替市場ではドラギ総裁がこのところ上昇していたユーロの為替相場に言及しなかったこともあり上昇した。ECBの17年インフレ率見通しは1.5%、18年は1.4%、19年は1.6%で、いずれも3カ月前に実施した前回調査から0.1%ポイント低下した。このことは最近のユーロ圏の指標が強いこともあり、また米国の政局不安もありユーロ売りとはならなかった。先週のZEW景気期待指数や建設支出、消費者信頼感指数が弱かったので、今後の指標により注目が集まる。ただ貿易黒字は膨大なままである。米国は貿易不均衡に不満を漏らすだろうが、米国が理論的に貿易黒字国に対処する方法は持ち併せていない。
 さてECBの複数の政策立案者は、資産買い入れの将来について決定するのは10月になる可能性が最も高いとみており、スタッフが選択肢として提示している12月では遅すぎると考えている。9月7日の理事会までに手に入る主要データはほとんどないほか、独総選挙の前に政策立案者も行動を取りづらくなる可能性があるからだ。性急な答えを期待する市場に冷静に水を差した感もある。

*英ポンド「通貨8位、株価は13位、2Q・GDP減速か、ネガティブな空気あり」

 昨年総選挙での保守党過半数割れで下げたポンドもインフレ上昇の期待で上げ続けてきた。しかしこのところのインフレ低下で利上げ観測もやや後退していることもあり先週のポンドは下落した。
英中銀でも利上げについて意見が分かれている。カーニー総裁はインフレ低下は一時的で、ポンド安で再び上振れる可能性を示唆した。今週は2Q・GDPの発表があるが前年比で1Qから減速する見通しだ。
EU離脱交渉でフォックス国際貿易相は「新たな貿易協定を結ばないまま英国がEUを離脱したとしても世界の終わりではないとしつつ、現在の開かれた関係を維持できなければ世界的に大きな影響を及ぼすだろう。欧州での貿易や投資に現在はない障壁を設ければ、欧州が開放的な貿易の案内役になることはなく、欧州大陸を越えて世界経済に影響を及ぼすだろう」と述べた。
 ルメール仏財務相は「英国がEUを離脱するに当たって支払わなければならない金額、いわゆる離脱請求書(ブレグジット・ビル)について、フランスは1000億ユーロ(約12兆9000億円)という高い水準を主張した」と発言した。また海外の金融機関は続々と欧州の拠点の本部をロンドンからパリやフランクフルトに移すことを示唆している。経済指標以外でややネガティブな空気があり、対ユーロでポンドは大きく下落している。

*人民元「通貨10位、株価14位、GDPなど指標好調、米中対話は米国の思惑通りとならず」

1%成長にも四苦八苦している先進国経済のエコノミストがやたら中国経済の減速を指摘しているが、GDP成長率は6%台というか7%に近く、消費、鉱工業生産も強い。製造業PMIも強く、この中国の経済回復が世界を、特に資源国経済、新興国経済を支えているのが今年の特徴だろう。
 さて米中包括経済対話では貿易不均衡是正に向けた新たな具体策は示せず、米中の思惑のすれ違いが鮮明になった。支持率低迷に悩むトランプ米大統領が功を焦る一方で、習近平指導部は5年に1度の共産党大会を秋に控え、「弱腰」との批判を招くような大幅譲歩はできなかった。中国は5月、不均衡是正を目指す「100日計画」の合意第1弾として、米国産牛肉の輸入再開や金融規制緩和を公表していた。トランプ大統領は就任半年を迎えたが、主要公約実現のめどは立たず、大統領選をめぐるロシアとの共謀疑惑にも揺さぶられる。この流れを変えようと、中国に金融、鉄鋼、自動車などで「高過ぎる要求」を突き付けたようだ。米国は数カ月にわたり、自動車の輸入関税引き下げや外資参入規制の緩和を要求。保険市場の一段の開放も迫っていたといわれるが、中国は性急な決断に難色を示した。北朝鮮対応でも中国に不満を募らせるトランプ氏は早速、中国製鉄鋼への高関税適用を示唆した。米国の輸入を拡大させないためには、中国製品を買わなければそれで済むのだが、そうすれば米国経済が成り立たなくなる。米国が保護貿易、中国が自由貿易を掲げるなど時代は変わったものだ。20世紀は中国の貿易など取るに足らないものであった。
 米中対話を前に、高め誘導されていた元も、対話終了でまた戻している。人民元金利は、指標の好調さで高止まりしている。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」

*豪ドル「通貨は3位、株価15位、RBA発言で下げたがファンダメンタルズは好調」

 経済指標好調、貿易は黒字で豪ドルは強い。ただ強い豪ドルのせいで株価はやや弱い。先週はRBAが水を差した。基本的にはいつものRBA声明や議事録と内容は変わっていないが、市場はRBAデベル副総裁の発言に反応した。副総裁は「海外の中銀が利上げしたからといって、自動的に国内金利を引き上げる必要はない。豪ドル高が国内経済の成長効果を削ぐ」と指摘した。
また先週のRBA議事要旨では、RBAが中立金利を3.5%と推定していることが明らかになった。現行の政策金利は1.5%であるため、市場は、タカ派的なメッセージと受け止めていた。これについても副総裁は「先の理事会で中立金利が議論されたことについては、深読みすべきではない」とし、中立金利は以前に比べて低下しており、今の1.5%は、1990年代や2000年代初めの1.5%ほど緩和的ではない」との認識を示した。先週は対円では若干下落したが、対ドルでは上昇した。6月雇用統計の正規雇用の増加があった。豪ドルを売り続けられるほどのファンダメンタルズの弱さはない。今週の注目は2Q・CPIの発表である。

*NZドル「通貨5位、株価6位、CPI低下で株価が史上最高値更新、NZドルは高止まり」

 NZ株価は先週史上最高値を更新した。2QCPIが前年比では1.7%上昇となり予想の1.9%上昇を下回ったことで、次回政策金利決定会合では据え置きの予想が高まったことによる。年内は政策金利が据え置かれる見込みが強くなり株式市場が好感したからである。7月発表された経済指標は弱いものが多かったが、CPIも同じく弱いものとなり、住宅価格急騰などで出始めていた利上げ観測は後退した。
 ただNZドルは強い。日足、週足、月足ではいずれもボリンジャーバンドの上位に位置している。貿易黒字、財政黒字などを好感した海外からの資金流入が続いているからであろう。対外純債務もGDP比で1980年代末以来の水準に低下した。乳製品オークション価格は先週、3回ぶりの上昇となった。中国経済の順調な回復もNZドルを支えている。ジョイス財務相は「NZドルの上昇を懸念していない」と発言した。移民の増加や観光業の回復が経済を支えているがこれも中国が大きく関わっている。今週は6月貿易収支の発表がある。

