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「値動きの良さという外国為替の魅力」神田卓也調査部長 FX特別インタビュー(前編)

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以下の取材記事は個人の経験や考えに基づくものです。その内容について当社が保証するものではありません。実際のお取引については充分内容をご理解の上ご自身の判断にてお取り組みください。

今回は外為どっとコム総研の神田調査部長にインタビュー。為替の魅力や外為どっとコム総研の組織についてもお話いただきました。

▼目次

1.バブル入社組として華やかな証券の世界へ
2.バブル崩壊を機に外為の世界へ
3.値動きの良さという外国為替の魅力

バブル入社組として華やかな証券の世界へ

編集部
編集部:
では本日はよろしくお願いします。 改めて上司にインタビューということで、ある種別の緊張もあります。
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神田:
よろしくお願いします。
編集部
編集部:
神田さんは九州のご出身とのことで、 就職のタイミングで上京されたんですね。
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神田:
そうです。証券会社に採用されて、 初めての配属が伊豆半島でした。
編集部
編集部:
大学では法学部だったと思うのですが、なぜ証券の世界に?
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神田:
華やかな業界だった。この一言に尽きますね。 学生だった当時、NTTの新規上場株式の売り出しが話題になっていましたし証券の世界は面白そうだなって思いました。

※1987年2月、民営化したNTT株が公開となった。初値の160万円が約2カ月で318万円を記録した。

編集部
編集部:
そうなると入社時期はバブル真っただ中だったんですね
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神田:
はい、私が証券会社に入社したのが1987年で、2年後の1989年に日経平均が史上最高値を更新しました。 ですので、いわゆるバブル入社組ですね。
編集部
編集部:
新入社員として入社し、どのような仕事をしていたのですか?
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神田:
当時私は伊豆半島の営業担当でした。本当に忙しかったです。 それこそ朝7時から仕事終わるのが夜の11時。 だから証券業界は「セブンイレブン」なんて呼ばれるくらい、まさにブラックな業界でしたね。
編集部
編集部:
その中でも、これはきつかったなぁというエピソードはありますか?
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神田:
伊豆の支店から50-60キロ離れたお客様の元に、営業車で運転していくんですけど、 その車が、エアコンが効かない軽自動車で。(笑)
編集部
編集部:
夏は特に厳しいですね。(笑)
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神田:
そう、夏休みシーズンは道路が大渋滞。(笑)汗だくになりながら仕事をしていましたね。
編集部
編集部:
証券会社の新人というと、具体的にはどのような業務になるんですか?
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神田:
インターネットなんてなければもちろんネットバンキングなんてないので、 株式取引の注文は電話で受けるんです。 その注文を執行してから、お客様のところへ直接出向いて売買代金を受け取ってくる。 これがいわゆる証券マンの仕事でしたね。
編集部
編集部:
まさに昭和の証券マンという感じですね。・・・ちょっと待ってください。ということは、当時はお客さんから預かった代金を、その営業車に乗せて運んでいたということですか。
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神田:
はい、今でも覚えているのは、10億円の小切手を助手席に乗せて50km運転したことです。 この時は、さすがに緊張したね(笑)
編集部
編集部:
10億円…!
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神田:
中小企業のオーナーが信用金庫振出の小切手を切って株を買うという、 今だとバブル以外の何物でもないんだけど(笑)。
編集部
編集部:
うおー。そんな、小切手無くしたら大変ですね。
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神田:
大変どころの騒ぎじゃないですよ(笑)。 途中ちょっとサボって喫茶店に寄ることも出来なかった(笑)。
編集部
編集部:
昭和ならではのエピソードですね(笑)。

バブル崩壊を機に外為の世界へ

編集部
編集部:
外為業務に携わるようになったのはいつ頃からですか?
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神田:
証券マンとして4年半くらい営業をやって、外為の世界に移りました。それが1991年かな。
編集部
編集部:
転職のきっかけをお伺いしていいですか。
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神田:
バブル崩壊をきっかけに、ですね。株式市場が冷え込み、急激に証券の仕事が減ったので、他に面白い仕事ないかなと探していて、エージェントにブローカーの仕事を紹介されました。
編集部
編集部:
ブローカー?ディーラーとは違うんですか?
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神田:
ディーラーの取引を仲介するのがブローカーです。銀行の売りオーダー、買いオーダーを繋げて約定させるのが仕事でした。

値動きの良さという外国為替の魅力

編集部
編集部:
新たな職場で気づいた外為マーケットの魅力は、どのようなものだったんでしょうか。
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神田:
外国為替の魅力は、なんといっても値動きの良さにあります。値動きが良すぎて、たまに行きすぎてしまうのがたまに傷なんだけど。
編集部
編集部:
良くも悪くも、値動きが良い、と。
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神田:
FX市場の変動予想が難しい理由に、値動きが大きいということもあります。上がるか、下がるか、横ばいか、の3択なのに、見通しはみんなの見方が分かれる。 このことが難しさを物語っているのかなと。
編集部
編集部:
予想が簡単ではないから、おもしろいと。
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神田:
そうですね。難しさには為替相場が通貨ペアで成り立っていることも関係していますね。
編集部
編集部:
と言いますと?
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神田:
いくらドルが強くても、円がもっと強かったらドル/円のレートは上昇しない、などですね。 なので、通貨ごとの強弱を考えなければいけないところが難しい。
編集部
編集部:
確かにそうですね。
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神田:
その反面、FXの面白いところは、市場の見方が一致したらものすごい値動きになるというところですね。 例えば「黒田バズーカ」。 わずか100日ほどで、ドル/円が30円以上も動くなんてこと、今じゃ考えられないですね。

※2013年4月、日本銀行の黒田新総裁が行った金融緩和策のこと。インフレ率2%を目指し、デフレ脱却を図った。

編集部
編集部:
その値動きの要因は、市場参加者の見方が円安の方向で完全に一致したから、ですかね。
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神田:
そういうことですね。 発射したバズーカの威力が強かったから、市場の見解が一致したという事も言えます。
編集部
編集部:
なるほど。 やっぱり証券会社のときとはまた全然違う世界ですね。
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神田:
そうですね。株価は、割安だ、割高だ、とある程度判断できる基準があります。外国為替には明確な基準がないところが難しい。
編集部
編集部:
たしかに。
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神田:
取引は単純なのに、難しくて見方が分かれる、そこが面白いと思います。

PickUp編集部より

バブル入社組として当時華やかだった証券会社に入社、実際には泥臭くもあった昭和の証券マンとして奮闘していた神田さん。バブル崩壊をきっかけに外為の世界へ足を踏み入れることとなりました。また、為替の魅力についても神田さんの見解を聞くことができました。中編では神田さん執筆のレポート、外為どっとコム総研の活動についてお伺いしました。

神田卓也調査部長のTwitterはこちら

投資の真髄がここにある!伝説のディーラー列伝 インタビュー記事まとめ

media.gaitame.com

kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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