トルコリラ/円(4時間足)
直近1週間のポイント
・トルコ経済は一部持ち直しの動き
・実質マイナス金利、外貨準備不足が重し
・ギリシャとの対立激化
☆リスクオンの波に乗れず
足元のトルコリラ/円は下値もみ合い継続
8月に付けた14.156円前後の過去最安値を試しに行くほどの下落圧力はないものの14.50円台では上値が抑えられるなど、安値圏でもみ合っています。
トルコ経済は、製造業など一部で持ち直しの兆しも見られますが、実質マイナス金利の解消が進まない事や、外貨準備が不足している点などが引き続き不安視されています。
足元では、東地中海のガス田開発を巡りギリシャとの対立が深まっている事もリラの重しとなっています。
メキシコペソ/円や南アランド/円などがリスクオンの流れに乗って堅調に推移しているのとは対照的な動きと言えそうです。
注目ポイントはインフレ率
3日に発表されるトルコ8月消費者物価指数は前年比+11.8%前後で高止まりする見通しです。
インフレ率は政策金利の8.25%を上回っており、物価調整後の実質政策金利は3.5%前後のマイナスとなっています。
中銀は貸出金利の引き上げなど「裏口利上げ」を行いましたが、リラ押し上げの効果は限定的でした。
8月消費者物価指数が予想以上に上振れすれば、リラ売りが強まる可能性もあるため注意が必要です。
その他、トルコとギリシャの対立は、偶発的な軍事衝突への発展が懸念されており、両国の動向にも注意が必要でしょう。
来週までのトルコリラ/円の見通し
予想レンジ
14.100~14.600円
基調
上値重い
来週までの注目ポイント
☆9/3 トルコ8月消費者物価指数
・トルコ、ギリシャ情勢
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