
ドル円レポート:155円の壁とトランプ発言に揺れたドル円、FOMC初日は高値圏で神経戦へ
ニューヨーク市場:原油急伸とFOMC利上げ観測で一時155円到達も、後半失速
ロンドン市場からニューヨーク市場序盤にかけては、米インフレ指標の高止まりを背景に、今週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率が9割超まで急上昇した。さらに、サウジアラビアのパイプライン停止報道を受けてWTI原油先物が一時1バレル=104ドル台後半へ急伸し、米10年債利回りが一時5.01%台まで上昇したことでドル買いに拍車がかかり、一時155.00円と7日以来の高値を付けた。 しかし、155円台のレジスタンスを前に上値が重くなると、トランプ米大統領の「イラン紛争は長期化せず原油は下落する」「ロシア・ウクライナがエネルギー施設を標的にしないことで合意」などの発言を受けて原油価格と米長期金利が反落。一時153.99円まで押し戻される荒い値動きとなった。引けにかけては金利の持ち直しとともに154円台半ばまで回復した。
本日15日のアジア時間:イベント前の高値警戒感と押し目買いが交錯
ドル円は足元、154円前半レベルで推移している。本日より2日間にわたるFOMCがスタートする。主要行が相次いで利上げ予想に転換するなど米引き締め継続観測がドルを強力に下支えしているが、市場の織り込みが9割超に達している分、追加の手がかりがない中での155円台追随買いには慎重姿勢も見られる。また、週末にかけては日銀金融政策決定会合(利上げ観測の織り込み)や英中銀(BOE)の金融政策委員会も控えており、各国の金利動向を見極めたい心理が働きやすい地合いとなっている。
黒川健(くろかわ・たける)
米国Capital Market Services LLCニューヨーク本社および上田ハーロー株式会社でカバーディーラー、プロップディーラーを約20年間務める。2021年9月(株)外為どっとコム総合研究所入社後は、テクニカル分析、ファンダメンタル情報を配信している。
