
ドル円レポート:原油安・米指標・日銀利上げ——交錯する材料とドル円155円〜157円の分岐点
ニューヨーク市場:原油安と米金利低下で反落も、米指標受けて下値は堅調
サウジアラビアによる主要パイプライン修復進展やオマーン経由の供給拡大報道を受け、原油先物相場が下落。エネルギー供給懸念の後退に伴い米10年債利回りが節目となる5.0%を割り込むと、ドル売り・円買いが先行し、21時30分前には一時155.32円まで下落した。
その後発表された米新規失業保険申請件数の予想外の減少や、9月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数の上振れを受け、米景気の底堅さを背景とした追加利上げ期待が再燃。ドル買い戻しが入り、156.10円まで反発した。
NY時間終盤にかけては、前日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げを決定し、追加引き締めサイクル入りを示唆したものの、本日18日に日銀金融政策決定会合を控えていることから、伸び悩む展開となった。
本日18日のアジア時間:日銀の「利上げ」と「植田会見」が最大焦点
ドル円は足元、156円近辺で推移している。本日のドル円相場は、何といっても日銀金融政策決定会合の結果発表および15:30からの植田総裁定例記者会見が最大の波乱要因となる。
注目の日銀会合を巡り、市場(OIS市場等)では政策金利を1.25%へ引き上げる判断を約8割織り込んでいる。利上げ決定自体はサプライズになりにくく、発表直後は事実買い・事実売りの振れを伴いやすい点に注意が必要だ。
また、市場の焦点は「年内の追加利上げペース(四半期ペースか半年ペースか)」や、金利が景気に中立的な水準へ近づく中での「引き締め議論への踏み込み度合い」に移っている。仮に利上げが見送られた場合や、利上げ決定後も植田総裁の会見で次回以降の引き締めに慎重な発言(ハト派的トーン)が出た場合には、織り込みの剥落から156円台半ば〜157円台に向けた買い戻し(円売り戻し)が強まる可能性がある。
黒川健(くろかわ・たける)
米国Capital Market Services LLCニューヨーク本社および上田ハーロー株式会社でカバーディーラー、プロップディーラーを約20年間務める。2021年9月(株)外為どっとコム総合研究所入社後は、テクニカル分析、ファンダメンタル情報を配信している。
