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FX初心者むけ税金と確定申告の基礎・基本

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「有名なお笑いタレントが数年間の所得を無申告だった」というニュースが、テレビやネットで盛んに取り上げられています。
ご存知の通り、納税は国民の義務です。
何年も無申告だった以上、悪質と判断されれば、罪を問われても仕方がありませんが、そもそも学校教育で「納税は国民の義務」と習うものの、実際、どのような手順で、納税すればいいかまでは教えてくれません。
ここでは、税金のことをよく知らないにもわかるように、FXにかかる税金と確定申告について解説してみます。

FXの利益には所得税、住民税、復興特別所得税がかかる

FXで得た利益は先物取引にかかる雑所得に区分されます。
所得税15%、地方税5%、復興特別所得税0.315%の合計20.315%で課税されます。
これは申告分離課税に当たるので、確定申告をする必要があります。

ただ、雑所得や申告分離課税など、何やら専門用語が並んで、初心者の方には、わかりにくいと思います。
まず、これらの用語から解説しましょう。

所得税の基本

所得とは、個人が1月1日から12月31日までの一年間に得た収入から、これを得るためにかかった必要経費を差し引いた金額のことを言います。
この所得に対してかかる税金が所得税です。

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所得は課税所得と非課税所得に分けられる

所得のすべてに所得税がかかるわけではありません。
税金がかかる所得を「課税所得」、税金がかからない所得を「非課税所得」といいます。

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非課税所得となるもの

・社会保険の給付金
・通勤手当
・ノーベル賞の賞金、文化功労者年金など
・NISAなどの非課税口座の上場株式等にかかる配当所得、譲渡所得
・宝くじの当選金
・スポーツ振興投票券(toto)の払戻金

課税所得の対象は10種類

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課税対象となる所得は利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、雑所得の10種類です。

総合課税と2つの分離課税

課税の方式は2種類あります。
いくつかの決められた所得を合算し、課税する方式を「総合課税」といい、総合課税とは別に、分離して課税する方式を「分離課税」といいます。
そして、分離課税には、所得を得た人が自分で税額を申告するタイプの「申告分離課税」と、所得から税額が天引きされるタイプの「源泉分離課税」があります。

図解してみましょう。

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課税方式別に、先ほどの10種類の所得を割り当てると、以下のようになります。

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確定申告とは

確定申告とは、納税者が自分で1月1日から12月31日までに生じた上記の所得から所得税額を計算し、その翌年の2月16日から3月15日までの間に申告することです。

確定申告の方法は、確定申告書に記入して税務署に直接提出する方法や、郵送により提出する方法のほか、インターネットで確定申告書を提出する方法(e-Tax)があります。

確定申告は簡単

上記の課税所得の分類を見て、「複雑すぎて、自分には難しそう」と思った人が多いのではないでしょうか。
しかし、実際の確定申告書の作成は、そんなに難しくありません。
国税庁のホームページ内に設けられている「確定申告書作成コーナー」というウェブサービスを利用すれば、どこに何を入力すればいいのかというガイダンスをしてくれます。
それに従って、自分のデータを打ち込むだけで、所得を分類してくれて、正しい所得税額も計算してくれます。
納税や確定申告についての知識が乏しくて、困ることもあまりありません。
データさえ前もってそろえていれば、意外と早く作成することができます。
データをその時にそろえていなくても、途中で作成中の確定申告書を保存できるので、後日、作成作業を再開することができます。

FXで得た利益は「先物取引にかかる雑所得」

それでは、FXで得た利益はどこに分類されるのでしょうか?前述したようにFXで得た利益は雑所得に入りますが、総合課税ではありません。
2011年(平成23年)に実施された税制改正に伴い、「先物取引に係る雑所得等の課税の特例」が適用されて申告分離課税が適用されます。

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申告分離課税が適用されるので、納税額の計算は非常に簡単です。
FXの収入から必要経費を差し引いてそれを所得とし、それに20.315%をかけるだけです。

確定申告書作成コーナーを利用すると、複数のFX会社で上げた利益の合計額を入力し、FXの収入を得るための経費を入力するだけで終わります。

損益通算と損失繰越控除というメリット

FXの所得は、同じ「先物取引に係る雑所得等」に分類される株価指数先物や株価指数オプションなどの損益と通算して、課税所得を抑えることができます。

例えば、FXの所得が100万円だったら、100万円に対して、そのまま税率をかけるのではなく、同時期に株価指数オプションの損失が60万円あったとしたら、FXの利益とオプションの損失を合算して、先物取引に係る雑所得が40万円と計算するのです。

また、ある年の先物取引に係る雑所得がトータルでマイナスだった場合、その年は所得がないので、税金がかからないのはもちろんのこと、そのマイナスは、翌年の利益、翌々年と3年間ごとに利益と相殺して課税所得を抑えることが可能です。
これを「損失の繰越控除」といいます。

例えば、先物取引に係る雑所得が、トータルで−100万円だったとしましょう。
その年の先物取引に係る雑所得にかかる税金はありません。
そして、その次の年にFXで100万円の利益が出たとします。
この場合、前年の100万円の損失の繰越控除により課税所得は0円となり、この年も先物取引に係る雑所得にかかる税金はありません。

損益通算も損失の繰越控除も、確定申告書作成コーナーを利用すると、ガイダンスに従い、入力枠に数字を入力するだけで、自動的に計算してくれます。

確定申告は必須。ただ、FXの確定申告の手続きは非常に簡単

納税は国民の義務です。
その手順は納税者が自分で一年間の所得から所得税額を計算し、税務署に自己申告するという方式になっています。

もちろん、自己申告する必要のないケースはあります。
それは下の図で赤枠で囲んだ給与所得や源泉分離課税の利子所得などで、それは給料を支払っている会社や利子を支払っている銀行が納税者のかわりに納税しているからです。

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それ以外の所得については、原則自己申告(確定申告)です。

こう考えると、FXをしたら確定申告は必須だと考えるべきでしょう。
ただ、不安に思ったり、面倒くさいと思ったり、する必要はありません。
確定申告書作成コーナーを利用すると本当に簡単に作成できます。
しっかりと国民の義務を果たし、そのあとは日々トレードスキルの研鑽に努めましょう。
※税金と確定申告の基礎・基本を、簡単に説明しました。
なお、詳細につきましては、法令や国税庁ホームページをご確認頂くか、税務署、税理士等の専門家にお問い合わせください。
また、今後、内容が変更となる可能性がございますのでご留意ください。

PickUp編集部

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