
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年9月17日8時10分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼16日(水)の為替相場
(1):英CPI 伸びが加速
(2):米小売売上高 予想を大幅に上回る
(3):FOMC 全会一致で利上げ決定
(4):FRB議長「最大の焦点は物価の安定」
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:円安修正の局面はすでに終了した可能性/ ▼注目の経済指標・イベント
16日(水)の為替相場

期間:16日(水)午前6時10分~17日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):英CPI 伸びが加速
英8月消費者物価指数(CPI)は前年比+3.1%と市場予想通りに、前月(+2.9%)から伸びが加速した。食品やエネルギーなどを除いたコアCPIは+2.6%と予想通りに、前月と同じ伸び率だった。英中銀(BOE)が重視するサービスCPIは+3.4%と予想(+3.5%)を下回り、前月(+3.4%)から伸びが鈍化した。
(2):米小売売上高 予想を大幅に上回る
米8月小売売上高は前月比+1.2%と市場予想(+0.8%)を大幅に上回った。変動の大きい自動車を除いた売上高も前月比+1.4%と予想(+0.6%)を上回った。国内総生産(GDP)の算出に用いられるコア売上高(自動車、ガソリン、建設資材、食品サービスを除く)は前月比+1.4%(予想+0.5%)となり2024年9月以来の高い伸びだった。
(3):FOMC 全会一致で利上げ決定
米連邦公開市場委員会(FOMC)は予想通りに政策金利を25bp(0.25%ポイント)引き上げ3.75-4.00%とした。利上げは2023年7月以来で全会一致での決定だった。同時に公表された声明では「地政学的動向などにより不確実性は依然として高いものの、 国内支出は底堅く推移している」、「失業率はほとんど変化していない」と評価。利上げは「委員会が掲げる2%目標への早期回帰を支援するものである。委員会は物価安定を実現する」と示した。また、政策金利予測(ドットチャート)では、18人中16人が2026年末までにさらに1回以上の利上げが必要になると予想した。ウォーシュ連邦準備制度理事会(FRB)議長は前回に引き続き今回も自身の予想を提出しなかった。
(4):FRB議長「最大の焦点は物価の安定」
ウォーシュFRB議長は、FOMC後の会見で「金融環境が『引き締め的』であるとは言い難い」として「FOMCは緩和の度合いを縮小した」と利上げの理由を説明。「FRBの責務のうち、労働市場の状況は良好だ」としたうえで、「最大の焦点は物価の安定にあり、インフレ率が高すぎる状態が長期間続いている」との見解を示した。さらに「全会一致の決定は、物価安定を実現するという我々の決意を示すものだ」と語った。
16日(水)の株・債券・商品市場
日経平均: 63923 △438.90
豪ASX: 8696.537 △24.066
上海総合: 3891.601 △27.322
英FT: 10688.47 △30.34
独DAX: 25537.75 △135.47
NYダウ: 51461.9 ▼631.21
日10年債: 3.011 ▼0.030
豪10年債: 5.353 ▼0.0635
英10年債: 5.296 ▼0.092
独10年債: 3.507 ▼0.031
米2年債: 4.7359 △0.0731
米10年債: 5.0225 △0.0206
NY原油: 102.43 ▼3.40
NY金: 4387.50 △54.70
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円: 155.500 ~ 157.000
ユーロ/円: 178.600 ~ 179.900
ポンド/円: 208.400 ~ 210.000
豪ドル/円: 110.400 ~ 111.100
ドル/円の見通し:円安修正の局面はすでに終了した可能性
昨日のドル/円は終値ベースで約0.8%上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)が3年2カ月ぶりに政策金利を引き上げた上に、年内の追加利上げを示唆したことからドルが全面高となった。ウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長があらためてインフレ抑制に向けた姿勢を強調すると、ドル/円は上げ幅を約1.5円に拡大。一時156.42円前後まで上値を伸ばした。今回の利上げと年内の追加利上げについては、市場はおおむね織り込み済みであったはずだが、ドルは意外にも強い反応を示した。金利先物市場の織り込みほどには、為替市場の利上げ期待は強くなかったのかもしれない。あるいは、円買いに傾いていた短期筋のポジションが急速に巻き戻されたことによってドルの上昇が加速したとも考えられる。いずれにせよ、ドル/円は攻防の分岐点と目される155円を1円以上も上回る水準に上昇。これにより、円安修正の局面はすでに終了した可能性が高まった。日銀が明日の金融政策発表で利上げに踏み切っても(仮に年内の追加利上げを示唆しても)日米の政策金利差は1bpたりとも縮まらない公算が大きい。そうした中で植田総裁が市場の期待以上にタカ派姿勢を強調できなければ、円安の流れが再開するリスクが高まりそうだ。
注目の経済指標・イベント
09/17 (木)
15:45 (ユーロ圏) ムーラン仏中銀総裁講演
16:00 (ユーロ圏) レーンECB専務理事講演
20:00 ◎ (英) BOE政策金利
20:00 ◎ (英) MPC議事録
20:30 ◎ (英) ベイリーBOE総裁講演
21:30 〇 (米) 新規失業保険申請件数
21:30 (米) 8月住宅着工件数
21:30 (米) 8月建設許可件数
09/18 (金)
08:30 〇 (日) 8月全国消費者物価指数
08:30 ◎ (豪) ブロックRBA総裁講演
