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「米大統領選 ペソとリラで明暗はっきり」FX変動率・スワップポイント累計・取引高ランキング 2020年11月2日~11月6日

FX変動率・スワップポイント累計・取引高ランキングタイトル


外為どっとコムのFX取引口座『外貨ネクストネオ』の一週間の取引データ「変動率」「スワップポイント累計」「取引高」をランキング表示した。

集計期間:
2020年11月2日~11月6日の営業日

▼変動率ランキング
ペソとリラで明暗


▼スワップポイント累計ランキング
ユーロ/トルコリラ(売)が安定の5連続首位


▼取引高ランキング
ユーロ/ドルが上昇

変動率ランキング:ペソとリラで明暗

期間中の為替相場は、先週と比べ全体的に変動が大きかった。その中で、変動率1位だったのはユーロ/トルコリラであった。10.1982の最高値(ユーロ高・リラ安)を記録し前週から連続して上昇している。また、トルコリラ/円が変動率第4位に、ドル/トルコリラが第8位になり、おなじリラでも相対する通貨によって変動幅に差が出た。これは期間中、ドル安も進んでいたため、ドル・トルコリラいずれも弱かったためだ。米大統領選でバイデン候補の優位が報じられると、新大統領のもとトルコ制裁が進むのではないかという思惑から、リラ安がさらに進んだ。そして週末の7日には、エルドアン大統領がトルコ中銀のウイサル総裁解任というニュースが伝わっている。この突然の解任劇について、金融引き締めを行うウイサル総裁の方針にエルドアン大統領が不満を持っていたためと見られている。今後について、中央銀行の独立性という問題はもちろん、19日に予定されているトルコの政策金利発表にも影響が在るのは必至で一段と注目されることになるだろう。

一方でメキシコペソは強かった。バイデン候補の米大統領当選がメキシコ経済にプラスと見る向きが多く、素直にペソが買われた形だ。メキシコペソ/円は米大統領選の開票開始直後に下落し、4.79を記録するも、その後は堅調に推移し、5.03まで上昇した。

ドル/円は変動率2.10%の22位になった。米大統領選が始まる前はほぼ横ばいで推移したが、出口投票の内容が伝わると、一時は105.30円台へ上伸した。その後は米上院・下院選挙の内容から、政策の「ねじれ」が継続し、一方的な政策決定にならないのではという思惑から、ドル安・米株高が進んだ。

集計期間中、2%を超える変動があったのは集計対象30通貨ペアのうち22通貨ペアと、前回の14から増加した。その内3%以上の変動幅を記録した通貨ペアは10で、こちらは前回の7つから増加した。

順位 通貨ペア 変動率 高値 安値
1 EUR/TRY 5.28% 10.1982 9.6869
2 MXN/JPY 5.11% 5.035 4.79
3 RUB/JPY 4.90% 1.348 1.285
4 TRY/JPY 4.33% 12.532 12.012
5 AUD/USD 4.27% 0.7289 0.69904
6 NOK/JPY 4.01% 11.322 10.886
7 ZAR/JPY 3.55% 6.615 6.388
8 USD/TRY 3.32% 8.578 8.302
9 NZD/USD 3.23% 0.68014 0.65886
10 AUD/JPY 3.13% 75.471 73.181
11 USD/CAD 2.70% 1.33696 1.30186
12 GBP/AUD 2.61% 1.84701 1.80008
13 EUR/AUD 2.56% 1.66399 1.6224
14 SEK/JPY 2.55% 11.97 11.672
15 GBP/USD 2.51% 1.31769 1.28544
15 USD/CHF 2.51% 0.92069 0.89818
17 EUR/USD 2.49% 1.18909 1.16016
18 AUD/CAD 2.32% 0.95143 0.92985
19 NZD/JPY 2.23% 70.467 68.932
20 HKD/JPY 2.14% 13.58 13.296
21 CAD/JPY 2.13% 79.867 78.204
22 USD/JPY 2.10% 105.34 103.175
23 GBP/JPY 1.86% 137.382 134.875
24 CNH/JPY 1.60% 15.782 15.534
25 AUD/NZD 1.49% 1.07577 1.05994
26 EUR/NZD 1.48% 1.76614 1.74033
27 EUR/GBP 1.39% 0.90682 0.89443
28 EUR/JPY 1.21% 123.176 121.702
29 CHF/JPY 1.10% 115.057 113.805
30 SGD/JPY 0.85% 77.088 76.44

