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外為のトリセツ「外為注文情報」でトレードの精度を高める

外為のトリセツ

「外為のトリセツ!」は外為どっとコムの膨大な情報とツールの効率的な使い方をご紹介するシリーズ企画です。
今回はトレードの精度を高める「外為注文情報」の活用法を解説します。

「外為注文情報」とは

「外為注文情報」はどのレート水準で指値とストップ注文が出されているかがひと目でわかるツールです。
これは株式の世界で「板情報」と呼ばれるもので、取引する際に多くの投資家が参考にしている情報です。
投資家はこの情報で市場の気配を読み、最終的な売買を判断することもよくあります。

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外為注文情報(ドル/円)

板情報はその証券会社・FX会社での注文状況が表示されたもので、市場の一部の状況を表しているといえます。
いわば選挙の投票時の出口調査のようなもので、この情報を参考に全体を推測していきます。

この板情報(=注文情報)を使うことで、ファンダメンタルズやテクニカル分析のみに依存せずトレードの精度を高めることができます。

外為注文情報を表示する

外為注文情報は外為どっとコムのウェブサイトから簡単に表示できます。
さらに「別ウィンドウで表示」のボタンをクリックすると小さいウィンドウとして表示できるので、ほかのツールと併用するときに便利です。

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ウェブサイトのほか『外貨ネクストネオ』からも外為情報ナビや外為注文情報にアクセスできる

外為注文情報の基本的な見方

注文情報を読み解くための基本は指値とストップの「注文の偏り」に着目することにあります。
偏りを正しく把握するために、まずは注文情報の基本的な見方を確認していきましょう。

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画面中央にあるレートの両隣に目盛りがあります。
これらが注文を表しており、目盛りの1つ1つがその量を表しています。

注文の種類は図のように買い指値、売り指値、買いストップ、売りストップと4種類あります。
この注文の種類、レート水準、注文量を観察することで現在の注文の実勢を読み解くことができるのです。

たとえば上図の107.00円を見ると、左側にひときわ多い目盛りがあることがわかるでしょう。
これはその水準での売り指値注文が非常に厚く(多く)なっているということを示しています。
注文情報の分析はこの厚い注文を探すことから始まります。

注文の「偏り」に着目しよう

注文情報はさきほど確認した例のように一部が突出するなど一定のパターンが出現することがよくあります。
このパターンを覚えておくことで素早くトレーダーの注文状況や思惑を捉えることができます。

一部の指値が厚いパターン

最もわかりやすいものは一部の指値のみが多くなっているパターンです。

買い指値が厚いパターン

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特定のレートのみ厚い買い指値が出現しているときは、トレーダーの押し目買い意欲が表出している可能性があります。
こうした厚い指値が現れている水準は節目(ラウンドナンバー)か直近の下値メドである可能性が高く、押し目を拾うために身構えている様子が窺えます。

この指値を根拠にして素直に押し目買いなどのトレードに活かすのも良いのですが、慣れないうちは実際の相場展開をウォッチして、同水準で本当に反発するか否かを見極めるなど分析と観察を重ねることが大切です。

売り指値が厚いパターン

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売り指値の一部が厚いときは戻り売り意欲が強く現れている可能性があります。
こちらも節目や直近の高値メドが意識されていることが見て取れます。

実際のトレードにあたってはこの水準で押し戻されるか、または思惑に反して上放れるかを判断する必要があります。
また、エントリーにあたっては注文情報だけではなく事前にニュースで相場の雰囲気をつかみ、チャートもチェックしておくなど複数の情報源を参照することが必須です。

売り・買い指値どちらも厚いパターン

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複合型のパターンとして厚い売り・買い指値が双方とも出現することもよくあります。
上図では底堅いとともに上値も重い、いわゆるレンジ相場になっている(とトレーダーが捉えている)可能性が高いです。

値動きが安定しているのでリスクが少ない一方、上下とも値幅が限定されるので直近下値と上値の水準をよく見極めながらエントリーや利食いをすることが求められます。

厚いストップ注文にご用心!

