これらを受けても寄り付きは700円を超える上昇。米国の利上げに関しては織り込みが十分進んでいたこと、ナスダックが小幅な下げにとどまったこと、為替市場で円安(ドル高)が進んだことなどから、幅広い銘柄に買いが入った。高く始まった後は、寄り付き天井となって上げ幅を縮小。半導体株の多くが早々に下げに転じており、楽観ムードは高まらなかった。ただ、値上がり銘柄が多い状態は継続したことから、萎んでも大半の時間はプラスで推移。後場には下げに転じる場面があったが、盛り返して200円を超える上昇で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で7兆1500億円。業種別では海運、その他製品、医薬品などが上昇した一方、鉱業、非鉄金属、証券・商品先物などが下落した。Preferred Networks社と資本業務提携契約を締結したと発表した三菱重工業が大幅上昇。半面、三井金属や住友金属鉱山など、非鉄株の一角が弱かった。
任天堂、バンナムHD、コナミGなど、ゲーム株の多くが大幅上昇。サンリオ、OLC、ANYCOLORなどを含めてエンタメ関連株の動きが良かった。フリーやラクスなどSaaS関連が全般堅調。テラドローン、リベラウェア、ブルーイノベーションなどドローン関連が人気化した。証券会社が目標株価を引き上げた東京計器が急伸した。
一方、東京エレクロトン、アドバンテスト、SCREENなど半導体株の多くが下落。AI関連では太陽誘電や村田製作所など電子部品株も弱かった。原油価格の上昇一服を受けて、INPEXが3%を超える下落。野村HDや水戸証券など証券株が売りに押された。
本日、グロース市場に新規上場したSkyfallは、初値は公開価格を上回ったものの、終値は初値を下回った。
日経平均は高く始まった後は失速したが、米国株が下落した割にはしっかりとした動きを見せた。半導体株の下げは気がかりだが、プライムでは1000を超える銘柄が上昇している。終値(64136円)では5日線(63809円、17日時点、以下同じ)を上回った。
あすは日銀金融政策決定会合の結果が発表されるが、利上げが濃厚とみられている。引け後の植田総裁会見が注目を集める上に、来週月曜から水曜までは東京市場が休場だけに、指数の値動きは不安定になるかもしれない。結果発表後の為替動向にも注意を払う必要がある。とはいえ、大きく下げるようなら、連休明けのリバウンドに期待した押し目買いは入りやすい。FOMC、日銀会合、大型連休を消化した月後半にかけては、先行き不透明感の後退を理由に地合いが良くなる展開も期待できる。テクニカル面では、5日線(63809円)や26週線(63825円)を上回って週を終えることができるかに注目しておきたい。
(越後)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