 

スワップポイント累計ランキング:ユーロ/トルコリラ(売)が安定の5連続首位

期間中のスワップポイントを合算した本ランキングは、先週に続き、ユーロ/トルコリラ(売)がスワップポイントで第1位となった。ここのところ上位を守っている。次いで、ドル/トルコリラ(売)が2位になった。いずれも強い上昇トレンドが継続しており、スワップポイントを期待した売り注文は慎重になったほうがよい局面だ。

※MXN/JPY、ZAR/JPY、HKD/JPY、CNH/JPY、NOK/JPY、SEK/JPYは10万通貨あたり。RUB/JPYは100万通貨あたり。左記以外は1万通貨あたりのスワップポイントにて算出。
※前週終値に取引数量を掛け合わせた取引残高に対してのスワップ合計

順位 通貨ペア 売買区分 スワップ合計 円 取引保証金
1 EUR/TRY 1969 50,000
2 USD/TRY 1169 42,000
3 RUB/JPY 840 90,000
4 CNH/JPY 490 70,000
5 MXN/JPY 420 30,000
6 ZAR/JPY 380 30,000
7 TRY/JPY 167 6,000
8 EUR/USD 141 50,000
9 EUR/NZD 117 50,000
10 EUR/GBP 112 50,000
11 EUR/AUD 86 50,000
12 USD/CHF 72 42,000
13 USD/JPY 61 42,000
14 NOK/JPY 50 50,000
15 EUR/JPY 49 50,000
16 CHF/JPY 35 47,000
17 GBP/JPY 11 55,000
18 GBP/AUD 7 55,000
19 NZD/JPY 0 29,000
19 NZD/USD 0 29,000
19 AUD/JPY 0 31,000
19 CAD/JPY 0 32,000
19 GBP/USD 0 55,000
19 HKD/JPY 0 60,000
19 SEK/JPY 0 50,000
19 SGD/JPY 0 31,000
27 USD/CAD -60 42,000
28 AUD/NZD -64 31,000
29 AUD/USD -81 31,000
30 AUD/CAD -85 31,000

 

取引高ランキング:ユーロ/ドルが上昇

期間中の取引高ランキングは、3位までは変化がないものの、ユーロドルが4位に躍進した。変動率では全体の17位(2.49%)で目立ってはいないが、米大統領選を境に、ユーロ高・ドル安が鮮明となったため、エントリーがしやすかったのだと推測される。

順位 通貨ペア 前回順位
1 USD/JPY 1
2 MXN/JPY 2
3 AUD/JPY 3
4 EUR/USD 6
5 GBP/JPY 4
6 EUR/JPY 5
7 ZAR/JPY 8
8 GBP/USD 7
9 TRY/JPY 9
10 AUD/USD 10
11 NZD/JPY 11
12 GBP/AUD 12
13 EUR/AUD 13
14 EUR/GBP 17
15 RUB/JPY 14
16 CAD/JPY 16
17 CNH/JPY 15
18 NZD/USD 20
19 CHF/JPY 21
20 USD/CHF 19
21 AUD/NZD 24
22 USD/TRY 18
23 EUR/TRY 23
24 USD/CAD 22
25 NOK/JPY 26
26 EUR/NZD 25
27 HKD/JPY 28
28 AUD/CAD 27
29 SEK/JPY 29
30 SGD/JPY 30

まとめ

集計週は米大統領選という巨大イベントを挟み、リラ安、ペソ高のほか、全体的にはドル安が見られた。株式市場では気迷い相場から株高の反応となった。米大統領選については、郵便投票の集計が現在も進むが、「不正の温床」としてトランプ大統領が主張しており、法廷闘争へ進むのかに注目だろう。また、米大統領選について「敗北宣言」の重要性が指摘されているが、トランプ大統領が選挙での敗北を認めるのか、いずれにせよ関連報道に注意したい。

欧州に目を移すと、12日にあるラガルドECB総裁の会見に注目だ。欧州で新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、追加の金融緩和に言及するのかチェックしたい。

12日にはメキシコ中銀の金融政策決定会合もある。現在の政策金利4.25%から、小幅利下げか、据え置きかで市場予想が定まらない。発表結果とペソの変動に注目だろう。

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