
来週(8/31~9/4)のドル円相場の重要イベント
来週のドル円相場(8月31日~9月4日)は、米8月雇用統計が最大の焦点です。JOLTS求人件数やADP雇用統計、ISM景況指数など米国の重要指標も相次いで発表されます。
今週は米7月PCEデフレーターが市場予想を上回り、米インフレの粘着性が確認されました。一方、日本では日銀の追加利上げ観測が高まっています。来週は米労働市場の強さを確認しながら、FRBの金融政策を巡る思惑がドル円の方向性を左右しそうです。
⚫️予想レンジ:157円台後半~161円台前半
8/31(月)
日米の重要イベントは特になし
9/1(火)
【アメリカ】8月ISM製造業景況指数
【アメリカ】7月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
9/2(水)
【アメリカ】8月ADP雇用統計
【アメリカ】米地区連銀経済報告(ベージュブック)
9/3(木)
【アメリカ】7月貿易収支
【アメリカ】8月ISM非製造業景況指数(総合)
9/4(金)
【アメリカ】8月非農業部門雇用者数変化
【アメリカ】8月失業率
【アメリカ】8月平均時給
⚫️米雇用統計が最大の焦点
来週最大の注目は、4日に発表される米8月雇用統計です。
FRBの金融政策を見通すうえでは、インフレだけでなく労働市場の強さも重要な判断材料となります。雇用者数や平均時給が市場予想を上回れば、FRBによる追加利上げ観測が高まり、米長期金利の上昇を通じてドル買いが強まる可能性があります。
一方、雇用者数の伸びが鈍化し、失業率が上昇するなど労働市場の減速が確認されれば、追加利上げ観測が後退する可能性があります。その場合は米金利の低下とともに、ドル円が下落する展開も考えられます。
雇用統計に先立ち、1日のJOLTS求人件数、2日のADP雇用統計も発表されます。これらの指標で米労働市場の減速が示されれば、雇用統計を前にドル売りが強まる可能性があるため注意が必要です。
⚫️ISM景況指数で米景気の底堅さを確認
来週は、米国の景気動向を確認するISM景況指数にも注目です。
1日には8月ISM製造業景況指数、3日には8月ISM非製造業景況指数が発表されます。特に米国経済の中心であるサービス業の動向を示すISM非製造業景況指数は、米景気の底堅さを判断する重要な材料です。
今週発表された米8月消費者信頼感指数は市場予想を下回った一方、7月PCEデフレーターは予想を上回りました。米景気に減速の兆しがみられる一方、インフレ圧力も残っています。ISM景況指数が強い結果となれば、米景気の底堅さが改めて意識され、FRBの追加利上げを後押しする材料となりそうです。
今週の振り返り
今週のドル円は159円前後を中心に、方向感の乏しい展開となりました。
米8月消費者信頼感指数は市場予想を下回った一方、7月PCEデフレーターは前年比3.7%と予想を上回り、米インフレの粘着性が確認されました。また、米新規失業保険申請件数も予想を下回り、米労働市場の底堅さが意識されました。
日本では、氷見野日銀副総裁が物価の上振れリスクに言及したほか、8月東京都区部コアCPIも市場予想を上回りました。日銀の追加利上げ観測が円を支えた一方、米国でも利上げ観測が残り、ドル円は159円前後でもみ合う展開となりました。
来週(8/31~9/4)のドル円見通し
来週は、米雇用統計をはじめとする米労働市場の指標がドル円の方向性を左右しそうです。
雇用統計で雇用者数や平均時給が強い結果となれば、FRBの追加利上げ観測が高まり、米長期金利の上昇とともにドル円は160~161円台を試す可能性があります。一方、JOLTS求人件数やADP雇用統計、雇用統計で労働市場の減速が相次いで確認されれば、FRBの追加利上げ観測が後退し、ドル円は157~158円台へ調整する可能性があります。
ただ、日本では8月東京都区部CPIが市場予想を上回っており、日銀の追加利上げ観測は引き続きドル円の上値を抑える材料となりそうです。
来週は「米雇用統計の結果がFRBの追加利上げを後押しするか」が最大のポイントです。4日の米8月雇用統計は、9月FOMCを見通すうえで重要な材料となり、ドル円が160円台を明確に上抜けるか、再び158円前後へ下落するかを左右する可能性があります。
