野村雅道のID為替 (レポート)|FXブログ|外為どっとコム

16年は2010年以来6年ぶりの貿易黒字か日本、米の外交始まる

1/23(月)「16年は2010年以来6年ぶりの貿易黒字か日本、米の外交始まる」

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総括「米・英 GDP 日 貿易 南ア・トルコ政策金利 豪・NZ CPI 欧 PMI 独 IFO」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「トランプ大統領首脳会談」
ID為替「原油動向」
リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
横浜湘南便り「準備中」

ドル円=111-116、ユーロ円=120-125 、ユーロドル=1.05-1.10

日経インデックス1月20日東京引け1月13日からの変化(2008年=100)円101.8弱し、ドル132.6強し、ユーロ95.7強し、ドルインデックス NYBOT100.82弱し、原油52.42弱し、金1204.9強し、DOW19827.25弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け166.87弱し IMM円投機筋1月17日 円-77830(前週比+2009)、ユーロ-66500(前週比-677)

1.(今週の予定)

23(月)日 月例経済報告 加 卸売売上高
24(火)SARB政策金利 スイス 貿易収支 仏 製造業PMI・速報 サービス業PMI・速報 独 製造業PMI・速報 サービス業PMI・速報 ユーロ圏 製造業PMI・速報 サービス業PMI・速報
    米 中古住宅販売件数  リッチモンド連銀製造業指数
25(水)日 貿易統計 豪 消費者物価指数 仏 企業景況感 独 Ifo景況感指数
26(木)オーストラリア休場(オーストラリアデー) NZ 消費者物価指数 中 工業企業利益 米 住宅価格指数 ノルウェー 失業率 スウェーデン 失業率 英 GDP 南ア 生産者物価指数 米 卸売在庫
  新規失業保険申請件数 新築住宅販売件数
27(金)春節 日 全国消費者物価指数 東京都区部消費者物価指数 香港休場、上海休場(春節) 豪 生産者物価指数  輸入物価指数 仏 消費者信頼感指数 米 GDP・速報値 耐久財受注
   ミシガン大消費者信頼感指数・速報値

(来週の予定)

30(月)香港休場、上海休場(春節) ユーロ圏 経済信頼感 米 個人所得 個人消費支出 コアPCEデフレーター 中古住宅販売保留件数指数

31(火)NZ 住宅建設許可 日銀金融政策決定会合 失業率 有効求人倍率 鉱工業生産・速報値 香港休場、上海休場(春節) 英 GfK消費者信頼感 豪 NAB企業信頼感 仏GDP・確報値
  消費者物価指数 独 雇用統計 英 消費者信用残高 ユーロ圏GDP・速報値 失業率  消費者物価指数(HICP)・速報値 南ア 貿易収支 加 GDP メキシコ GDP 米 シカゴ購買部協会景気指数    消費者信頼感指数
1(水)NZ 失業率 就業者数 中 製造業PMI 非製造業PMI  英 製造業PMI  米 民間雇用者数 ISM製造業景況指数 建設支出 FOMC
2(木)豪 貿易収支 住宅建設許可件数 英 建設業PMI  ユーロ圏 生産者物価指数 英中銀議事録 政策金利  インフレ報告 米 新規失業保険申請件数
3(金)日銀議事録 中 財新製造業PMI 英 サービス業PMI  ユーロ圏 消費者物価指数(速報値)小売売上 米 非農業部門雇用者数 失業率 平均時給 週平均労働時間
 労働参加率 ISM非製造業景況指数 耐久財受注(確報値)製造業受注


2.総括「米・英 GDP 日 貿易 南ア・トルコ政策金利 豪・NZ CPI 欧 PMI 独 IFO」

*円「通貨3位、株価12位、16年は2010年以来6年ぶりの貿易黒字」月例経済報告 貿易統計 全国消費者物価指数

 今週は12月貿易統計の発表がある。これで16年は2010年以来6年ぶりの貿易黒字となろう。2011年から2015年と戦後の日本では異例の貿易赤字が続き、これまた異例の円安・株高が続いた。また元の円高デフレ経済へ戻っていく危惧はある。
 さて雇用統計は改善し、雇用がひっ迫しているのに賃金が上がらず、消費は盛り上がらない。卑近な話であるがいくつかの話で雇用は改善していることがわかった。例えば公立の学校の教師になる競争率は非常に高いものであったが、現在は団塊の世代の教師がごそっと退職したために、かなり競争率は低下したそうだ。高給の教師が去り、安い給与の若年教師が増えれば、税金も余剰となるはずだが、これを消費刺激に回さないといけない。また伊豆のタクシ―会社では繁忙期では運転手が足りなく悲鳴を上げていた。若手の運転手のなり手がいない。またよく言われていることだは、急増するネット販売で宅急便の運転手が足りないが、いまだ手数料の値引き競争が続いている。雇用の改善は景気の回復ではなく、少子高齢化によるものだ。それにもかかわらず、増税、年金引き下げ、高い公共料金では消費は盛り上がらない。賃金も上がらない。そうならば輸入も増えず貿易黒字となり円高となる。原油価格は上がっても輸入国の日本では負担増となるだけだ。
 
 さてトランプ大統領は主に人民元をやり玉にあげてドルは強すぎるとした。その後修正の意味もあってムニューチン財務官が「米国は強いドルを重視する」としたが、その後「現状のドルは強い」と付け加えている。強いという意味はドルそのものの強さもあるが、ドルの信用力という意味もあり、水準の問題とは限らない。ただ現状のドルは強いとしたことは、財務官の強いレベルが「1ドル90円‐100円」にあるとしたら恐ろしいことである。変動相場制移行ドルは360円から75円まで下落したが、米国は貿易赤字である限り、ドルは強すぎるという発言は消えないだろう。

*米ドル「通貨10位、株価(NYダウ)13位、首脳会談始まる。4Q・GDP」

 トランプ大統領はドルは強すぎるというが、年初から米ドルは主要11通貨で10位と弱い。ドルより弱いのは混乱のトルコリラだけである。昨年は5位、もちろん変動相場開始以降ずっと弱い。株価はナスダックこそ強いがNYダウは小幅上昇にとどまり昨年末の盛り上がりはない。 
さてトランプ氏の目玉の雇用拡大政策だが、既にFRBが完全雇用に近いところで雇用拡大策をとっても効果はないのではないだろうか。コストの高い製造業に公共投資をしても、かつての日本の農業への補助のように、それが産業を復活させることにはならないだろう。米国への輸出国へ高関税をかければ当然、米国の輸出も報復として減少してしまう。無理やり民間企業に米国内へ投資させても不良債権化する恐れもある。「米国製品の購入」の標榜は米国物価を上昇させ、大統領が助けたい貧困層の生活を苦しめる。減税やインフラ投資は良い政策であるが、それで財政赤字が増大すればもちろん格下げの可能性が大きくなる。
 貿易相手国との交渉も時間がかかる。保護貿易が上手くいかないことがわかりかけた時には任期も終わりに近づいているだろう。米国が不公正な輸入で苦しめられるというが、そういう国には米国も巨額の輸出をしている。
 さて今週は英国やメキシコなどとの首脳会談がある。ロシア・プーチン大統領との電話会談観測もある。肝心の中国や独との首脳会談の予定はまだ聞こえてこない。また今週は4Q・GDPの発表がある。予想は前期比年率で+2.1%だが3Qより減速する。ドル高での輸出の減速が影響しよう。
 またムニューチン新財務官は「米国は強いドルを目指す」としたが、その後「現状のドルは強い」とも答えていることは頭にいれておきたい。