*南アランド「通貨6位 株価10位、難問山積み、利下げでもこじっかり」

 年初来通貨番付で先週は8位から6位、株価番付は13位から10位と上昇した。先週は問題山積みの南アでさらなる問題が生じたにもかかわらずいつものように反発したのではなく、意外な政策金利引き下げがあった。それでもランドはこじっかりと推移した。南ア中銀は政策金利のレポ金利を7.00%から0.25%ポイント引き下げ、6.75%とした。市場では据え置きが予想されていたため、政策金利発表後、南アランドは一時的に下落して反応した。中銀は、利下げを決定した理由として経済成長が弱いことや物価の上昇圧力が和らいでいる点を挙げている。また、利下げと併せ実質GDP(国内総生産)成長率とインフレ率の見通しを引き下げた。
 利下げしたのは直前に発表された6月CPIが低下したこともある。一方5月小売売上は強かった。難問山積みでもランドが底堅いのは、やはり貿易収支が黒字を維持していることである。またリセッションに陥った南ア経済だが、財務相が驚きの6%成長を目指すとしたことも若干は好感されているのだろう。いよいよ8月8日にズマ大統領不信任案が採決されることとなった。ただ投票が記名式か無記名式かはまだ決定していないようだ。いずれにせよ評判の悪いズマ大統領は12月のANC党首選(ズマ氏は出馬せず)を経て19年には退陣する。少しでも早く退陣したほうが市場にはいい影響を与えるという見方になっている。
 念のためだが現在の南アの格付けはムーディーズが投資適格最低の「Baa3」、S&Pとフィッチが投機的水準に引き下げていることは頭に置いておきたい。

*トルコリラ「通貨最弱、株価は最強。政策金利、フィッチの格付けの意味」

 先週末フィッチはトルコの格付けをジャンク級の「BB+」、見通しは「安定的」で据え置いた。ジャンク級に下げたのは、今年の1月27日であった。昨年7月のクーデター未遂事件後の政治状況や治安の悪化が「経済のパフォーマンスや公的機関の独立性を弱めている」と指摘されていた。ただその格下げよりリラは上昇し、株価は今年の世界最強株価で30%を超える上昇を見せている。1Q成長率は5%と高いものとなった。私は常々格下げは絶好の買い場といっているが、まさにそうなっている。格付け会社を批判するのではなく、格付けの正確な判断をするには慎重になり、かなりの月日がかかるということだ。実際の格下げをする時には格下げされる当事者も問題点を把握し対策をとっているので、格下げされる時は悪材料出尽くしから前に向かって進んでいる。ギリシャ危機もそうであった。選択的デフォルトという最悪の「SD」まで格下げされたギリシャはその後回復を続け、まもなく債券市場に復帰する(金利は当時の30%から現在は5%。今年はトルコとギリシャが株価番付2強だ)ピンチはチャンス、格下げは大チャンスである。
 さて今週は政策金利の決定がある。CPIと失業率はともに11%台から低下して10%台となったが、まだ高い。中銀はインフレ抑制で据え置きにしたいところだが、大統領や与党AKPは常に利下げを求めている。また悪化し続けている対独関係も注目したい。非常事態宣言は7月19日から3カ月延長され、まだ治安の不安は残る。今年は1Qの成長率は高かったが、代償として財政赤字が膨らんだ。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=「ボリバン上限での2本の長い上ヒゲからボリバン下限へ到達」 

日足、7月10日-11日に長い上ヒゲを残し7月3日-7日、6月19日-22日の上昇ラインを下抜き下落。ボリバン上限から下限へ到達。7月11日-14日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、4週連続陽線でボリバン上限近くへ上昇も反落。17年6月12日週-26日週を下抜く。16年11月7日週-17年6月12日週の上昇ラインがサポート。17年7月10日週-17日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、17年1月-5月の下降ラインを上抜き、雲の上へ一旦出るも再び今月は上ヒゲを出し下落している。2012年10月-2014年8月のアベノミクス上昇ラインを下抜けている。15年12月-17年1月の下降ラインが上値抵抗。17年4月-6月の上昇ラインがサポート。
年足、12年-13年の上昇ラインを下抜く。ただ2016年は終盤にきて下ヒゲが大きく伸びた。17年は陰線スタート。15年‐16年の下降ラインに沿う。13年‐16年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル=「4か月連続陽線。今月も陽線」

日足、7月12日-13日の下降ラインを上抜く。7月14日-20日の上昇ラインがサポート。ボリバン上限が上値抵抗だが上抜く。5日線上向き。
週足、3月27日週-4月3日週の下降ラインを上抜け上窓を開ける。6月12日週-19日週の下降ラインを上抜く。4月17日週-6月19日週の上昇ラインがサポート。上値抵抗は15年8月24日週-16年5月2日週の下降ラインだったがこれも上抜き、ボリバン上限へ。
月足、4か月連続陽線。今月も陽線。17年4月-5月、3月-4月の上昇ラインがサポート。11年5月-14年5月の下降ラインが上値抵抗。
年足、14年から3年連続陰線、今年は陽線スタート。14年‐15年の下降ラインは上抜く、00年‐01年の上昇ラインがサポート。

*ユーロ円=「日足、週足で一服」

日足、7月6日-11日の上昇ラインを下抜き一服していたが、7月12日-14日の下降ラインを上抜く。7月11日-12日の下降ラインが上値抵抗。7月19日-20日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。ボリバン上位。
週足、6月26日-7月3日週の上昇ラインを下抜く。週のボリバン上限に達したこともあり一服。6月12日週-6月19日週の上昇ラインがサポート。
月足、3か月連続陽線。今月もここまで陽線。17年4月に長い下ヒゲを残し16年12月-17年1月の下降ラインを上抜ける。08年7月-14年12月の下降ラインが上値抵抗。16年6月-17年4月の上昇ラインがサポート。
年足、2年連続陰線。今年は漸く陽転。12年‐16年の上昇ラインがサポート。15年‐16年の下降ラインを上抜く。

5.当局・円無常・需給「米国命の二国」

5月の対米証券投資統計によると、日本の米財務省証券保有額が再び拡大したほか、首位の座を維持した。中国の保有額は4カ月連続で増加した。
日本の保有額は1兆1110億ドルと、前月の1兆1070億ドルから増加。中国の保有額は1兆1020億ドルで、前月の1兆920億ドルから増加した。

6.ID為替「ギリシャ投資がおいしい理由」

 ギリシャ危機の時には30%以上のギリシャ債や10%以上のアイルランド債を購入した。今やそれぞれ5%台、0%台まで利回りが低下している。為替も当時はユーロで100円前後であった。
一般的に貿易赤字国は高いインフレで金利が高く、通貨が安い。だから短期で高利回り債券を買っても為替差損でトータルでマイナスになることもある(もちろん長期でもてば金利収入が為替差損を上回る)。
SDまで格下げされたギリシャ債などを買うのは、動物的な感もあったのだが、今思えば論理的でもある。貿易赤字国のギリシャは金利が高くなりやすいが、通貨は統一通貨ユーロ、貿易黒字のユーロが使えるので為替差損が大きくない。いや為替差益ともなりうることが多くなる。金利が国別で通貨が共通というユーロ圏は旨味のある投資でもあった。

7.リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「夕暮れ」

  山下公園から、みなとみらいを望む

「ドル円、どかんと一発やってみようよ」

「ドル円、どかんと一発やってみようよ」


副題「ドル円、コツコツ・ドスーン型、コツコツ・ドカーン型も貿易収支次第」

 貿易黒字時代、特に20世紀のドル円では、ドルの上昇はコツコツであり、ドルの下落はドスーンと一気にくることが多かった。

日々の動きでもドル円の上昇が5円以上になることはなかった、ドル円の下落は5円どころか10円以上の時も何度もあった。

 東日本大震災以降の貿易赤字による円安(世間ではアベノミクスと言われているらしい)では、その傾向はなくなったが

2015年の貿易赤字が減少し2016年に黒字化してからは、再びコツコツ上げてドスーンと下げるパターンが出始めた


 (貿易黒字でのコツコツドスーンとなる理由は簡単である)

