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来週の為替予想(米ドル/円)東京CPI上振れで日銀利上げ観測再燃の芽、158.50円と156.65円が分岐点 ハロンズFX 2026/10/3

 

ドル円予想 158.50円と156.65円が分岐点 2026年10月2日

執筆:外為どっとコム総合研究所 小野直人
執筆日時 2026年10月2日 18時

【この記事でわかること|ドル円見通し】

  • 来週のドル円予想レンジ:155.50〜159.00円
  • 156円台から158円台まで上下も、レンジは維持
  • 日銀:10月の連続利上げ観測が後退も、東京都区部コアCPIの上振れで再燃の芽
  • 米側:FRBの10月利上げ観測は3割程度まで後退、雇用統計とFRB高官の発言が材料
  • 焦点:6日15時台の植田総裁・片山財務相の発言
  • 158.50円(200日線)と156.65円(25日線)が分岐点

筆者のメインシナリオは、155.50〜159.00円のレンジ内で、159円付近では上値が重い一方、156円を割り込んでも155円台後半では底堅さを保つ展開です。日米とも10月利上げ観測が後退する中、レンジの前提が崩れるかどうかは、米雇用統計を受けた米金利と、6日15時台の植田総裁・片山財務相の発言が左右しそうです。どちらの材料を重く見るか考えながら読み進めていただければと思います。

今週のドル円|156円台から158円台まで上下、レンジは維持

今週のドル円は156.38〜158.46円前後で上下し、前回の予想レンジ(156.00〜159.60円)の範囲に収まりました。

1日は、日銀の主な意見で内閣府からの出席者が既往の利上げの累積的な影響の点検を求めたことや、短観が改善しながらも市場予想をやや下回ったことなどから、10月の連続利上げ観測が後退し、円売りが進みました。一方、同じ日には、仏国債売りなど欧州債市場の混乱を受けた米国債への逃避買いや、ジェファーソンFRB副議長の慎重な発言で米金利が急低下し、157.24円前後まで急落する場面もありました。長期金利に支えられたドル高は、逆回転もしやすい状況です。

来週のドル円見通し|日米の10月利上げ観測、どちらも決め手を欠く

10月利上げ観測は後退、ただ物価が議論を引き戻す

「10月の利上げが遠のいたなら、円安はまだ続くのでは……」と感じた方もいるかもしれません。ただ、2日の東京都区部コアCPIは前年比+2.7%と予想の+2.4%を大きく上回り、追加利上げを再び意識させる材料となりました。植田総裁がこの上振れを重く見れば円高、政府の慎重論に配慮すれば円安に傾きやすいとみられます。

政府側では、高市首相や三村財務官が円安をけん制した一方、8月27日〜9月28日の為替介入額は0円でした。159円に近づけば警戒が強まりやすいものの、口先のけん制だけでは、円高方向への動きは続きにくい構図です。同じ時間帯の片山財務相の発言に加え、5日召集の臨時国会での財政をめぐる議論も、円の上下両方向に働きそうです。

FRBの10月利上げは後退、雇用統計は強弱両面で

FRBの10月利上げ観測は、ウィリアムズNY連銀総裁とジェファーソン副議長がそろって利上げを急がない姿勢を示したことで、3割程度まで後退しました。ただ、原油高などで物価への警戒は根強く、長期金利がドルを支える構図は続きそうです。

本稿執筆時点で9月雇用統計は発表前です。市場予想(雇用者数9万〜10万人程度、失業率4.1%)を上回れば10月利上げ観測が再び高まり、ドル円は159円方向を試す展開が考えられます。反対に下回れば、156円を割り込む可能性があります。いずれの結果でも、FRB高官の発言とFOMC議事要旨が、雇用統計の示した方向を追認するかが焦点です。

ドル円のテクニカル分析|158.50円の200日線を回復できるかが分岐点

テクニカルでは、25日線が156.65円付近、100日線が159.57円付近、200日線が158.50円付近に位置しています。RSIは51.0で中立圏です。

上方向は159.00円付近が上値の目安

158.50円付近の200日線を回復すれば、9月24日高値の159.03円とほぼ重なる予想レンジ上限の159.00円が焦点になります。この水準は介入警戒も強まりやすく、買い持ちの方にとっては利益確定を考える水準になりそうです。上抜けた場合も、100日線の159.57円が次の壁として控えています。

