今月に入り米連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中銀(ECB)は0.25%の利上げを実施したが、FRBは年内の追加利上げを示唆した一方、ECBはFRBほどタカ派的な姿勢を示さなかった。金融政策の温度差の違いにより、ユーロは対ドルでは売られやすい状況である。週末のドイツの州議会選挙で与党のキリスト教民主同盟(CDU)が大敗し、独政局に対する不透明感が出ていることもユーロの重しとなっている。ユーロを積極的に買う材料が乏しいなか、ユーロドルでは下値が意識されやすい状況が続く見通しである。
テクニカル面では、ユーロドルは16日に1.15ドルを割り込んだ後は1.14ドル台後半でのもみ合いが続いているものの、もみ合いの前が下落トレンドであった点を踏まえると、もみ合いは下抜けが警戒されやすい。18日安値1.1455ドルを明確に割り込んでしまうと、下押しが再開する可能性が出てくる。
なお、本日は複数のECB高官の発言が予定されている。序盤にカーシク・エストニア中銀総裁やナーゲル独連銀総裁、コッハー・オーストリア中銀総裁の発言機会があるほか、その後はラガルドECB総裁やスレイペン・オランダ中銀総裁の講演も予定されている。
ドル円は東京市場が閑散とする中、前週の米FOMC後のドル買いの流れを背景に、12時前に157.57円まで上昇している。ただ、18日に158円台に乗せたものの「日銀がレートチェック実施」との報道で急落したように、円買い介入への警戒感も根強く、積極的に上値を追う状況にはなってない。引き続き、日米金融当局の動きには警戒しておきたい。
他方、ハンガリーで金融政策の発表が予定されている。これまで3会合連続で0.25%の利下げを行ってきたが、市場では今回はいったん利下げを休止すると予想されている。背景としては、インフレ鈍化が8月は収まったことや、サービス物価が前年比5%前後と高止まりを見せていることが挙げられる。また、現在のインフレ目標(3.0%)を2.5%程度まで引き下げるのではとの思惑が出ていることも、利下げ休止の可能性を高めるものになっている。ただ、今後は利下げを再開するとの予想が大勢であり、年末までに追加利下げが見込まれている。声明文の内容に注目したい。
想定レンジ上限
・ユーロドル、日足・一目均衡表の転換線1.1549ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル、心理的節目1.1400ドル
(川畑)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
