
メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 :2026年8月28日12時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
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トルコリラ/円(4時間足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
先週のトルコリラ/円は上値の重い展開
週初24日に3.282円前後で取引が始まると、26日には3.308円前後まで小幅に上昇しましたがリラ買い・円売りの動きは続かず、28日の東京市場では3.29円台中心の値動きとなっています。なお、トルコ中銀は前週末23日に、イラン戦争に伴うエネルギー価格の高騰に対処するため差し止めていた1週間物レポ入札による資金供給を再開すると発表しました。これは、金融政策の正常化に向けた措置としてリラの下値を支えたものの、金融引き締め措置の解除でもあることから、積極的にリラを買う材料にはならなかったと見られます。結果的に先週は、トルコ(リラ)固有の売買材料は少なく、リラ円はドル/リラの上昇(ドル高・リラ安)とドル/円の上昇(ドル高・円安)に挟まれる形でもみ合いました。
今週のトルコリラ/円の注目ポイントはインフレ率
今週9月3日にトルコ8月消費者物価指数(CPI)が発表されます。市場予想は前年比+31.6%となっており、7月の+31.75%からわずかに伸びが鈍化する見通しです。中東情勢の悪化によるエネルギー価格の高騰を背景に、再燃していたインフレは緩やかに減速に向かってるようです。これに伴い、トルコ中銀は1週間物レポ入札による資金供給を再開するなど、インフレ警戒姿勢を緩めています。しかし、中銀が予測として示した「年末時点のインフレ28%」には依然として距離があることから、利下げの再開はまだ見通せない状況です。仮に利下げを拙速に再開すれば、リラ安が進行して輸入物価を押し上げるリスクが高まることになるでしょう。逆に、市場の利下げ観測がほとんどない状態でのインフレ鈍化はリラへの信頼を高める効果があると考えられます。トルコ8月CPIに注目です。
来週のトルコリラ/円の見通し
予想レンジ
3.270~3.325円
基調
弱もち合い
今週の注目ポイント
☆9/3 トルコ8月CPI
・主要国株価、国際商品価格
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年から外国為替市場に携わる為替アナリスト。証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社し、ドル/円スポット、資金(デポジット)、金利デリバティブなど国際金融商品の取引仲介業務を担当。2009年7月、外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・金融市場の調査・分析に従事。2011年12月より現職。
30年以上にわたる市場経験をもとに、個人FX投資家向けの相場解説・情報発信を行う。テレビ東京「Newsモーニングサテライト(モーサテ)」への出演をはじめ、NHK、日経CNBC、ストックボイスTV、ニッポン放送など、テレビ・ラジオ・新聞・WEBメディアへの出演・取材・コメント実績多数。
