東証プライムの売買代金は概算で8兆2900億円。業種別では非鉄金属、鉱業、石油・石炭などが上昇した一方、証券・商品先物、不動産、その他金融などが下落した。傘下の青森みちのく銀行が、岩手銀行、秋田銀行と経営統合するとの観測が報じられたプロクレアホールディングスが急伸。半面、9月度の月次が失望を誘ったアスクルが大幅に下落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり215/値下がり1306。2%を超える上昇となったアドバンテストが上場来高値を更新。米コーニング株の大幅高を追い風に、古河電工やフジクラなど電線株が買いを集めた。証券会社が投資判断を引き上げたMonotaROが大幅上昇。自己株取得を発表したセレスが急伸した。
一方、ソフトバンクGや東京エレクトロンが大幅安。上期が営業減益となった西松屋チェーンが売りに押された。三井不動産や三菱地所など不動産株が全般軟調。野村HDや大和証券Gなど証券株に大きく売られる銘柄が多かった。
日経平均はきのう派手に上げただけに、きょうは米国株高を受けても下落した。ただ、安値68132円は10時46分と前場のうちにつけており、68000円の節目も割り込まなかった。水曜と木曜で3000円以上水準を切り上げていたことを踏まえると、647円安(68309円)というのは健闘している。
前日大幅高の反動という形とはなるが、前日の上昇をけん引したアドバンテストは上昇し、上場来高値を更新している。アドバンテストはAI関連の中でも値動きが良い方で、8月のうちに7月の下げ分を取り戻しているが、ここにきて高値を更新してきたことは特筆される。夏場にAI関連が軒並み崩れた動きについて「AIバブル」といった表現がされることもあるが、少なくともアドバンテストに関しては上昇トレンドが崩れておらず、7月の下げも一時的な調整の範囲内にとどまっている。急落する前のAI関連は、動きが良くなってくれば短期間で水準を切り上げることも多かった。他の「眠れる獅子」たちが目覚めの時を迎えるか、今後のAI関連には要注目だ。
【来週の見通し】
堅調か。日経平均は3週連続で4桁の上昇となっており、地合いが大きく改善している。下げる場面があったとしても利益確定売りの一環として冷静に受け止められるであろうし、押し目を待っている投資家も多いと推測される。足元でAI関連の動きが良くなってきたことも、期待の持てる材料。来週はファーストリテイリングなど小売企業の決算がいくつか出てくることから、個別物色も活況が見込まれる。日米の長期金利の動向には注意を払う必要があるが、好材料に強い反応を示すことで、上向きの基調が継続すると予想する。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
