イラン情勢では、ヨルダンの米軍基地への弾道ミサイル攻撃を受け、トランプ大統領が「極めて厳しい打撃」を与えると報復を表明していた。米中央軍のクーパー司令官は10-14日間規模の集中空爆案を用意していたとされ、対応の選択肢が協議中のもよう。そういったなか、日本時間9時半頃には、「米軍がイランへの攻撃を開始した」との報道が伝わった。休戦が事実上崩れた形となり、地政学リスクを意識した動きが強まりやすい局面にある。
欧州前半に発表される4-6月期GDP速報値では、仏やユーロ圏は総じて前回から改善見込みだ。一方で、独の前期比(季節調整済)が+0.1%と前回から0.2ポイント縮小予想だ。この辺りの弱さを市場がどのように判断するかを見極めたい。また、独からは7月消費者物価指数(CPI)速報値も発表予定。こちらは、前月比/前年比ともに前回から大幅に加速が見込まれている。
英国では、金融政策委員会(MPC)の結果が20時に公表される。政策金利は3.75%で据え置きがほぼ確定であり、市場の関心はMPCメンバーによる票割れの構図に向いている。前回6月会合は7対2で据え置きが決定され、中銀チーフエコノミストのピル委員とグリーン委員が利上げを主張していた。今回、票割れがさらにタカ派に傾けば「年内利上げ」の観測が再燃しかねない一方、前回同様の構図にとどまれば、据え置き長期化の見方が強まりやすい。
あわせて公表される四半期の金融政策報告書(MPR)では、原油高を受けたインフレ見通しの修正幅が注目される。中東情勢の緊迫化でエネルギー価格が一段と上振れするなか、英中銀がこれを一時的とみるか、持続的なリスクとみるかで評価が分かれる。ベイリー総裁の会見で「利上げの可能性」を匂わせる発言が出るのか、様子見姿勢を強めるのか、票割れの結果とあわせて見極めどころとなる。
想定レンジ上限
・ユーロドル、6月18日高値1.1528ドル
・ポンドドル、7月17・20日高値1.3481ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル、29日安値1.1375ドル
・ポンドドル、28日安値1.3274ドル
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