 市場では実需のドル売りが多い中で、金利要因や他のトピックでドルを買う、ただそのドル買いはいわゆる投機なので買えば売らないといけない
売るときは輸出ももちろん売っているのでドルの下落が加速してしまう。上げるときは輸出のドル売りでそのスピードが鈍る

 逆ももちろんある。貿易赤字となればコツコツ下げてドカーンと爆発するのだろうが、その例は少ない。

 バブルの時(貿易赤字となったわけではないが黒字が縮小)、95年の大規模介入と海外投資規制緩和、そして東日本大震災の時である。

 ただ昔ほどのドルの10円以上の急落がなくなったのは、日本の貿易黒字が中国へ移管しているからだろう

(どかんと一発やってみようよ、という真心ブラザーズの歌があるが、そうなるには貿易赤字が必要)

 写真は山下公園の先週の花火 まもなく6月貿易統計の発表



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いつもながら貿易赤字に相応しいドル安

7/17(月)「いつもながら貿易赤字に相応しいドル安」

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総括「日銀、ECB、南ア中銀 日 貿易統計 中 GDP 米中包括経済対話、米企業決算 NZ・南ア CPIなど」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「日米30%」
ID為替「LNGランキング」
リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
横浜湘南便り「大量発生」

ドル円=110-115、ユーロ円=127-132 、ユーロドル=1.12-1.17

日経インデックス7月14日東京引け7月7日からの変化(2008年=100)円100.6弱し、ドル123.7弱し、ユーロ99.5弱し、ドルインデックス NYBOT95.1弱し、原油46.54強し、金1227.5強し、DOW21637強し、日経平均ドルベ-ス東京引け177.63強し IMM円投機筋7月11日 円-112125(前週比-13686)、ユーロ+83788(前週比+6324)

1.(今週の予定)

17(月)東京休場(海の日)中 小売売上 鉱工業生産 GDP トルコ 失業率 加 国際証券取引高 米 NY連銀製造業景況指数
18(火)NZ 消費者物価指数 RBA議事録 英 消費者物価指数 小売物価指数 生産者物価指数 ユーロ圏  ZEW景気期待指数 独 ZEW景気期待指数 米 輸入物価指数 NAHB住宅市場指数 対米証券投資
19(水)南ア 消費者物価指数 ユーロ圏 建設支出 南ア 小売売上 加 製造業出荷 米 住宅着工件数 建設許可件数
20(木)日銀金融政策決定会合 貿易統計 SARB 政策金利 豪 雇用統計 スイス 貿易収支 独 生産者物価指数 英 小売売上 ECB 政策金利 米 新規失業保険申請 フィラデルフィア連銀製造業指数 ユーロ圏 消費者信頼感
21(金) 英 財政収支 加 消費者物価指数 小売売上

(来週の予定)

24(月)仏 製造業PMI サービス業PMI  独 製造業PMI サービス業PMI ユーロ圏 製造業PMI サービス業PMI 加 卸売売上 米 中古住宅販売件数
25(火)日銀金融政策決定会合議事要旨(6月15・16日開催分) 仏 企業景況感 独 Ifo景況感指数 米 住宅価格指数 S&P/ケース・シラー住宅価格指数 消費者信頼感指数 リッチモンド連銀製造業指数
26(水)NZ 貿易収支 豪 消費者物価 仏 消費者信頼感指数 英 GDP 米 新築住宅販売件数 FOMC政策金利
27(木)豪 輸入物価指数 スウェーデン 失業率 南ア 生産者物価指数 トルコ 中銀政策金利 米 新規失業保険申請 米 卸売在庫 耐久財受注
28(金)日 東京都区部消費者物価指数 失業率 有効求人倍率 全国消費者物価指数 英 GfK消費者信頼感 豪 生産者物価 仏 GDP 消費者物価指数 スウェーデン GDP ノルウェー 失業率 ユーロ圏 消費者信頼感・確報値 経済信頼感 独 消費者物価 米 雇用コスト指数 GDP 加 GDP 米 個人消費 コアPCEデフレーター ミシガン大消費者信頼感指数・確報値

2.総括「日銀、ECB、南ア中銀 日 貿易統計 中 GDP 米中包括経済対話、米企業決算 NZ・南ア CPIなど」

*円「通貨9位、株価10位、日本の貿易黒字に相応しい今年のドル円の円高。今週は日銀金融政策決定会合あり」

 ドル円は年初117円台で始まり、108円台まで下落し現在は112円台で年初来ではやや円高。今週は6月貿易統計の発表があるが、6月中旬までは年初来で7550億円の黒字で前年同期間の1兆3920億円の黒字からは6370億円減少している。昨年より緩やかな円高となっているのは、貿易黒字の減少であり、ドル円の相場推移としては違和感のない動きだ。米国が貿易赤字、日本が貿易黒字でドル円の上昇を望むのはかなり無理がある。米金利の上昇でドルが上がっても一時的なもの、デイトレード的なものに終わる。
 投資信託の残高が6月末時点で101兆円余りとなり、日本やアメリカで株価が上昇したことなどを受けて、およそ2年ぶりに100兆円台を回復した。ただそのうち外貨投信残高は20兆円後半で推移しており、日本のマネーが特に外貨投資に向かっているわけでもない。
 日銀は今週の金融政策決定会合で、2017年度と18年度の物価見通しと実質成長見通しを修正する。物価は17年度を従来の1.4%から1%前後まで引き下げ、18年度も引き下げる方向で検討を進めている。18年度ごろとしている2%の達成時期についても、先送りするかどうかを議論する。
 成長率は17年度を小幅上方修正する方向に傾いている。このため、需給ギャップの改善基調が続き、物価2%目標に向けた勢いは維持されているとの見方が大勢で、現行の金融緩和策を維持して、景気を支えていく姿勢を鮮明にする。
 ただ景気回復の実感はない。5月家計調査によると、2人以上の世帯が使ったお金は28万3056円だった。物価変動の影響を除いた実質で、前年同月より0.1%減少。15カ月連続の減少となっている。社会負担が増え、お酒の安売り禁止があり、マイナス金利で可処分所得が減れば当然の結果であろう。

*米ドル「通貨11位、株価(NYダウ)7位、ドルは膨大な貿易赤字に相応しい弱さ継続」

 先週ドルは最弱通貨であった。年初来では12通貨中で11位。膨大な貿易赤字にふさわしい位置にいる。トランプ大統領はG20で安倍首相に、また今週は米中包括経済対話で中国にも貿易不均衡の是正を迫る。
さてFRBは1Qのインフレ低下は携帯電話料金や処方箋薬の低下による一時的なものとしていたが、2QのCPIも上昇していない。6月CPIは前月から横ばい。インフレ圧力が緩慢であることを示唆し、FRBが年内に今年3度目となる利上げに踏み切れるかが疑問視されるかもしれない。ガソリンのほか、携帯電話サービスが一段と値を下げ、物価全体を抑制した。当局者のインフレ見通しを巡る発言は、今後はより慎重になっていくだろう。
 また6月小売売上は前月比0.2%減と、2カ月連続でマイナスとなった。ガソリンスタンドや衣料品店、スーパーでの売り上げが減った。外食や趣味関連も落ち込んだ。7月ミシガン大消費者信頼感指数は93.1と予想の95.0、6月の95.1を下回った。
 イエレンFRB議長は米経済は緩やかな利上げとバランスシート縮小を吸収できるほど十分健全だとの認識を示した。ただ低水準のインフレ率や自然利子率により、利上げの余地は限られる可能性もあるとした。
イエレン議長の証言を受け、米国市場では、株高、債券高の展開となった。CMEフェドウオッチによると、短期金融市場が織り込む12月の会合で少なくとも0.25%の利上げを決定する確率は47%となっている。前日は55%近辺だった。エバンズ・シカゴ連銀総裁は、インフレ率が目標を根強く下回っている状態は「深刻な政策達成の失敗」とし、利上げを非常に緩やかなペースで進めていくことにあらためて支持を表明した。

