
メキシコペソ/円は円安基調を追い風に9.37円台へ上昇し、テクニカル面では上昇トレンドを維持しています。
7月22日〜7月29日には、USMCA協議、メキシコのCPI、米FOMCが重なり、ファンダメンタル要因が複雑に絡む局面です。本記事では、予想レンジと材料を整理し、テクニカル分析もあわせ今週の戦略を立てやすくします。
執筆日時:2026年7月22日12時50分
メキシコペソ/円の今後1週間の予想レンジ:9.28〜9.45円
メキシコペソ/円の週間予想|円安を支えに上値を試す展開
メインシナリオは、下値を支えられながら上値を試す展開を想定します。円安基調が上昇を後押しする一方、上げの主役がメキシコペソ買いではなく円安である点には留意しておきたいところです。
レンジ内では、やや上方向を試しやすいと見ています。下値では9.31円付近の10日移動平均線が意識され、ここを維持できるかが目先の支えとなります。上方向は9.40円を超えられるかが分岐点で、これを上抜けると上値抵抗の9.45円が視野に入ります。反対に、下方向の分岐点は9.31円で、ここを明確に割り込むと下値模索に転じやすくなります。
見通しが変わる条件は、円が急騰する局面です。FOMCなどをきっかけにリスクオフが強まり、円買いとメキシコペソ売りが同時に進むと、上昇に傾いたシナリオは崩れやすくなります。
メキシコペソ/円の注目材料|政策金利・USMCA・FOMCを確認
メキシコ中銀の政策金利とインフレ、景気動向
メキシコ中銀(Banxico)は政策金利を6.50%で据え置き、当面は現行水準を維持することが適切との見方を示しています。6月のインフレ率は前年比+3.37%と5月の+3.94%から低下し、コアも+4.03%へ小幅に鈍化しました。一方で1-3月期GDPは前期比マイナス0.6%となりました。
市場では、インフレは鈍化傾向を示しているものの、コアの部分のインフレのしつこさが意識されて利下げ期待は盛り上がりにくく、高い金利水準が当面維持されるとの見方が優勢です。
利下げ期待が盛り上がっていないことは、金利差を目的としたメキシコペソ需要を支えます。ただし、7月23日に発表される7月前半の消費者物価指数(CPI)が、現在の据え置き見通しが変わる可能性もあるため、まずは同指標の結果が注目されます。
USMCA協議と米・メキシコ通商関係がペソ相場を左右
次は、通商協議の行方もメキシコペソを動かす要因となります。米国は7月1日のUSMCA共同見直しで、協定を現行の内容のまま更新することに同意しませんでした。ただし、USMCAは失効しておらず、交渉中も引き続き有効です。
米国とメキシコは7月21日から3日間、第3回の二国間協議を実施します。鉄鋼・アルミ、自動車、経済安全保障、労働、農業、電子決済などが議題です。
協議の進展が示されれば、メキシコの輸出や投資環境への懸念が後退し、メキシコペソを支える可能性があります。一方、関税や自動車分野で対立が強まれば、ドル/メキシコペソが上昇し、メキシコペソ/円の上値を抑えそうです。
米FOMCとドル高・円安、メキシコペソ安の相反する影響
想定期間の後半、7月28~29日には米FOMCが開催されます。現行の政策金利は3.5~3.75%で、今回は経済見通し(SEP)の公表はなく、注目は声明やFRB議長の記者会見のトーンから米金利の方向感を探ることになります。
ここはメキシコペソ/円にとって、方向が相反しやすい材料です。ドル高に振れれば円安を通じて上昇要因となる一方、同じドル高はメキシコペソ安を通じて下落要因にもなります。どちらが優勢になるかは、市場全体のリスク許容度次第です。とりわけリスクオフで円が急騰する展開は、上値の重しとなりやすい点に注意が必要です。
メキシコペソの市場センチメント|投機筋の買い越しが下値を支える

7月14日時点のメキシコペソ先物では、非商業部門が買い10万7,127枚、売り3万4,172枚で、差し引き7万2,955枚の買い越しとなっています。