*ユーロ「通貨5位 株価(独DAX)9位。」

  年初は通貨、株価ともに無難なスタート。注目の1月19日のECB理事会(金融政策は現状維持)後のドラギ総裁の記者会見では

・インフレは大きく上向いた。来四半期、おそらくは向こう2四半期の見通しは、これまでのわれわれの見通しよりも高くなる。
・将来の金利上昇に向けて、現時点で低金利は必要だ。ユーロ圏全体の回復は、ドイツを含めたすべての国の利益にかなう。ドイツの貯蓄者は、貯蓄者としてだけでなく、すべての域内他国民同様、借り手や事業家、労働者として恩恵を受けてきた。したがって、われわれは辛抱強くなければならない。回復傾向が堅調さを増せば、実質金利も上昇する。
・主にエネルギー価格に左右されるインフレや、基調的なインフレ圧力は引き続き抑制的だ。
・為替については、われわれの目標ではないが、物価安定と成長にとって重要ということは言える
・基調インフレが確実に上向き傾向にあることを示す兆候はまだ見当たらない。
総合インフレは主にエネルギー価格の前年比での動きを反映し、短期的にさらに上向く公算が大きいが、基調インフレ指標は中期的にもっとゆるやかに上昇すると予想される。

 などど発言した。基調インフレは上向いていないとしながらも短期的には総合インフレは上向くとした。先週の欧州金利はこれを受け上昇している。
経済指標はインフレの上昇を含め改善しているものが多い。今週は製造業PMI、サービス業PMIの発表がある。
 英のEU離脱決定後は英、ユーロ圏ともに経済指標が良好であることは離脱交渉をいくらかでもスムーズにすることに貢献するだろう。

*英ポンド「通貨9位、株価8位、米英首脳会談、4Q・GDP」

 ドルが強く、ポンドが弱いという報道が多いが、年初からポンドはドルより若干強い。1月27日にメイ英首相は米トランプ大統領を会談予定である。メイ氏の訪米は2月に予定されていたが、トランプ氏側の提案で前倒しされ、メイ氏は大統領就任後、会談する最初の外国の指導者となる。EUからの完全離脱する方針を表明したメイ氏は3月末から予定している離脱交渉を控え、非EU諸国との自由貿易協定を重要視し、アングロサクソンの歴史と文化を共有する米国との「特別な関係」を強化して米国との自由貿易協定の早期締結に道筋を付け、EUとの交渉を有利に進める構えだ。トランプ氏も英国のEU離脱を称賛し、英国との貿易協定について就任後、メイ氏と速やかに会談し、「迅速に結果を出す」と意欲を示している。
 また今週は4Q・GDPの発表がある。3Q(+2.2% 前年比)とほぼ同様の+2.1%の予想である。
メイ首相は昨年6月のEU離脱決定後の経済指標で英経済の基調的な力強さが裏付けられているとして、このほどの英ポンド相場の下落をさほど問題視していないとした。 ポンドとドルがパリティ(等価)に達することを懸念しているかとの質問に対し、「過去6カ月間にわたりポンド相場にさまざまな動きが見られたが、同時に、経済指標からは英経済の力強さが裏付けられている」と述べた。
 EU離脱については「大胆、かつ野心的なEUとの自由貿易協定を目指す。離脱後英国は、ビジネスや自由市場、自由貿易の支持者として、新たな指導的役割を担う」とした。既に豪やNZ、インドなどと、今後の通商協定について既に協議を始めている。

*人民元「通貨4位、株価10位、米国との直接対話なし、4Q・GDPはまずまず」

 米国と中国が直接対話なく自己主張している。時代は変わったものだ。米国が保護貿易を掲げ、中国は自由貿易を標榜している。両大国の直接対話はいつになるのだろう。
さて中国経済は依然良好な数字を出している。4Q・GDPは前期比+6.8%。予想の+6.7%を小幅上回った。通年の伸び率も+6.7%で、政府目標レンジの6.5-7.0内に収まった。 12月小売売上は前年比+10.9%、
鉱工業生産は+6.0%と無難なものとなった。世界は中国経済の減速をいうが、どの先進国もこれだけ高い成長を示していない。中国経済が世界経済に影響する傾向は変わらない。今年も原油を除く資源価格が堅調で資源国を支えている。12月貿易収支で輸入が増加していることも世界経済にとっては好ましい。
 米トランプ次期大統領は、対米国で貿易黒字が続く中国とメキシコに対し、強硬な通商政策を主張している。「米国は悪意のある通商慣行や、国有企業、政府の補助を受けた生産を容認すべきではない」としており、外国が米国の「公正な貿易の基準」に従うことに同意する場合に米国市場へのアクセスを認めるべき、との見解を示している。一方 中国の習近平国家主席は「保護主義は自ら暗い部屋に閉じこもるとともに、部屋から光や空気を奪うようなものだ。他国を犠牲にして自国の利益を追求すべきではない」と述べ、トランプ米大統領を名指しこそしなかったものの、同氏の言動を暗にけん制した。
習主席は「通商戦争を仕掛けても誰も勝者とはならない。経済のグローバル化は多くの国々にとって「パンドラの箱」ではあるものの、世界的な諸問題の根源になっているわけではないと述べた。世界的な金融危機もグローバル化に原因があるのではなく、過剰な利益追求が引き起こしたもの」と分析した。 中国経済については「新常態(ニューノーマル)」に入ったが、経済のファンダメンタルズは変化していないと述べ、今や家計消費が経済の主なけん引役だとの認識を示した。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」

*豪ドル「通貨首位、株価13位 雇用統計と中国GDPで支えられる。今週はCPI」

 通貨が強いので株価はやや弱いスタートでマイナス圏となっている。12月雇用統計は、フルタイムの就業者が3カ月連続で増え、パートタイムを含めた就業者数は予想以上に増加した。一方、12月は求職者も増えたことから、失業率は6月以来の水準に悪化した。失業率は5.8%で、11月の5.7%から上昇。予想は5.7%。12月の就業者数は前月比+1万3500人で3カ月連続の増加。予想は+1万人。
フルタイム就業者は+9300人。11月の大幅増(3万8400人)に続く増加で、昨年を通じて顕著だったパートタイムへのシフトに歯止めがかかった格好だ。RBAは2017年の主な懸念事項に労働市場をめぐる不透明感の高まりを挙げており、雇用の鈍化は追加利下げを正当化する材料となる可能性がある。ただこれまでに、銀行間金利先物市場で追加利下げはほとんど織り込まれていない。代わりに、年末時点の利上げ確率は30%超となっている。今週は4Q・CPI、PPIの発表がある。また先週発表された中国4Q・GDP、12月小売売上、鉱工業生産もまずまずの結果となり豪ドルを支えた。

*NZドル「通貨2位、株価5位、今週は4Q・CPIと中銀総裁講演あり」

 年初から底堅い。2回連続で下落していた乳製品(オークション)も先週は上昇した。2016年4Q企業信頼感は改善し、2年ぶり高水準を記録した。景気改善の兆しは、NZ中銀が2月の会合で政策金利を据え置く可能性につながる。同中銀は昨年、3度の利下げを行った。調査では、景況全般が良くなると回答した企業はネットベースで28%と、2014年半ば以来の高水準に達した。前四半期は26%だった。
経済の確かな勢いが継続している状況が示されたことで、国内外の予想外のイベントに伴う下方リスクの軽減が期待できる。企業信頼感の改善は幅広い業界・地域で見られた。活況に沸く建設業界のほか、乳製品の国際価格の持ち直しに伴い農村部にも楽観的な見方が広がった。また、11月に強い地震に見舞われたウェリントンでも企業は強気姿勢を示した。物価に関する調査では、4Qに値上げしたと回答した企業は差し引き7%に上り、2年ぶりの高水準に達した。前四半期は差し引き4%の企業が値下げしたと回答していた。2017年にインフレ率が上向き2%へ向かうだろう。
 今週は4Q・CPIの発表がある予想通り前年比+1.2%となりインフレターゲット内へ戻れば利上げ観測もでてくるだろう。またNZ中銀総裁の講演もある。S&PはNZ外貨建て長期信用格付けを「AA」に据え置いた。柔軟な財政・金融政策を持ち、経済は弾力的と指摘。一方、高水準の対外債務が経済の強さを相殺と評価した。ムーディーズはAaa格付けであり、S&Pの評価は辛口である。