注文情報をチェックするときに最大限の注意を払いたいのがストップ注文です。
ストップ注文は原則として損切りを目的とした注文であり、その水準から上放れる/下放れることをトレーダーが警戒していると見ていいでしょう。

特に同レートで「指値注文より厚いストップ注文が出現」しているときは、その水準が相場の分岐点になっている可能性があるためトレードの際はよく注意する必要があります。
このストップ注文をうまく捉えることが注文情報を最大限に活かすカギともいえます。

一部のストップ注文が厚いパターン

買いストップが厚いパターン

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一部に厚い買いストップ注文が出現しているときは、トレーダーがその水準の上抜けを警戒している可能性が高いと考えられます。
相場の下落を見込んで売りポジションを持っているトレーダーの実質的な「損切りライン」であり、実際の相場でもこの前後のレートにあるストップ注文を巻き込みながら上伸する可能性があるため警戒が必要です。

売りストップが厚いパターン

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一部に厚い売りストップ注文がある場合は、この水準を下放れると見るトレーダーの存在が想定されます。
こちらも買い方の実質的な損切りラインとなっており、下抜けるとその後に下落が加速する可能性があります。

このように一部のストップ注文のみ突出している場合は上放れるか下放れるか、それともレンジに戻るのかを見極めることが肝心です。
指値に比べてストップ注文が厚い場合は警戒ランクを一段高め、用心してトレードにのぞむべきでしょう。

要警戒!同水準に厚い指値とストップ

指値とストップが同水準に出ているパターン

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厚い売り指値と買いストップが同水準に出現している珍しいパターンです。
需給を含めた市場参加者が注目する攻防の分岐点になっている可能性が高く、出現した際は要警戒です。
しはらく様子見のうえ、上下どちらにつくべきかよく考えてトレードに参加する必要があるでしょう。

パターンを見極めてトレードに活かす

ここまでの基本的なパターンを念頭に、現在の相場がレンジ相場か、上昇/下落トレンドか、上放れ/下放れ直前なのかを見極めたうえでトレードを検討します。

実際には厚い指値前後のレートでのエントリーを検討する、厚いストップ注文のレートを超えたところでトレンドフォローを検討するなどの使い方になるでしょう。

レンジ相場継続を想定する場合

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売り指値、買い指値の双方に厚い注文がある場合はレンジ相場が続いている(とトレーダーが捉えている)可能性が高いと考えられます。
上の例では最も厚い注文を中心に買い指値、売り指値(決済)の注文を設定しています。

レンジ上放れを想定する場合

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ストップ注文が厚い場合はレンジを放れる可能性が高いと見る向きが多いことを示しています。
上の例では買いストップから少し上の水準でしっかり上放れたことを確認してトレンドフォローの買いを入れることを想定しています。

トレンド継続を想定する場合

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すこし下の水準で買い指値が厚くなっており、上の水準では買いストップもあり上昇警戒感も見られます。
一方で売り注文は薄く、売り方の勢いがないことがわかります。
上図では押し目があったら拾う、もしくは上昇トレンド確認で成行買いを検討しています。

ほかの情報とも組み合わせて正確な判断を!

ここまで外為注文情報の見方やトレードへの活用法を見てきましたが、これだけを頼りにトレード判断をするのは非常に危険なことです。
実際にはニュース、レポート、月足から分足までの各チャート、テクニカル指標などをしっかり確認したうえで、あくまでも最終的な判断材料のひとつとして注文情報を参照するのが正しい使い方といえます。

なお、マネ育チャンネルで毎営業日掲載している「今日の注文情報」では、注文情報とチャートを組み合わせて、その日のトレーダーの注文状況やその背景、思惑などをわかりやすく解説しています。
まずは記事を参考に注文情報の見方と使い方に習熟していくのもひとつの方法でしょう。

マネ育チャンネル「今日の注文情報」

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「今日の注文情報」より
注文情報とチャートを比較することで注文量と値動きの関係をよりわかりやすく表現している

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