ドル/円：ドルの戻り売り方針継続。
日足は、小陽線が5手連続して下値を切り上げているが、個々の足が強いものではないので、週初の上値追いにも限りがあろう。106円台に実体を乗せてくれば短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して上値余地が若干拡がり易くなるが、この場合でも中期トレンドがまだ弱いことや、106.70-80に日足の抵抗が、週足の抵抗が107.00-10に控えており、ドル急伸にも繋がり難い。現状は105.00±10銭にやや強い抵抗が出来ているが、これを下抜けた場合は再度104円台の下値抵抗の強さを確認する動きが強まり易くなる。さらに104円割れで終えた場合は新たなドル下げトレンド入りの可能性が高くなり、一段のドル下落に繋がり易くなる。基本戦略はドルの戻り売り方針継続。日足の上値抵抗は105.90-00、106.30-40、106.70-80に、下値抵抗は104.90-00、104.00-10、103.10-20にある。21日移動平均線は105.61にあり、これを上抜けきれていない。また120日、200日線も106.76と107.63にあり、上値を押さえこんだ状態に変わりない。 一方直近の週足は陽線で切り返して続落を食い止めている。この足が104.00-10の週足の抵抗にも跳ね返されており、この反動で上値トライの動きが強まっているが、上値を切り下げる流れに変化が認められないことや、この陽線が上昇エネルギーの強いものではないことから、大幅続伸にも繋がらない可能性が高いと見ている。今週の週足の上値抵抗は105.60～105.80、107.00-10、107.90-00に、下値抵抗は104.40-50、103.10-20、102.30-40にある。31週、62週移動平均線は107.06と107.71に位置しており、中期トレンドは“ドル弱気”の流れにある。 今週の戦略は、ドル買いは様子見か104.10-20の押し目待ち。損切りは下値リスクが点灯する103.90で浅めに撤退。ドル売りは105.50-60で売り狙い。上値余地を105.80近辺まで見ておく必要がある。損切りは106.30で一旦撤退としたい。これが付いた場合は“ニュートラル”な状態に戻すが、ドル急伸にも繋がり難く108円台で越週しない限り、戻りは再び売り場となろう。 上値は、105.50-60に軽い抵抗が、105.70-80、105.90-00、106.20-30に強い抵抗があるが、106円台に乗せて終えた場合は、短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して上値余地を探る動きが強まり易くなる。この場合でも106.50-60、106.70-80、107.0-10、107.20-30、107.50-60に強い抵抗が控えており、全てをクリアするには力不足と見ている。下値は、105.40-50に軽い抵抗が105.20-30、104.90-00にやや強い抵抗が出来ているが、全て下抜けた場合は104.50-60、104.10-20にある下値抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。104円割れを見た場合は、新たな下げトレンド入りの可能性が高くなり、103.10-20の抵抗を切り崩しつつ102円台前半から半ばまで下値余地が拡がり易くなる。下値抵抗は102.80-90、102.50-60、102.20-30、102.00-10。
ドル/円【日足】期間：2020/01/23～2020/09/25（移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様）
ドル/円【週足】期間：2017/08/11～2020/09/25（移動平均線は31、62週、以下週足は同様）
ユーロ/円：ユーロの戻り売り方針継続。
直近の日足は値幅の小さい陰線引けとなったが、単体では下げ余力の強いものではない。また、122.50-60の下値抵抗に5日連続して跳ね返されており、週初の下値トライでもこれを下抜けられないようなら、一旦小反発に転ずる可能性が高くなる。一方で、上値を切り下げる流れに変化が認められず、短期トレンドが弱い状態にあることから、現状下での反発余地も限られたものとなり易く、基本戦略はユーロの戻り売り方針継続としたい。短期トレンドは、125円台に値を戻せば“ニュートラル”な状態に変化するか、この場合でも126.50超えで終えない限り、上値余地も拡がり難い。一方で下値も、中期トレンドが強い状態を維持していることから、急落地合いとなり難く、小反発を繰り返しながら下値余地を探る動きとなり易い。また、調整的な下げに留まるなら押しは深い場合でも120円台を大きく割り込まない可能性が高いと見ている。日足の上値抵抗は123.00-10、123.70-80、124.20-30、124.70-80に、下値抵抗は122.50-60、122.00±10銭、120.80-90にある。21日移動平均線は124.74に位置しており、この下に入り込んで短期トレンドは“ユーロ弱気”の流れにあるが、120日、200日線は121.44と120.89に位置しており、続落した場合でも下値抵抗として働く可能性が高い。 一方週足は、2週連続陰線引けとなり、前週の大陰線が短期トレンドに変化を生じさせている。トレンドが変化して日が浅いことから、今週も一段の下落リスクにより警戒する必要があるが、直近の陰線が下げエネルギーの強いものではないので、下値を攻めきれずに小反発に転ずる可能性にも注意する必要がありそうだ。短期トレンドがまだ弱いので戻り売り方針で。今週の週足の上値抵抗は123.80-90、124.40-50に、下値抵抗は122.00-10、121.00-10、119.80-120.00にある。31週、62週移動平均線は120.90と120.37に位置しており、中期トレンドは“ユーロ強気”の流れを変えていない。但し、可能性が低いと見るが118円割れで越週した場合は、中期トレンドも弱気に変化する。 今週の戦略は、ユーロ買いは底打ち確認まで様子見か120.00-10以下があれば押し目買い。損切りは118.90に置く必要がある。ユーロ売りは123.00-10の戻りを軽く売って123.40で浅めに一旦撤退するか、123.70-80の戻り待ち。吹き値があった場合の上値余地を124.20-30まで見ておく必要がある。損切りは浅い場合で124.40、深い場合は短期トレノンドを“ニュートラル”な状態に戻す125.10に置く必要がある。 上値は、123.00-10に軽い抵抗が、123.20-30にやや強い抵抗があるが、これをクリアした場合は、上値余地が若干拡がり易くなり、123.70-80、124.20-30、124.70-80、124.90-00にある強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。125円台を回復して終えた場合は、短期トレンドが“ニュートラル”な状態に変化、125.50超えで終えた場合は下値リスクがやや後退、126.50超えで終えることが出来れば再び強気の流れに戻して上値トライの動きが強まり易くなる。この場合でも130円台はまだ壁。下値は、122.50-60にやや強い抵抗が出来ているが、これを下抜けた場合は122.00±10銭、121.60-70、121.00-10、120.80-90、120.50-60、120.20-30、119.90-00ある強い抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。これ以上はあれば一旦買い場となろう。（川合 美智子）
ユーロ/円【日足】期間：2020/03/10～2020/09/25（移動平均線は21、120、200日） ユーロ/円【週足】
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