※ライブ配信終了後は、録画動画に切り替わります。
<概況(7/23)>
・7ドル円は163円台前半で推移(放送時点で163円04銭前後)。40年ぶりの高値圏を維持しつつ、東京市場では「下がらないが上がらない」膠着
・東京時間は上値が重いものの163円割れせず高止まり。約40年ぶりの水準でメディア取材が相次ぐ状況
・上値を抑えているのは政府・日銀による円買い介入への警戒感。実際の材料というより「いつ来るかわからない」という不透明感が効いている状態
<前営業日(7/22)の振り返り>
① 日本6月貿易収支:
▲4,069億円と2カ月連続赤字(予想▲1,200億円)。原油など輸入コスト増が主因。ただし米国産原油の輸入額が前年比10倍に増え、対米貿易黒字は縮小=円安要因はむしろ後退との解釈で、ドル円の反応は限定的
②日銀観測報道(ブルームバーグ):
基調的物価上昇率が2%目標にかなり接近、上振れリスクを精査する重要局面。利上げペースを「半年に1回程度」の市場見通しより加速させることに柔軟な姿勢と報道。ドル円は162円60銭台まで下押ししたが即座に反発し163円台を回復
③トランプ大統領の警告:イランがホルムズ海峡で船舶を攻撃した場合、テヘラン市内を含むイランの橋や発電所を破壊するとSNSで発言。核関連施設への攻撃示唆もあり、中東情勢は停戦どころか悪化方向
<今日の見通し>
・米・イランの和平協議再開のメドが立たず、ドル高・円安の流れが継続する想定も高まり、急ピッチの円安時は不安定な値動きになる可能性
・昨日突破するまで上値抵抗だった162.84円前後が下値サポートに転換したように見え、163円台で値固めしつつ高値更新をうかがう展開
・焦点は「介入警戒感がどこまで上値を抑えるか」
・原油高の含意:日本には交易条件悪化=円売り材料、米国にはインフレ再加速=FRB利上げ観測=ドル買い材料。加えて有事のドル買いも
<結論>
・上方向優位。162円80銭台〜162.84円がサポート化した以上、163円台での値固めから高値更新をうかがう地合いが続く
・介入は当面来にくい。162円台で動かなかった以上、163円台での実施はハードルが高い。仮にあるとしても165円を明確に超え、市場が警戒を解いた166〜167円圏が現実的なタイミング
・日銀の来週利上げは想定外。政府の抑制姿勢が強く、仮に0.25%上げても日米金利差の縮小効果は乏しい。むしろ「日本は当面利上げできない」と市場に受け止められるリスクの方が大きい
・円安の本質は構造要因。実質金利マイナスは日本のみで、円は世界的キャリートレードの調達通貨。GPIFやレパトリ減税といった小手先の対応では流れは変わらない。ITバブル崩壊のようなリスク回避が起きても、巻き戻しによる円高は150円台前後が限度との見方
・リスク要因:原油高の継続、トランプ大統領の暴走(核施設攻撃)、そしてトルコリラ円などキャリー通貨のポジション膨張。ポジションサイズは余裕を持って
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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
