
ドル円レポート:地政学リスクと政策期待が交錯する荒い値動き
ニューヨーク市場:トランプ暴走モード突入‼
昨日のドル円相場は、欧州時間からニューヨーク時間にかけて、地政学リスクの高まりと市場の政策期待が複雑に絡み合い、ボラティリティの高い展開となりました。
前週末の片山財務相によるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用方針に関する言及を受け、市場では国内資産への投資回帰を巡る思惑が先行。GPIF関連報道に敏感に反応し、一時162.353円まで上昇したものの、その後は急速な揺り戻しから161.816円まで下落するなど、上下に大きく振れる荒い値動きとなりました。
NY時間は、トランプ米大統領がイラン船舶の再封鎖を表明し、ホルムズ海峡通過貨物に対し20%の補償を求める意向を示したことで、地政学リスクが急浮上。これを受けた原油先物相場の急伸と米長期金利の上昇がドル買いを誘発し、ドル円は162.484円まで上値を試す展開となりました。
本日14日のアジア時間:重要イベントを控え、ドル主導の相場展開に警戒
本日アジア時間のドル円相場は、イラン情勢の緊迫化を背景としたドル買い圧力が根強く、162円台ミドルレベルで底堅く推移しています。
本日は6月米CPI(消費者物価指数)の発表に加え、ウォーシュFRB議長による議会証言が控えています。米国のインフレ動向および新体制下での金融政策の方向性を探る重要な局面であり、ドル主導で値動きがさらに加速する可能性があります。ボラティリティの拡大には十分な注意が必要です。
黒川健(くろかわ・たける)
米国Capital Market Services LLCニューヨーク本社および上田ハーロー株式会社でカバーディーラー、プロップディーラーを約20年間務める。2021年9月(株)外為どっとコム総合研究所入社後は、テクニカル分析、ファンダメンタル情報を配信している。
