
ドル円レポート:米雇用統計が握るドル円の運命:159円突破か、介入警戒で反落か
ニューヨーク市場:介入警戒の急落から一転!ドル円、原油高と米金利を追い風に158円台へV字回復
アジア時間、日銀「主な意見」において内閣府代表が利上げ影響の点検を求めたことや、日銀短観の大企業製造業DIの下振れを受け、早期追加利上げ観測が後退。円売りが加速し、ロンドン時間にかけて一時158.46円近辺まで上昇した。
しかし、節目の158円台半ばに差し掛かると、政府・日銀による為替介入への警戒感が急激に台頭し、一時157.23円前後まで急落。その後は米新規失業保険申請件数(19.7万件)の低水準や、米9月ISM製造業景況指数の支払い価格(77.9)の急上昇を受けて米金利先高観が再燃した。さらにトランプ米大統領の対イラン軍事行動示唆に伴いWTI原油先物が一時93ドル台後半まで急伸したことでインフレ懸念が強まり、米10年債利回りの再上昇とともにドル買いが活発化。158.26円付近まで買い戻されて取引を終えた。
本日2日のアジア時間:底堅い158円台を維持できるか——米雇用指標の強弱と日米金利差の行方
ドル円は足元、158円台前半で底堅く推移している。序盤に発表された9月の東京都区部消費者物価指数(生鮮除く総合)が前年比+2.7%と市場予想(+2.3%)を上回り、日銀の金融正常化観測から直後に一時157.79円まで下落したものの、時間外取引での米10年債利回りの底堅さや、輸入企業の実需を中心とする「ゴトー日・仲値」にかけてのドル買いフローが下支えとなり、一巡後は即座に158.15円付近まで持ち直した。
今夜のNY時間には最大の焦点である米9月雇用統計が控える。FRB高官(ジェファーソン副議長など)の発言により10月FOMCでの利上げ確率は一時後退しているものの、非農業部門雇用者数や平均時給が上振れた場合、米長期金利の再上昇とともに158円台後半から159円台を試す展開が想定される。ただし、159円台に迫る局面では本邦当局による実弾介入への警戒感が一段と強まるため、指標発表直後の急伸時には激しい往って来いの値動きに警戒が必要となる。
黒川健(くろかわ・たける)
米国Capital Market Services LLCニューヨーク本社および上田ハーロー株式会社でカバーディーラー、プロップディーラーを約20年間務める。2021年9月(株)外為どっとコム総合研究所入社後は、テクニカル分析、ファンダメンタル情報を配信している。
