
ドル円レポート:中東リスクの後退に伴う原油安や米経済指標の振るわない結果を受けてドル売りが先行
ニューヨーク市場:地政学リスク後退と原油安(ドル売り)
米・イラン間の停戦に向けた和平交渉が継続する中、仲介を行う中東諸国から「両国が覚書(MOU)復活の合意に近づいている」との見解が伝わりました。これを受けて原油先物価格が下落し、インフレ懸念の後退からドル売りが先行しました。
NY市場に入り、7月米消費者信頼感指数および7月米リッチモンド連銀製造業指数がともに市場予想を下回る結果となると、米経済の減速懸念からドル売りが加速。ドル円は163.643円まで押し下げられました。
NY時間終盤にかけては、実施された米7年債入札が低調な結果となったことを受けて米長期金利が下げ止まり(利回り上昇)、ドル円も163.885円まで買い戻されて取引を終えました。
本日29日のアジア時間:FOMC待ちで全般的に様子見ムード
本日今夜にFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表を控えていることから、市場では全般的に様子見ムードが広がっています。その中でもドル円は底堅く推移しており、163.80円挟みでのもみ合いが続いています。
FOMCでの政策金利発表およびウォーシュFRB議長の記者会見を見極めたい意向が強く、発表までは手控える展開が予想されます。会見での今後の利上げ・利下げサイクルに対する言及、ならびに中東情勢の動向が今後の方向性を左右する見通しです。
黒川健(くろかわ・たける)
米国Capital Market Services LLCニューヨーク本社および上田ハーロー株式会社でカバーディーラー、プロップディーラーを約20年間務める。2021年9月(株)外為どっとコム総合研究所入社後は、テクニカル分析、ファンダメンタル情報を配信している。
