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コロナ感染抑制できず暗い円安続く。ただ円は対ドルではやや堅調

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総括

コロナ感染抑制できず暗い円安続く。ただ円は対ドルではやや堅調

ドル円=106-111、ユーロ円=130-135 、ユーロドル=1.19-1.24

通貨ごとの注目ポイント

*円通貨11位(11位)、株価13(9)位、景気対策なく、コロナ感染抑制できず暗い円安続く。対ドルではやや堅調
 ドル円は米CPI上昇で一目の雲の上に出たが、週末は弱い米国の経済指標で反落し再び雲の中へ下落した。依然、ドル円の出来高は少ない。資本玉が出ず、輸出入中心の取引だ。貿易収支が均衡しているので
動かなくとも仕方がないが、年度上半期は輸出が先行するので年度初めの110円後半から下落している。ただ円は全体的には弱い。3月まで最強通貨であったトルコリラが中銀総裁の電撃解任で急落していなければ、円は最弱通貨だった。貿易黒字が大きい米国のドルに対して円は新年度で強いが他の通貨に対しては弱い。コロナ感染抑制も日本は成功しているとは言えず、他国程の景気対策が打ち出されるわけでもなく、日銀のETF買いも消極的となり株価も弱い。
 今週発表される1-3月GDP伸び率は、1月に出された緊急事態宣言の影響で個人消費が落ち込み、3期ぶりにマイナスに転落するという見方が多くなっている。年率換算でマイナス3.5%からマイナス8.8%の予想。足元の4-6月期も、3度目の緊急事態宣言の影響で消費の落ち込みが続くおそれがあり、景気の先行きは不透明感が強まっている。コロナ感染抑制でも景気対策でも出遅れ感があり、資源ブームに湧く国々どころかユーロに対しても弱い。

*米ドル通貨7(7)位、株価(NYダウ)2(2)位、インフレ懸念でのドル上昇は短命か。中長期はISバランスでドル安
米ドルは年初来7位である。そんなに強くない。資源国通貨や英ポンド、人民元などが強い。いつも通りの展開であり、貿易赤字ゆえにドルは強くなれない。一方ドル安で株価は強い。金利上昇という要因では中長期的にドルは強くなれない。先週の4月CPIが予想より強かったが程なく下落した。パウエルFRB総裁を始め、今回のインフレは前年のマイナス原油価格からの反騰で一時的にすぎないというのは、ECB、BOE、RBA、メキシコ中銀なども同じ考えだ。金融緩和が維持されれば株価も上昇しリスク選好となろう。金利上昇でのドル上昇も一時的だと思うが、あっさり下落してきている。4月小売売上、5月ミシガン大消費者信頼感は弱かった。また5月雇用統計は低調となる兆候が垣間見られている。4月の統計で浮き彫りとなった雇用市場の不振が一過性でない可能性が高まっている。中小企業の採用ペースは最近になって失速。製造、小売、ヘルスケア関連の雇用減を示している。 4月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比26.6万人と予想の97.8万人増を大幅に下回る伸びとなった。
 クラリダFRB副議長は4月の低調な雇用の伸びと力強いインフレ率はサプライズだったが、FRBの計画を損なうものではないとした。物価上昇は一時的と引き続き想定。低調な雇用統計は雇用回復ペースを「より不確定な」ものにし、緩和的な金融政策の維持を確約したFRBの「見識」を証明しているとした。強かった4月CPI発表後のパウエル議長の意見も聞きたいものだ。

*ユーロ通貨9(9)位、株価首位(4)位(DAX)、景気回復もインフレ上昇は一時的、金融緩和継続でリスク選好
 12通貨中9位で強くはないが、対円では年初来5.25%上昇。それほど今年の円は弱い。ユーロ圏の景気回復は加速し抑え込まれていた家計の需要(ペントアップデマンド)は予想より大きい可能性があるとの見方がある。クノット・オランダ中銀総裁は「全般的に見通しはこれまでよりかなり明るいとみている。抑え込まれていた需要には大きな上方リスクがあると考えている」と述べた。ただインフレについてはパウエルFRB議長と同じ見方をするECB当局者が多く、インフレ率はドイツなどで今年3%を超える可能性があるが、これを一時的な上昇とみなし、政策調整は行わないとしている。1年前に急落した原油価格が再び上昇する中、ユーロ圏のインフレ率はすでにECBの目標である2%弱に近づいている。だが、ECBが政策決定で重視するコアインフレ率は依然1%を下回り低過ぎる水準だ。シュナーベルECB専務理事は「ECBの金融政策は中期戦略であり、こうした短期の変動は全て看過する」と語った。金融緩和が継続すると見られ独DAXは主要市場で最強となった。一時的にもインフレ懸念があればユーロ高も容認するだろう。ユーロを支える貿易黒字も変化はない

