8月独製造業PMIも54.1と約4年ぶりの高水準に達し、AI関連需要や防衛関連の設備投資が生産増を支えている。金利先高観の高まりは欧州債券市場にも波及し、独30年債利回りは2011年以来の高水準となる3.79%まで上昇、財政拡張が続くフランスでは10年債利回りが約18年ぶりの水準に迫ってきた。
景気の底堅さとインフレ高止まりが欧州の金利先高観を支える一方、欧州債売りが金利上昇を通じてユーロの重しとなる可能性にも留意したい。
ポンドは、年内残り3回のMPC(金融政策委員会)のうち1回の利上げが織り込まれ、短期金融市場が示す利上げ確率は年末に向けて緩やかに切り上がる形となっている。7月会合では9人中3人が政策金利4.00%への引き上げを主張し、タカ派色は根強い。
先週末の8月英サービス業PMIも6カ月ぶりの高水準となり、景気の底堅さも支えとなった。一方で7月の政府財政収支は予想外の赤字となり、10月末に控える予算発表を前に、財政規律を巡る思惑がポンドと英国債の双方を左右しやすい局面が続きそうだ。
このほか、米財務省による長期債買い戻し拡大を背景としたドル安基調が続くかも意識される。中東情勢では米国によるイラン制裁の動向が引き続き材料視され、原油価格は前週の急伸から週明けやや反落しているが、再燃すればユーロ圏・英国のインフレ懸念を通じて両中銀の引き締め観測を強める要因になり得るだろう。
想定レンジ上限
・ユーロドル、5月13日高値1.1742ドル
・ポンドドル、2月4日高値1.3733ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.1612ドル
・ポンドドル、日足一目均衡表・転換線1.3575ドル
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
