
<第206回> 2026年7月25日
外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。
分析・レポート作成
外為どっとコム総合研究所
調査実施期間
2026年7月17日(金)13:00~2026年7月21日(火)24:00
調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は 405件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。
問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください。
「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が50.9%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は17.3%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△33.6%ポイントと前月の△42.8%ポイントからプラス幅がやや縮小した。
調査期間前後の米ドル/円相場は、1986年12月以来となる163円台へ上昇。中東情勢の悪化を背景とした原油価格の上昇を受けて、米利上げ観測が高まった。一方で、日本政府がGPIFなどによる国内投資について言及したことなどが米ドル高・円安見通しをやや後退させた可能性がある。
今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が167.00円、最安値が148.00円となり、高値の平均値は163.46円、安値の平均値は15.9.26円であった。高値の中央値は163.15円、安値の中央値は160.00円だった。前月調査時(最終日)と実勢レートが前月調査時(最終日)から1.6円ほど切り上がったのに沿って高値・安値の予想中央値は1~2円、米ドル高・円安方向へシフトした。
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理
問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が、40.5%であったのに対し「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は16.5%であった。この結果「ユーロ/円予想DI」は△24.0%ポイントと前月の△23.1%ポイントからプラス幅がわずかに拡大した。
調査期間前後のユーロ/円相場は、185円台で底堅い展開。米国とイランによる報復攻撃の応酬が続く中で原油価格が上昇し、世界的なインフレ懸念が高まった。そうした中、欧州中銀(ECB)による利上げ観測が強まったことでユーロ高・円安のスタンスが維持されたのだろう。
今後1カ月のユーロ/円相場の高値と安値の予想については、最高値が190.00円、最安値が169.00円となり、高値の平均値は186.98円、安値の平均値は182.43円であった。高値の中央値は187.00円、安値の中央値は183.00円であった。実勢レートは前月調査時(最終日)から2.1円ほど切り上がったが、高値・安値の予想中央値は前回からほぼ変化はなかった。
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理
問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が、44.7%であったのに対し「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は16.0%であった。この結果「豪ドル/円予想DI」は△28.7%ポイントと前月の△24.6%ポイントからプラス幅がやや拡大した。
調査期間前後の豪ドル/円相場は、114円台へ持ち直す展開。中東情勢の混乱を起因とした原油価格の上昇が資源国通貨である豪ドルの押上げ要因となった。また、インフレが懸念される中で、豪中銀(RBA)による利上げ期待が高まったこともあり、個人投資家は豪ドル高・円安への見方をやや強めたと考えられる。
今後1カ月の豪ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が120.00円、最安値が95.00円となり、高値の平均値は114.40円、安値の平均値は110.65円であった。高値の中央値は114.50円、安値の中央値は111.15円だった。前月調査時(最終日)と比べ実勢レートが2.4円ほど切り上がったが、高値の中央値や安値の中央値にほとんど変化がなかった。
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理
問4:今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し」については、「英ポンド高・円安方向」と答えた割合が、45.9%であったのに対し「円高・英ポンド安方向」と答えた割合は16.8%であった。この結果「英ポンド/円予想DI」は△29.1%ポイントとなり、前月の△19.3%ポイントからプラス幅が拡大した。
調査期間前後の英ポンド/円相場は、2008年1月以来となる209円台へ上昇した。バーナム新政権下でも財政規律が維持されるとの見方が安心感を誘い、ポンド買いを促した格好だ。こうした地合いを受け、個人投資家もポンド高・円安を見込むスタンスを強めたとみられる。
