
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年9月4日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼3日(木)の為替相場
(1):豪貿易収支、予想上回る
(2):片山財務相「特に注文はない」
(3):FRB理事、9月会合で金利据え置きの可能性示唆
(4):米ISM非製造業景況指数、予想上回る
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:カギは米雇用統計
/ ▼注目の経済指標・イベント
3日(木)の為替相場
期間:3日(木)午前6時10分~4日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):豪貿易収支、予想上回る
豪7月貿易収支は19.23億豪ドルの黒字と、黒字額は市場予想(15.00億豪ドル)を上回った。輸出、輸入ともに前月からやや減少した。
(2):片山財務相、「特に注文はない」
片山財務相は高市首相との会談後に会見し、G20財務相・中銀総裁会議において他国から日本の財政政策などについて「特に注文はなかった」と説明。ベッセント米財務長官が日本側にリフレ政策をやめるべきだと伝えたと表明したことについて質問されると、「これまでいろいろな議論をしているが、『何々を絶対にするな』といった言われ方をされたことはないので少し違和感がある」と述べた。また、為替市場への対応については「いつも緊張感をもって、協調介入をした瞬間から同じ姿勢で臨んでいる。それは首相の意思でもある」と話した。為替については三村財務官も、やや円高方向に振れた現在の動きに関し「安心も満足もしていない」とした上で「引き続き臨戦態勢だ」と強調した。
(3):FRB理事、9月会合で金利据え置きの可能性示唆
米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は「適切な政策スタンスに関する自分自身の判断は、8月のインフレ動向から得られる情報に大きく左右される」とし、「(インフレ率が)2%目標に向けて進展し続けていることが確認できれば、政策金利を現行水準に据え置くことを支持する用意がある」と語った。その上で「エネルギー価格の上昇や関税は、現時点では持続的なインフレ圧力の重要な源泉とは見ていない」との見解を示した。なお、米新規失業保険申請件数は20.6万件と市場予想(20.5万件)よりわずかに多く、4週平均でも、20.7万件と前週時点の20.6万件から小幅に増加した。また、米7月貿易収支は886億ドルの赤字で、AI関連など資本財の輸入が膨らんだことから赤字額は前月の712億ドルから拡大した。
(4):米ISM非製造業景況指数、予想上回る
米8月ISM非製造業景況指数は55.4と市場予想および前月(54.1)を上回った。構成指数では仕入れ価格、新規受注、雇用が揃って前月から上昇した。
3日(木)の株・債券・商品市場
日経平均: 64214.48 ▼111.16
豪ASX: 9020.093 △41.677
上海総合: 3942.088 △0.702
英FT: 10831.52 △75.07
独DAX: 26003.32 △163.99
NYダウ: 53686.11 △624.16
日10年債: 2.957 ▼0.070
豪10年債: 5.1774 ▼0.0507
英10年債: 5.134 ▼0.096
独10年債: 3.343 ▼0.033
米2年債: 4.3360 ▼0.0330
米10年債: 4.7680 ▼0.0100
NY原油: 91.30 △0.29
NY金: 4539.90 △125.30
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

【情報提供:外為どっとコム】
- ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円: 154.500 ~ 157.500
ユーロ/円: 180.200 ~ 182.700
ポンド/円: 209.500 ~ 212.300
豪ドル/円: 111.700 ~ 113.100
ドル/円の見通し:カギは米雇用統計
昨日のドル/円は終値ベースで約1.8%の大幅安だった。日銀の利上げが加速するとの観測が強まったが、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ期待が後退したことから円高・ドル安が進行。155.30円前後と前日比で3円超下落する場面もあった。直近2日間で5円前後下落したことになり、ドル高・円安トレンドは終了したのではないかとの見方も出ているようだ。一方で、7月末の日米協調円買い介入後の安値である155.22円前後や、5月のGW介入で付けた155.03円前後が下値支持として機能している限り、トレンドは変わらないとの見方もある。いずれにせよ、1ドル155円の攻防がドル/円相場のトレンドをめぐるキーポイントになる可能性が高そうだ。そうした中で、本日のNY市場では米8月雇用統計の発表が予定されている。8月の非農業部門雇用者数(NFP)は5.5万人増加すると予想されているが、仮に先月に続いて予想外の「雇用減」となれば、利上げ観測が大きく後退することも考えられる。また、FRBがインフレ動向を注視していることを踏まえ、8月の平均時給にも注目したい(予想は前月比+0.3%、前年比+3.1%)。本日の米8月雇用統計は、1ドル155円の攻防という観点から見逃せない重要イベントとなりそうだ。
注目の経済指標・イベント
09/04 (金)
17:50 〇 (英) ベイリーBOE総裁講演
18:00 (ユーロ圏) 7月小売売上高
18:00 (ユーロ圏) レーンECB総裁講演
21:30 ◎ (米) 8月非農業部門雇用者数
21:30 ◎ (米) 8月失業率
21:30 ◎ (米) 8月平均時給
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年から外国為替市場に携わる為替アナリスト。証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社し、ドル/円スポット、資金(デポジット)、金利デリバティブなど国際金融商品の取引仲介業務を担当。2009年7月、外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・金融市場の調査・分析に従事。2011年12月より現職。
30年以上にわたる市場経験をもとに、個人FX投資家向けの相場解説・情報発信を行う。テレビ東京「Newsモーニングサテライト(モーサテ)」への出演をはじめ、NHK、日経CNBC、ストックボイスTV、ニッポン放送など、テレビ・ラジオ・新聞・WEBメディアへの出演・取材・コメント実績多数。
