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メキシコペソ/円見通し|16.90割れでも9.455円届かず、米加摩擦は新たな追い風か 2026年8月26日

 

メキシコペソ/円チャート 日足 100日線 2026年8月26日 見通し

執筆日時:2026年8月26日11時/予想期間:2026年8月26日〜9月2日

【この記事でわかること】

  • 今後1週間のメキシコペソ/円の予想レンジ:9.25〜9.50円
  • 上昇要因:CPIの粘着性、GDP持ち直し、米加貿易摩擦による相対的優位
  • 下落リスク:IMMポジションの偏り、ドル/メキシコペソの調整、円高要因
  • 重要な分岐点:9.455円・9.30円・9.27円の攻防

本稿では、メキシコペソ/円(MXN/JPY)の最新見通しを、 ファンダメンタルズ・テクニカル・注文情報の3つの視点から総合的に解説します。

期間中のメキシコペソ/円の予想レンジは9.25〜9.50円として、ベースシナリオは、9.30円前後を支えに9.455円を試す展開をみています。

前回は、ドル/メキシコペソが16.90を明確に割り込み、メキシコペソ/円が9.455円を超えれば、円安頼みではない上放れとみていましたが、メキシコペソ/円の直近高値は9.408円付近と、2024年5月高値の9.455円には届きませんでした。

それでも、この1週間でペソの底堅さを補強する材料は増えています。インフレの粘着性や景気の持ち直しに加え、米加貿易摩擦によるメキシコの相対的な優位も意識され始めました。来週は、対ドルで進んだメキシコペソ高を対円でも高値更新につなげられるかが焦点になりそうです。

メキシコペソ/円を支える3つの材料|CPI・投機筋ポジション・米加貿易摩擦

CPIの粘着性と4〜6月期GDP|政策金利6.50%維持の観測を補強

8月前半のメキシコ消費者物価指数(CPI)は前年比+3.26%と中銀の目標レンジ内に収まりましたが、コアCPIは+3.93%と高止まりしました。また4〜6月期の国内総生産(GDP)改定値は前期比1.4%増と、1〜3月期の0.3%減から持ち直しています。

もっとも、このGDPにはW杯関連支出による押し上げも指摘されており、6月単月の経済活動は前月比0.1%減でした。景気回復の持続性については、慎重にみておく余地があります。

それでも、コアインフレの粘着性と景気の持ち直しは、メキシコ中銀(Banxico)が政策金利6.50%を当面維持するという従来の見方を補強する材料といえます。高金利通貨としてのスワップポイント面の魅力を支える環境は、当面続く可能性があります。26日の四半期報告では、成長率とインフレ見通しの修正が手掛かりになりそうです。

16.90割れを達成|ただしIMMのポジションは買い一辺倒ではない

為替市場では、ドル/メキシコペソが前回注目した16.90を割り込み、16.88付近までメキシコペソ高が進みました。高金利に加え、ドル安や製造業輸出の底堅さもメキシコペソ相場を支えています。

メキシコペソ 投機筋 IMMポジション 2026年8月

シカゴ通貨先物(メキシコペソ)投機筋(Non-Commercial)のポジションー外為どっとコム

しかし、8月18日時点のシカゴ通貨先物市場の投機筋のポジションは、ロングが前週比10,035枚増えた一方、ショートも14,256枚増加し、ネットロングは83,673枚から79,452枚へ減少しています。メキシコペソ高基調そのものは強いものの、投機筋が一方向に買い増しているわけではないようです。この点では、メキシコペソが対ドルでかなり良い水準まで上昇しているとも考えられます。

対ドルで16.90割れが定着してさらにメキシコペソ高が進むのか、それとも利益確定やポジション調整が入るのか。ここは買い持ちの方ほど、意識しておきたい分岐点になりそうです。

米加貿易摩擦は支援材料|一方でUSMCAの不透明感はむしろ増している

8月22日、米国は合板や酒類、電気機器など約200億ドル相当のカナダ製品に50%の関税を発動しました。カナダも25日、700品目を超える米国からの輸入品に最大50%の関税を課すと発表しています。米加間の関税負担が高まる一方、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の原産地規則を満たすメキシコ製品は引き続き優遇されます。

このため、米企業が調達や生産の一部をメキシコへ移す可能性があり、北米の生産拠点としてメキシコの相対的な優位性はやや高まっていると言えます。

ただ、現時点でメキシコ経済を大きく押し上げるほどの材料とはいえません。関税が米国のインフレや金利上昇につながれば、ドル高を通じて対ドルのメキシコペソ高を抑える可能性もあるからです。あくまで支援材料の一つと捉えるのが妥当でしょう。

一方、USMCAについては米国が現行のままの更新を見送ったことで、中長期的な不透明感はむしろ増しています。設備投資や企業活動への抑制要因として、この点は引き続き警戒しておきたいところです。

