本日の東京外国為替市場のドル円は、28日のジャクソンホール会合でのタカ派的なウォーシュFRB議長の講演を受けて強含みに推移することが予想されるものの、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性には警戒しておきたい。
ウォーシュFRB議長は、ジャクソンホール会合でのデビュー戦となる講演で、物価上昇圧力の抑制に向けて追加利上げが必要となる可能性を、これまでで最も明確に示唆した。しかし、利上げの時期については言及せず、今回の発言を「フォワードガイダンス」と受け取るべきではないとくぎを刺した。
「基調インフレ率が目標に向かっていると確信できなければ、まだやるべきことがある(We must be confident that underlying inflation is moving to our objective, clearly and at sufficient speed. Otherwise, we have work to do.)」
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」での9月米連邦公開市場委員会(FOMC)への予想は、講演前は据え置きが優勢だったが、タカ派的な講演の後は、利上げ確率が優勢となっている。
ドル円は、タカ派的なウォーシュFRB議長講演を受けて、日米通貨当局の防衛ラインと思われる160円台に上昇してきており、本日からのG20財務相・中央銀行総裁会議を控えて、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒しておきたい。
片山財務相は、月次ベースでの過去最大規模の円買い介入(15兆3993億円)の後、「さらなる協調介入も躊躇しない」と述べ、ベッセント米財務長官も同様の発言を述べていた。
また、ベッセント米財務長官は、20日に、国債市場における利回り上昇は根本的なファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を反映していないとして、財政健全化に向けた歳出入両面での具体策の公表を示唆しており、今週も関連ヘッドラインに警戒しておきたい。
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
