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リラ安で経済は好調、外貨準備増加でボリバン中位越え

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総括

リラ安で経済は好調、外貨準備増加でボリバン中位越え

(通貨最下位、株価15位、長期金利18%台)

予想レンジ トルコリラ/円 12.6-13.6

(ポイント)
*リラ安で経済は好調 今年は5%超の成長か
*3月小売売上、鉱工業生産も改善
*外貨準備高は増加
*サウジとの関係改善、米国とは悪化か
*輸出もリラ安で増加
*高インフレで中銀は今後も現行の金融政策を維持せざるを得ない
*中銀総裁解任後はトリプル安だが、株価はかなり回復してきた
*ロシア機購入とパレスチナ問題で米国との関係が悪化している
*地中海領有権問題で依然ギリシャと対立している
*中国とはウィグル族問題、ワクチン、外貨スワップ協定で関係を深めている.
*経常赤字、貿易赤字が継続
*格付け会社は格下げを示唆
*トルコ政府は資本規制を考えず
*中銀総裁解任理由は前総裁の利上げのパフォーマンスが過ぎたこと
*大統領は経済改革を打ち出した
*トルコは中国製やロシア製ワクチンを接種
*レアアースに望み
*EU加盟を諦めたわけでもない
*新憲法制定を画策
*大統領はGDPを世界のトップ10に引き上げるとした

(現行の金融政策姿勢が維持)
 経済は好調だ。エルバン財務相は、今年の国内総生産(GDP)伸び率が5%以上になるとの見通しを示した。3月鉱工業生産は前年比16.6%増(前回8.9%増)、3月小売売上は19.2%増(前回4.7%増)となった。
景気が好調なのは大幅リラ安がある。代償は高インフレとなっている。リラ安はまだ収まらない。問題は経常赤字であり3月は33.29億ドルの赤字で2月の25.9億ドルの赤字から悪化した。当局も小規模なリラ買い介入を行っているが、外貨準備が少ないだけに不安だ。
 貿易赤字は若干改善の兆しがある。2021年1Qの輸出は前年同期比17.2%増の499億8,603万ドル、輸入は9.6%増の610億2,948万ドルで、貿易赤字は15.2%減の110億4,345万ドルとなった。3月単月では、輸出が前年同月比42.2%増(189億8,395万ドル)、輸入が25.6%増(236億3,676万ドル)で、輸出入ともに大きく伸びた。輸出を国・地域別にみると、全体の42.4%を占めるEU向けが前年同期比18.1%増と、前年の減少傾向からプラスに転じた。特にEUの上位4カ国(ドイツ、イタリア、フランス、スペイン)、米国、英国は2桁増と好調だった。EU経済の影響力が大きい。

(トルコ中銀の緩和開始予想、第3四半期に後ずれか)
 トルコの金融緩和開始時期の予想を2Qから3Qに後ずれさせた。中銀のより忍耐強いトーンを踏まえた。3月のカブジュオール新総裁任命を受けてトルコ中銀がよりハト派的になるという見方を維持しているものの、6月の利下げリスクは非常に小さいと指摘した。トルコ中銀は今月の政策決定会合で、予想通り主要政策金利を19%に据え置き、インフレ率を上回る金利水準を維持すると表明した。(三菱UFJの見方)

(外貨準備増加)
 5月7日付の外貨準備高は488.6億ドルで前回から19.4億ドル増加した。市場は好感しリラは上昇した

(ガザ空爆で「手は血染め」=エルドアン大統領、バイデン氏を非難)
 エルドアン大統領は、イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するハマスの交戦をめぐり、バイデン米大統領が空爆を繰り返すイスラエルを支持することで「血に染まった手で歴史を記そうとしている」と激しく非難した。
 エルドアン氏はこれより先、ガザ空爆を「テロ」と呼んで非難。イスラエルの自衛権に対する「揺るぎない支持」を表明しているバイデン氏に対し、「これ以上沈黙することはできない」と不満を爆発させた。

(サウジとの関係改善へ) 
チャブシオール外相は、サウジアラビアの首都リヤドを訪問。ファイサル外相と会談し近年冷え込んでいた関係の改善を目指す。
 両国関係は、2017年にサウジなど4カ国がトルコと親密なカタールと断交したことや、18年にイスタンブールのサウジ総領事館で起きたサウジ人記者殺害事件で悪化した。しかし、今年1月にサウジなどがカタールとの国交回復を発表し、対立関係に雪解けの兆しが見えていた。 

(2021年度の法人所得税、20%から25%に引き上げ)
トルコ政府は2021年度(2021年1月1日~12月31日)の法人所得税をこれまでの20%から25%に引き上げる。2022年度には23%の税率を適用する。上記年度とは異なる特別会計期間を採用する組織に対しても、上記年度の法人所得にさかのぼって同税率を適用するとしているが、具体的な運用についてはまだ詳細は判明していない。政府は2017年12月にも、2018年~2020年の3年間の時限措置として、法人所得税を20%から22%に引き上げていた。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

ボリバン2σ下限から反発し中位越え

 日足、依然ボリバン2σ下限と中位の間で推移していたが昨日はボリバン中位越え。5月10日-17日の下降ラインが上値抵抗。5月14日-17日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
 週足、4月26日週はボリバン下限から反発。4月26日週-5月10日週の上昇ラインがサポート。4月26週-5月10日週の下降ラインが上値抵抗。
 月足、21年3月-4月の下降ラインを上抜くか。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。3月-4月の上昇ラインがサポート。
 年足、6年連続陰線。今年は僅かながらも陽線スタートも中銀総裁の電撃解任で陰転。18年-20年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

禁酒令で揺らぐ世俗主義

 イスラム教でありながら「世俗主義」が国是で飲酒に寛容なトルコで、政府が酒類への規制を強めている。表向きの理由は新型コロナウイルス対策だが、イスラム保守層の支持を獲得しようとするエルドアン大統領の狙いも透けてみえる。
 トルコは飲酒に寛容で、都市部では日中からテラスで酒を飲む人も珍しくない。だが、イスラム教の価値観を政治に反映させることを重視するエルドアン氏は、政権を取った2002年以降、段階的に酒類への課税を強化したほか、13年には法律で一切の広告や午後10時以降の販売を禁止するなど否定的な態度をとってきた。
 宗教と政治・社会を分離する世俗主義はトルコが1923年の建国以来掲げる国是だ。外食や、知人を訪ねてのホームーパーティーもできない外出期間中に酒類が買えないのは「憲法違反」「感染拡大防止と関係がない」などと反発する声がインターネットなどであふれる。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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