円高が進まないことも下支え|日銀利上げ観測とドル/円159円

メキシコペソ側が強い一方、メキシコペソ/円のもう一つの変数は円相場です。日本では9月の日本銀行(日銀)の利上げ観測が高まっていますが、ドル/円は159円前後で底堅く、「利上げ観測→円高」という反応は今のところ限定的にとどまっています。

27日の氷見野日銀副総裁の講演・記者会見や、28日の東京都区部CPIを受けて、実際に円買いが強まるかどうかが重要になります。円が上昇しきれない状態が続けば、メキシコペソ/円の下値は支えられる展開が期待されます。

テクニカル分析|移動平均線とRSIから見る上値・下値のめど

メキシコペソ円 テクニカル分析 RSI 移動平均

メキシコペソ/円 日足/25日・75日移動平均/14日RSI 外為ドットコム「外貨ネクストネオ」

日足では25日移動平均線が9.30円付近、75日線が9.27円付近、14日相対力指数(RSI)は59.5です。

上値はまず9.408円、その先が重要なレジスタンスとなる9.455円です。9.455円を突破し、対ドルでもペソ高が続けば9.50円方向が視野に入ります。

下値は9.30円が最初のサポートで、75日線の9.27円を明確に割り込めば、上昇基調そのものの見直しが必要になりそうです。

メキシコペソ/円のシナリオの組み立て方

メインシナリオは、9.30円前後を支えに9.455円を試す展開です。

上方向へ修正する条件は、9.455円を明確に上抜け、かつドル/メキシコペソが16.90を割り込んだ状態を保つこと。

下方向へ修正する条件は、9.27円を明確に割り込むケースです。25日線・75日線サポートを同時に失い、上昇基調の前提が崩れます。

以上はあくまで一つの見方で、市場でも評価は分かれています。ご自身がどの材料を重く見るかに合わせて、戦略を組み立ててみてください。

【あなたの見通しは?】

A:9.455円を突破し、9.50円方向へ上値を伸ばす

B:9.30円台での上値の重い推移が続き、9.455円手前で足踏みする

C:9.27円を割り込み、調整局面に入る

メキシコペソ/円の注文情報(オーダーブック分析)

2026年8月26日 11:20時点 現在レート:9.38-9.38円
Sell Rate Buy
12,000 Lot 9.85 3,000 Lot
6,000 Lot 9.80 3,000 Lot
12,000 Lot 9.75 3,000 Lot
6,000 Lot 9.70 3,000 Lot
6,000 Lot 9.65 3,000 Lot
12,000 Lot 9.60 3,000 Lot
9,000 Lot 9.55 3,000 Lot
18,000 Lot 9.50 3,000 Lot
30,000 Lot 9.45 3,000 Lot
30,000 Lot 9.40 3,000 Lot
0 Lot 9.35 0 Lot
21,000 Lot 9.30 30,000 Lot
9,000 Lot 9.25 21,000 Lot
6,000 Lot 9.20 15,000 Lot
6,000 Lot 9.15 12,000 Lot
12,000 Lot 9.10 24,000 Lot
9,000 Lot 9.05 15,000 Lot
6,000 Lot 9.00 27,000 Lot
3,000 Lot 8.95 18,000 Lot
9,000 Lot 8.90 27,000 Lot
9,000 Lot 8.85 15,000 Lot
注文数量はLot数で表示しています。1メモリ=3,000 Lot。
本データは10分おきに再集計され、その約5分後に表示されます。
背景が水色の行は現在レートの位置を表しています。

メキシコペソ/円は現在9.38円付近で、直上の9.40円と9.45円にはそれぞれ30,000 Lotの売り注文が並んでいます。特に9.45円は、テクニカル面でも2024年5月高値の9.455円に近く、目先の上値抵抗として意識されやすい水準です。9.40円台へ上昇した際に、これらの売り注文をこなして上抜けられるかがポイントになります。

一方、下方向では9.30円に30,000 Lot、9.25円に21,000 Lotの買い注文があります。9.30円付近には25日移動平均線も位置しているため、注文状況とテクニカルの両面から下値支持として意識されそうです。

今後の重要イベント

  • 8月26日(水) 21:30 米国 PCE・GDP改定値・耐久財受注
  • 8月26日(水) 27:30 メキシコ Banxico四半期報告
  • 8月27日(木) 10:30 日本 氷見野日銀副総裁講演
  • 8月27日(木) 21:00 メキシコ 貿易収支・失業率
  • 8月27〜29日 米国 ジャクソンホール経済政策シンポジウム
  • 8月28日(金) 08:30 日本 東京都区部CPI
  • 8月28日(金) 23:00 米国 ウォーシュFRB議長講演
  • 9月01日(火) 23:00 米国 ISM製造業景況指数・JOLTS
  • 9月01日(火) 24:00 メキシコ 製造業PMI