下方向は156.65円の支持帯を維持できるか

25日線の156.65円は、9月安値の152.887円からの上昇幅の38.2%押し(156.69円)とほぼ重なる支持帯です。ここを割り込むと、今週安値の156.38円、さらに半値押しの155.96円付近が視野に入ります。このレベルも割り込むようなら、予想レンジ下限の155.50円、その先は61.8%押しの155.23円が意識されます。売り持ちの方にとっては、155円台後半では買い戻しが入りやすい点も意識しておきたいところです。

来週は、雇用統計を受けた米金利と植田総裁の発言を見ながら、下は156.65円、上は158.50円を軸に方向を見極めたいところです。

(各レート水準は執筆時点のもの)

【ドル円チャート 日足】

ドル円テクニカル分析 日足/移動平均線/14日RSI 2026年10月2日

ドル円 日足/25・100・200日移動平均線/14日RSI 外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

重要イベント・経済指標(2026年10月5日〜10月9日)

  • 10月5日(月)
    • 日本 臨時国会召集
    • 14:00 日本 9月消費者態度指数・一般世帯
    • 17:00 ユーロ 9月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
    • 17:00 ユーロ レーンECB専務理事発言
    • 17:30 イギリス 9月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
    • 18:00 ユーロ 8月卸売物価指数(PPI)
    • 18:00 ユーロ シュナーベルECB専務理事発言
    • 22:45 アメリカ 9月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
    • 22:45 アメリカ 9月総合購買担当者景気指数(PMI、改定値)
    • 23:00 アメリカ 9月ISM非製造業景況指数
  • 10月6日(火)
    • 15:00 日本 植田和男日銀総裁、片山財務相、発言
    • 15:00 ドイツ 8月製造業新規受注
    • 17:30 イギリス 9月建設業購買担当者景気指数(PMI)
    • 17:30 イギリス マンBoE委員発言
    • 18:00 ユーロ 8月小売売上高
    • 21:30 アメリカ 8月貿易収支
    • 22:00 ユーロ チポローネECB専務理事発言
    • 22:05 アメリカ NY連銀総裁発言
  • 10月7日(水)
    • 08:00 アメリカ ダラス連銀総裁発言
    • 08:30 日本 8月毎月勤労統計調査
    • 15:00 ドイツ 8月鉱工業生産
    • 27:00 アメリカ 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
  • 10月8日(木)
    • 08:50 日本 対外対内証券売買契約等の状況
    • 15:00 ドイツ 8月貿易収支
    • 18:15 イギリス グリーンBoE委員発言
    • 19:00 ユーロ レーンECB専務理事発言
    • 19:30 イギリス ピルBoEチーフエコノミスト発言
    • 20:30 ユーロ ECB理事会議事要旨(9月9・10日分)
    • 21:15 イギリス ベイリーBoE総裁発言(於:トルコ)
    • 21:30 アメリカ 新規失業保険申請件数
    • 22:00 イギリス ロンバルデリBoE副総裁発言
    • 26:40 アメリカ セントルイス連銀総裁発言
  • 10月9日(金)
    • 08:30 日本 8月全世帯家計調査・消費支出
    • 23:00 アメリカ 10月ミシガン大学消費者態度指数・速報値

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

ハロンズFX「来週のドル円見通し」(過去分)

 
外為どっとコム総合研究所
小野 直人
株式会社DZHフィナンシャルリサーチでの情報配信業務、上田ハーロー株式会社での調査・市場部門を経て、2021年より外為どっとコム総合研究所へ参画。ニュースベンダーとFX会社で培った「情報の目利き力」と「市場実務の経験」を武器に、個人投資家へ有益な情報を発信している。ドル円などの主要通貨に加え、トルコリラ・メキシコペソなどの新興国通貨、日経平均・NYダウといった株価指数(CFD)まで、幅広い金融商品の分析を得意とするマーケットアナリスト。