
「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
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『最新のドル/円相場を解説』
最新のマーケット情報まとめ
<来週にかけての注目ポイント>
注目点は2つ、為替介入2発目への警戒と、来週末の米7月雇用統計。
<異例の日米韓共同>
7月30日、為替介入と思われる動きが出た。19時頃に不自然な下げがあったが、これはドル売りが強まる中で163円の心理的節目を下抜け、ストップロスを巻き込んだ一時的な下落との見方もある。本格的に動いたのは22時40分頃からで、163円手前から157円90銭まで、高値から約6円の下落となった。
背景として伝わっているのは、韓国によるドル売りウォン買い介入と、日本当局によるドル売り円買い介入。片山財務相は介入について言及しない姿勢だが、韓国側は30日に介入を実施したことを明らかにしており、韓国財務次官は日本と緊密に連携しているとも発言している。時間帯を踏まえると日韓協調介入だった可能性がある。さらに深夜3時前の急落はニューヨーク連銀によるレートチェックと報じられ、その後ベッセント財務長官も円は著しく過小評価されている、ドルに対する円高は懸念していないと述べた。日米韓が足並みを揃えて対応したとの見方もあり、円安是正に対する本気度が意識される展開となっている。
<なぜこのタイミングだったか>
ドルインデックスとドル円を重ねると、前回のゴールデンウィーク時はドルの勢い以上に円売りがドル円を押し上げていた局面で、円買い介入の効果が出やすい地合いだった。その後はイラン情勢を背景とした原油高からドル買い主導で押し上げられていたが、7月に入り骨太ショックなどを経て、ドルインデックスが横ばいのままドル円が上昇している。つまり7月以降は再び円売り主導であり、介入効果が発揮されやすいと判断した可能性がある。
<為替介入2発目の警戒>
過去のケースを見ると、単発で終わらず数日内に2度目が入るケースが多い。IMFのルール(半年間に3回、3営業日以内の介入は1回とカウント)を踏まえると、昨日から数えて本日と来週月曜までが同じカウントに入る。半年に3回しか使えない枠を単発で終えるかという点も含め、収録時点で植田総裁の会見を終えており、それを見極めた上で動く可能性も警戒される。
値動きの面では、2回目は1回目より振れ幅が小さくなる傾向がある。2026年ゴールデンウィークでは4月30日に約5円下落、その後3円ほど戻し、再び3円程度下落と、戻した分以上に押し下げる動きだった。現状は157円90銭から161円手前まで戻しており、再び158円割れを試すような介入が入る可能性もある。確実にあるとは言えないものの、過去の傾向からは2発目の可能性は高いとみられる。
<米7月雇用統計(来週末)>
焦点は堅調さが続くかどうか。FOMC後のウォーシュ議長会見では、インフレへの懸念を示しつつ、経済と労働市場については堅調との認識が示された。中東情勢の先行き不透明感から原油価格が高止まりしインフレ懸念が高まる中、労働市場の底堅さを示す結果となれば、年内利上げ観測が改めて強まりドル買い方向に振れる可能性がある。
前回6月分は5.7万人と予想を大幅に下回り、5月・4月分も下方修正され、3か月平均も低下した。ただしこれはワールドカップ需要が4月・5月を押し上げたとの見方もある。大会を終えた7月分で雇用情勢がどう出るかが注目される。失業率は低水準が続き、新規失業保険申請件数も低水準推移が見込まれる。
FedWatchでは9月会合での0.25%利上げ織り込みが7割弱、年内2回の利上げ観測もくすぶる。9月利上げ観測、あるいは年内2回観測が強まる展開となれば、ドル買いが一段と強まることも考えられる。
<来週の注目イベント>
8/3☆米7月ISM製造業景況指数
8/4◎米6月貿易収支
8/4☆米6月JOLTS求人件数
8/5◎日本6月現金給与総額
8/5◎日銀金融政策決定会合議事録(6月15-16日分)
8/5☆米7月ADP全国雇用者数
8/5☆米7月ISM非製造業景況指数
8/6◎米7月チャレンジャー人員削減数
8/6☆米新規失業保険申請件数
8/7◎日本財務相、為替介入実績(4-6月 日次ベース)
8/7☆カナダ7月雇用統計
8/7☆米7月雇用統計
☆特に重要 ◎重要
<ドル/円 日足>

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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。