*ポンド通貨3位(3位)、株価8(8)位、資源ブームからのポンド買い続く。コロナ抑制策も成功
先週は一時米国CPIの上昇、米金利上昇でポンドは下落したが、先週末は再び上昇し堅調さを示した。資源価格上昇で資源会社が上場する英国にも資金が流入しポンドを押し上げている。コロナ感染抑制策の成功もセンチメントを高めている。ジョンソン首相は夏までのロックダウン終了に向け4段階の計画を策定。イングランドが次の第3段階に進むと発表し、「正常化に向けた極めて重要な一歩となる。さらに先に進めると確信している」と述べた。第3段階の緩和の下、5月17日から最大2世帯、もしくは最大6人の屋内での集会が可能になるほか、一定の規則の下でパブ、カフェ、レストランなどの店内飲食が可能になる。映画館や屋内スポーツ施設なども営業を再開する。
 3月の国内総生産(GDP)は前月比2.1%増加し、伸び率は予想の1.3%を上回った。ロックダウンから回復し始める中、小売り分野、学校と建設分野の再開が成長をけん引した。またベイリー中銀総裁は、FRB同様にインフレ押し上げ要因が向こう数カ月にわたり根強く継続するとは考えていないと述べた。これが金融緩和維持に繋がればリスク選好のポンド買いも継続しよう。

*豪ドル通貨4(4位)、株価9位(10位)、豪中対立でも豪ドルが支えられる理由
 堅調推移は続く。対円M対ドルで日足、週足は雲の上に出ていたが、月足も浮上し始めている。対中関係は悪化しているが、豪ドルは強い。中国は豪産の大麦に計80.5%の追加関税をかけたが、2018年の対中輸出額は約14億1,000万億豪ドルから2020年で約3分の1の約5億豪ドルまで落ち込んだ。一方、鉄鉱石価格の上昇で2020/21年度の鉄鉱石輸出額が前年度の1,030億豪ドルを上回り、過去最高の1,360億豪ドルに達すると予予想されている。外交的には、対立が激化しているような豪中関係だが、全体的に見れば豪の輸出には大きな影響を与えていない。需給的には豪ドルを支えている。中国も自国にとって大きな悪影響のない部門への制限を選んでいるのだろう。
 先週は米国CPIの上昇でドル高となり一時豪ドルは下げたが、その後の米小売売上やミシガン大消費者が弱く、米金利も低下し豪ドルも回復している。一方、豪の経済指標月は企業景況感指数、3月小売売上高は強い。さて豪政府は予算案の中で2022/23年度に失業率が5%を下回ると予想している。21/22年度の成長率予想は4.25%と昨年10月の3.5%から引き上げた。今週はRBA議事要旨と雇用統計の発表がある。

*NZドル通貨6(5)位、株価最下位(最下位)、日常生活が戻りつつあり、景気も回復
 世界的な景気回復の波に乗り、木材価格、乳製品価格の上昇で堅調推移を続けている。「5万人ライブ」コンサートが行われるほどコロナ感染対策も成功した。「ほぼ制限のない生活」に戻ってきた。また、政府は隔離措置なしに相互の往来を認める「トラベルバブル」を年内に一段と拡充する方針を発表した。1Qの失業率は4.7%となり、前期から0.2ポイント改善したと発表した。失業者数は5,000人減少して13万5,000人になった。就業者数は1万5,000人増加して275万人、就業率は0.2ポイント上昇して67.1%となった。ワクチンの全国展開と慎重な国境再開によって、観光業など影響を最も受けている業界に自信を与えるとともに、人材育成に多額の投資を行い、より良い経済復興を目指している。2021年の実質GDP成長率は、内需に牽引されて4.0%になると見込んでいる。
 4月の製造業パフォーマンス指数(PMI)は58.4と、前月の63.5から5.2ポイント低下した。ただ拡大基調は続いており、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するためのロックダウン措置が解除された昨年7月以来2番目の水準となった。1Qのインフレはまだ1.5%低く、金融政策の変更は暫くないだろう。

テクニカル分析

*ドル円「再び雲中へ」
日足、再び雲中へ。ボリバン2σ上限は越えられず。5月13日-14日の下降ラインが上値抵抗。5月11日-12日の上昇ラインがサポート。連続陰線もまだ5日線上向き。
週足、4月5日週-5月10日週の下降ラインが上値抵抗。4月26日週-5月10週、4月19日週-26日週の上昇ラインがサポート。雲の上。ボリバン上位。
月足、4月は4か月ぶり陰線。4月は下ヒゲが長いが5月もしぶとい。21年3月-4月の上昇ラインを下抜く。3月-4月の下降ラインが上値抵抗。雲中から下落。
年足、2020年まで5年連続年足陰線だが、今年はここまで陽線維持。15年-20年の下降ラインが上値抵抗。16-20年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「4月は4か月ぶり陽線。5月も陽線スタート。日足はボリバン中位から反発」
日足、ボリバン2σ上限から反落も中位で下げ止まり反発。5月13日-14日の上昇ラインがサポート。5月11日-14日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、5月3日週-10日週の上昇ラインがサポート。2月22日週-5月10日週の下降ラインが上値抵抗。雲の上、ボリバン中位を上抜く。先週は下ヒゲ長し。
月足、4月は4か月ぶり陽線。5月も陽線スタート。1月-4月の下降ラインを上抜く。20年11月-21年4月の上昇ラインがサポート。雲の上維持。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。14年‐20年の下降ラインも上抜いた。

*ユーロ円「6か月連続月足陽線、4週連続陽線」
日足、ボリバン2σ上限へ。ボリバン2σ上限は133.06。5月13日-14日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、4週連続陽線。ボリバン2σ上限。5月3日週-10日週の上昇ラインがサポート。ボリバン2σ上限は133あたり。
月足、6か月連続陽線、雲の上へ出る。5月も陽スタート。ボリバン2σ上限。3月-4月の上昇ラインがサポート。18年2月-21年4月の下降ラインを上抜く。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインを上抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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