会合延期の背景には、バーレーンの不参加がある。同国はイランとの外交関係が正常化するまで、イランが参加する共同会合には出席しない方針を崩していない。GCC内の足並みの乱れが交渉停滞につながった形だ。加えて、サウジアラビアでは石油インフラへの攻撃で東西パイプラインが停止したほか、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海での攻撃も続く。ホルムズ海峡以外の輸送経路にも供給網リスクが広がっている状況が、原油相場の急な巻き戻しを後押ししたとみられる。
こうしたなか、本日は欧州中央銀行(ECB)高官3人の発言が予定されている。欧州前半にはタカ派として知られるシュナーベル専務理事が登壇する。同氏は8月26日、現状の政策金利ではインフレが目標に戻らないとして追加の引き締めが必要と訴えていた。燃料価格の上昇が避けられそうになく、更なる利上げを強く主張する可能性はある。欧州午後に入り、ハト派とされるチポローネ専務理事の講演が控える。インフレ上振れと成長下振れのどちらを重視する発言になるかが焦点となる。
またその後、ラガルド総裁も登壇予定。10日の利上げ後も「会合ごと、データ次第」との姿勢を維持していた。インフレの粘着性についての見解や、エネルギー価格の上昇によるユーロ圏景気への影響などへの言及が注目される。3者それぞれの発言のトーンを比較しながら、市場が追加利上げをどこまで意識するかを探ることになりそうだ。
想定レンジ上限
・ユーロドル、9日高値1.1654ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル、8月13日安値1.1512ドル
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