投機筋の大幅な買い越しは、ペソに対する基本的な強気姿勢が残っていることを示します。一方、買い越し幅は前週から4,402枚縮小しており、新たなメキシコペソ買いの勢いはやや鈍っています。
地政学リスクや米金利上昇を通じた新興国通貨売りには注意が必要ですが、市場センチメントは円安とメキシコペソの買い越しが下値を支えており、結論としてはやや上向きです。
メキシコペソ/円のテクニカル分析|9.40円と9.31円が分岐点

メキシコペソ/円は7月15日の9.33円前後から9.37円台まで上昇し、主要な移動平均線を上回っています。
10日移動平均線は9.31円付近、25日移動平均線は9.28円付近、75日移動平均線は9.21円付近です。短期の移動平均線ほど上に位置しており、上昇基調が続いています。
RSI(14日)は61.4です。上昇モメンタムは強まっていますが、一般的な買われ過ぎの目安となる70には達しておらず、上昇余地は残されています。
テクニカル面では、短期の分岐点である9.31円を維持する限り、「じり高」という相場展開が支持されやすいと見られます。
メキシコペソ/円のシナリオを組み立てる方法
メインシナリオは、メキシコの政策金利据え置き見通しがメキシコペソを支え、円安が続くことで、メキシコペソ/円が9.31~9.40円の範囲で底堅く推移する展開です。
メキシコペソ/円は、ドル円の上昇だけでなく、ドル/メキシコペソが低下してペソ高を伴っているかを確認することで、上昇の持続力が判断しやすくなります。
円安だけで上昇しているのか、メキシコペソ高も加わっているのかを見極めることで、ご自身の見通しも組み立てやすくなると考えます。
【あなたの見通しは?】メキシコペソ/円の3つのシナリオ
A:メインシナリオ
政策金利の据え置き見通しと円安が下値を支え、9.31~9.40円で押し目を挟みながら上値を試す。
B:上振れシナリオ
USMCA協議の進展とメキシコペソ高、ドル円の163円台維持が重なり、9.45円を試す。
C:下振れシナリオ
USMCA協議の難航と円の急反発が重なり、9.31円を下回って9.28円へ調整する。
メキシコペソ/円の注文情報
| Sell | Rate | Buy |
|---|---|---|
| ■■ | 9.85 | □ |
| ■■ | 9.80 | □ |
| ■■ | 9.75 | □ |
| ■■ | 9.70 | □ |
| ■ | 9.65 | □ |
| ■■ | 9.60 | □ |
| ■■ | 9.55 | □ |
| ■■■■ | 9.50 | □ |
| ■■■■■ | 9.45 | □ |
| ■■■■■■■■■■ | 9.40 | □ |
| 9.35 | ||
| □□□ | 9.30 | ■■■■■■■■■■ |
| □ | 9.25 | ■■■■■■■■■■ |
| □ | 9.20 | ■■■■■■■■■■ |
| □ | 9.15 | ■■■■■■■■ |
| □□ | 9.10 | ■■■■■■ |
| □□□ | 9.05 | ■■■■■ |
| □□□ | 9.00 | ■■■■■■■■ |
| □ | 8.95 | ■■■■■■■■ |
| □ | 8.90 | ■■■■■■■■■■ |
| □□ | 8.85 | ■■■■■ |
本データは10分おきに再集計され、その約5分後に表示されます。
背景が水色の行は現在レートの位置を表しています。
メキシコペソ/円の今後の重要イベント
- 7月21日(火)~23日(木) メキシコ USMCA協議
- 7月23日(木) 21:00 メキシコ 7月前半消費者物価指数
- 7月23日(木) 21:00 メキシコ 5月経済活動指数
- 7月24日(金) 8:30 日本 6月全国消費者物価指数
- 7月27日(月) 21:00 メキシコ 6月貿易収支
- 7月28日(火)~29日(水) 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)