*南アランド「通貨7位 株価3位 今週は政策金利決定、低成長だがリセッションは回避できるか」

 先週発表された11月小売売上は前年比+3.8%と市場予想の-0.4%を大きく上回った。12月CPIは+6.8%と予想の+6.5%を上回った。インフレターゲットの上限6.0%を大きく上回っている。ただ今週の政策金利決定では南ア中銀は7%に据え置く見通し。今月の政策決定会合以降も年内は金利据え置きが見込まれている。年後半にも中銀の政策スタンスが変化し、利下げ余地が出てくる予想も多い。 17年のCPI上昇率は平均で5.8%に減速するとされている。18年の予想は5.5%、16年は6.4%%だった。
一方、経済成長率は17年に+1.1%、18年+1.6%となる見通し。16年のGDP成長率は+0.4%が見込まれている。 コモディティー価格の上昇とインフレ率の低下、金利の安定、農業セクターの回復などがけん引し、17年の成長率は16年をやや上回る予想。 S&Pは南アが依然として控えめな成長にとどまる見通しだが、リセッションは回避できるとの見解を示した。

*トルコリラ「通貨最下位、株価2位、憲法改正へ国民投票、今週は政策金利決定」

トルコ国会は、現在は国家元首として象徴的地位にとどまる大統領に、行政の権限を集中させる憲法改正案を承認した。改憲が実現するには、4月に行われる国民投票で過半数の賛成が必要になる。大統領に強大な権力を持たせることがトルコ政治、治安の安定に繋がるかどうか、あるいはさらに反発するものが増加しテロなどの増加に繋がるか。
 さて今週は政策金利の決定がある。リラの下落を受け、1Q中に物価上昇率が約5年ぶりに2桁台に跳ね上がる恐れがある。中銀にとっては利上げ圧力が一段と強まりかねない。市場では0.5%の利上げを予想している。 ただエルドアン大統領は大統領権限強化を可能にする憲法改正の是非を問う国民投票を前に、景気が極端に減速するのを避けることに全力を注いでおり、そうした面から借入金利の低下を望んでいる。
中銀は既に銀行間市場で定例の資金供給オペを見送って市場金利を高めに誘導する調節を実施している。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=「1月3日―4日の下降ラインが上値抵抗。5週ぶりに陽線」

日足、12月30日-1月3日、11月3日―4日の上昇ラインを下抜く。1月3日―4日の下降ラインが上値抵抗。1月11日―13日の下降ラインは上抜く。ボリバン下限から反発。5日線上向く。
週足、7週連続陽線を達成せず。その後は4週連続陰線。先週は陽線となった。ボリバン上限を大きく超えていた相場もバンド内へ戻った。11月28日週-12月5日週の上昇ラインは下抜けた。サポートは16年6月20日週-11月7日週の上昇ライン。15年8月10日週-11月16日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、3か月連続陽線。12月は11月と異なり上ヒゲも少し出て実体も短い。16年6月-7月、2月-6月の下降ラインを上抜けた。12年9月-16年6月の上昇ラインがサポート。15年8月-15年12月の下降ラインが上値抵抗。長い目で見れば、2012年10月-2014年8月のアベノミクス上昇ラインを下抜けている。
年足、2012年-13年の上昇ラインに沿い2015年まで4年連続陽線。13年-14年の上昇ラインを15年中は下抜かなかったが、16年は下抜いて始まりそのままかい離し下落。12年-13年の上昇ラインも下抜く。ただ2016年は終盤にきて下ヒゲが大きく伸びた。ただ5年連続陽線は達成できなかった。17年は陰線スタート。

*ユーロドル=「5週連続陽線」

 日足、ボリバン下限から反発し上限へ。12月30日―1月3日の下降ラインを上抜く。1月3日―4日の上昇ラインを下抜く。1月3日―11日の上昇ラインがサポート。16年12月8日―30日の下降ラインを上抜く。5日線上向き。
 週足、5週連続陽線。16年11月7日週‐12月5日週の下降ラインを上抜く。1.04半ば以下では下ヒゲが出る。上値抵抗は16年5月2日週‐16年11月7日週の下降ライン。
 月足、3か月連続陰線、今月は陽線スタート。16年11月‐12月の下降ラインを上抜く。サポートはボリバン下限。14年12月‐16年2月の下降ラインを上抜く
 年足、3年連続陰線、今年は陽線スタート。14年‐15年の下降ラインは上抜く、00年‐01年の上昇ラインがサポート。2011年‐14年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「狭いボリバンの下限から反発」

日足、狭いボリバンの上限から下限へ下落し反発。12月30日ー1月9日の下降ラインが上値抵抗。12月5日ー1月18日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、6週連続陽線もボリバン上限で一服5週間。12月26日週‐1月2日週の上昇ラインを下抜く。11月28日週‐12月5日週の上昇ラインがサポート。
月足、3か月連続陽線、今月はここまで陰線。16年6月‐10月の上昇ラインがサポート。まだボリバン下位。08年8月‐14年12月の下降ラインが上値抵抗。
年足、2年連続陰線。今年は小動き。12年‐16年の上昇ラインがサポート。15年‐16年の下降ラインが上値抵抗。


5.当局・円無常・需給「トランプ大統領首脳会談」


*今週 プーチン露大統領とも会談
*1月21日=トルドー・カナダ首相(電話会談)NAFTA再交渉
*1月27日=メイ英首相 2国間貿易協定
*1月31日=ペニャニエト・メキシコ大統領、NAFTA再交渉や移民などについて協議する
*2月?安倍首相
*春?=メルケル独首相
(中国、台湾、とはいつだろう)

6.ID為替「原油動向」

 OPEC加盟国とロシアなど一 部非加盟国は先週末にウィーンで会合を開き、昨年合意した日量計180万バレル規模の協調減産の履行状況を確認する。
サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相が、産油量は年初から既に150万バレル減少したと述べたと。伝わっ
ただ米国の石油掘削リグ稼働数が計551基と前週比29基増加したことで、米国内の生産拡大懸念が再燃している。

7.リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超
円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 
野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「準備中」

 1月27日より春節。2月4日(土)には「春節」の一大イベントである祝賀パレード「祝舞遊行(しゅくまいゆうこう)」を実施。
 

横浜馬車道為替32、レートチェックって何だろう

「横浜馬車道為替32、レートチェックって何だろう」2017年1月19日(木)

「レートチェックって何だろう」

 東京市場ではめったに聞かれない報道だ。介入は私もおそらく市場で一番数多く経験したが、レートチェックは一度も体験したことがなかった。当局の方に聞いてもわからないと言う。「タイム ショック!」のようにいっせいに当局が銀行に電話して「レート チェック!」とでも言うのだろうか。

私が為替を始めたころはモニターの普及も十分ではなく顧客によっては相場は銀行に聞かないとわからないところもあった。その一世代前では銀行にもモニターがなくブローカーの出会いだけが頼りであった。
1970年代ではドル円ならいざ知らずポンドドルなど聞かれようものならまずは一服吸う。そしてファンダメンタルズやティッカーという電信で送られてくる気配値を参考に、ドルマルクの価格をもとにして数分後に「WE DEAL 2.20 25-30」とか打つと相手も良心的で「YOUR BIG FIGURE IS WRONG、NOW...」(大台が違ってますよ)と返答される。紳士の仕事であった。

 そんな時はレートチェックも必要だったが、今は当局もモニターあり、ニュースソースも豊富であり、5銭でも動くと銀行が「御注進」、「御注進」と「○○が売ってますよ、△△が買ってますよ」とやってくる。

国内ではそのような事情があるので「レートチェック」の噂や笑い話は伝わらないが、海外は事情がわからぬ外人やヘッジファンドに伝えればそれなりに本気にしてくれるのだろう。

夜に流れるので当局の遅番の人がRATEならぬLATEの「レートチェックイン」(を知らしているのかなとも思った。

二つの中国より、二つの米国が心配、ドルより弱い通貨は問題児の二つだけ

1/16(月)「二つの中国より、二つの米国が心配、ドルより弱い通貨は問題児の二つだけ」

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総括「大統領就任式、習主席はダボスへ、黒田総裁 イエレン議長 ベージュブック ECB理事会 中 GDP」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「一応 慌てないために 継承順位」
ID為替「自分次第」
リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」

横浜湘南便り「鍋祭り」

ドル円=112-117、ユーロ円=119-124 、ユーロドル=1.04-1.09

日経インデックス1月13日東京引け1月6日からの変化(2008年=100)円102.1強し、ドル132.3強し、ユーロ95.5強し、ドルインデックス NYBOT101.2弱し、原油52.37弱し、金1196.2強し、DOW16885.73弱し、日経平均ドルベ-ス東京引け167.91強し IMM円投機筋1月10日 円-79839(前週比+6925)、ユーロ-65823(前週比+4233)

