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【市場概況】東京為替見通し=ドル円、中東情勢を見極め 揺らぐトランプ政権の足元

昨日の海外市場でドル円は欧州序盤につけた159.78円で上昇一服も、159円半ばでは底堅い動きだった。中東情勢の不安定さから原油価格が高止まり、ドル円相場の支えとなった。ユーロドルは1.15ドル後半で上下する展開が続いた。

 本日の東京為替市場でドル円は、中東情勢の緊迫化が続く中、トランプ大統領の支持率低下が今後の対応にどう影響するかを見極める展開となりそうだ。なお、NY午後には7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控えている。

 中東情勢では、トランプ大統領が18日、イランとの協議は現在行われておらず予定もないと表明した。イラン側も、米国による港湾封鎖解除や原油制裁解除などの条件が満たされるまでホルムズ海峡を再開しない姿勢を崩さない。双方が「開いている」「条件履行まで閉鎖」と言い分を譲らない状況が続いており、外交不調なら「全面攻勢」に移行する可能性も示唆されている。

 WTI原油先物は18日に一時86ドル手前まで上昇した。もっとも、サウジアラムコがホルムズ海峡内での原油積み込みを再開するなど、供給が完全に途絶しているわけではない。この点は、原油急騰を抑える一因にもなっている。

 こうした中、トランプ氏の支持率低下という新たな要因も意識され始めている。ロイター/イプソス調査では支持率が33%まで低下し、2期目で最低を記録。米国民の8割がイラン戦争の長期化を見込んでおり、経済政策の信頼度でも民主党が共和党を初めて上回るなど逆風が強まっている。

 市場では、支持率回復のためにトランプ氏が戦争の早期終結を急ぐとの見方があるが、終わらせ方次第で評価は分かれる。軍事圧力を維持しつつ交渉再開に転じ「勝利による終結」を演出するのか、強硬姿勢をさらに強めるのか、方向性は見通しにくい。前者であれば原油安を通じたインフレ懸念の後退やFRBの政策観測にも波及しうるだけに、今後の言動に注意したい。

 日本については、前日の見通しで述べた高市政権の財政運営を巡る懸念が引き続きくすぶっている。基礎的財政収支の黒字化目標見直しや特例公債法案の提出年に当たることなどから、財政規律への疑念が強まれば日本国債と円が同時に売られる展開もあり得る。

 一方で、日銀の9月利上げ織り込みは進んでいるものの、高市政権がリフレ派の審議委員を指名するなど利上げに慎重な布陣を敷いているため、大幅な利上げは期待しにくい。今のところ、円買い材料としての力は弱いだろう。

(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