*ユーロ「通貨2位 株価(独DAX)6位。ECB理事会で政策転換の示唆はあるか」

 指標は相変わらず好調だ。5月ユーロ圏貿易統計では、輸出、輸入ともに大幅に増加した。輸出は前年比12.9%増の1896億ユーロ、輸入は16.4%増の1681億ユーロ。5月の輸出入額はいずれも今年3月に次いで過去2番目の大きさとなった。貿易収支は214億ユーロの黒字。輸入の伸びが輸出をやや上回ったことから、黒字幅は前年同期の234億ユーロから縮小した。5月鉱工業生産指数は、前月比1.3%上昇、前年同月比4.0%上昇と、予想の1.1%、3.6%をそれぞれ上回った。
 ECBは今週の理事会で金融政策に関するガイダンスを変更しないと見込むもの56%。ECBが量的緩和の規模のみについて緩和バイアスを削除すると予想したものは28%、量的緩和のすべての緩和バイアスを削除するとの予想は13%だった。
 9月の理事会で、債券買い入れの段階的縮小、超緩和的金融政策からの転換を発表する公算が大きい。テーパリングの開始は2018年初めとみられている。インフレ見通しは政策転換の必要性を示唆していないものの、欧州経済の成長回復や当局者の発言を踏まえると、ECBの政策転換が近いことが予想できる。ただインフレ圧力がない状態で経済成長率が循環的上昇局面にあるという他の多くの中銀と同じ問題に直面している。9月理事会では47%がテーパリングを発表すると予想、25%が政策変更は発表しないと予想した。
 またドラギ総裁は、8月下旬にジャクソンホールで開催されるカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムに出席する。そこで債券購入プログラムに関する9月の決定について、手がかりが出てくる可能性がある。
 ユーロ圏を主導するドイツ経済は2Qも景気の拡大に弾みがついたとの認識をドイツ財務省が示した。純輸出は経済成長には寄与しない見通しだが、民間消費や建設活動が拡大したという。鉱工業生産は年明け以降、5カ月連続で増加。IFO業況指数などのセンチメント指標も記録的な高水準にある。消費者物価は引き続き大幅に上昇しているが、個人消費は実質ベースで増えている、雇用も、拡大ペースは鈍化しているものの、拡大は続いているという。

*英ポンド「通貨4位、株価は12位、中銀でも意見がマチマチ 指標は弱い 次回金融政策決定は8月3日」

  英中銀の意見もいろいろであり、その度にポンドも右往左往。先週は上昇へ傾いた。7月12日にはブロードベント副総裁が、まだ利上げの準備はできていないと述べたが、その後マカファーティー金融政策委員は想定よりも早い量的緩和(QE)の解除を検討すべきとの見解を示した。同委員は6月の金融政策委員会で利上げを主張。8月会合でも0.25%の利上げを支持する意向を示した。堅調な雇用関連指標と、失業率が42年ぶりの低水準であることを理由に挙げた。英中銀の現在の政策は、金利が現在の水準を大きく上回るまでQE解除を開始しない方針を示している。マカファーティー委員を除く英中銀の政策当局者はこの方針の修正を提案していない。
 ただこのところの英国経済指標は弱い。製造業PMI、建設業PMI、サービス業PMI、鉱工業生産、製造業生産、 新車登録台数などがいずれも弱かった。貿易収支も赤字のままであった。
 8月3日の金融政策委員会では、5対3で金利据え置きの公算である。6月の前回会合では利上げ賛成派が予想外の3に上ったことで、ポンドが上昇。利上げ支持はフォーブス、マカファーティー、ソーンダーズの3委員だった。マカファーティー、ソーンダーズの2委員に加え、6月30日付で退任したフォーブス委員に代わり、ハルデーン理事が利上げ賛成に回った場合でも、現状維持派が優位のようだ。

*人民元「通貨10位、株価11位、人民元高め誘導と米国から農産物買い付けで米中経済対話に臨む。2Q・GDPもあり」

 7月16日の米中貿易不均衡是正100日の期限、7月19日からの米中包括経済対策を前に中国も苦心している。人民元を高め誘導したり、米国からは、大豆、豚肉、牛肉を大量に買い付けた。総額50億1200万ドル。
さて6月貿易統計は、輸出入ともに市場予想を上回る伸びとなった。中国製品に対する国外からの需要や、建設資材への国内需要の強さに支援された。ただ中国当局による融資抑制で今後、輸入が圧迫される可能性もある。輸出(ドル建て)は前年同月比11.3%増加し、予想の8.7%増を上回った。輸入は前年同月比17.2%増で、予想の13.1%増を上回った。対米貿易黒字は254億ドルで、5月の220億ドルから増加して米中経済対話を迎える。
 6月CPIは前年比1.5%上昇。CPIの最大の項目である食品価格は、前年比1.2%低下。6%の高い成長でCPIが1%台というのは素晴らしいことではないだろうか。6月は製造業PMIも改善した。今週は2Q・GDP、6月小売売上、鉱工業生産の発表がある。
 G20で安倍首相は習国家主席に「一帯一路」政策に協力することを表明した。またAIIBはムーディーズに続き、フィッチも最高格付のAAAを付与した。
 週末に現在全国金融工作会議が開催された。同会議は1997年以降5年に一度開催。国務院や中国人民銀行総裁のほか、銀行、証券、保険の各管理監督委員会主席、全国の各行政区トップが参加し、2日間にわたって行われた。2012年に開催された前回の会議では、主に金融業の実体経済への資金供給機能を強化し、経済のバーチャル化を防ぐことが提起された。一方、ある専門家は、この5年間において、資金は「バーチャル経済」に向かい、監督管理などの問題も依然として深刻であると指摘。このような背景の下、金融リスクの予防や管理監督体制の改革を求める声が高まっている。

 3.「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」

*豪ドル「通貨は3位、株価14位、2Qは経済指標好調、今週はRBA議事録 雇用統計」

 豪ドルは引き続き強く、3週連続陽線となった。小売売上、輸出好調もあったが、先週は7月消費者信頼感指数は前月から0.4%上昇し、96.6となった。前月までは3カ月連続で低下していた。6月企業景況感指数は4ポイント上昇の+15で、2008年前半以来の高水準となった。幅広い業界で売り上げと利益が拡大しており、長期平均の+5を大きく上回った。企業信頼感指数は1ポイント上昇し+9。こちらも長期平均を上回っている。大半の業界は好業績となっている。企業景況感指数の上昇は取引状況と利益の改善が大きな要因で、需要の拡大を示している。また中国の経済指標が堅調なことも豪ドルを支えている。鉄鉱石価格や原油価格も先週は反発した。1Qは低迷した小売売上は4月、5月と底堅く、2Q・GDP拡大に寄与しよう。懸念は財政赤字縮小のためにとられた銀行課税には不満が強いこと。ムーディーズは住宅債権が過大なことから銀行を格下げした。政府は外国人の不動産購入にかかる税率を引き上げ、住宅価格抑制策を打ち出している。今週はRBA議事録、雇用統計がある。