1.(今週の予定)

16(月)日 機械受注 第3次産業活動指数 黒田総裁あいさつ 日銀店長会議 さくらリポート NY休場(キング牧師誕生日) トルコ失業率 ユーロ圏貿易収支
17(火)習主席ダボス会議出席  日 鉱工業生産・確報値 豪 住宅ローン貸出 英 消費者物価指数 小売物価指数 生産者物価指数 独 ZEW景気期待指数 ユーロ圏ZEW景気期待指数 米NY連銀製造業景況指数
18(水)イエレン議長 南ア 消費者物価指数 英 雇用統計 ILO失業率 ユーロ圏 建設支出 消費者物価指数(HICP)・確報値 南ア 小売売上高 米 消費者物価指数 鉱工業生産 設備稼働率
     加 中銀政策金利 米 NAHB住宅市場指数 対米証券投資 ベージュブック
19(木)イエレン議長 NZ企業景況感(PMI) 企業景況感(PMI) 住宅建設許可 英 RICS住宅価格 豪 雇用統計 欧州中銀金融政策 加 国際証券取引高 製造業出荷 米 新規失業保険申請件数
    住宅着工件数 建設許可件数 フィラデルフィア連銀製造業指数
20(金)トランプ氏の米大統領就任式 日 日銀議事要旨 中  鉱工業生産 小売売上高 GDP 独 生産者物価指数 英 小売売上 加 消費者物価指数 小売売上 

(来週の予定)

23(月)加 卸売売上高
24(火)SARB政策金利 スイス 貿易収支 仏 製造業PMI・速報 サービス業PMI・速報 独 製造業PMI・速報 サービス業PMI・速報 ユーロ圏 製造業PMI・速報 サービス業PMI・速報
    米 中古住宅販売件数 米 リッチモンド連銀製造業指数
25(水)日 貿易統計 豪 消費者物価指数 仏 企業景況感 独 Ifo景況感指数
26(木)オーストラリア休場(オーストラリアデー) NZ 消費者物価指数 米 住宅価格指数 ノルウェー 失業率 スウェーデン 失業率 英 GDP 南ア 生産者物価指数 米 卸売在庫
  新規失業保険申請件数 新築住宅販売件数
27(金)日 全国消費者物価指数 東京都区部消費者物価指数 香港休場、上海休場(春節) 豪 生産者物価指数  輸入物価指数 仏 消費者信頼感指数 米 GDP・速報値 耐久財受注
   ミシガン大消費者信頼感指数・速報値


2.総括「大統領就任式、習主席はダボスへ、黒田総裁 イエレン議長 ベージュブック ECB理事会 中 GDP」

*円「通貨4位、株価12位、マイナス金利の悪い面へ逆戻りか」

 貿易黒字の日本、貿易赤字の米国でドル高円安が長期的に続くことはない。次第に熱狂から冷静に、そして実需に沿った相場に戻ってきている。年初では米ドルより弱い通貨はEU離脱の英国ポンドとテロが絶えないトルコリラだけである。元に戻ってきている。
 そうなれば日本のマイナス金利政策だけが残り、昨年のように円高株安となる可能性も高まる。なにしろ国民はマイナス金利、増税、年金受取額減少の三重苦で可処分所得を失ってしまう。日本の季節的要因もあり、トランプ氏の一時的熱狂であり円安の晩秋が少し伸びたが、熱狂の相場もトランプ氏の振る舞いで冷静となり、春夏へ向けて実需に沿ったドル安相場へ推移していくだろう。
 またトランプ氏は中国との貿易不均衡に対して警告しているが、その影響は円に及ぶし、いつカッときて無謀なドル安政策をとりかねないことには気をつけたい。
3月まではM&Aの資本玉やリパトリ玉が散発して、ぎこちない動きとなることもあるが、円高のトレンドを変えるまでには至らないだろう。

*米ドル「通貨9位、株価(NYダウ)13位、熱狂から冷静、そして実需のドル安へ」

 トランプ氏が大統領選で勝利した11月こそドル高となったが、12月は伸び悩み、年初のドルは通貨番付で9位であり、ドルより弱いのはポンドとトルコリラだけである。高金利、他国との金利差拡大、インフレ上昇で通貨が上がるならミセス渡辺は全員、億万長者となっているだろう。そういう国はほとんどが貿易赤字国なので長期的に通貨が上昇することはない(ただ金利を貯めていけば、為替差損に勝つこともあるし、時折通貨安を嫌って政府中銀が通貨押上げ政策をとることがあり、そういう時は為替益も手にしたい)。
 さてトランプ氏の対話のないツイッター攻撃が続くが、こんなことをやっていれば「二つの中国」問題より米国が二つに別れてしまうだろう。「二つの米国」の不安が先行きでてくる。獲得投票数ではクリントン氏に負けているが、まるで5回コールド勝ちのような態度で押しまくれば不満が充満する。いいところもあると思っていたトランプ氏の政策だが心配になってきた。雇用第一で他国からの輸入には高関税をかけるというが、FRBは米国の雇用は完全に近いとしている。さらに工場を建てても過剰設備となるのではないか。
 さて今週はベージュブックが発表される。前々回は3地区、前回は4地区がドル高で製造業の収益減少に言及した。さて今回はドル高に触れる地区連銀が増えるのだろうか。FOMCでは11月より12月の議事録でのドル高言及の部分が増えてきている。もちろんトランプ氏もHIAのようにドル高に繋がる政策は出しているが、中国、日本には貿易不均衡になるドル高を抑制する主張をしている。
 1月20日には大統領就任式がある。米国のより深い分裂とならないことを望みたい。 

(就任時の支持率)

トランプ氏44%
オバマ氏83%
ジョージWブッシュ61%
ビル・クリントン氏68%

*ユーロ「通貨7位 株価(独DAX)9位。インフレ上昇でドイツが出口戦略を求める」

 欧州もマイナス金利政策を取っているが、日本と異なり、国債金利はギリシャの7%からドイツの0.3%までさまざまであり、投資家が運用難に陥ることはない。日本のような運用益が激減することはないだろう。国民の資産の減少も日本ほど大きくないだろう。経済指標はインフレの上昇を含め改善しているものが多い。12月ユーロ圏景況感指数は107.8となり、前月の106.6から上昇し、予想の106.8を大幅に上回った。12月ユーロ圏製造業PMIは54.9で、11月の53.7から上昇し、2011年4月以来の高水準となった。 独11月の輸出は前月比+3.9%で2012年5月以来の大幅な伸びとなった。2016年の独GDP速報値は前年比+1.9%増と、予想の+1.8%を上回り5年ぶりの大きな伸びとなった。
 こうなると、ドイツ勢がECBに対して出口戦略を求めるのは当然だろう。今週のECB理事会でもドラギ総裁が出口戦略に言及する場面があるだろう。ショイブレ独財務相は、インフレ率が正常な水準に戻り、ECBが段階的に異例の金融政策を解除することを望むとの考えを示した。
 ドイツ銀行協会はECBの低金利政策は銀行に多大な問題を引き起こしており、ECBはインフレ加速の兆候などを踏まえ、慎重に政策の方向性の変更に着手すべきと指摘した。

