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来週の為替予想(米ドル/円)164円は通過点? それとも天井か|FOMC・日銀会合で試される上値 ハロンズFX 2026/7/25

 

ドル円予想 2026年7月18日週 チャート分析 162円の膠着を破るのはどちらか

執筆:外為どっとコム総合研究所 小野直人

執筆日時 2026年7月24日 17時20分

ドル円は163.988円まで上昇し、約40年ぶりとなる164円台が視野に入っています。2026年7月27日〜7月31日は、米連邦公開市場委員会(FOMC)日銀金融政策決定会合が集中する一週間です。原油高や日本の財政規律を巡る不透明感が続くなか、円安基調に変化が生じるのかが焦点となります。上値の目処となる164.92円、下値の支持となる163.50円を軸に、来週のドル円見通しと売買戦略を整理します。

予想レンジ:ドル円 161.00〜165.00円

ドル円、およそ40年ぶりに164円に接近

2026年7月20日〜7月24日週のドル円は、約40年ぶりの水準となる164円手前まで上昇しました。米新規失業保険申請件数の減少など底堅い米経済指標に加え、中東情勢の緊迫化に伴う原油高と米金利の上昇、日本の財政運営を巡る不透明感が円売りを促し、ドル円は163.988円まで強含みました。また、片山さつき財務相は「断固たる措置をとる」と円安を牽制しましたが、市場の反応は限定的でした。
(各レート水準は執筆時点のもの)

ドル円見通し:財政規律への不透明感で円安の流れ大きく変わらず

2026年7月27日〜7月31日のドル円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀会合を控え、急落への警戒は必要です。ただ、基本シナリオとしては、引き続き上値を試す展開を見込むのが妥当でしょう。

その理由は、日本国内に円高を持続的に後押しする材料が限られているためです。中東情勢の緊迫化に伴う原油高を受け、日本の交易条件が悪化するとの懸念が円売り要因として意識されています。また、新NISAを通じた海外資産への投資に伴う継続的な円売りフローも、構造的な円安要因として注目されています。

加えて、高市政権の財政運営も、中長期的な円相場を左右する要因です。政府は「骨太の方針2026」で、プライマリーバランスの単年度黒字化時期を機械的に追う方式から、政府債務残高の対GDP比を安定的に低下させることを中核とし、プライマリーバランスを複数年度で管理する方針へ転換しました。

政府は、成長投資と財政の持続可能性を両立させる方針を示していますが、市場では歳出拡大が先行し、債務残高の抑制が進まなければ、円や日本国債への信認を損なうとの警戒も残っています。

また、日銀が展望レポートで物価見通しを引き上げても、それだけで連続的な利上げを示唆するとは限りません。植田総裁が今後の利上げ条件や時期に踏み込まなければ、日銀会合を受けた円買いは一時的な動きにとどまる可能性があります。

米FOMCで、米の金利先高観強まるか

来週の米国市場では、7月28〜29日のFOMCが最大の焦点となります。政策金利は据え置き予想が中心ですが、原油高や地政学リスクを背景に、インフレ懸念が再び強まっています。

声明やウォーシュFRB議長の記者会見で追加利上げへの警戒が示されれば、米長期金利の上昇を通じてドル円を押し上げる可能性があります。また、4〜6月期GDP速報値や6月のPCEデフレーターが市場予想を上回る強さを示せば、年内利上げ観測が強まる展開も想定されます。

ドル円テクニカル分析:165円まで目線切り上げ

ドル円は163円台後半まで上昇し、7月3日安値の160.46円を起点とする上昇基調を維持しています。価格は10日・25日・50日移動平均線をすべて上回り、各移動平均線も上向きです。短期から中期にかけて、テクニカル面では買い優勢の形となっています。

直近では、フィボナッチエクステンションの100%ラインが位置する163.50円付近を上抜け、一時163.99円近辺まで上昇しました。次の焦点は、心理的節目である164.00円を明確に突破できるかです。

上値の目処

164.00円を日足終値で上回れば、上昇の勢いが一段と強まりやすくなります。次の目標は164.50円前後で、その先には161.8%ラインが位置する164.92円付近があります。

ただし、164.92〜165.00円は、フィボナッチ上の目標値と心理的節目が重なる価格帯です。利益確定売りや戻り売りが入りやすく、上昇基調が続く場合でも、いったん伸び悩む可能性を考慮する必要があります。

下値の目処

最初の支持は、上抜けたフィボナッチ100%ラインの163.50円付近です。この水準を維持できれば、上昇トレンドの勢いは保たれるとみられます。

163.50円を下回った場合は、10日移動平均線が位置する162.80円付近、続いて25日移動平均線の162.30円付近が押し目の候補となります。

【ドル円チャート 日足】

ドル円日足 テクニカル分析/10・50・75日移動平均線 2026年7月24日

ドル円 日足10・25・50日移動平均線 外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

2026年7月27日〜7月31日の重要経済指標・イベントスケジュール

  • 7月27日(月)
    • 08:50 日本 6月企業向けサービス価格指数
    • 21:30 アメリカ 6月耐久財受注
  • 7月28日(火)
    • 23:00 アメリカ 7月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
  • 7月29日(水)
    • 27:00 アメリカ 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
    • 27:30 アメリカ ウォーシュFRB議長、定例記者会見
  • 7月30日(木)
    • 08:50 日本 対外対内証券売買契約等の状況
    • 14:30 フランス 4-6月期国内総生産(GDP、速報値)
    • 18:00 ユーロ 4-6月期四半期域内総生産(GDP、速報値)
    • 18:00 ユーロ 6月失業率
    • 20:00 イギリス イングランド銀行(BOE)金利発表
    • 20:00 イギリス 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
    • 21:00 ドイツ 7月消費者物価指数(CPI、速報値)
    • 21:30 アメリカ 6月個人所得
    • 21:30 アメリカ 6月個人消費支出(PCE)
    • 21:30 アメリカ 6月個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)
    • 21:30 アメリカ 新規失業保険申請件数
    • 21:30 アメリカ 4-6月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)
    • 21:30 アメリカ 4-6月期四半期GDP個人消費・速報値
    • 21:30 アメリカ 4-6月期四半期コアPCE・速報値
  • 7月31日(金)
    • 未定 日本 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表
    • 未定 日本 日銀展望レポート
    • 08:30 日本 7月東京都区部消費者物価指数(CPI)
    • 08:30 日本 6月失業率
    • 15:30 日本 植田和男日銀総裁、定例記者会見
    • 16:55 ドイツ 7月失業率
    • 18:00 ユーロ 7月消費者物価指数(HICP、速報値)
    • 19:00 日本 外国為替平衡操作の実施状況
    • 21:30 アメリカ 4-6月期四半期雇用コスト指数

外為どっとコム「経済指標カレンダー」


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外為どっとコム総合研究所
小野 直人
株式会社DZHフィナンシャルリサーチでの情報配信業務、上田ハーロー株式会社での調査・市場部門を経て、2021年より外為どっとコム総合研究所へ参画。ニュースベンダーとFX会社で培った「情報の目利き力」と「市場実務の経験」を武器に、個人投資家へ有益な情報を発信している。ドル円などの主要通貨に加え、トルコリラ・メキシコペソなどの新興国通貨、日経平均・NYダウといった株価指数(CFD)まで、幅広い金融商品の分析を得意とするマーケットアナリスト。