今後1カ月の英ポンド/円相場の高値と安値の予想については、最高値が225.00円、最安値が185.00円となり、高値の平均値は219.54円、安値の平均値は213.38円であった。高値の中央値は222.00円、安値の中央値は215.00円だった。前月調査(最終日)と比べ実勢レートが5円ほど切り上がったのに沿って、高値・安値の予想中央値が3.5~6円、英ポンド高・円安へシフトした。
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理
問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか
「今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「米ドル」と答えた割合が41.7%と最も多かった。次いで「円」が14.3%、次いで「メキシコペソ」と「英ポンド」が7.9%で並び、以下「トルコリラ(7.7%)」、「豪ドル(7.4%)」、「ユーロ(3.2%)」、と続いた。
「米ドル」は9カ月連続で首位となったが、回答割合は前回の53.8%から低下した。2位の「円」も前回の18.3%から低下しており、3位以下の通貨が軒並み回答割合を増やす形となった。
調査期間の前後に、メキシコペソ/円は9.38円台へ上昇して2024年5月に付けた史上最高値まであと0.07円程度に迫ったほか、ポンド/円は2008年以来となる219円台へと上伸した。こうした値動きが、それぞれの通貨に対する買い人気上昇の背景にあると考えられる。
なお、「米ドル」を買いたいと答えた理由としては「イラン情勢が不安定だから」、「原油高」、「金利が高いから」、「FRBの利上げ期待」、「米国への投資が続く」などの声が多く出ていた。
問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか
問5とは反対に、「今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「円」が55.8%で最も多かった。次いで「米ドル」が15.3%で続き、以下、「トルコリラ(8.6%)」、「ユーロ(4.7%)」、「スイスフラン(4.0%)」、「英ポンド(3.0%)」、の順になった。
「円」は9カ月連続で最も売りたい通貨となり、回答割合は前回の57.4%からやや低下したものの圧倒的多数を維持。個人投資家の「円」に対する先安観が強い状況が続いている。なお、2位の「米ドル」も回答割合は前回の16.0%からやや低下した。一方、3位以下の「トルコリラ」や「ユーロ」などは前回から割合がいくぶん上昇した。
「円」を売りたいと答えた理由については、「政策金利が低い」、「日銀が利上げしても実質金利はマイナス」など、金融政策に関連する回答が多かった。そのほか、「高市政権の政策方針」、「財政悪化懸念」など、日本政府サイドの要因を円安見通しの理由として挙げる向きも目立った。
問7: 2026年前半(1~6月)のFX取引における損益状況について、投資資金の何%となっていますか。
今回の特別質問として「2026年前半(1~6月)のFX取引における損益状況について、投資資金の何%となっていますか」と尋ねたところ、「0%(変化なし)」が23.7%と最も多かった。次いで「10~20%」が12.1%で、以下「1~5%」が11.6%、「5~10%」が11.4%、「30%以上」が9.6%、「-1~5%」が7.2%、「20~30%」が6.7%と続いた。総じてマイナス=損失と回答した割合は少なかった。プラス=利益と回答した割合は合算で51.4%、マイナスは24.9%だった。
損益について最大の要因は何かを自由記述形式で尋ねたところ、プラスサイドの向きからは「スワップポイントの適切な運用(30%以上)」、「高市政権発足後の円安基調(20~30%)」、「円安とスワップポイント(10~20%)」、などの回答があった。一方、マイナスサイドからは「円安(-30%以上)」、「損切りできず多額の損失を出してしまう。コツコツドカン(-30%以上)」、「(中東絡みの)ヘッドライン相場に翻弄された(-10~20%)」、「円買い介入が入ると思ってドル円をショートし過ぎた(-10~20%)」などの声が挙がった。
問8:2026年後半の為替相場を左右する主要テーマとして、あなたが最も注目しているものはどれですか?
もう一つの特別質問として「2026年後半の為替相場を左右する主要テーマとして、あなたが最も注目しているものはどれですか」と尋ねたところ、「米国の金融政策」が35.1%で最も多かった。「日本の金融政策」が17.5%で続き、合わせて半数以上が日米の金融政策に注目していることが分かった。次いで多かったのが「中東などの地政学動向」で13.1%が回答。米国・イスラエルとイランの戦争が長期化しており、為替市場にも少なからず影響を及ぼしていることが理由であろう。以下、「米国の経済・物価動向(11.4%)」、「米国の政治動向(9.6%)」、と米国の中間選挙イヤーを意識したと見られる回答も目立った。そのあとに「日本の経済・物価動向(4.2%)」、「日本の政治動向(3.7%)」と続き、今年前半の円安を誘発した高市政権の経済政策にも引き続き一定の注目が集まった。なお、「欧州の経済・物価動向(0.5%)」や「欧州の政治動向(0.2%)」は個人投資家の関心が低いテーマと言えるだろう。「その他(1.7%)」と回答した向きからは「AI・半導体バブル(の行方)」などとの声が挙がっていた。


外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