*英ポンド「通貨10位、株価6位、株式市場はEU離脱に悲観的ではない」

 昨年同様に今年も通貨は弱く、株価は強い。特に株価は史上最高値を更新中で、日足では14日連続上昇となっている。ポンドが弱いのは今に始まったことではなく、基軸通貨の地位を米国に譲ってからずっと弱い。趨勢となっている貿易赤字によるものだろう。最近の経済指標は強い。英中銀マイケル・ソーンダーズ委員は今年の英失業率は当初予想と異なり、現在の11年ぶり低水準近辺にとどまる見込みだと述べた。 11月の鉱工業生産指数は前月比+2.1%となり、予想の+0.8%を上回り、10月の-1.1%からプラスに転じた。12月小売売上高は前年同月比+1.7%となった。11月の+1.3%増から伸びた。 良好な経済指標とポンド安で株価は上昇している。
 さてEU離脱問題については、ロンドン高等法院は昨年11月、英国がEU離脱手続きを正式に開始するためのリスボン条約第50条発動には議会の承認が必要との判断を示し、政府が上告していた。最高裁は1月中に判決を出すとみられている。閣僚らは敗訴の可能性が濃厚であることから、判決後に議会に提示する少なくとも2つの法案を用意。また、政府は最高裁に対し、代替案を検討できるよう公表前に判決内容を知らせるよう求めているという。 
 メイ首相はEU離脱は「正しい関係を得るものであって、メンバーシップを少し残すことではない」と強調。「われわれは離脱する。EU加盟国ではもはやなくなる。英国が離脱した際にEUとどのような適切な関係を持つかが問題だ」と述べた。首相はさらに、「われわれは国境を管理し、法律をコントロールできるようになる。だが引き続き、英企業によるEU域内での事業や欧州企業による英国内での事業にとって最善の取引を望む」と述べた。EUに加盟していない多くの大国(米国、日本など)と同じ状況になると思えばEU離脱は致命的な打撃とならずむしろ英国フリーハンドの部分が増えるメリットもあるだろう。

*人民元「通貨5位、株価14位、春節前の大イベント」

 トランプ米次期大統領は「一つの中国」の問題や貿易不均衡の問題でツイッターで中国にけしかける。中国は台湾近辺に空母を出動させる。対話のない応酬が続く。米大統領就任式の前に習中国国家主席はダボス会議で講演する。中国の主席が挑発になるとは考えにくいが注目したい。ただ先週末トランプ次期米大統領は中国の「為替操作国」認定について、「まずは中国と協議する」と語り、20日の就任直後には実施しない意向を表明した。「中国は明らかに人民元相場を操作している」とも主張。「米企業は競争できていない」とし、輸出に不利なドル高の進展に強い不満を示した。過去の米国首脳と異なり中国を対等の先進国とみなしているからの対応だろう。米国と中国の貿易に支障をきたすこととなれば、米国は中国からの安価な商品の輸入もできなくなり、米国内物価が急騰するだろう。中国は最大の輸出先を失うこととなり世界経済が大混乱に陥ることは明白である。トランプ氏自身も大打撃を受ける。これまでのツイッターでの中国批判は直接会談を有利に進めるための布石だろう。
 さて今週はGDP、鉱工業生産、小売売上などの指標が発表される。

3.「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」

*豪ドル「通貨首位、株価11位 FRB利上げで下落も、中国製造業PMIで戻す。今週は雇用統計と中国GDP」

FRB利上げで下落も、中国製造業PMIで戻し基調である。さらに原油を除く年初からの資源価格の上昇も豪ドルを支えている。11月貿易収支は3年ぶりの黒字、11月雇用統計は改善した。小売売上、求人広告、新車販売は好調。ただ3Q・GDPは前期比マイナス成長となった。RBA声明、RBA四半期報告、RBA議事録ともに成長、インフレの安定を強調しているので政策金利は暫く据え置きとなるだろう。3Q・CPIは予想や前期を上回ったがまだインフレターゲットの2%以下である。低インフレ要因は賃金の伸び悩みと小売業の競争激化による価格下落がある。リバランスの動きはあるが、サービス産業が資源産業の落ち込みを十分吸収しているわけでもない。今週は12月雇用統計の発表がある。

*NZドル「通貨3位、株価8位、次の焦点は4Q・CPI、新首相は訪欧中」

 次の焦点は4Q・CPIとなる。中銀総裁はCPIは12月にインフレターゲット内に戻ると予想している。昨年後半NZドルを支えていた乳製品価格の上昇はオークションで昨年12月に6回ぶりに下落。年初のオークションでも続落している。ただ12月商品価格指数は上昇している。ムーディーズは財政、成長率の観点よりNZを高く評価している。財政健全で2年連続黒字だが予算では減税踏み込まず。中銀総裁は経済の見通しは良好とした。3Q・GDPはまずまずの内容であった。観光業が活況を呈し、GDPへの貢献度では乳製品輸出を上回るようになった。依然、住宅市場のリスクは高い。失業率は過去8年間で最低レベルで雇用は拡大も賃金は伸び悩んでいる。首相は交代したが悪影響はない。

*南アランド「通貨6位 株価3位 年初は資源価格高。17年焦点は格付け、低成長、ANC党首選」

 年初から強くもなく弱くもない。資源高という買い支え要因はあるが、低成長と格下げ懸念が残る。また最大与党ANC党首選も今年の注目ポイントだ。今週はCPIと小売売上の発表がある。CPIは依然インフレターゲットの6.0%を上回り、低成長も金融緩和ができない状況だ。また南ア経済に影響を与える中国では今週GDPなどの発表がある。拡大しつつある財政赤字は格付け見直しのポイントとなる。2017年GDP成長率予想は+1.1から1.3%%なので、ここからは税収増は見込めない。雇用も最悪の状態が続いている。ただ年初来株価は好調で4%高となっている。また16年は資源高で輸出が増加し6年ぶりに貿易収支が黒字になる可能性がある。観光業も好調でGDPを支えている。

*トルコリラ「通貨最下位、株価2位、あの手この手でリラ防衛。治安次第だ」

 16年はトルコリラは対円で19.41%、対ドルで20.74%下落した。17年年初も対円で7.3%、対ドルで5.64%下落している。政府の反政府派と見られるグループや公務員の弾圧やISへの攻撃、その反撃と見られるテロが続く。経済活動にも支障が出てきている。観光産業が衰退、格下げが予測されることからの資本流出がある。エルドアン大統領は国民に外貨や金を売ってリラを買うように促した。さらにリラを売るものはテロリストと変わらないと発言した。政府や中銀はリラ下落を防ぐ方法はいくらでもあると発言し先週末2日間はようやく戻している。また政府はトルコを投資するものには国籍を付与するまでとした。
治安が落ち着けば政策も効果が出てくるだろう。また政府は2016年の成長率が3%前後になったようだと明らかにした。輸出と国内消費が増加し、4Qの成長に寄与したという。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=「トランプ上昇ラインが危うい」

日足、先週は全日陰線。12月30日-1月3日日の下降ラインを下抜く。1月3日―4日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限で推移。5日線下向く。11月3日―4日の上昇ラインが危うい。
週足、7週連続陽線を達成せず。その後は4週連続陰線。ボリバン上限を大きく超えていた相場もバンド内へ戻った。11月28日週-12月5日週の上昇ラインは下抜けた。サポートは16年6月20日週-11月7日週の上昇ライン。15年8月10日週-11月16日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、3か月連続陽線。12月は11月と異なり上ヒゲも少し出て実体も短い。16年6月-7月、2月-6月の下降ラインを上抜けた。12年9月-16年6月の上昇ラインがサポート。15年8月-15年12月の下降ラインが上値抵抗。長い目で見れば、2012年10月-2014年8月のアベノミクス上昇ラインを下抜けている。
年足、2012年-13年の上昇ラインに沿い2015年まで4年連続陽線。13年-14年の上昇ラインを15年中は下抜かなかったが、16年は下抜いて始まりそのままかい離し下落。12年-13年の上昇ラインも下抜く。ただ2016年は終盤にきて下ヒゲが大きく伸びた。ただ5年連続陽線は達成できなかった。17年は陰線スタート。

*ユーロドル=「ボリバン下限から上限へ、年足では14年‐15年の下降ラインは上抜く」

 日足、ボリバン下限から反発し上限へ。12月30日―1月3日の下降ラインを上抜く。1月3日―4日の上昇ラインを下抜く。1月3日―11日の上昇ラインがサポート。16年12月8日―30日の下降ラインを上抜く。5日線上向き。
 週足、4週連続陽線。15年11月7日週‐12月5日週の下降ラインを上抜く。1.04半ば以下では下ヒゲが出る。上値抵抗は16年5月2日週‐16年11月7日週の下降ライン。
 月足、3か月連続陰線、今月は陽線スタート。16年11月‐12月の下降ラインを上抜く。サポートはボリバン下限。14年12月‐16年2月の下降ラインを上抜く
 年足、3年連続陰線、今年は陽線スタート。14年‐15年の下降ラインは上抜く、00年‐01年の上昇ラインがサポート。2011年‐14年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「狭いボリバンの上限から下限へ下落」

