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S&P500見通し(8/7〜14)|7,850を試せるか7,500まで押すか、雇用統計とCPIで見る方向感 2026年8月7日

 

S&P500(SP500) 見通し、7,500~7,850ポイント予想 2026年8月7日

作成日時 2026年8月7日 11時30分

監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 小野直人

8月7日~14日の米国株式市場には、重要指標が目白押しで気の抜けない週になりそうです。高金利の維持そのものは当面続くとの見方が大勢ですが、9月会合で実際に動くかどうかまでは市場も読み切れていません。以下では材料を整理していきますが、読み進めながら「自分はどの材料を重く見るのか」を意識していただくと、週明け以降の値動きへの向き合い方が変わってくるはずです。

予想レンジ:7,500〜7,850ポイント

SP500見通し、高値を更新には金利の落ち着きが条件に

足元のSP500は企業業績の強さを支えに最高値を更新しました。ただ、ここから上値を追えるかについては、市場でも見方が割れています。「業績相場は続く」とみる向きがある一方、「好決算はすでに株価に織り込まれた」との声も少なくありません。

ベースシナリオは、好決算がある程度織り込まれた以上、ここから上昇に弾みをつけるには、企業業績に加えて米長期金利が落ち着き、株価の支えに回ることが必要との見方で、上昇ペースは緩やかにとどまるというものです。米国経済の急激な悪化を示すことなく、労働市場やインフレの過熱感だけが和らげば、SP500は上値を試しやすくなりますが、この条件が揃わない限り、最高値圏での足踏みは避けにくいということでもあります。

判断を分けるのは、7日の雇用統計と12・13日の物価指標が、利上げ観測を引き寄せるのか、それとも利上げ時期の後ろ倒しを意識させるのか、という一点になります。

米経済指標はここだけ確認|雇用統計・CPI・PPIの着眼点

雇用統計で見るべきは、雇用者数の増減、失業率、平均時給など「雇用市場の質」です。雇用が強すぎれば金利上昇につながり、弱すぎれば景気悪化への警戒が強まります。株価にとって望ましいのは、景気不安を招かずに労働市場の過熱感だけが和らぐ内容です。

消費者物価指数(CPI)は、住居費を含むサービス価格の上昇圧力が弱まっているかが焦点です。サービスインフレの粘着性が残れば、米長期金利は低下しにくく、株価の上値を抑える要因になります。反対に、ヘッドラインが原油高で上振れてもサービスが落ち着いていれば、市場は一時的な振れと判断する余地があります。

生産者物価指数(PPI)はCPIの翌日に発表されます。企業段階のコスト圧力が続いていれば、CPI発表後もインフレへの警戒が残り、長期金利を押し上げる可能性があります。

指標結果のSP500への3つの波及経路

雇用が緩やかに減速し、CPI・PPIも落ち着いた場合、景気の底堅さを保ったままインフレと金利上昇への警戒が和らぎます。好業績に金利面の支えが加わり、SP500が最高値をさらに更新する展開が考えられます。買い持ちの方にとっては、最も素直に含み益が伸びやすい組み合わせです。

雇用や賃金が強く、サービス物価やPPIも上振れた場合は、利上げ時期の前倒し観測から米長期金利が上昇しやすくなります。企業業績が良好でも、金利上昇によって株価の割高感が意識され、最高値圏から押し戻される可能性があります。高値圏で買い持ちを抱えている場合、最も警戒したいパターンといえます。

雇用が市場予想を大きく下回った場合も注意が必要です。長期金利の低下は株価を支えますが、景気悪化への警戒が強まれば、その効果を打ち消しかねません。「悪材料が好材料」と受け止められるかどうかは、弱さの程度次第です。

見落としやすい伏兵|原油高と米国債入札

中東情勢の悪化で原油価格が再上昇すれば、インフレ懸念と長期金利上昇を通じて株価の重しとなります。米国債入札が低調な結果となった場合も、長期金利の上振れを通じて波及する可能性があります。

また、10年債入札がCPI発表と同じ現地日程、30年債入札がPPI発表と同じ現地日程に組まれています。指標を受けて動いた金利水準に対し、投資家の需要が実際に伴うかどうかが数時間後に確認される形となり、指標の数字だけでは判断しきれない場面での補助材料になりやすいため、注意が必要です。

テクニカル分析|移動平均線とRSIで見るSP500の下値メド

SP500テクニカル分析 2026年8月7日 日足移動平均線/14日RSI

SP500 日足/25日・50日・100日移動平均線/14日RSI 外為どっとコム「CFDネクスト」

SP500は最高値を更新し、主要な移動平均線をいずれも上回っています。25日移動平均線が7,529ポイント付近、50日移動平均線が7,488ポイント付近、100日移動平均線が7,285ポイント付近と、期間の短いほうから長いほうにかけて順に上から並び、いずれも上向きを維持しています。上昇トレンドの形状は崩れていません。

14日の相対力指数(RSI)は66.6。買われ過ぎの目安となる70に近づいていますが、明確な過熱圏には入っていません。今後、価格が高値を切り上げる一方でRSIが切り下がる形になれば、上昇の勢いが鈍っているサインとして注意したいところです。

下値は二段構えです。まず25日線の7,529ポイント付近が最初の支持となり、割り込んでもすぐ下の50日線7,488ポイント付近が次の支持線になります。両線が集まる7,500ポイント前後を維持できるかが、上昇基調を判断するポイントです。その下は、100日線の7,285ポイント付近が次の下値目安となります。

すでに買い持ちの方にとって、25日線割れは直ちにトレンド転換を意味するものではありません。50日線を明確に下回るかどうかが、見方を切り替える一つの目安になります。一方、高値圏での売り持ちを検討する場合は、RSIが70に接近しているとはいえトレンド自体は上向きであるため、7,500ポイント前後を明確に下抜けるまでは戻り売りの成算は高くない可能性があります。

SP500の視点と戦略、シナリオの組み立て方

筆者のメインシナリオは、雇用の増加は緩やかになる一方、サービスインフレは簡単には鈍化せず、米長期金利も大きく低下しない展開です。9月の利上げ観測が一気に強まる展開も、逆に利上げの可能性がほぼ消える展開も、現時点では想定しにくいとみています。このため、SP500は企業業績に支えられて高値圏を維持するものの、上昇ペースは緩やかになりそうです。

もっとも、これはあくまで一つの見方にすぎません。業績の強さを重く見るか、金利の動向を重く見るかで結論は変わります。ご自身がどちらの材料に比重を置くかを決めたうえで、上記の修正条件を「見方を切り替えるきっかけ」として使っていただくのが実用的かと思います。

【あなたの見通しは?】

①上昇シナリオ:雇用・物価がともに落ち着き、金利低下を伴ってSP500は最高値を更新していく

②ベースシナリオ:企業業績が下値を支えるものの金利は下がらず、7,600〜7,750ポイントのレンジ内で高値圏のもみ合いが続く

③下落シナリオ:指標の上振れや原油高で長期金利上昇が警戒されて、少し深く調整し、7,500ポイント前後の支持帯まで押し戻される

今後の重要イベント

  • 8月7日(金)21:30 米国 7月雇用統計
  • 8月11日(火)26:00 米国 3年債入札
  • 8月12日(水)21:30 米国 7月消費者物価指数・CPI
  • 8月12日(水)26:00 米国 10年債入札
  • 8月13日(木)21:30 米国 7月卸売物価指数・PPI
  • 8月13日(木)21:30 米国 新規失業保険申請件数
  • 8月13日(木)26:00 米国 30年債入札
  • 8月14日(金)21:30 米国 7月小売売上高

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