
本記事のサマリー
来週のドル円相場(8月3日~8月7日)は、8月7日(金)に発表される米7月雇用統計が最大の焦点となります。
非農業部門雇用者数や失業率、平均時給の結果が米労働市場の底堅さを示した場合、FRBによる追加利上げ観測が強まり、ドル円が上値を試す可能性があります。
一方、雇用者数の伸び悩みや失業率の上昇、平均時給の鈍化が確認された場合は、米金利の低下を通じてドル売りが強まる展開に注意が必要です。
●予想レンジ:157円台後半~164円台後半
来週(8/3~8/7)のドル円相場重要イベント
8/3(月)
【アメリカ】7月ISM製造業景況指数
8/4(火)
【アメリカ】6月貿易収支
【アメリカ】6月製造業新規受注(前月比)
【アメリカ】6月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
8/5(水)
【日本】6月毎月勤労統計調査・現金給与総額(前年同月比)
【日本】日銀・金融政策決定会合議事要旨
【アメリカ】ADP雇用統計
【アメリカ】7月ISM非製造業景況指数(総合)
8/6(木)
【アメリカ】前週分新規失業保険申請件数
8/7(金)
【アメリカ】7月非農業部門雇用者数変化(前月比)
【アメリカ】7月失業率
【アメリカ】7月平均時給
来週最大の注目は、8月7日(金)に発表される米7月雇用統計です。
米雇用統計は、FRBの金融政策を左右する重要イベントです。非農業部門雇用者数が市場予想を上回り、失業率が低水準を維持した場合は、米労働市場の底堅さが意識されるでしょう。
さらに、平均時給の伸びが市場予想を上回れば、賃金上昇を通じたインフレ圧力が意識され、FRBによる追加利上げ観測が強まる可能性があります。米長期金利が上昇すれば、ドル円には上昇圧力がかかりそうです。
反対に、雇用者数が市場予想を下回り、失業率の上昇や平均時給の鈍化も確認された場合は、米景気の減速が意識されます。追加利上げ観測が後退すれば、ドル円は下値を試す可能性があります。
今週の振り返りと来週(8/3~8/7)のポイント
●今週の振り返り
今週のドル円は、中東情勢やFOMC、米経済指標、為替介入観測を受けて大きく変動しました。
週前半は、中東情勢への警戒感が後退したことで「有事のドル買い」が巻き戻され、ドル円は上値の重い展開となりました。一方、米経済指標の底堅さやFOMCを前にした利上げ警戒から、163円台を中心に下値も支えられました。
FOMCでは政策金利が据え置かれたものの、3人の委員が利上げを主張しました。FRBが追加利上げの可能性を残したことで、ドル売りは限定的となりました。
その後、米4-6月期GDPが市場予想を下回り、インフレ指標も鈍化したことからドル円は下落しました。さらに、為替介入観測が強まると、一時157円台まで急落するなど、荒い値動きとなりました。

●来週(8/3~8/7)のポイント
来週は、米7月雇用統計を中心に、米労働市場の強さがFRBの追加利上げを後押しするかが焦点となります。
週初のADP雇用統計が市場予想を上回れば、米雇用統計への期待が高まり、ドル買いが先行する可能性があります。反対に、ADP雇用統計が弱い結果となれば、週末の雇用統計に対する警戒からドル円の上値が重くなりそうです。
FOMCでは政策金利が据え置かれたものの、3人の委員が利上げを主張しました。このため、米雇用統計が市場予想を上回れば、追加利上げを支持する動きがFRB内で広がるとの見方から、ドル買いが強まる可能性があります。
特に注目したいのが平均時給です。賃金の高い伸びが続けば、サービス価格を中心としたインフレ圧力が残っていると判断され、米金利が上昇しやすくなるでしょう。
雇用統計の結果を受けて円安が進んだ場合は、政府高官による円安けん制発言や、実際の為替介入によってドル円が急落するリスクがあります。
ただし、日米の政策金利差は依然として大きく、中長期的な円売り材料も残っています。ドル円が下落した場合でも、節目では押し目買いが入り、下値が支えられる可能性があります。
来週は米雇用統計だけでなく、ADP雇用統計やJOLTS求人件数、ISM景況指数、新規失業保険申請件数を通じて、米国の雇用と景気の方向性を見極める一週間となりそうです。