 日足、12月30日―1月3日、12月29日―1月5日の上昇ラインを下抜く。狭いボリバンの上限から下限へ下落。1月9日ー13日の下降ラインが上値抵抗。12月5日ー1月12日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
 週足、6週連続陽線もボリバン上限で一服。12月26日週‐1月2日週の上昇ラインを下抜く。11月28日週‐12月5日週の上昇ラインがサポート。
 月足、3か月連続陽線、今月はここまで陰線。16年6月‐10月の上昇ラインがサポート。まだボリバン下位。08年8月‐14年12月の下降ラインが上値抵抗。
 年足、2年連続陰線。今年は陽線スタートだが先週は陰転。12年‐16年の上昇ラインがサポート。15年‐16年の下降ラインが上値抵抗。


5.当局・円無常・需給「一応 慌てないために 継承順位」

 次点のクリントン氏になるわけではないようだ。共和党政権が続く

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6.ID為替「自分次第」

 トランプ次期大統領、英のEU離脱、アベノミクス、マイナス金利、生かそうが、それによってつぶされようが自分次第。彼らのせいではない

7.リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超
円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 
野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「鍋祭り」

 赤レンガ倉庫

横浜馬車道為替31 、日銀2000年夏の失敗

「横浜馬車道為替31 、日銀2000年夏の失敗 」2017年1月12日(木)


「日銀のゼロ金利解除発表文<骨子> 2000年夏」

 日銀の発表文の骨子は次の通り。

一、無担保翌日物金利を、0.25%前後に促すことを賛成多数で決めた。
一、昨年2月、ゼロ金利政策を導入、デフレ懸念の払しょくが展望できるまで継続する姿勢を維持した。
一、日本経済は大きく改善、需要の弱さによる物価低下圧力は大きく後退した。
一、「そごう問題」に起因する金融システム懸念や、市場心理が大きく悪化する事態は見られない。
一、金融緩和の程度を微調整する措置。今後も金融が大幅に緩和された状態を維持する。 

トランプ氏会見、イエレン議長 豪・米 小売、中 CPI 貿易収支  日 国際収支、貿易統計 ミシガンなど

1/9 (月)「トランプ氏会見、イエレン議長 豪・米 小売、中 CPI 貿易収支  日 国際収支、貿易統計 ミシガンなど」

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総括「トランプ氏会見、イエレン議長 豪・米 小売、中 CPI 貿易収支  日 国際収支、貿易統計 ミシガンなど」
その他通貨「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」
テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」
当局・円無常・需給「ダボス会議」
ID為替「原油減産 VS シェール増産」
リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
横浜湘南便り「もうすぐお正月」

ドル円=114-119、ユーロ円=120-125 、ユーロドル=1.03‐1.08

日経インデックス1月6日東京引け12月16日からの変化(2008年=100)円101.3強し、ドル131.9弱し、ユーロ94.8同、ドルインデックス NYBOT102.21弱し、原油53.99強し、金1173.4強し、DOW19963.8強し、日経平均ドルベ-ス東京引け167.83強し IMM円投機筋1月3日 円-86764(前週比+245)、ユーロ-70056(前週比-648)

1.(今週の予定)

9(月)東京休場(成人の日) 豪 住宅建設許可 独 鉱工業生産 貿易収支 経常収支 ユーロ圏 失業率 メキシコ 消費者物価指数 米 労働市場情勢指数 消費者信用残高
10(火)豪 小売売上 中 CPI、PPI スイス 失業率 ノルウェー消費者物価指数 加 建設許可件数 米 卸売売上 卸売在庫 米IBD/TIPP景気楽観度指数
11(水)トランプ氏会見(延期の報道もあり)英 貿易収支 鉱工業生産 製造業生産 国立経済研究所(NIESR)GDP
12(木)日 景気ウォッチャー調査 国際収支 貿易統計 スウェーデン 消費者物価指数 ユーロ圏 鉱工業生産 加 新築住宅価格指数 米 輸入物価指数 新規失業保険申請件数
13(金)中 貿易収支 米 生産者物価指数 小売売上  企業在庫 ミシガン大消費者信頼感指数・速報値

(来週の予定)

16(月)日 機械受注 第3次産業活動指数 NY休場(キング牧師誕生日) トルコ失業率 ユーロ圏貿易収支
17(火)日 鉱工業生産・確報値 豪 住宅ローン貸出 英 消費者物価指数 小売物価指数 生産者物価指数 独 ZEW景気期待指数 ユーロ圏ZEW景気期待指数 米NY連銀製造業景況指数
18(水)南ア 消費者物価指数 英 雇用統計 ILO失業率 ユーロ圏 建設支出 消費者物価指数(HICP)・確報値 南ア 小売売上高 米 消費者物価指数 鉱工業生産 設備稼働率
     加 中銀政策金利 米 NAHB住宅市場指数 対米証券投資
19(木)NZ企業景況感(PMI) 企業景況感(PMI) 住宅建設許可 英 RICS住宅価格 豪 雇用統計 欧州中銀金融政策 加 国際証券取引高 製造業出荷 米 新規失業保険申請件数
    住宅着工件数 建設許可件数 フィラデルフィア連銀製造業指数
20(金) 中  鉱工業生産 小売売上高 GDP 独 生産者物価指数 英小売売上 加 消費者物価指数 小売売上高

2.総括「トランプ氏会見、イエレン議長 豪・米 小売、中 CPI 貿易収支  日 国際収支、貿易統計 ミシガンなど」

*円「1-3月は資本流出の取引もありアップダウンあり。円高は例年通り4月からか」

 2017年の年初に発表されたユーロ圏、英国、中国の製造業PMIが改善、さらに独の雇用統計が改善、独CPIが上昇したことでリスク選好の流れとなり円が売られ、ドル円も上昇した。海外要因で円が売られた。2016年末の2週間でドル円が売られた流れを覆してのスタートとなった。
 今年の日本経済は、円安傾向を受けた輸出の増加などで緩やかな回復が続く見通しだが、トランプ次期米大統領が今後打ち出す政策など、海外の要因で不安定化するおそれもある。個人消費は引き続き力強さに欠けるものの、円安傾向を受けた輸出の増加や、政府が去年決定した経済対策などが、当面景気を支えると見られている。4月からの平成29年度GDPについても、物価の変動を除いた実質で、プラス0.9%から1.4%の伸び率で緩やかな回復が続くと予測されている。一方で、1月20日に就任するアメリカのトランプ次期大統領が打ち出す政策(1月11日にはトランプ氏の記者会見あり)など、海外の要因で日本経済が不安定化するおそれもある。今はトランプ氏のインフラ投資や大型減税などへの期待が先行しているものの、就任後、これまでアメリカが主導してきた自由貿易を否定して、保護主義を明確にすれば、日本の経済運営や企業の海外戦略に大きな影響がおよびかねない。また今年国政選挙が相次ぐヨーロッパ各国で、保護主義の広がりが見られることも不透明感を高めている。
 為替需給面では、貿易の黒字化による円買いが出てくるが、1-3月はソフトバンクの500億ドルの米国投資案件などからの円売りも出てきてドル円を下支えする。輸出の円買いは、新年度の4月より強まるだろう。また米トランプ次期大統領の財政出動や減税などの政策は4月に米連邦債務の上限引き上げにひっかかってくる問題であり、すんなりと政策が遂行されるわけではない。