*NZドル「通貨6位、株価5位、CPIを見て8月9日の政策金利決定を推測したい」  

 今年のNZドル円は8週連続で大きく下げた後、最近は7週連続で急速に戻している。ただ先週のNZ経済指標は弱いものが多く地震もあり8週連続陽線とならず先週は対円で陰線となった(対ドルでは陽線)。
今年は中国経済の回復もNZドルを支えている。今週は中国のGDPや米中包括経済対話にも注目したい。国内的にはCPIと政策金利決定が焦点となる。CPIは1Qはインフレターゲット2-3%の中間値の2%を超える2.2%となったが今週の2Q・CPIの予想は1.9%と低下する予想。1.9%では8月9日の政策金利決定では利上げ要因とならない。中銀の悩みは住宅価格急騰で利上げをしたいところだが、利上げをすればNZドルも上昇する恐れがあり、ここまでのNZドル安での景気回復に水を差すこととなることだ。住宅価格高騰抑制のためにはこれまでも利上げをせずに住宅融資規制や外国人の不動産購入規制も行っている。中銀はNZドル高も嫌うところで上昇時にはNZドル売り介入もこれまで通りに行う可能性もある。ただNZドルの上昇は投機的なものではなく貿易収支の黒字化による需給の自然な流れでもある。
また財政黒字の拡大、成長見通しの上方修正は海外から評価され資金の流入を生み出している。先の話だがNZ中銀総裁は9月に退任する。またNZ総選挙は9月に実施される。

*南アランド「通貨8位 株価13位、今週はCPI、小売売上の後に政策金利決定」

 問題山積の要因は何だろう。やはり景気後退である。それを誰に責任をとらせるかで、大統領不信任案となり、中銀の業務制限提案などが出てきている。中銀がインフレを抑制するために政策金利を引き下げないことや通貨を上昇させていることまで批判されている。その他中銀国有化、土地改革加速、黒人の最低資本参加率引き上げ、格下げなどの問題がある。政府不信が暴動などに繋がっていないことが救いだ。
 ただ南アランドは底堅い。通貨番付は8位で円よりも強い。株価も年初来3%高とマイナス圏とはなっていないのは、輸出増によるものであろう。貿易は昨年に続き今年も黒字を維持している。
 今週の南ア中銀の政策決定会合では政策金利は7.0%に据え置かれる見込みである。インフレはターゲットの3-6%に戻ったとはいえ。世界的に緩やかでありながらインフレが上昇している中、また中銀総裁はタカ派でもあり、慎重なかじ取りを行うであろう。クガニャゴ中銀総裁は物価安定と通貨価値防衛という使命を放棄すれば、南アは長く苦しい景気後退に陥るリスクがあると主張し、護民官による中銀の使命変更提言に改めて反論した。
クガニャゴ総裁は、経済成長重視に軸足を移せという護民官の提言は、物価高騰の持続がもたらす危険性を正しく理解していないと指摘。「過去半世紀にわたり、当局が紙幣増刷で成長をもたらそうとした結果、歯止めがきかなくなったインフレを下げるために必要となった措置によって痛みの伴う景気後退を招いた例は、枚挙にいとまがない」と述べた。
 さてリセッションにも関わらず6%成長を目指すギガバ財務相は、景気後退からの回復を目指し、国有企業の一部民営化や国有の非中核資産の売却を含めた14項目の景気刺激策を発表した。

*トルコリラ「通貨12位、株価は首位奪回。クーデター未遂事件から1年、17年は5%成長見通し」

 2016年7月15日のクーデター未遂事件から1年経った。トルコリラ円は36円から29円まで下落し現在は31円台と未だ弱い。一方イスタンブール100種株価指数は、8万2千台から7万1千台へ下落するも現在は10万5千台、クーデター事件前の相場水準をはるかに超え、今年は世界最強株価指数でもある。事件後、クーデーターに関与すると見られる5万人を投獄、公職にある15万人を解雇停職処分とした。大統領の権限を強化し、非常事態宣言を出し治安を安定させた。リラ安対策では大統領自身を含め主要企業に外貨を売らせリラを買わせた。また最近ではFXでのレバレッジや投資金額を制限し投機的な動きを抑制した。
 景気支援策も功を奏し、17年1Qの成長率は5%となった。主要産業の観光も急速に回復している。力づくといえ治安の安定や外部要因であるISの勢力減退も景気回復を支援した。
ただ元々与党AKP(公正発展党)も前回の選挙で得票率では50%を切っており、反対派勢力の巻き返しやテロの不安もなくなったとは言えない。トルコで一番重要なのは治安である。治安が安定すれば景気回復にもつながる。今はそれが薄氷を踏みながらも進んでいる。今週は失業率の発表がある。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=「ボリバン上限で2本の長い上ヒゲを出しボリバン中位まで下落」 

日足、7月10日-11日に長い上ヒゲを残し7月3日-7日の上昇ラインを下抜き下落。ボリバン上限に達していた。7月11日-14日の下降ラインが上値抵抗。6月19日-22日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
週足、4週連続陽線でボリバン上限近くへ上昇も先週は反落。17年6月12日週-26日週を下抜く。16年11月7日週-17年6月12日週の上昇ラインがサポート。
月足、17年1月-5月の下降ラインを上抜き、雲の上へ一旦出るも再び今月は上ヒゲを出し下落している。2012年10月-2014年8月のアベノミクス上昇ラインを下抜けている。15年12月-17年1月の下降ラインが上値抵抗。
年足、12年-13年の上昇ラインを下抜く。ただ2016年は終盤にきて下ヒゲが大きく伸びた。17年は陰線スタート。15年‐16年の下降ラインに沿う。13年‐16年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル=「4か月連続陽線。今月も小幅陽線」

日足、7月12日-13日の下降ラインを上抜く。7月5日-6日の上昇ラインがサポート。ボリバン上限が上値抵抗。5日線上向く。
週足、3月27日週-4月3日週の下降ラインを上抜け上窓を開ける。6月12日週-19日週の下降ラインを上抜く。4月17日週-6月19日週の上昇ラインがサポート。上値抵抗は15年8月24日週-16年5月2日週の下降ラインだが接している。
月足、4か月連続陽線。今月も小幅陽線。17年4月-5月、3月-4月の上昇ラインがサポート。11年5月-14年5月の下降ラインが上値抵抗。
年足、14年から3年連続陰線、今年は陽線スタート。14年‐15年の下降ラインは上抜く、00年‐01年の上昇ラインがサポート。

*ユーロ円=「年足、15-16年の下降ラインを上抜く」

日足、7月6日-11日の上昇ラインを下抜くも先週後半は下げ止まる。ただし陰線。7月12日-14日の下降ラインが上値抵抗。7月6日-13日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。まだボリバン上位。
週足、5月22日週-29日週の下降ラインを上抜く。6月12日週-6月19日週の上昇ラインがサポート。週のボリバン上限に達したこともあり先週は反落陰線。
月足、3か月連続陽線。今月も陽線スタート。17年4月に長い下ヒゲを残し16年12月-17年1月の下降ラインを上抜ける。08年7月-14年12月の下降ラインが上値抵抗。16年6月-17年4月の上昇ラインがサポート。
年足、2年連続陰線。今年は漸く陽転。12年‐16年の上昇ラインがサポート。15年‐16年の下降ラインが上値抵抗だが上抜く。

