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米国景気と米国株価は順調。ただドルは若干弱い。FRBは「一時的なインフレ上昇論」を継続か

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総括

米国景気と米国株価は順調。ただドルは若干弱い。FRBは「一時的なインフレ上昇論」を継続か

ドル円=107-112、ユーロ円=131-136 、ユーロドル=1.19-1.24

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(11位)、株価13(13位)、為替も株も弱いのは寂しい。対米では貿易黒字があり若干円高」
ほぼオーソドックスな流れでドル円は推移している。4月、5月と輸出の売り先行で円高、6月、7月は特に傾向はないが8月中にはもう一度円高がくる例年のパターンか。貿易黒字の大きい米国に対しては円高だか、他の多くの国に対しては貿易赤字となっているのでクロス円では円安が進んでいる。また値幅が小さいのは貿易収支が年間では均衡していること、資本筋のリスクテイクの消極さでドル円の取引高が激減していることだろう。さらに円高が進むとしたら、世界景気の回復で日本の輸出が伸びても、国内消費が盛り上がらず輸入が増えない時か。秋になれば輸出の売りも静かとなり輸入の買いが目立ち円安になりやすくなる。新政権になれば景気対策も出て消費と輸入が活発になる望みもある。
 5月の景気動向調査によると、企業の景況感を示す景気動向指数(DI)は前月比0.8ポイント減の37.5となり、4カ月ぶりに悪化した。新型コロナウイルス感染拡大に伴い緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象地域が広がったことが打撃となった。2021年1-3月期の法人企業統計によると、金融業と保険業を除く全産業の設備投資額は前年同期比7.8%減だった。マイナスは4四半期連続。慎重な企業の投資姿勢が改めて浮き彫りとなった。
 今週の5月上中旬の貿易統計の輸出入の伸び具合にも注目したい。また日銀短観と同内容の法人企業景気予測調査も発表される。

*米ドル「通貨7(7)位、株価(NYダウ)5(5)位、景気、株価は順調。ドルは若干弱い、FRBは一時的なインフレ上昇論を踏襲か」
 世界景気の回復の流れにのって米国経済も回復している。先週の5月非農業部門雇用者数変化(前月比)は55.9万人と前回の26.6万人の倍という強さ。でも予想の65万人は下回った。他の指標も弱くはない。NYダウは年初来13.56%高、ナスダックも今年は巣籠需要減少で弱いとされあがらも年初来7.19%高である。米国はいつもこんな感じであるが、それとドルの強さとは結び付かないのもいつも通りだ。膨大な貿易赤字がドル売りを呼ぶ。今週は4月貿易収支の発表がある。中国の5月貿易収支の発表もある。大貿易赤字と大貿易黒字。だがドル元相場は下落していない。米中間では為替相場は火種の一つ。さて今週は焦点の消費者物価は5月分が発表され予想は4月の4.2%を上回る4.7%の予想。ただこの高インフレもFRBにしてみれば一時的なものとされている。次期FRB議長候補の一人でもあるブレイナード理事は、米国はFRBが掲げる完全雇用と2%の物価目標に向けて進展しているが、依然として根深い問題があり、早まって金融引き締めを開始すべきではないとの考えを示している。雇用はパンデミックが発生しなかった場合と比較して、雇用は800-1000万人減少している。また、インフレについても一時的な上昇ではなく持続的な進展を確認することが重要だとした。
インフレに関しては、予想外の半導体不足や中古車購入需要の高まりなどが一因になっており、「ノイズ」の一部は今秋までに緩和されると想定。インフレ高進の兆候に「注意を払う」としながらも、国民の雇用を奪いかねない「先走った引き締め」には警鐘を鳴らした。

*ユーロ「通貨8(8)位、株価4位(4位)DAX)、ECB理事会、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)縮小は時期尚早か」 
 先週は対円、対ドルで小幅下落した。今週はECB理事会が開催される。ユーロ圏で新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、景気見通しが改善していることを背景に、ECBがパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)のペース減速を討議するのではないかとの見方が出ていたことで、ユーロ圏国債に大幅な売りが出たが、その後、ラガルド総裁を含むECB当局者が買い入れ減速の討議は尚早との発言を繰り返したことで、国債売りは収まった。ラガルドECB総裁は、新型コロナウイルスのパンデミックによる景気二番底からの回復を「十分」支援すると発言した。弱い小売売上もユーロの上昇を抑えた。4月のユーロ圏の小売売上高は前月比3.1%減少した。非食品の売上高が大幅に減少した。大半の国が厳格なロックダウンを敷いていた前年4月との比較では、23.9%増となった。予想は前月比1.2%減、前年比25.5%増だった。5月のユーロ圏消費者物価が前年比2.0%上昇となりECBの物価目標水準となりテーパリング議論開始との憶測に水を差した小売売上の弱さだった。