*米ドル「トランプ氏の具体的政策を市場はどう判断するか」

 2017年の年初に発表されたユーロ圏、英国、中国の製造業PMIは改善、さらに独の雇用統計が改善、独CPIが上昇した。米国の年初も、ISM製造業指数、建設支出が改善した。注目の雇用統計も無難にこなした。世界的に好スタートを切ったが、やはりトランプ氏が1月20日の大統領の正式就任以降の具体的政策を発表するまでは、財政出動や大型減税への期待でドルが買われる場面はあるだろう。いやその前にトランプ氏は記者会見を行うこととなった(1月11日予定)。また年初の指標が良かったことで、よりFRBの年3回の利上げ見通しが強まるかもしれない。
 問題はトランプ次期大統領が具体的な政策を発表してからだ。予想される大型減税やインフラ投資拡大といった財政支出の拡大が米国や世界の経済を加速する期待がある半面、ドル高やインフレ率上昇が混乱を引き起こす恐れもある。
4月には債務上限の引き上げ期限がある。財政出動や減税で増加する財政赤字が議会の賛同を得られるかどうか。共和党が過半数を占める議会なのでオバマ大統領ほどの困難さはないだろうが、やはり財政赤字拡大への批判は強まる。
トランプ次期大統領は3-4%の成長率を目標に財政を拡大し、規制緩和で企業が活動しやすい環境を整える方針。米国の消費が増えれば、対米輸出増加などで世界経済も恩恵を受ける。ただトランプ次期大統領は「米国第一」を掲げ、貿易相手国に高関税を課すことも辞さない姿勢をちらつかせ、米国に有利な通商協定の締結を迫る。景気拡大を他国に及ぼすのではなく、国内雇用の増加に直結させる志向で。米国の保護主義的な政策転換が世界経済の大きなリスクになる可能性はある。
 ドル高についてはベージュブックでは、ドル高懸念の声も出ている。FOMC議事録でも以前よりドル高について言及することが多くなった。ドル高批判を鎮まらせる高成長が期待されるかどうかにも注目していきたい。

*ユーロ「内容は改善中」

 ユーロ圏経済はそれほど悪化していないし、リスクが大きくなっているわけでもない。12月ユーロ圏製造業PMI改定値は54.9で2011年 4月以来の高水準となった。 生産と新規受注が押し上げた。 独12月雇用統計では失業者数は予想以上に減少し、失業率は東西統一後の最低水準を維持した。 失業者数は前月比1万7000人減。失業率は前月と変わらずの6.0%。 独12月消費者物価指数は前年比+1.7%と予想の+1.3%を上回った。
また前回述べた通り欧州の3つの懸念が払しょくされた。3つの懸念の払しょくとは、ユーロ圏財務相会合のデイセルブルム議長が、ギリシャ政府による年金一時支給を理由に留保していた同国の債務軽減の手続きを、再開すると明らかにしたこと。ギリシャ側から財政再建の取り組みを順守することを確認したためだと説明している。2つ目はイタリアのモンテ・パスキ銀行への公的資金注入が決まったこと、3つ目はドイツ銀行が米国住宅ローン担保証券の不正販売問題を巡り当初要求されていた額の約半分の72億ドルの支払うことで米司法省と和解したことであった。 今は米トランプ次期大統領期待でユーロが対ドルで売られているが、ユーロ圏の内容は悪くはない。ユーロ安でより質的にも改善する余地が与えられている。
もちろん、今年1年間で言えば、英国のEU離脱決定正式報告やオランダや独の議会選挙、フランス大統領選挙など政治的な一時的リスクは残る。

*英ポンド「英国景気回復を遅らせるものは政治」

 2016年の英国FT株価指数は昨年は全体で3位、先進国ではトップの強さであった。一方通貨はほぼ最弱通貨となった。英ポンドより弱かったのはクーデターやテロに揺れたトルコリラだけであった。インフレが概ね低いならば通貨安は経済や株価の好影響を与えるという見本のようなものであった。3Q・GDP確報値は前期比0.6%増となり、11月に発表した改定値の0.5%増から上方修正された。前年比は2.2%増、改定値は2.3%増となった
 さてメイ英首相は昨年6月の国民投票について「わが国に幾分大きな分断をもたらした。新年は、普通の働く人々にとってより良い交渉結果を得るため、その壁を取り払う必要がある」と述べ、残留派は投票結果を前向きに捉え、離脱派と心を一つにして政府の対EU交渉を支えるよう訴えた。首相は投票から半年が過ぎた今も結果に納得できない人々が多いことを認めた上で、「目の前にある離脱という好機に対し、利害や志を共有することでわれわれは一体になれるはずだ」と強調。「離脱に投票した人々のためだけでなく、この国の全ての人のために良い成果を勝ち取るのだという思いを頭に入れ、交渉に臨む」と述べ、残留派に理解を求めた。
メイ首相は3月末までに正式な離脱通告を行う意向だが交渉方針が依然不透明な上、国内手続きの行方によっては混乱も予想される。1月中に下される「離脱通告に議会承認が必要かどうか」が問われた訴訟の最高裁判決もある。議会承認が必要とする下級審の高等法院判決を最高裁が支持した場合、政府は離脱消極派が優勢な議会から、交渉方針などで干渉を受けることになる。そうなれば、3月末までという通告時期を含め、メイ氏が想定する交渉の日程や戦略に狂いが生じる可能性がある。ここにも景気回復を遅らせる政治リスクがある。
 
*人民元「対米関係緊張はあるが景気は回復継続」

 米中間の緊張はまだ続いている。台湾総統の米国訪問、米中貿易摩擦、中国の米軍海中ドローン奪取事件、中国初の空母「遼寧」の艦隊が西太平洋で遠洋訓練を行うと発表したことなどがあった。さらに通商代表部(USTR)代表に、元次席代表で弁護士のロバート・ライトハイザー氏を起用する見通しである。同氏はトランプ氏の保護主義的な通商政策を支持しており、中国に強硬な措置を講じる可能性が高い。
 政治的な問題が経済の流れを止めてしまう危惧は残るが、年初に発表された12月財新製造業PMIは51.9となり2013年1月以来の高水準となった。前月の50.9、予想の50.7も上回った。発表後はリスク選好の流れとなり、資源通貨が上昇、上海株、欧州株が上昇した。 景気拡大と縮小の分かれ目となる50を6カ月連続で上回った。 産出指数は53.7となり2011年1月以来の高水準、新規受注指数も大幅に上昇した。ただ、雇用 は11月よりやや速いペースで削減されていることが示された。新規輸出受注は引き続き鈍い。 産出価格指数は10カ月連続の上昇。 他の指標も昨夏より改善している。対米との政治的緊張関係が景気回復


3.「豪ドル、NZドル、南アランド、トルコリラ」

*豪ドル「雇用改善もGDP弱い。RBA議事録も基調弱い、年初の支えは中国製造業PMI回復」

11月雇用統計はフルタイム就業者数が伸びて強かった。ただ、その後に公表されたRBA議事録は力強いものではなかった。その内容は、
・労働市場は依然として多くの不確実性が存在
・7-9月期成長率は予想を下回る可能性
・インフレは当面低水準にとどまる見込み
・16年末に向けて成長の伸びが鈍化するも、来年は勢いを回復する見込み
・商品市況の好調、10-12月期の交易条件の改善を示す
・豪ドル高は経済の移行を複雑にする可能性
などであった。

これに加え、米利上げとトランプ効果によるドル高で豪ドルは下げた。対円では比較的堅調であったが、それは豪ドル高でなく、円安によるものであった。また17年初は中国製造業PMIの改善で豪ドルを上昇させた。16年に示唆されていた格下げについては、今のところまだトリプルAを維持できる状況にある。政府は、中間経済・財政見通しを発表した。2021年に財政黒字に戻す計画に変更はなかったため、現在のところはトリプルAを維持できそうだ。モリソン財務相は「労働党政権のように、財政黒字を約束して達成しないようなことはしない」と述べ、2021年の財政バランス達成に向けて進行中と断言した。国内経済は2008-2009年の世界経済危機以降、最低のパフォーマンスを示した。これにより2016/17年度の国内経済成長予測は、前回予測時の2.5%から2%に下方修正されている。

*NZドル「ファンダメンタルズは良好であったが、2回連続で乳製品価格が下落」

 ファンダメンタル的には堅調であった。16年3Q・GDPは前期比1.1%とまずまずであった。昨年は年間を通じて主要輸出品である乳製品価格が上昇、移民増による消費や住宅投資の増加、観光産業の回復があった。失業率は過去8年間で最低レベルとなっている。ムーディーズは財政、成長率の観点よりNZを高く評価している。財政健全で2年連続黒字である。
ただ低インフレが続き昨年は3回の利下げを行った。ただGDP回復もあり利下げ打ち止め感が出てきた。昨年12月は米利上げと6回ぶりの乳製品オークションで価格が下落(1月も下落)したことで、一旦NZドルも下落したが、年初の中国財新製造業PMIの改善で上昇し始めている。金利下げ止まり感と通貨上昇で株価は史上最高値より下落している。