5.当局・円無常・需給「日米30%」

  トランプ氏も安倍氏も30%台、でも森氏は10%台でも首相だった気がする

6.ID為替「LNGランキング」

 世界のLNGの輸出能力は、2022年末までに年間6500億立方メートルに達する見通し。2016年は4520億立方メートルだった。
国別では、オーストラリアの輸出能力が年間1178億立方メートル、米国が1067億立方メートル、カタールが1049億立方メートルになる見通し。
米国では、シェールガスの生産が急増する見込み。
LNGの需要は2022年までに年間4600億立方メートルに達するとみられている。生産能力は、需要を年間1900億立方メートル上回る見通しで、LNG価格に下落圧力がかかる可能性がある。
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7.リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表  野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「大量発生」

  
 今年も夏は大量発生 でも本牧で見つかったヒアリも気になる

「ついにドル高懸念がなくなった ベージュブック ドル安が天才」

「ついにドル高懸念がなくなった ベージュブック  ドル安が天才」

7月ベージュブックで12地区連銀の現況でドル高懸念を示したところはなかった

5月は以下のように2地区連銀がドル高を懸念していた

 クリーブランド

Manufacturers cited the strong dollar as the primary factor tempering offshore sales.

サンフランシスコ

Sales of semiconductors stayed strong; however, concerns remained over the elevated dollar and potential changes in trade policy

**
しかし米国は360円から、いくらドル安にしてもドルは高い高いと言い続けてきた(それが米景気の強さ、米投資家の膨大な利益をもたらした=米国から内外への投資は誰でも儲かる、米国には天才投資家が多いというが、ドル安が天才だった)

弱い米ドルは11位、円は8位、強い欧州通貨

7/10(月)「弱い米ドルは11位、円は8位、強い欧州通貨」
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総括「イエレン議長、黒田総裁、中 CPI、貿易収支 ベージュブック 米 CPI、小売、鉱工業生産 ミシガン」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「マイナス金利はマイナス志向、ポジティブ金利なら人生もポジティブ」
ID為替「政治より自分」
リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
横浜湘南便り「7月9日(日) 午後8時」

ドル円=111-116、ユーロ円=128-133 、ユーロドル=1.12-1.17

日経インデックス7月7日東京引け6月30日からの変化(2008年=100)円101.3弱し、ドル125強し、ユーロ99.9強し、ドルインデックス NYBOT96.02強し、原油44.23弱し、金1209.7弱し、DOW21414.34強し、日経平均ドルベ-ス東京引け175.27弱し IMM円投機筋7月4日 円-75036(前週比-13686)、ユーロ+77464(前週比+18769)

1.(今週の予定)

10(月)日 黒田総裁 さくらリポート、機械受注 国際収支 景気ウォッチャー調査 中 生産者物価 消費者物価 ノルウェー 消費者物価 独 貿易収支 経常収支 米 消費者信用残高
11(火)豪 NAB企業信頼感 住宅ローン貸出 加 住宅着工件数 米 卸売売上高 
12(水)イエレン議長議会証言、日 第3次産業活動指数 英 雇用統計 ILO失業率 ユーロ圏 鉱工業生産 加 政策金利 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
13(木)中 貿易収支 英 RICS住宅価格 スウェーデン 消費者物価指数 米 新規失業保険申請件数 加 新築住宅価格指数 米 生産者物価指数 
14(金)日 鉱工業生産・確報値 NZ 企業景況感 ユーロ圏 貿易収支 米 消費者物価指数 小売売上 鉱工業生産 設備稼働率 ミシガン大消費者信頼感指数 企業在庫

(来週の予定)

17(月)東京休場(海の日)中 小売売上 鉱工業生産 GDP トルコ 失業率 加 国際証券取引高 米 NY連銀製造業景況指数
18(火)NZ 消費者物価指数 RBA議事録 英 消費者物価指数 小売物価指数 生産者物価指数 ユーロ圏 消費者物価指数(HICP)・確報値 ZEW景気期待指数 独ZEW景気期待指数 米 輸入物価指数 NAHB住宅市場指数 対米証券投資
19(水)南ア 消費者物価指数 ユーロ圏 建設支出 南ア 小売売上 加 製造業出荷 米 住宅着工件数 建設許可件数
20(木)日銀金融政策決定会合 貿易収支 SARB 政策金利 豪 雇用統計 スイス 貿易収支 独 生産者物価指数 英 小売売上 ECB 政策金利 米 新規失業保険申請 フィラデルフィア連銀製造業指数 ユーロ圏 消費者信頼感
21(金) 英 財政収支 加 消費者物価指数 小売売上

2.総括「イエレン議長、黒田総裁、中 CPI、貿易収支 ベージュブック 米 CPI、小売、鉱工業生産 ミシガン」

*円「通貨8位、株価9位、ドルも安いが円も安くなってきた」

 12通貨の主要通貨番付では米ドルが11位、円が8位といずれも弱い。

 6月上中旬貿易統計では1389億円の黒字で前年同期の3051億円の黒字から減少した。年初来では7550億円の黒字で前年同期間の1兆3920億円の黒字からは6370億円減少している。黒字の減少が今年の小幅な円高につながっている。輸入の伸びは原油価格の上昇が影響しているが、このところの下落は、この先数か月の貿易統計で反映されるだろう。 
 G20サミットでトランプ大統領は安倍首相との会談で対日貿易赤字と市場アクセスに言及した。トランプ氏は大統領就任前に対日貿易赤字を問題視していたが、就任後の安倍首相との首脳会談で言及したのは初めてとみられる。貿易不均衡が是正されればドル高円安要因だが、日本の対応が遅いと為替相場にもトランプ大統領は攻撃してくるだろう。
 2016年度のGPIFの運用収益は2年ぶりに黒字に転換した。株では収益増、外債は収益減少となった。日銀が株で介入し株価は上昇したが、為替では介入できず円高が進んだことによる。株が上がるのは結構なことだが、株を持たざる者には何の恩恵もなく、マイナス金利で預金残高は増えない。結局は広く消費が増加しないこととなり、家計支出は15か月連続減少となる。
 7月19日の日銀金融政策決定会合では、2017年度を中心に消費者物価見通しの下方修正を検討する可能性が大きい。5月の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)は前年比0.4%上昇と5カ月連続のプラスとなったものの、日銀の当初の想定よりも動きは緩慢だ。足元の物価動向を踏まえれば、物価見通しは4月の17年度平均のプラス1.4%は厳しい情勢で、下方修正が議論となる可能性が大きい。そういうことも考慮し、日本国債の利回りが0.1%を超えたところで、日銀は、国債を固定利回りで無制限に購入する「指し値オペ」と国債買い入れの増額を実施したようだ。今週は黒田総裁の発言やさくらリポートの公表がある。

