卒業
3月2日放送分
卒業式でこんなに泣くなんて、思ってもいなかった。誰が最初に泣きだしたかはわからない。しかし、一人が泣きだすとその連鎖はすさまじい勢いでクラスの中を駆け巡った。ただただ皆泣くばかり。なぜか先生もなりふり構わず大声を出して泣いている。僕は1年間この先生にこれでもかというぐらい怒られた。休み時間に大声で笑いながら教室に入っただけで、教室の前に正座させられた。また、学級委員のような学習班長をしていたが、なぜか先生の提案でリコールさせられた。「リコール」などという言葉を覚えたのはこの時だった。よほど相性が悪かったのかもしれない。僕には鬼のようにしか思えなかった先生が鬼の顔とは違いくしゃくしゃな顔をして泣いている。本来であれば「ざまあみろ!」と心の中で叫ぶところだが、僕自身もなぜか泣いている。
クラスというものは、それぞれの個性が絡み合いながら微妙なバランス中で均衡を保っている。勉強のできる生徒、運動のできる生徒、面倒見のいい生徒、泣き虫の生徒、それぞれの生徒が集まって一つの顔が出来上がっていく。もちろん、先生の個性もそこには反映されていく。卒業というのはそのバランスを崩す行為でもある。
でも、6年3組の卒業は鬼のような先生をはじめクラスメートの涙によって、より強固なバランスを手に入れたのかもしれない。
今週のテーマは「卒業」です。まりなちゃんは中学校の卒業式に後輩たちからシャツのボタンなどを取られたらしいけど、僕はついぞ制服のボタンを取られるようなことは一度もなかった。男子校だから仕方がなかったと自分に言い聞かせてはいるが、斎藤由貴の「卒業」を聴くとやっぱり誰かに取って欲しかった。僕は卒業旅行には行かなかったのだが、今でも行けばよかったと後悔している。まりなちゃんはと言うと、中学、高校と卒業旅行に行っているそうだ。なぜか、悔しい。
2009年3月 9日(月)19:45
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