
ドル円レポート:円売り・ドル買い警戒
ニューヨーク市場:地政学リスク緩和で下落後、米指標と原油高で反発
トランプ米大統領による対イラン報復攻撃強化の警告など、中東情勢の緊迫化を背景にドル買いが先行。その後、イラン高官の発言として「仲介国が米イラン双方に10日間の攻撃停止を提案した」と報じられると地政学リスクが和らぎ、欧州時間にはドル円が162.199円まで下落(円高・ドル安)しました。 しかし、NY時間に入ると状況が一変。7月米ミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が5カ月ぶりの高水準となり、インフレ期待の高止まりが確認されたほか、「イエメンのフーシ派がサウジアラビアへの海上封鎖を即時発効する」との報道で原油先物価格が上昇。これらを材料にドル買いが強まり、ドル円は162.598円まで反発上昇しました。
本日21日のアジア時間:「骨太の方針」閣議決定を控え様子見
本日は「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針2026)」の閣議決定を控えていることから市場には様子見ムードが広がり、ドル円は162円台半ばで小もみ合いとなっています。なお、「骨太の方針2026」の原案から「財政健全化」の文言が削除されたことを受け、本邦10年債利回りは一時2.9%台(1996年9月以来の高水準)まで上昇しました。財政規律の緩みに対する警戒や、日銀による追加利上げへのけん制姿勢などを背景に一時円売りが強まる場面もあり、閣議決定後の動きが引き続き注目されます。
黒川健(くろかわ・たける)
米国Capital Market Services LLCニューヨーク本社および上田ハーロー株式会社でカバーディーラー、プロップディーラーを約20年間務める。2021年9月(株)外為どっとコム総合研究所入社後は、テクニカル分析、ファンダメンタル情報を配信している。