*南アランド「昨年の最強通貨は2017年も上昇でスタート」

 年初来の欧州株の上昇、中国の12月財新製造業PMIの改善などの外部要因で堅調地合いを続けている。南ア株価も上昇している。昨年末ははトランプ氏の米大統領選勝利でドル高資源安が進んだが、年間では資源価格が上昇し輸出増をもたらし6年ぶりに貿易黒字となりそうである。それがランド買いを支えた。今年も中国や米国の景気回復次第で資源需要が強まればランド高に繋がる。また政治的には今年12月の与党ANCの党首選を注目したい。南ア最大の労組が、ANCの次期党首候補としてラマポーザ副大統領を支持する方針を打ち出した。ズマ大統領は今年12月に開催されるANC党大会で党首の座を降りる。スキャンダルや汚職で批判され続けたズマ大統領の交代はランド高ととらえられている。ただラマポーザ氏は少数部族であるベンダ族出身。別の次期大統領候補と目されているズマ大統領の元妻で最大部族ズールー族出身のヌコサザナ・ドラミニ・ズマ氏が実際に出馬すれば、ANC内の親ズマ派を取り込む公算が大きく、ラマポーザ氏と激しい闘いになりそうだ。
 2017年の国内総生産(GDP)はプラス1.1%となり、16年予想の0.4%から加速するとみられる。 ただ16年3Qの南ア経済成長率はわずか0.2%にとどまり、2Q改定値の3.5%を下回った。 今年の成長は加速すると見込まれるが、設備投資などを含む国内総固定投資のトレンドがなお懸念されると指摘されている。 政策の一貫性の欠如や政治環境の不透明さが増していることが、国内企業の投資に対する意欲や能力に重しとなり続ける。低成長が続き、財政赤字の縮小が見られない場合は、昨年12月は免れたがジャンク級への格下げの可能性は残っている。

*トルコリラ「治安悪化を抑えないと正常な経済活動が出来ない」

 またもや不幸なテロが起きた。新年早々、イスタンブールで、武装した何者かがナイトクラブを襲撃し、銃を乱射し少なくとも39人が死亡した。過激派組織「イスラム国」(IS)は犯行への関与を主張する声明を出した。
為替非常事態宣言のようなものを政府が出し、大統領を含め主要企業が外貨売りリラ買いを行って、リラも小戻すも、これだけテロが続き治安の悪さを見せつけられると、国内からの資本流出も続くし重要な資金源の観光産業も回復しない。テロに狙いはそこにもあるのだろう。
 12月消費者物価指数(前年比)は+8.53%と前回の7.0%を上回った。原油高の影響が大きいが、景気が急速に悪化する中で、エルドアン大統領の意向も強く利上げには踏み切りにくい。テロをロシアや米国の支援で抑え込んでいくまでは正常な経済活動は戻ってこないだろう。まだまだ苦難は続きそうだ。中国の景気回復に連れて他の新興国や資源国通貨が上昇しても、現状ではリラはその仲間入りができない状態だ。

4.テクニカル「主要3通貨ペアテクニカル」

*ドル円=「週足3週連続陰線もレベル変わらず、日、週、月の上値抵抗近い」

日足、12月30日-1月3日日の下降ラインを下抜く。先週末戻すも、1月3日―4日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限で反発。現在ボリバン中位。5日線上向く。11月3日―4日の上昇ラインがサポート。
週足、7週連続陽線を達成せず2週連続陰線で16年を終えた。ボリバン上限を大きく超えていた相場もバンド内へ戻った。11月28日週-12月5日週の上昇ラインは下抜けた。サポートは16年6月20日週-11月7日週の上昇ライン。15年8月10日週-11月16日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、3か月連続陽線。12月は11月と異なり上ヒゲも少し出て実体も短い。16年6月-7月、2月-6月の下降ラインを上抜けた。12年9月-16年6月の上昇ラインがサポート。15年8月-15年12月の下降ラインが上値抵抗。長い目で見れば、2012年10月-2014年8月のアベノミクス上昇ラインを下抜けている。
年足、2012年-13年の上昇ラインに沿い2015年まで4年連続陽線。13年-14年の上昇ラインを15年中は下抜かなかったが、16年は下抜いて始まりそのままかい離し下落。12年-13年の上昇ラインも下抜く。ただ2016年は終盤にきて下ヒゲが大きく伸びた。ただ5年連続陽線は達成できなかった。

*ユーロドル=「ボリバン下限から小反発。16年12月8日―30日の下降ラインが上値抵抗」

 日足、ボリバン下限から小反発。12月30日―1月3日の下降ラインを上抜く。1月3日―4日の上昇ラインがサポート。16年12月8日―30日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き
 週足、3週連続陽線。15年11月7日週‐12月5日週の下降ラインを上抜きそうだ。1.04半ば以下では下ヒゲが出る。上値抵抗は16年5月2日週‐16年11月7日週の下降ライン。
 月足、3か月連続陰線、今月は陽線スタート。16年11月‐12月の下降ラインを上抜くか。サポートはボリバン下限。14年12月‐15年12月の下降ラインを上抜く
 年足、3年連続陰線、今年は陽線スタート。14年‐15年の下降ラインは上抜く、00年‐01年の上昇ラインがサポート。2011年‐14年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「狭いボリバンの上限に近い」

 日足、12月30日―1月3日の下降ラインを上抜く。12月29日―1月5日の上昇ラインがサポート。ボリバン上限、12月15日―30日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
 週足、6週連続陽線もボリバン上限で一服。12月26日週‐1月2日週の上昇ラインがサポート。
 月足、3か月連続陽線、今月も陽線スタート。16年6月‐10月の上昇ラインがサポート。まだボリバン下位。08年8月‐14年12月の下降ラインが上値抵抗。
 年足、2年連続陰線も今年は陽線スタート。12年‐16年の上昇ラインがサポート。15年‐16年の下降ラインが上値抵抗。


5.当局・円無常・需給「ダボス会議」

スイスのダボスで1月17-20日に開かれる世界経済フォーラム(ダボス会議)に、ドイツのメルケル首相が前年に続き参加しないことになった。 メルケル首相は2005年の就任以降7回出席している。2年連続での不参加は初めて。今回は「即応する、かつ責任あるリーダーシップ」がテーマ。トランプ米次期政権の展望やエリート層やグローバル化に対して広がる一般市民の不満などについて討議するとみられている。
フランスのオランド大統領も参加しない。参加の可能性があるのは英国のメイ首相など。 中国の習近平国家主席が参加する可能性があり、注目を集めそうだ。
 
6.ID為替「原油減産 VS シェール増産」

*サウジアラムコは、2月の原油供給を3-7%削減する方向で世界各国の顧客と協議を始めた
*イラク・ルアイビ石油相は「年初から同国の油田における練り上げられた減産計画を通じてOPECの決定への自国の忠誠を確認している」と 述べた。石油相は、世界市場で原油価格が上昇した後、減産を止めると指摘した。

*米石油サービス会社ベーカー・ヒューズによると、1月6日までの週の米国内における石油掘削リグ稼働数は529基で、前週比4基増加した。2015年12月以来の高水準で、増加は10週連続、2011年8月以降で最長となる。

7.リスク「日中・日韓領土問題、北朝鮮暴発、地震、中東問題、テロ、米中緊張、トランプ大統領」
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 内需拡大-規制緩和-市場開放-小政府-財政均衡-自己責任-公明正大  ドル円=50―超円高-100―円高-150-普通円-200―円安-250-超
円安-(短期は自由奔放、長期はこれで) 「世界一のデフレと物価高の共存が日本の弱点」「国を選ぶ時代」FSIG FX湘南投資グループ 代表 
野村雅道 専修大学、中京大学講師(事務所 横浜田園、山下公園、伊豆稲取) 

8.横浜湘南便り「もうすぐお正月」

 1月28日より春節
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