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小規模介入では、リラ相場は不安続く。対中関係もリラ相場に影響

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総括

小規模介入では、リラ相場は不安続く。対中関係もリラ相場に影響

(通貨最下位、株価最下位、長期金利18%台)   

予想レンジ トルコリラ/円 12.6-13.6

(ポイント)
*高インフレで中銀は今後も現行の金融政策を維持せざるを得ない
*中銀総裁解任後はトリプル安だが、株価はかなり回復してきた
*外貨準備高の減少より介入実施が推測される
*政府は21年の成長見通しを5%以上としている
*ロシア機購入で米国との関係が悪化している
*地中海領有権問題で依然ギリシャと対立している
*中国とはウィグル族問題、ワクチン、外貨スワップ協定で関係を深めている.
*経常赤字、貿易赤字が継続
*格付け会社は格下げを示唆
*トルコ政府は資本規制を考えず
*中銀総裁解任理由は前総裁の利上げのパフォーマンス過ぎたこと
*大統領は経済改革を打ち出した
*トルコは中国製やロシア製ワクチンを接種
*レアアースに望み
*EU加盟を諦めたわけでもない
*新憲法制定を画策
*大統領はGDPを世界のトップ10に引き上げるとした

(現行の金融政策姿勢が維持)
トルコ中銀は、2会合連続で政策金利を19%で据え置いた。インフレ率が大きく低下するまで「現行の」政策姿勢を維持すると表明した。インフレ率は4月に7カ月連続の上昇で17.1%となったが、カブジュオール総裁はこれをピークに低下し始め、年末には12.2%になるとの見通しを示している。中銀は声明で「高水準のインフレ率とインフレ期待に鑑み、4月のインフレ報告が示した見通しに沿って大幅に低下するまでは、現行の金融政策姿勢が維持されるだろう」と説明した。

(株価だけ回復途上)
リラ安、株安、債券安も続くが株(イスタンブール100)だけは年初来で10%安から1.07%安(1460.90)へ回復してきたのは少しはトルコ金融市場が落ちついてきたということか。

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(介入は)
 中銀はリラ買い介入も実施しているようだ。外貨準備高が2週連続で減少しているからだ。
 外貨準備高 4/30 469.2億ドル
       4/23 479.5億ドル
       4/19 496.9億ドル
 
(成長率)
 エルバン財務相は、今年の国内総生産(GDP)伸び率が5%以上になるとの見通しを示した。新型コロナウイルス流行の打撃を受けた昨年から、輸出が16-20%増えると見込んだ。防衛関連と自動車の輸出が大幅な経常赤字の相殺に働くと指摘した。今年のGDP伸び率は4.8%、2Qは14.9%と見込まれている。他国比成長率の高さをアピールして外資を導入するしかない。

(外交関係)
 外交不安は続く。ブリンケン米国務長官は、トルコなど米国の全ての同盟国はロシア製兵器をこれ以上購入すべきではないとし、追加購入すればさらなる制裁の可能性があると警告した。地中海の領有権を争うギリシャとの関係も改善していない。

(3月雇用統計)
 3月失業率は13.1%で2月の13.2%より改善したが、予想の12.7%よりは悪化した。非農業部門雇用者数は2月より14.9%減少した。失業者は5万9千人増加して423万6千人。雇用者は55万人増加して2808万9千人となった。若年者(15-24歳)の失業率は2月の24.3%から25%へ悪化した。

 今週は本日11日に3月鉱工業生産、小売売上、経常収支、金融政策議事録などの発表がある。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

ボリバン中位上抜けず

 日足、ボリバン2σ下限と中位の間で推移。4月29日-5月10日の下降ラインが上値抵抗。4月26日-5月6日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
 週足、4月26日週はボリバン下限から反発。3月22日週-4月26日週の上昇ラインがサポート。4月12週-19日週の下降ラインが上値抵抗。
 月足、21年3月-4月の下降ラインを上抜くか。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。3月-4月の上昇ラインがサポート。
 年足、6年連続陰線。今年は僅かながらも陽線スタートも中銀総裁の電撃解任で陰転。18年-20年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

ウイグル族、中国への強制送還懸念、ワクチン、トルコリラとの関係

 中国・新疆ウイグル自治区での迫害からトルコに逃れてきたウイグル族の人々の間で、強制送還への懸念が広がっている。新型コロナウイルスのワクチン供給などで対中依存を強めるトルコでは、ウイグル族が突然身柄を拘束される例が後を絶たない。2017年に中国と署名した犯罪人引き渡し条約が近く国会で批准される可能性があり、不安は現実化しかねない状況だ。
 条約が発効していない段階でも、中国は身柄拘束の圧力を強めているようだ。批准されれば、状況はさらに悪化する。
 通貨リラ下落に伴うインフレで苦しむトルコにとって、中国は軽視できないパートナーだ。トルコは中国と通貨スワップ協定を結び、通貨防衛のための為替介入などに必要な原資の確保につなげている。中国のワクチンについて、コジャ保健相は「4月末までに接種1億回分のワクチンが到着するはずだったが一部しか届いていない」と述べた。現時点での供給量は想定の4分の1ほどにとどまっているとみられ、トルコ国内には「ワクチンを通じた中国の脅しではないか」と疑う見方がある。

 

情報提供元:FX湘南投資グループ
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