*米ドル「通貨11位、株価(NYダウ)6位、ドルは引き続き弱い。今週はイエレン議長証言 ベージュブック、鉱工業生産 CPI、小売売上、ミシガン」

 FOMCが株価の水準が高いとしたこと、最近のインフレ低下は特殊要因(携帯電話サービス料金、処方箋薬価格の下落)による一時的なものとしたことで年内の利上げ観測は変わっていない。6月雇用統計では時給の伸びは鈍かったが、雇用者は予想を上回って伸びたことも利上げ観測を支えた。他の指標はマチマチでISM製造業・非製造業指数は強かったが、ADP雇用者数、製造業受注、建設支出は弱く、マチマチな状況は続く。ただ米ドルは依然弱く、ここまで主要12通貨の11位である。貿易赤字の改善は見られない。G20首脳会議での声明では、「開かれた市場を維持。全ての不公正な貿易慣行を含む保護主義と引き続き闘う」とされた。対米で大きな貿易黒字を生み出している国には不均衡是正を要求するだろう。不均衡が是正されれば需給的にはドル高だが、不均衡是正のために為替政策を使えば円高に振れる時期もある。トランプ大統領は対日貿易赤字の是正を安倍首相に要求、また来週は中国との「経済戦略対話」が開催される。
 今週はイエレン議長の議会証言があるが、最近の経済状況からは前向きな発言となるだろう。一時的なインフレ要因にどう言及するかも注目したい。鉱工業生産、CPI、小売売上、ミシガン大景況感指数の発表もある。

*ユーロ「通貨2位 株価(独DAX)8位。ECB議事要旨で出口戦略示唆」

 ECBが、債券買い入れプログラムを必要なら強化するとの文言を削除する可能性が出てきた。6月理事会議事要旨で分かった。議事要旨は、ECBの政策や回復を追い風に、緩やかにインフレが加速する条件は整っていると指摘。「インフレ見通しへの確信が一段と高まれば、このバイアスを維持するかについて見直す可能性がある」とした。ただ、インフレ見通しは時期尚早な引き締めの影響を受けやすく、小規模で段階的な変更でも根本的な政策転換と誤解される可能性もあるとした。このため、ガイダンスは「非常に緩やかに」調整するとし、市場との意思疎通を引き続き慎重に行う必要性を強調した。議事要旨公表を受け、ドイツの国債利回りが1年半ぶりの高水準を更新したほか、ユーロ相場も小幅高となった。
 ワイトマン独連銀総裁は、ユーロ圏の景気回復加速に伴い、ECBが異例の刺激策を縮小する余地が拡大したとの認識を示した。量的緩和はデフレ回避目的で導入されたが、現在ではリスクが低くなったと指摘。「景気回復が続き、金融政策正常化の見通しが強まっている」と述べた。「ブレーキを踏み切るわけで無く、アクセルから幾分足を外すということだ」と説明。正常化のペースはインフレ加速が持続するかによるとし、原油安のため年末までに物価の伸びが幾分鈍化する可能性を指摘した。
 5月ユーロ圏小売売上高は、衣料品や靴、ガソリンの売上高が堅調となり、前年比・前月比共に予想を上回った。先週はユーロが小幅下落した。米雇用統計の改善があったが、暫くは欧米それぞれの指標競争となる。ただ方や膨大な貿易黒字、方や膨大な貿易赤字ではやはりユーロに軍配が上がりそうだ。今年の通貨番付もここまでユーロは2位、米ドルは11位である。今週は鉱工業生産、貿易収支の発表がある。


*英ポンド「通貨6位、株価は12位、インフレ上昇、利上げ示唆に指標がついてこない。中銀副総裁講演に注目

 2.9%まで上昇したインフレを中銀カーニー総裁の利上げ示唆で対ドルで1.3029、対円で147.60まで上昇したポンドであったが、先週は経済指標がついていかなかった。製造業PMI、建設業PMI、サービス業PMI、鉱工業生産、製造業生産、 新車登録台数などがいずれも弱かった。貿易収支も赤字のままであった。利上げ期待やユーロ上昇で強含んでいたポンドも一服した。ここ1か月で対ドルで約500ポイント、対円で10円の上昇があった。貿易赤字国なので弱いニュースへの反応がより速い。
 7月11日にはブロードベント英中銀副総裁の講演がある。英中銀は先月、僅差で金利据え置きを決定した経緯があり、前回の会合以降、自身の見解をまだ公の場で明らかにしていないブロードベント副総裁の発言に注目が集まっている。およそ10年ぶりとなる利上げの時期に関する手掛かりを探る上で、金融政策担当の副総裁であるブロードベント氏の考えが鍵を握る。
 さて英労働党のコービン党首は、EU側の離脱交渉責任者を務めるバルニエ氏と今週会談する。コービン党首は13日バルニエ氏と「長めの会合」を持つと明らかにした。現在コービン氏率いる労働党は最近の世論調査で与党・保守党を上回っている。コービン氏は「状況は急速に変わり得る。いずれかの時点で再度の総選挙がある可能性がある。いつかはわからないが、われわれはそれに備えている。個人的にはかなり用意ができている」と語った。


*人民元「通貨10位、株価10位、財新製造業PMIも回復、今週はCPIと貿易収支、米中包括経済対話は来週」 

 人民元は対ドルで上昇するも他の通貨に対しては弱い。対ドルでの上昇は米中貿易不均衡是正100日計画の期限が7月16日に迫ってきたための高め誘導であろう。短期金利は先週は低下し、株価に好影響を与えた。 中国国家統計局が前週発表した6月製造業PMIに続き財新6月製造業PMIも50.4と、景気拡大と縮小の分かれ目となる50を再び上回り、3カ月ぶりの高水準を付けた。新規受注は51.0と、前月の50.3から上昇し、3カ月ぶりの高水準となった。生産も拡大した一方、人員削減のペースが緩んだ。ただ、向こう1年の生産見通しを示す指数は今年最低の水準に落ち込むなど、借り入れコストの上昇を背景に全般的に慎重な見方が示された。
  米中高官は7月19日に2国間の経済問題を討議する。「米中包括経済対話」をワシントンで開催する。4月の両国首脳会談後に合意した新たな対話形式で、経済・貿易問題を協議する。トランプ米大統領は首脳会談直後、中国の習近平国家主席に対し、北朝鮮問題で協力するなら、中国は対米貿易でより良い条件が得られると伝えたと明かした。
 中国は独との関係は良好である。習近平国家主席はメルケル独首相と会談し両首脳は中独の伝統的友好を高く評価。中独包括的・戦略的パートナーシップの次の段階の発展のために新たなビジョンを描き、新たな目標を明確にし、新たな道筋を計画した。また、政治的相互信頼の深化、実務協力の強化、人的・文化的交流の深化、多角的連携の緊密化で合意し、中独関係をさらに高い水準へと推し進めた。習近平国家主席はエアバスから旅客機140機を購入する契約を結んだ。ドイツの大手電機メーカー「シーメンス」も製造現場のデジタル化の分野で中国企業との提携を発表した。
 今週はCPIや貿易収支の発表がある。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」

*豪ドル「通貨は4位、株価14位、小売売上、輸出好調で2Q・GDPは拡大か」

 RBA政策金利は予想通り据え置きとなった。一部で利上げ思惑があり、声明で将来の利上げ示唆があると思われたが、かなわず、豪ドルは一旦下落。ただ小売売上、貿易面では改善しファンダメンタルズはまずまずであるので先週金曜日は豪ドル反発した。鉄鉱石価格の上昇で豪ドルも上昇している。最大の輸出先の中国の製造業PMI上昇も好感した。ただ通貨上昇で株価は伸びない。初公表となった製造業PMIは改善。雇用も改善、インフレは落ち着いている。2Q・GDPは小売売上、輸出好調拡大見込みだ。1Q住宅価格は前期比2.2%の上昇。景気後退しないというGDP成長の最長記録でオランダと並ぶ。設備投資、賃金はまだ弱い企業利益は好調だ。RBAは毎回議事録で取り上げているように豪ドル高に神経質である。財政赤字縮小のためにとられた銀行課税には不満が強い。ムーディーズは銀行を格下げした。外国人の不動産購入にかかる税率を引き上げ、住宅価格抑制策を打ち出している。