*ポンド「通貨3位(3位)、株価8(7)位、いち早く接種を進めた強い英経済に不安。ロックダウン全面解除前に感染率上昇」
 対円155円、対ドル1.42で小康も12通貨中3位と強い。世界的景気回復での資源価格上昇で資源会社の本部機能があり上場されているロンドン株式市場が賑わいポンドを支えている。カンリフ英中銀副総裁は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制する制限措置が解除されるにつれ、英経済は力強く回復していると述べた。「われわれが目の当たりにしているのは経済活動の力強い回復だ。貯蓄を蓄えた人々が外出し、消費している」とした。5月の建設業PMIは64.2で、4月の61.6から上昇し、2014年9月以来およそ7年ぶりの高水準を記録した。ロックダウンの解除を受けて、新規受注が過去最大の伸びを示した。
 ただ心配事もある。新型コロナウイルス感染率が5月最終週にほぼ倍化し、新型コロナ感染者1人が新たに何人に感染させるかを示す「実効再生産数」が上昇していることを受け、6月21日に予定されている新型コロナ感染対策の制限措置の全面解除が不安視されている。イングランドでは、インドで見つかった新型コロナウイルス変異株(デルタ株)の感染が拡大している。5月29日までの1週間にイングランドで新型コロナに感染した人は推定640人に1人となり、4月前半以来の高さとなった。前の週は1120人に1人だった。ハンコック英保健相は抑制措置を解除できるかどうかを14日に正式に判断する。

*豪ドル「通貨5位(6位)、株価7位(9位)、景気回復もテーパリングは時期尚早、RBAは豪ドル高に強くコメントせず」
 世界的なコロナ禍の景気回復で資源需要強く豪経済も回復基調を辿っている。ただインフレや賃金上昇率が目標に届いていないために、金融緩和は継続だ。豪ドルについてはRBAは最近のレンジの上限にあると事実を述べただけで為替政策には触れなかった。もちろん豪ドル高はインフレ抑制、輸出産業にデメリットとなるので、1豪ドル0.8を超えれば言及してくるだろう(現在0.7743)。
中国との関係悪化も中国が資源を産出出来るわけでもなく、資源価格は底堅いので大きな為替への影響はなかった。RBAは2021年の経済成長率見通しを4.75%とし、2月時点の3.5%から引き上げた。
 次の焦点の一つは7月6日のRBA理事会。国債買い入れの金額を現状維持とするか減額するかの議論が始まるかどうか。

*NZドル「通貨6位(5位)、株価最下位(最下位)、利上げ観測を少し和らげ小幅下落も中期的には安定」
 NZドルは先々週は12通貨中5位、今週は6位と豪ドル同様、強すぎず、弱からず。中銀は政策金利を予想通り過去最低の0.25%に据えき来年9月までの利上げを予想したことでNZドルはボリバン2σ上限まで達したがその後、米金利の上昇や中銀副総裁の発言で、逆にボリバン2σ下限まで下落、先週末は米雇用統計の悪化で再びボリバン中位、雲の上に戻した。狭いボリバンの中を行ったり来たりしている。ホークスビー中銀総裁補は、金融刺激策の解除が早過ぎるよりも、引き延ばし過ぎるほうが望ましいとの見解を示した。パンデミックからの国内経済の回復が予想以上に早かったことや、世界的にコロナワクチンが普及したことなどを受け、中銀は楽観的な見通しを示した。一方、豪やアジア諸国でコロナ感染が再拡大していることについてホークスビー氏は、依然として不確実性が残っていることをあらためて示したと指摘。「このところの感染状況は先行きに光明が見えていることを示しているが、そこに到達するまでの道のりにはまだ多くの不確実性がある。到達が早くなる可能性もあれば、遅くなる可能性もある」と述べた。
 1Q小売売上(前年比)は予想の4.5%を上回る6.8%増加、貿易収支も小幅ながら4月までで3か月連続で黒字となっている。

テクニカル分析

*ドル円「ボリバン2σ上限で反落」
日足、6月4日はボリバン2σ上限から反落し一時中位近くまで下落。中位は109.29あたり。5月26日-6月4日の上昇ラインがサポート。6月3日-4日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、7週間、陰線、陽線を繰り返している。4月5日週-5月31日週の下降ラインが上値抵抗。5月24日週-31日週の上昇ラインがサポート。雲の上。ボリバン上位。
月足、上昇した4か月連続一目の雲の中に入りきれない。21年3月-4月の上昇ラインがサポート。3月-4月の下降ラインが上値抵抗。2か月連続で109.30以下で下ヒゲ。
年足、2020年まで5年連続年足陰線だが、今年はここまで陽線維持。15年-20年の下降ラインが上値抵抗。16-20年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「ボリバン上位から下位へ下落」
日足、ボリバン上位から下位へ下落。5月6日-6月4日の上昇ラインがサポート。6月3日-4日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、3週連続1.22以上を維持できず。4月5日週-5月31日週の上昇ラインがサポート。5月24週-5月31日週の下降ラインが上値抵抗。雲の上、ボリバン上位。
月足、1月-5月の下降ラインが上値抵抗。4月-5月の上昇ラインを下抜けるか。20年11月-21年4月の上昇ラインがサポート。雲の上維持。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。14年‐20年の下降ラインも上抜いた。

*ユーロ円「7週間ぶり陰線」
日足、5月27日-6月3日の上昇ラインを下抜いて下落。6月3日-4日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン中位近い。5月6日-6月4日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
週足、6週連続陽線も先週は陰線。ボリバン2σ(134.39)上限から反落。5月24日週-31日週、3月22日週-4月19日週の上昇ラインがサポート。
月足、7か月連続陽線、雲の上へ出る。ただ6月は陰線スタート。ボリバン2σ上限。4月-5月の上昇ラインがサポート。18年2月-21年4月の下降ラインを上抜く。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインも上抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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