
作成日:2026年9月21日 12時50分
対象期間:2026年9月21日〜9月28日
【この記事でわかること|ドル円見通し】
- 対象期間のドル円の方向性と予想レンジ(155.00〜158.00円)
- 米金利の高止まりとIMMポジションが円売りを後押しするか
- 158円近辺に形成された「介入警戒の壁」が戻りを抑えるか
- 重要テクニカル水準(155.87〜156.00円・157.16円・158.05円)とシナリオ判断軸
対象期間(2026年9月21日〜9月28日)のドル円は、米金利の高止まりを背景に円安が再開するとみるか、158円近辺にできた介入警戒の壁が戻りを抑えるとみるか、市場でも見方が分かれています。判断軸は、米金利とIMMポジションが円売りを後押しするか、そして158円付近で通貨当局への警戒がどこまで上値を抑えるか。ご自身はどちらを重く見るか、考えながら読み進めてみてください。
対象期間のドル円の予想レンジ:155.00〜158.00円
前週のドル円の振り返り:158.05円から反落、材料は一巡
前週のドル円は、FOMCと日銀金融政策決定会合を受けて158.05円まで上昇しました。前回予想の上限155.00円を大きく上回り、方向は想定していた上方修正シナリオに沿ったものの、上昇幅は想定以上でした。その後はレートチェック実施との報道をきっかけに156円台へ急反落し、週明けも156円台半ば〜後半で推移しています。
FOMCの利上げ、日銀の1.25%への利上げ、そしてレートチェックという大きな材料はひとまず消化しました。ここからは156円台からの仕切り直しとなり、米金利の高止まりや円ロングの巻き戻しを背景に前週のドル高・円安へ戻るのか、それとも通貨当局の介入姿勢が意識され、戻りが抑えられるのかが焦点です。以下では、円売り再開を支えうる材料から順に整理します。
ドル円(USD/JPY)見通し:円安再開を支えうる材料―米金利・IMMポジション・原油
米金利:10月利上げの織り込みは約55%
前週の円売りを再び支える材料として、まず米金利があります。FOMC後も追加利上げ観測は残り、21日時点では10月利上げの市場織り込みが約55%まで上昇しています。米国債利回りも高止まりしており、今週の米連邦準備制度理事会(FRB)高官発言や購買担当者景気指数(PMI)、失業保険、耐久財受注で強い米景気が確認されれば、ドル買いが再び強まる可能性があります。
IMMポジション:円買い越しは12万359枚

9月15日時点のIMM通貨先物では、投機筋の円買い越しが12万359枚まで増加しました。ロング23万7,951枚に対してショート11万7,592枚で、前週から円買い方向へ約11万枚傾いています。これはFOMCや日銀会合前のデータであり、その後の158円台への上昇による円ロングの巻き戻しはまだ反映されていません。円買いポジションがなお残っていれば、ドル円が下げ渋った場面で追加的な円売りにつながる可能性があります。
原油価格:足元は低下、再燃すれば円安要因
21日のブレント原油は101ドル台まで低下しており、足元では原油高による追加的なインフレ懸念がやや後退しています。原油安が続いて米金利も低下すればドル円の下押し要因になりますが、中東情勢の悪化などで原油高が再燃すれば、米インフレ懸念と日本の輸入負担増の両面からドル高・円安が意識されやすくなります。
前週との違い:158円近辺にできた「介入警戒」の壁
こうした円安材料がそろっても、前週と同じ展開になるとは限りません。前週と異なるのは、158円近辺に「介入警戒」という壁ができたことです。円売りが再開しても、まず25日移動平均線の157.16円を回復できるか。その上には前週高値の158.05円、さらに200日移動平均線の158.42円が控えています。158円付近では再び通貨当局への警戒が強まりやすく、前週のように円売りが一直線に進むとは限りません。
米中首脳会談はレンジを崩しうるイベントリスク
24日には米中首脳会談も予定されています。貿易、関税、AI、台湾など幅広い議題が想定されており、結果次第では株価や米金利、リスク選好を通じてドル円にも波及する可能性があります。ただし現時点では方向を決める中心材料というより、155.00〜158.00円の想定レンジを崩す可能性があるイベントリスクと位置付けています。
ドル円のテクニカル分析とシナリオ

メインシナリオは、155.87〜156.00円付近で下値を固め、157.16円の25日線を試す展開です。相対力指数(RSI)は48.3と中立圏であり、今週はまず下値固めができるかを確認したいと考えています。
上方向へ見方を修正する条件
157.16円を回復できれば、157円台後半への戻り余地が広がります。ただ、158.00〜158.42円では前週高値、200日線、介入警戒が重なるため、上値は重くなりそうです。
下方向へ見方を修正する条件
156円前後で下げ止まれず155.00円を明確に割れば、前週の上昇を巻き戻す展開が強まり、154円台、その下では9月8日安値の152.887円が意識されます。
保有ポジション別の見方
前週の上昇局面で買い持ちの方にとっては、156円前後で下げ止まるかと、158円付近で介入警戒がどこまで強まるかが一つの目安になりそうです。売り持ちの方にとっては、157.16円を回復して前週の円売りの流れが戻るのか、155.00円割れで巻き戻しが進むのかが判断材料になります。
「158円を再び超えられるか」から考えるのではなく、156円前後で下げ止まれるか → 157.16円を戻せるか → その先で158円付近の介入警戒が強まるなかでも上値を伸ばせるかという順番で見ています。これはあくまで一つの見方です。ご自身の見立てと保有状況に合わせて、戦略を組み立ててください。
【あなたの見通しは?】
A.米金利の高止まりと円ロングの巻き戻しが続き、157.16円を回復し、158円付近まで上昇して介入警戒が再び強まる
B.156円前後で下げ止まるものの、157.16円の25日線付近で上値が重くなり、156円台〜157円台前半でもみ合う
C.原油安や米金利の低下、米中首脳会談を巡るリスク回避などをきっかけに155.87〜156.00円を割り込み、155.00円を目指す
今後の重要イベント
- 9月21日(月) 日本 休場
- 9月21日(月) アメリカ 19:30 シカゴ連銀総裁発言
- 9月22日(火) 日本 休場
- 9月22日(火) 国連 一般討論演説開始
- 9月22日(火) アメリカ 23:00 9月リッチモンド連銀製造業指数
- 9月22日(火) アメリカ 23:05 NY連銀総裁発言
- 9月22日(火) アメリカ 26:00 リッチモンド連銀総裁発言
- 9月22日(火) アメリカ 26:00 米2年債入札
- 9月23日(水) 日本 休場
- 9月23日(水) アメリカ 22:45 9月製造業・サービス業PMI速報値
- 9月23日(水) アメリカ 26:00 米5年債入札
- 9月24日(木) 米国・中国 米中首脳会談
- 9月24日(木) アメリカ 17:10 NY連銀総裁発言
- 9月24日(木) アメリカ 21:30 新規失業保険申請件数
- 9月24日(木) アメリカ 23:00 8月新築住宅販売件数
- 9月24日(木) アメリカ 26:00 米7年債入札
- 9月25日(金) アメリカ 21:30 8月耐久財受注
- 9月25日(金) アメリカ 23:00 9月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