*NZドル「通貨5位、株価5位、対ドルで下落、対円は上昇。乳製品価格連続下落」

 年初来では6月にNZドル円は陽転した。5月貿易収支は予想の黒字を下回ったが1-5月では黒字を維持しNZドルを支えている。2Q企業信頼感指数は1Qと変わらず、6月住宅価格は依然高い。6月新車販売は過去最高となった。1Q雇用統計はまずまず。1Q・CPIは5年ぶりの高水準となった。以上により民間のインフレ予想は上昇し、利上げ観測も出始めている。ただ中銀は先行きの不確実性を示唆している。乳製品のオークションでは2回連続価格が下落している。また中銀はNZドル高を嫌うがアクションはとっていない。1Qの交易条件指数は、1973年以来、約40年ぶりの高水準となった。最大の輸出相手国の中国との関係は良好で、中国からの旅行者に特別待遇を与えることとなった。観光業が、GDPへの貢献度では乳製品輸出を上回るようになった。財政は黒字となり、さらに目標を拡大、また成長見通しの上方修正を発表したことで、ムーディーズはNZを高く評価している。景気拡大の原動力の移民は増加継続だが住宅価格高騰の一因でもあるので移民削減が計画されている。IMFは住宅価格高騰でNZの家計債務に警告した。9月にはNZ中銀総裁の交代と、総選挙がある。

*南アランド「通貨8位 株価13位、政府は6%成長を目指す。ただ問題山積」

 1Q・GDPがリセッションとなったことを受けて、財務相は6%成長を目指すと打ち上げた。ギガバ財務相は景気回復のため海外からの支援を受け入れることも示唆。ただIMFなどの今年の成長率見通しは1%と低いままだ。国内には問題が山積みである。中銀国有化、土地改革加速、中銀の使命変更提案、黒人の最低資本参加率引き上げ、リセッション、格下げ、大統領不信任案などなど。その割には南アランドが下落しないのは、貿易黒字によるランド買いが強いことと、問題の一つであるズマ大統領の不信任案可決でで大統領が退陣すれば南アの将来が明るくなるとの期待がある。8月8日に大統領不信任案の採決が行われる。最近の経済指標では企業景況感は改善したが、民間部門PMIは悪化とマチマチである。5月貿易収支は黒字、年初来累計も黒字で南アランドを支えている。
 今年は12月に与党ANCの党首選がある。大統領候補の一人はズマ大統領の元妻である。対抗はラマポーサ副大統領。

*トルコリラ「通貨12位、株価は2位。CPI低下と増税でリラ下落

クルトゥルムシュ副首相は経済成長率について少なくとも5%は必要だとし、年末までに同水準に達する見通しを示した。副首相は国内の金利が高すぎるとし、国有銀行が金利引き下げに重要な役割を果たすと指摘。ただ、利下げについては政府が直接介入できないため推奨すると述べた。また、インフレ率は年末には1桁台に低下するとの見方を示した。
 6月消費者物価指数(CPI)は前年比10.9%上昇となり、2カ月連続で伸びが鈍化した。食品価格の下落が全体の物価の重しとなった。前月比は0.27%低下し、予想の0.1%上昇に反してマイナスであった。これを受けて通貨リラは対ドルで値を下げた。飲料水などの増税発表もリラを下落させた。
 食品価格は前月比1.06%下落。衣料品・輸送価格も低下し、教育、外食、ホテルの上昇分を打ち消した。トルコのCPIは4月に前年比11.87%上昇し、8年半ぶりの高い伸びを記録したが、その後鈍化。ただ、エコノミストらは中銀の引き締めスタンスへの影響はほとんどないと予想している。6月のインフレ率が中銀にとってどれほどのサプライズだったかは分からないが、短期的に金融政策を大きく変える要因にはならない見込みとしている。6月の生産者物価指数(PPI)は前月比0.07%上昇。前年比では14.87%上昇した。
エルバン開発相も声明で、為替相場の安定が続き、商品価格が現行水準にとどまれば、インフレ率は1桁台に鈍化する可能性があると指摘した。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=「月足、先週触れた1-5月の下降ラインを上抜いた」

日足、7月5日-6日の下降ラインを上抜く。ボリバン上限に達して小反落。7月3日-7日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、4週連続陽線でボリバン上限近くへ。3月6日週-5月8日週の下降ラインを上抜く。17年6月12日週-26日週、16年11月7日週-17年6月12日週の上昇ラインがサポート。
月足、17年1月-5月の下降ラインを上抜き、雲の上へ。2012年10月-2014年8月のアベノミクス上昇ラインを下抜けている。15年12月-17年1月の下降ラインが上値抵抗。
年足、12年-13年の上昇ラインを下抜く。ただ2016年は終盤にきて下ヒゲが大きく伸びた。17年は陰線スタート。15年‐16年の下降ラインに沿う。13年‐16年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル=「日足、週足、月足がボリバン上限へ」

日足、7月3日-4日の下降ラインを上抜く。7月5日-6日の上昇ラインがサポート。ボリバン上限が上値抵抗。5日線下向く。
週足、3月27日週-4月3日週の下降ラインを上抜け上窓を開ける。6月12日週-19日週の下降ラインを上抜いた。4月17日週-6月19日週の上昇ラインがサポート。上値抵抗は15年8月24日週-16年5月2日週の下降ラインだが近い。
月足、4か月連続陽線。今月は小幅下落スタート。17年4月-5月、3月-4月の上昇ラインがサポート。11年5月-14年5月の下降ラインがサポート。
年足、14年から3年連続陰線、今年は陽線スタート。14年‐15年の下降ラインは上抜く、00年‐01年の上昇ラインがサポート。

*ユーロ円=「年足、15-16年の下降ラインを上抜く」

日足、7連続陽線の後、1日陰線を入れて3連騰。6月27日-30日の上昇ラインを一旦下抜くも、ボリバン上限近くへ上昇。7月6日-7日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、溜まっていたエネルギーを発散し上昇。ボリバン上限でもみ合って反落も下ヒゲが続く。5月22日週-29日週の下降ラインを上抜く。6月12日週-6月19日週の上昇ラインがサポート。週のボリバン上限。
月足、3か月連続陽線。今月も陽線スタート。17年4月に長い下ヒゲを残し16年12月-17年1月の下降ラインを上抜ける。08年7月-14年12月の下降ラインが上値抵抗。16年6月-17年4月の上昇ラインがサポート。
年足、2年連続陰線。今年は漸く陽転。12年‐16年の上昇ラインがサポート。15年‐16年の下降ラインが上値抵抗だが上抜く。

5.当局・円無常・需給「マイナス金利はマイナス志向、ポジティブ金利なら人生もポジティブ」

 貸し出し額よりはるかに大きな金額である預金が痛めつけられている。国民の可処分所得が増えなければ国民はお金を使わない。ポジティブには生きられない。

6.ID為替「政治より自分」

 政局がどうなろうと、自分がどうなるかとは関係がない。

7.リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「7月9日(日) 午後8時」

  横浜 みなとみらいから山下公園を臨む



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